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第3章 魔大陸
108 勇者とスパルタ指導
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俺達はダンジョン内を下へ下へと走っていく。
下層に行くほどフロアが広くなっていく。
ここの最高到達階層は地下13階層らしい。
今は16階層を走っている。
5階層毎にフロアボスがいて、そいつらを倒すことでも微増だがパワーアップすると師匠は言っていた。
道中の魔物は、ドラゴンズが魔法で蹴散らしている。
フロアボスも瞬殺だ。
15階層のフロアボスのときなんて、ドラゴン2匹でブレスしてたからなぁ。
ドラゴンになったヨウとリヴァちゃんを見て、魔物の方が怯えていたくらいだ。
どっちがボスなんだってなるよな。
神竜と海の覇者が目の前にいて生きてられる魔物がダンジョンにいるならば、それはそれで戦ってみたいもんだ。
たまには俺も聖棍よりも剣とか刀でズバズバしてみたくもなる。
今回はハーリルの鍛錬とドラゴンズのストレス発散だ。
俺はまた今度にしよう。
「ハーリル、この辺は未踏破らしい。だが閃天剣を使ってるハーリルなら楽勝だろう。」
そんなバカな!って顔してるな。
「まぁ、物は試しだ。あそこに弱そうなのがいるから戦ってみるか?」
「よ、弱そう⋯」
少しデカイか?
あんなのは瞬殺してもらわないとな。
ブラックオーガより強いかな⋯
「危なかったら即援護するから安心してくれ。あいつは単体みたいだし、なんとかなるだろ。」
「そ、そんな簡単に言われても⋯」
ゴリラっぽい見た目の魔物だ。
二足歩行で筋骨隆々の身体をしている。
名前は⋯初見だから分からんが弱いだろ。
「さあ、ハーリル行ってこい。」
「え?ちょ、ほんとに?」
何を戸惑ってるんだ。
師匠にはこんな感じで毎回放り込まれていたんだがな。
動きが遅いと吹っ飛ばされていたのに比べたら優しいぞ?
ハーリルは恐る恐る閃天剣を抜いて構えた。
まだ魔物との距離はある。
剣を握ったことで集中してきたのか、顔つきが変わる。
遠距離から攻撃するかと思ったが、ハーリルはそのまま駆け出した。
危ないかもしれんし防御魔法で守っておくか。
強めの防御魔法でハーリルを強化する。
これで殴られたとしても安心だろ。
思う存分やってこい。
魔物がハーリルに気付き咆哮を上げる。
それでも構うことなく突っ込むハーリル。
魔物とハーリルが交錯する。
ハーリルは魔物の胴体に向け、剣を走りざまに振り抜いた。
目にも止まらぬスピードで振り抜かれた閃天剣。
魔物の背後に周り追撃の振り下ろしをしようとする。
魔物は反応しない。
ハーリルはチャンスと思ったのか飛び上がり、背中から斬りつけた。
それでも魔物は反応しない。
ハーリルは追撃をせずに動向を見守るように剣を構えた。
最初の胴体への攻撃で終わっていたようだ。
ゆっくりと身体がズレ、上半身が地面に落ちる。
そして煙となって消えていく魔物。
「はぁはぁ、や、やりました!」
「よくやったハーリル!楽勝だったじゃないか!右を見ろ!まだ同じのが3体もいるぞ!」
言われた通りに右に視線を移すハーリル。
「は?え?こ、これも?」
「まだまだ足りないだろ?行ってこい!」
「ええい!いきます!」
レイ様はスパルタ過ぎはしないだろうか。
やらなければレイ様は許してくれないかもしれない思い、私は先程と同じ魔物が3体いる所へ向けて駆け出す。
「はああああああ!」
3体の魔物も既に私を敵と判断してるのだろう、先程の魔物と同様に咆哮を上げる。
走りながら閃天剣に魔力をこめる。
うっすらと刀身が光る。
先頭の魔物に向け斬撃を放った。
まだ私は爆散する斬撃と突き抜けてく斬撃を使い分けることが出来ない。
どちらになるか分からないが、目一杯の魔力を込め、閃天剣を振り抜いた。
一筋の線が魔物に向かって放たれる。
魔物は防ごうとも避けようともしなかった。
放った瞬間に着弾し爆発した。
初めて放った時よりも大きな爆発だった。
後ろの2体は突然の爆発に驚いたのか動きを止めた。
チャンスと感じた私はそのまま走り抜け、右にいた魔物の心臓に閃天剣を突き刺す。
そのまま隣の魔物に向かい合うと、私に向かって拳を振り下ろして来ていた。
その腕を閃天剣で下から斬り上げる。
何でも斬れるとレイ様は言っていた通りだった。
綺麗に腕を切り飛ばす。
斬り上げた勢いを利用し、身体を回転させる。
腕を斬られよろめく魔物の胴体に回転の勢いを利用し横薙ぎをした。
「上出来じゃないか!」
ここまで一方的に勝てると思わなかったな。
「はぁ、はぁ、はぁ」
煙となって消えていく魔物を確認し、地面に座り込むハーリル。
緊張の糸が切れたのか、大量の汗が吹き出している。
汗だくの美人。
最高の絵面だな⋯
座り込んで後ろに手をつき、苦しそうに呼吸をしている。
やはりハーリルは何をしても美人だ。
「瞬殺だったじゃないか。よくやったハーリル。」
「は、はい、夢中で動いてたので⋯」
ここはゴリラの縄張りか?
