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ハヤシライス
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衣装を五人が着ている間、沙夜は会社に連絡をしていた。すると上司は、事細かにプライベートは話さないようにと沙夜に言ってきた。どうやら会社も、「二藍」はあまりプライベートを話さないで、オブラートに包むような感じで売り出したいのだと思っている節がある。
確かに植村朔太郎が担当しているバンドのように突拍子も無いような設定にはしないつもりだが、それでも謎が多い方が売れるという会社の方針だろう。その通り、「二藍」は遥人が過去にアイドル活動をしていたことや芸能人の息子だという以外は、あまり公にはなっていない。
かろうじてわかるのは一馬と治は既婚者だと言うことくらいだろう。それでも二人は奥さんや子供のことをあまり話そうとしない。だが五人であれば別だ。一馬は治に相談することもあるし、一馬の奥さんと治の奥さんが仲が良いというのも良いことなのだろう。
沙夜は誰も居ない楽屋で携帯電話を切ると、紙に書いている質問事項のうち数個に赤い斜線を引く。やはりNGもあったのだ。
そのとき楽屋のドアが開く。そこには翔の姿があった。
「どう?会社は。」
「やはりいくつかは触れないで欲しいという事項がありましたね。これをディレクターに話しておきます。数は限られていますが、それは栗山さんのトーク力に期待しましょう。生放送ですし、取り返しが……。」
そのとき翔が椅子に座っている沙夜の前に跪いた。その行動に沙夜は驚いて翔を見下ろす。
「何をしているんですか?」
「膝。見せて。」
そう言ってパンツスーツのスラックスをあげた。すると膝のあたりが赤くなっている。ここは青あざになってしまうのだろうか。
「痛くない?派手に転んだみたいだし。」
「急いでたので。リハーサルに間に合わないと思ったし……。」
「帰ったら良く冷やさないといけない。それに……歩くたびに痛いんじゃ無いのか。」
「そこまでじゃないです。」
「慎吾が……。」
「弟さんのせいじゃないですから。」
すると翔は跪いたまま、その赤くなっている膝に手を添える。すると熱くなっているのがわかった。
「あいつが……泉さんを……いや……沙夜を傷つけたとしたら、俺はあいつを許さない。」
「千草さん。」
「わがままでね……。手に入れたいモノは力尽くで手に入れたい男なんだ。」
「……。」
「何かあったんだろう?あいつと。」
すると沙夜はため息を付いて言う。
「あとで言います。今から番組のディレクターに話をしないといけないから。」
「俺もついて行くよ。」
「いいえ。みんなと一緒に居てください。」
「でも……俺が言いたくないと駄々をこねたみたいになっているから。」
そんな風に思っていたのか。沙夜は少し笑うと、スラックスを下ろして翔に言う。
「そんな風に思ってないですよ。会社からNGが出たんです。これと、これは話さないで欲しいと。」
その中に休日のことを話すというのに×が付いていた。それで翔は少し安心して、沙夜を楽屋から出て行ったのを見送る。
沙夜を含めた六人で司会者のところに挨拶へ行く。この世界では大御所と言われる名司会者だ。当然、遥人の両親のことも知っていて、特に遥人は小さい頃からよく知っている仲だった。
「遥人君。久しぶりだね。」
白髪交じりの髪をオールバックにして、その髪型はいつも隙が無い。風が吹いても崩れそうに無かった。
「三笠さんもお元気そうで。」
「今日は「二藍」っていうバンドなんだろう。最近よく耳にするよ。やっと共演できたね。」
「えぇ。」
こういうとき四人は蚊帳の外のようだ。「二藍」は当初、遥人だけが有名人のような扱いで、他の四人はバックバンドのようだと言われていたこともある。だがそうでは無いのは、二曲目三曲目とリリースするたびに、その噂は消えていっていた。
「いい歳なんだろう?結婚とかしないのか。お父さんが孫を見たいだろうに。」
「良い出会いが無くてですね。」
「ほら……村田さんところのお嬢さんが同じくらいの歳で、今このテレビ局でメイクをしているそうだよ。」
「そうだったんですか。」
知らない人物がどんどん出てきて、純に至ってはあくびをかみしめている。だがこういう付き合いを大事にしないといけないのは、どんな世界でも一緒なのだ。礼儀を欠けば爪弾きにされる。
