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第1章 迷いの森

003 元勇者と魔力溜まり

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出てくる魔物を瞬殺しては奥へ奥へと進んでいく。

鉄の棒は便利だ。

手入れの必要がない。ただ殴る。

それだけでいい。

使ったあとの手入れも必要ない。

なんて魅力的な武器なんだ⋯

それにしても壊れないなこれ。

本当にただの鉄の棒なのだろうか。

愛用してるよ、2年ほど前からな。

太くて長くて硬いんだ。

俺のよりな。

何度これで変態聖女のケツをこねくり回したか。

思い出しただけでも気持ち悪くなるな。

消毒消毒と。



それにしても湧いてくるな。

魔力溜まりが近くにあるのか?

そういえば魔力溜まりは見たことがないな。

夜に発生して、朝には消えると言われている。

暇だし探してみるか。



こっちが怪しい。

もちろん適当だ。なんて言うのは冗談だ。

魔物が多い方へ向かって行く。

そっちに行って無かったら諦めようじゃないか。



それにしてもこの辺は雑魚しか出てこないのか?

発見、即撲殺だ。

鉄の棒無双が止まらない。

それにしても歪むことすらないな。

俺のと同じだな。

真っ直ぐだ。

右に曲がったり左に曲がったり真ん中から上に曲がってたり、色んな一物がある。

だがやはり真っ直ぐなのが1番だろ。

奥にガンガン届く。

それが大事だな。

子宮を壊すんじゃないかってくらい真っ直ぐに伸びていないと、真に女性を悦ばすことはできない。

もちろん持論だ。



お、強そうな魔物が出てきたな。

オーガだ。しかもブラックオーガだ。

希少種のホワイトオーガはやばいらしいが、このブラックオーガも強いと聞いたことがあるな。

しかしだ、鉄の棒の餌食になってくれ。



オーガが俺を見つけ、憤怒の形相で向かってる。

俺は鉄の棒を頭部に目掛け横凪に振るった。

オーガは反応出来た。腕でガードした。

オーガのくせに素晴らしいじゃないか。

だが、筋肉が足りなかったようだ。

腕ごと頭部を粉砕する。

弱いなブラックオーガ。



なんかうようよオーガが出てきてるな。

そろそろ魔力溜まりが近いのか。

ブラックオーガ、ブルーオーガ、レッドオーガ、イエローオーガ、グリーンオーガ⋯

オーガフェスティバルか。

しかし弱いな。

勇者パーティでオーガと戦った時は、一体倒すので何分かかったか。

俺は勇者として先頭切って戦うと言うより、サポートに徹していたからなんだけどな。



「おい、俺が引きつける!シャンティ、そのうちに魔法で仕留めてくれ!セリナは補助を!」

とこんな感じでユディが全て仕切っていたんだ。

俺の仕事?こいつらが死なないように、ユディに気づかれぬよう援護してたな。

補助魔法でアイツらの能力の底上げをしていたんだ。

危ない時はサラッと助けていたがな。

アバズレと変態聖女はその事を知っていたはずなんだが⋯

どうでもいいか。



オーガフェスティバルはなかなか楽しかったな。

何回か俺に拳を叩き込もうとしてきやがった。

楽しくなったから俺も肉弾戦で応じたよ。

全てカウンターを顔面にはぶち込んで頭部を粉砕だ。

頭部を粉砕しているのはただの趣味だ。

心臓を刺してもいいし、魔石を取り出してもいい。

さぁ、そろそろ魔力溜まりなんじゃないか?

オーガより強い魔物がこの辺に出てきたら、誰も太刀打ちできないだろうしな。



俺はさらに森の中を進むと、開けた場所に出た。

半径10mほど何も無い場所だった。

あんなに生い茂っていた木々は無く、ぽっかりと穴が空いたようだった。

円の中心から黒い影が蠢いている。

あれが魔力溜まりか?

おお、魔物が出てきたな。

またオーガか。

もうオーガはお腹いっぱいだ。

手に魔力を纏い、首を跳ねる。



俺はゆっくりと中心に向かって歩いていく。

なんだこれは⋯

暗くて分からなかったがそういうことだったのか。

ゴブリン、オーク、オーガが人間の女を犯してやがる。

20人はいるだろう。入れ替わり立ち代り女を犯している。

近づいてる俺に気付くことはなく夢中になって犯している。

女の口から黒い影が出てくる。

それが魔物に変化していく。

なるほど、こうやって魔物は生み出されて行くんだな。



人間の女は生きているのだろうか。

とりあえず魔物は殺るか。

本気を出していた。

この悪夢のような光景にムカついていたのだろう。

女に群がっていた魔物を1匹残らず消し炭にしていた。



この女達は生きているのだろうか。

一人一人確認する。

みな生きてはいたが、目が死んでいる。

全員に回復魔法を施す。

手足が無い物もいたので欠損部位も治しておく。

心を治すことは出来ないがな。

俺は毛布を収納から取りだしかけていく。

数が足りないので3人で1枚だ。

魔物が寄ってくるかもしれないが焚き火でもしてやろう。

この女達を放っておくのも忍びないので、俺は夜が明けるまでここにいた。

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