更に出てきたぞ。
「ハーリルは少し休んでおくんだ。」
俺はゆっくりと魔物に近づいていく。
一斉に咆哮を上げたゴリラみたいな魔物達。
20体はいそうだな。
筋骨隆々だからなぁ、ここは肉弾戦の方が楽しいか?
複数体が走り込んで俺に殴りかかってきた。
俺はかわすことはせず拳を振るう。
拳と拳がぶつかり合う。
ゴリラの魔物の拳が弾け飛んだ。
「おいおい、筋肉の割に弱いな。まだまだ鍛錬が足りないぞ?」
そのまま頭を一体ずつ殴って潰していく。
これはこれでストレス発散になるな。
「レイが面白そうなことしてるな!妾も混ざるぞ!」
ヨウも拳で頭を潰していく。
「我も混ざりたいです!」
リヴァちゃんも同様に拳で殴りかかった。
すぐに全滅させてしまった。
「おいおい、俺の番なのに混ざってくるなよ。」
「いいではないか!魔法を使わずに倒すのも面白いな!今度からこれでやるぞ!」
ブンブン拳を振り回す仕草をするヨウ。
「我も楽しかったです!」
リヴァちゃんも肉弾戦が気に入ったようだ。
「それなら俺とやるか?」
今度はブンブンと首を横に振るドラゴンズ。
「嫌じゃ!レイとしたら殴られ損になるだけなのだ!」
「我も痛いのは嫌です!」
俺とヨウが指相撲するだけでめちゃくちゃになってたからな。
殴り合いなんてしたら地形が変わるんじゃないか?
でもダンジョンならそうなる心配もないし、今度また誘ってみよう。
「ハーリルも疲れてみたいだし、今日はこのまま帰ろう。何時かも分からないしな。一旦魔法陣を見つけたら帰るぞ。」
俺はみんなに声をかけ魔法陣を探していく。
すぐに見つかったのでそのまま帰還だ。
ダンジョンを出ると外は真っ暗だった。
「結構長い時間潜っていたんだな。腹も減ったし宿に戻ろう。」
宿の部屋に戻るがミュアの姿は見えなかった。
ハーリルは疲れたのだろう、自分の部屋で休むそうだ。
ドラゴンズは今もまだ元気いっぱいだ。
「レイ!今日は一緒に寝るぞ!」
え⋯嫌なんだが⋯
「我もお供したいです!」
ついてくるな海のバカ、いや、海の覇者。
「レイと寝るのは気持ちいいのだ!リヴァは1人で寝ろ!」
お前も1人で寝ろ。
「なんでですか!我も仲間に入れてください!」
入らんでいい。
「うるさい!生臭いやつはいらんのだ!」
それは悪口じゃないのか?
「ひ、酷いです!擬人化してる時は生臭くないです!」
ドラゴンの時は生臭いのは認めるのか?
