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暴論
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「待って!いいこと思いついたわ!私も妊娠したことにして、ソアリスの子を貰えばいいんじゃない?ソアリスの子は死んだことにして」
「そんなこと出来る訳ないだろう!なんて恐ろしいことを言うんだ!」
「そのくらいいじゃない…」
「それは出来ない!」
いくらララシャのためでも、さすがのリベルもそんなことは出来ない。それこそ問題になる、提案が出来るはずがない。
「幸せのためには、子どもが欲しいのよ!」
ララシャはもちろん自分の子は欲しかった。王子妃だからではなく、皆が持っているから、欲しいという気持ちの方が強い。
だが同時に周りの妊婦を見ていると怖くなった。元々好き嫌いが多く、食べたい物が食べられなくなり、着たい物が着れなくなり、そして出産で死ぬ者もいること…
細い身体は体力を付けないと危ないと言われたこともあり、ララシャは細いと言われることが誇りだった。太りたくないことも積極的になれない理由である。
そして、子どもが出来なくても、周りにはリベルが気を付けるように言っており、直接責められることもなく、リベルが側妃などとは絶対に言わないことも分かっていた。
でも自分によく似た可愛らしい娘と、「姉妹のようね」と言われるように、若い内に着飾ってみたいという夢を持っていた。そこへ自分が産まずとも、都合のいいアリルが見付かり、自分が辛い思いをせずに、手に入れればいいと考えたのだ。
「だったら養子を貰おう」
「駄目よ、血が繋がってないじゃない」
「私の遠縁から貰い受ければいい」
「私とは血が繋がってないわ」
「ソアリス嬢の子なら、私もそうじゃないか」
「そっ、それはそうだけど…ソアリスはこれで四人も子どもがいるのよ!おかしいじゃない!そうでしょう?姉妹なのよ?」
何の問題もなく、子どもが出来れば違ったのだろうが、ララシャは愛されることは好きだが、閨が特別好きなわけではなく、時期なども決めることはせず、気分で行っており、回数は少ない方である。
リベルも嫌がることもしたくなかったので、子どものためにタイミングや、回数を増やそうとは言えずにいた。
「落ち着いて話そう、私は子どもは生まれたら嬉しいが、それよりもララシャがいればいいんだ」
「私は子どもが欲しいの!優しい夫と、可愛い娘が欲しいの!私は全て持っていたのよ、どうして子どもが出来ないのよ…」
「じゃあ、指導してもらおう」
「指導?」
「そうだ、子どもが出来やすいように指導して貰うんだ」
ララシャはいずれ出来ると思っていたので、医師に診てもらうことではないと、年々過敏にもなってしまい、勧めにくくなってしまっていた。
リベルは診察を受けており、問題ないと診断されている。
痩せ過ぎていることだけは聞いていたので、食事量を増やしたりしていたが、あまり食べないので、成果は出ていない。
「そんなことしたくないわ。お願いよ、アンセム殿下とソアリスに頼んで頂戴。私を大事に想っている二人なら叶えてくれるわ」
ララシャはアンセムに泣く泣く別れ、今でも好かれている。ソアリスは憧れの私からならば希望に応えてくれると疑っていない。
「無理だよ、アンセム殿下には断られただろう?」
「じゃあ、もう死んでやるわ!」
「何?何を、言ってるんだ?死ぬなんて簡単に言うもんじゃない」
「私は本気よ、私の幸せのためなのよ、どうして叶えてくれないの…私を幸せにするって言ったのは嘘だったの?あなたは、嘘つきよ!」
ララシャはアリルが手に入るまで、部屋から出ないと言って、自室に閉じこもってしまった。
リベルは世話を頼んで、アンセム殿下と話をして来ると、また隣国に向かうことになった。アンセムは文を貰って、暇なのかとすら思うほどだった。
アンセムと、ララシャがいないことで、ソアリスも同席し、リベルとソアリスはララシャの結婚式以来だった。
