銀腕のノーデ

 西暦2019年、世界は悪の秘密結社「エクスキューショナーズ」によって風前の灯火となっていた。
 逃げ惑い、住処を追われる人々。捕まり奴隷の様に扱われるその様は正に破滅を表していた。

 しかし、悪を討つ正義の魂が存在していなかった訳では無い!

 とある天才博士が開発した「転身装置」。これによって外なる世界から驚異的な力を持った肉体に転身する事で、エクスキューショナーズの怪人たちに匹敵する能力を得る事に成功したのだ。

 しかし、その転身装置の開発は遅きに過ぎた。

 すでに趨勢の決した勢力図を巻き返すには、人も物も足りなさ過ぎたのだ。
 転身装置は一つだけしか作る事が出来ず、それを使って戦える人物も当然一人だけだったのだ。

 このままでは遠からず世界は悪の秘密結社に完全敗北を喫するだろう。しかし、そんな事を許して置ける訳が無い!
 天才博士はある装置を追加で開発した。転身装置をその身に宿す者を過去へと送る装置だ。
 この装置を使えば、悪の秘密結社の力がまだ弱い内に叩けるかもしれない。こちらの転身者はある程度奴等と戦っている。アドバンテージを握る事が出来るのだ!

 そうして過去へ行く事となった転身者、名前は風見 明(かざみ あきら)34歳。

 負けるな、風見明!
 立ち上がれ風見明!
 未来の世界を守る為、今こそ転身せよ!
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