「うるさいうるさい!レイは妾のご主人様なのだ!」
「ひいいいい、やめてください!」
こらこら、喧嘩するんじゃない。
はぁ、2人とも自分の部屋に行ってくれないもんか。
下層に行くほどフロアが広くなっていく。
ここの最高到達階層は地下13階層らしい。
今は16階層を走っている。
5階層毎にフロアボスがいて、そいつらを倒すことでも微増だがパワーアップすると師匠は言っていた。
道中の魔物は、ドラゴンズが魔法で蹴散らしている。
フロアボスも瞬殺だ。
15階層のフロアボスのときなんて、ドラゴン2匹でブレスしてたからなぁ。
ドラゴンになったヨウとリヴァちゃんを見て、魔物の方が怯えていたくらいだ。
どっちがボスなんだってなるよな。
神竜と海の覇者が目の前にいて生きてられる魔物がダンジョンにいるならば、それはそれで戦ってみたいもんだ。
たまには俺も聖棍よりも剣とか刀でズバズバしてみたくもなる。
今回はハーリルの鍛錬とドラゴンズのストレス発散だ。
俺はまた今度にしよう。
「ハーリル、この辺は未踏破らしい。だが閃天剣を使ってるハーリルなら楽勝だろう。」
そんなバカな!って顔してるな。
「まぁ、物は試しだ。あそこに弱そうなのがいるから戦ってみるか?」
「よ、弱そう⋯」
少しデカイか?
あんなのは瞬殺してもらわないとな。
ブラックオーガより強いかな⋯
「危なかったら即援護するから安心してくれ。あいつは単体みたいだし、なんとかなるだろ。」
「そ、そんな簡単に言われても⋯」
ゴリラっぽい見た目の魔物だ。
二足歩行で筋骨隆々の身体をしている。
名前は⋯初見だから分からんが弱いだろ。
「さあ、ハーリル行ってこい。」
「え?ちょ、ほんとに?」
何を戸惑ってるんだ。
師匠にはこんな感じで毎回放り込まれていたんだがな。
動きが遅いと吹っ飛ばされていたのに比べたら優しいぞ?
ハーリルは恐る恐る閃天剣を抜いて構えた。
まだ魔物との距離はある。
剣を握ったことで集中してきたのか、顔つきが変わる。
遠距離から攻撃するかと思ったが、ハーリルはそのまま駆け出した。
危ないかもしれんし防御魔法で守っておくか。
強めの防御魔法でハーリルを強化する。
これで殴られたとしても安心だろ。
思う存分やってこい。
魔物がハーリルに気付き咆哮を上げる。
それでも構うことなく突っ込むハーリル。
魔物とハーリルが交錯する。
ハーリルは魔物の胴体に向け、剣を走りざまに振り抜いた。
目にも止まらぬスピードで振り抜かれた閃天剣。
魔物の背後に周り追撃の振り下ろしをしようとする。
魔物は反応しない。
ハーリルはチャンスと思ったのか飛び上がり、背中から斬りつけた。
それでも魔物は反応しない。
ハーリルは追撃をせずに動向を見守るように剣を構えた。
最初の胴体への攻撃で終わっていたようだ。
ゆっくりと身体がズレ、上半身が地面に落ちる。
そして煙となって消えていく魔物。
「はぁはぁ、や、やりました!」
「よくやったハーリル!楽勝だったじゃないか!右を見ろ!まだ同じのが3体もいるぞ!」
言われた通りに右に視線を移すハーリル。
「は?え?こ、これも?」
「まだまだ足りないだろ?行ってこい!」
「ええい!いきます!」
レイ様はスパルタ過ぎはしないだろうか。
やらなければレイ様は許してくれないかもしれない思い、私は先程と同じ魔物が3体いる所へ向けて駆け出す。
「はああああああ!」
3体の魔物も既に私を敵と判断してるのだろう、先程の魔物と同様に咆哮を上げる。
走りながら閃天剣に魔力をこめる。
うっすらと刀身が光る。
先頭の魔物に向け斬撃を放った。
まだ私は爆散する斬撃と突き抜けてく斬撃を使い分けることが出来ない。
どちらになるか分からないが、目一杯の魔力を込め、閃天剣を振り抜いた。
一筋の線が魔物に向かって放たれる。
魔物は防ごうとも避けようともしなかった。
放った瞬間に着弾し爆発した。
初めて放った時よりも大きな爆発だった。
後ろの2体は突然の爆発に驚いたのか動きを止めた。
チャンスと感じた私はそのまま走り抜け、右にいた魔物の心臓に閃天剣を突き刺す。
そのまま隣の魔物に向かい合うと、私に向かって拳を振り下ろして来ていた。
その腕を閃天剣で下から斬り上げる。
何でも斬れるとレイ様は言っていた通りだった。
綺麗に腕を切り飛ばす。
斬り上げた勢いを利用し、身体を回転させる。
腕を斬られよろめく魔物の胴体に回転の勢いを利用し横薙ぎをした。
「上出来じゃないか!」
ここまで一方的に勝てると思わなかったな。
「はぁ、はぁ、はぁ」
煙となって消えていく魔物を確認し、地面に座り込むハーリル。
緊張の糸が切れたのか、大量の汗が吹き出している。
汗だくの美人。
最高の絵面だな⋯
座り込んで後ろに手をつき、苦しそうに呼吸をしている。
やはりハーリルは何をしても美人だ。
「瞬殺だったじゃないか。よくやったハーリル。」
「は、はい、夢中で動いてたので⋯」
ここはゴリラの縄張りか?