「助けて欲しい、何かいい案はないかという相談に来た。私は子どもを奪おうなんて考えていない」
「はあ…」
「そんなこと出来る訳ないだろう!なんて恐ろしいことを言うんだ!」
「そのくらいいじゃない…」
「それは出来ない!」
いくらララシャのためでも、さすがのリベルもそんなことは出来ない。それこそ問題になる、提案が出来るはずがない。
「幸せのためには、子どもが欲しいのよ!」
ララシャはもちろん自分の子は欲しかった。王子妃だからではなく、皆が持っているから、欲しいという気持ちの方が強い。
だが同時に周りの妊婦を見ていると怖くなった。元々好き嫌いが多く、食べたい物が食べられなくなり、着たい物が着れなくなり、そして出産で死ぬ者もいること…
細い身体は体力を付けないと危ないと言われたこともあり、ララシャは細いと言われることが誇りだった。太りたくないことも積極的になれない理由である。
そして、子どもが出来なくても、周りにはリベルが気を付けるように言っており、直接責められることもなく、リベルが側妃などとは絶対に言わないことも分かっていた。
でも自分によく似た可愛らしい娘と、「姉妹のようね」と言われるように、若い内に着飾ってみたいという夢を持っていた。そこへ自分が産まずとも、都合のいいアリルが見付かり、自分が辛い思いをせずに、手に入れればいいと考えたのだ。
「だったら養子を貰おう」
「駄目よ、血が繋がってないじゃない」
「私の遠縁から貰い受ければいい」
「私とは血が繋がってないわ」
「ソアリス嬢の子なら、私もそうじゃないか」
「そっ、それはそうだけど…ソアリスはこれで四人も子どもがいるのよ!おかしいじゃない!そうでしょう?姉妹なのよ?」
何の問題もなく、子どもが出来れば違ったのだろうが、ララシャは愛されることは好きだが、閨が特別好きなわけではなく、時期なども決めることはせず、気分で行っており、回数は少ない方である。
リベルも嫌がることもしたくなかったので、子どものためにタイミングや、回数を増やそうとは言えずにいた。
「落ち着いて話そう、私は子どもは生まれたら嬉しいが、それよりもララシャがいればいいんだ」
「私は子どもが欲しいの!優しい夫と、可愛い娘が欲しいの!私は全て持っていたのよ、どうして子どもが出来ないのよ…」
「じゃあ、指導してもらおう」
「指導?」
「そうだ、子どもが出来やすいように指導して貰うんだ」
ララシャはいずれ出来ると思っていたので、医師に診てもらうことではないと、年々過敏にもなってしまい、勧めにくくなってしまっていた。
リベルは診察を受けており、問題ないと診断されている。
痩せ過ぎていることだけは聞いていたので、食事量を増やしたりしていたが、あまり食べないので、成果は出ていない。
「そんなことしたくないわ。お願いよ、アンセム殿下とソアリスに頼んで頂戴。私を大事に想っている二人なら叶えてくれるわ」
ララシャはアンセムに泣く泣く別れ、今でも好かれている。ソアリスは憧れの私からならば希望に応えてくれると疑っていない。
「無理だよ、アンセム殿下には断られただろう?」
「じゃあ、もう死んでやるわ!」
「何?何を、言ってるんだ?死ぬなんて簡単に言うもんじゃない」
「私は本気よ、私の幸せのためなのよ、どうして叶えてくれないの…私を幸せにするって言ったのは嘘だったの?あなたは、嘘つきよ!」
ララシャはアリルが手に入るまで、部屋から出ないと言って、自室に閉じこもってしまった。
リベルは世話を頼んで、アンセム殿下と話をして来ると、また隣国に向かうことになった。アンセムは文を貰って、暇なのかとすら思うほどだった。
アンセムと、ララシャがいないことで、ソアリスも同席し、リベルとソアリスはララシャの結婚式以来だった。
「助けて欲しい、何かいい案はないかという相談に来た。私は子どもを奪おうなんて考えていない」
「はあ…」
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