更に出てきたぞ。
「ハーリルは少し休んでおくんだ。」
俺はゆっくりと魔物に近づいていく。
一斉に咆哮を上げたゴリラみたいな魔物達。
20体はいそうだな。
筋骨隆々だからなぁ、ここは肉弾戦の方が楽しいか?
複数体が走り込んで俺に殴りかかってきた。
俺はかわすことはせず拳を振るう。
拳と拳がぶつかり合う。
ゴリラの魔物の拳が弾け飛んだ。
「おいおい、筋肉の割に弱いな。まだまだ鍛錬が足りないぞ?」
そのまま頭を一体ずつ殴って潰していく。
これはこれでストレス発散になるな。
「レイが面白そうなことしてるな!妾も混ざるぞ!」
ヨウも拳で頭を潰していく。
「我も混ざりたいです!」
リヴァちゃんも同様に拳で殴りかかった。
すぐに全滅させてしまった。
「おいおい、俺の番なのに混ざってくるなよ。」
「いいではないか!魔法を使わずに倒すのも面白いな!今度からこれでやるぞ!」
ブンブン拳を振り回す仕草をするヨウ。
「我も楽しかったです!」
リヴァちゃんも肉弾戦が気に入ったようだ。
「それなら俺とやるか?」
今度はブンブンと首を横に振るドラゴンズ。
「嫌じゃ!レイとしたら殴られ損になるだけなのだ!」
「我も痛いのは嫌です!」
俺とヨウが指相撲するだけでめちゃくちゃになってたからな。
殴り合いなんてしたら地形が変わるんじゃないか?
でもダンジョンならそうなる心配もないし、今度また誘ってみよう。
「ハーリルも疲れてみたいだし、今日はこのまま帰ろう。何時かも分からないしな。一旦魔法陣を見つけたら帰るぞ。」
俺はみんなに声をかけ魔法陣を探していく。
すぐに見つかったのでそのまま帰還だ。
ダンジョンを出ると外は真っ暗だった。
「結構長い時間潜っていたんだな。腹も減ったし宿に戻ろう。」
宿の部屋に戻るがミュアの姿は見えなかった。
ハーリルは疲れたのだろう、自分の部屋で休むそうだ。
ドラゴンズは今もまだ元気いっぱいだ。
「レイ!今日は一緒に寝るぞ!」
え⋯嫌なんだが⋯
「我もお供したいです!」
ついてくるな海のバカ、いや、海の覇者。
「レイと寝るのは気持ちいいのだ!リヴァは1人で寝ろ!」
お前も1人で寝ろ。
「なんでですか!我も仲間に入れてください!」
入らんでいい。
「うるさい!生臭いやつはいらんのだ!」
それは悪口じゃないのか?
「ひ、酷いです!擬人化してる時は生臭くないです!」
ドラゴンの時は生臭いのは認めるのか?
「うるさいうるさい!レイは妾のご主人様なのだ!」
「ひいいいい、やめてください!」
こらこら、喧嘩するんじゃない。
はぁ、2人とも自分の部屋に行ってくれないもんか。
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