「で、軽くトークをするようになっているじゃ無い?」
「はい。」
「ここってどうして×になっているの?話したくない?」
するとその言葉に、沙夜が口を出した。
「会社からNGが出まして。」
「良いバンドだと思うんだよ。それだけにそれを演奏する人たちがどんな人なのかって知りたいのは、ファン心理だよ。それを少しずつ話していくのも人気のうちだ。遥人君だけのバンドになってしまうんじゃ無いのか。」
その言葉に純がカチンとしたようだ。あくまで遥人のバンドでは無く、みんなで作っていると思っていたからだった。そしてそれは他のメンバーも同じ意見らしく、普段あまり怒りを表に出さない治ですらぐっと拳を握りしめる。
「オフは何をしているかくらいは良いんじゃ無いの?」
「……会社はそういう売り方をしていないんです。」
沙夜はそう言うと三笠は驚いたように言う。
「へぇ……ずいぶん高く見たモノだね。覆面バンドって売れないよ。それも顔を出してるのに中途半端で……あぁ、そっちのベースの男は一度、うちの番組に出たことがあるな。」
「お久しぶりです。」
一馬はそう言うと、三笠はにやっとして言う。
「ジャズバンドだっただろう?ハードロックは畑違いじゃ無いか。」
「それはそれでやりがいがあります。ジャズだ、ロックだとこだわるつもりは無いですけどね。」
「多彩だもんね。そうだ。加藤啓介のバックもしていただろう。」
ロック界の大御所である加藤啓介という人物は、一馬が独身の頃からなんだかんだと呼ばれ、一馬も勉強になると言って足繁くスタジオ兼自宅へ呼ばれているのだ。それはプロデビューしても変わらない。
「今でも声はかかります。」
「必死だねぇ。売っていくのに。なのにプライベートは言いたくないと、本末転倒だ。」
すると翔が少し暗い顔になった。まずい。さっきまで自分のわがままでそうなったと思っている翔には、耐えられない話題だろう。だがこの男に逆らってしまうと、番組どころかテレビにすら出れないかもしれないのだ。
「少しなら……。」
翔がそう言いかけたときだった。沙夜が口を開く。
「プライベートを切り売りしたバンドがどんな風になったかわかっているから、出したくないんですよ。まだ出していない方が、駄目になったときに修正が効くんです。社会人としてね。プライベートを出して、普通の社会生活も出来なくなった人がどれだけいるか、第一線でいればわからないでしょう。」
その言葉に遥人の方が焦って、沙夜を止めようとした。だが三笠はその言葉に陽気に笑う。だが次の瞬間、その笑いが止まった。
「お嬢さんはわからないだろうね。だって実際に演奏をしているのは、お嬢さんでは無いのだから。」
「えぇ。しかし演奏だけでは、「二藍」はここまで大きくならなかった。私たちが売り込みをするためにどれだけやっているか。そしてどれだけ守っているか。それをプライベートを切り売りして、小銭を稼ぐような真似をしたくないんですよ。あくまで音楽で売りたいんです。」
「自信があるようだ。」
「自信が無ければ売り込みませんよ。」
そう言うと、三笠はまた少し笑って沙夜を見る。
「良いマネージャーがいるようだ。」
「あ、私はマネージャーでは無いんです。レコード会社の担当です。」
「同じようなモノだ。スケジュール管理やインタビューの内容まで管理しているのだろう?」
「おっしゃるとおりです。」
「是非、今度ゆっくり話をしたいところだ。お嬢さん。連絡先を教えてくれないだろうか。」
「それは遠慮します。」
まさかこの世界の大御所にまで断ると思ってなかった遥人は驚いて、沙夜を見る。だが沙夜は当然のことをしたかのように涼しい顔をしていた。
確かに植村朔太郎が担当しているバンドのように突拍子も無いような設定にはしないつもりだが、それでも謎が多い方が売れるという会社の方針だろう。その通り、「二藍」は遥人が過去にアイドル活動をしていたことや芸能人の息子だという以外は、あまり公にはなっていない。
かろうじてわかるのは一馬と治は既婚者だと言うことくらいだろう。それでも二人は奥さんや子供のことをあまり話そうとしない。だが五人であれば別だ。一馬は治に相談することもあるし、一馬の奥さんと治の奥さんが仲が良いというのも良いことなのだろう。
沙夜は誰も居ない楽屋で携帯電話を切ると、紙に書いている質問事項のうち数個に赤い斜線を引く。やはりNGもあったのだ。
そのとき楽屋のドアが開く。そこには翔の姿があった。
「どう?会社は。」
「やはりいくつかは触れないで欲しいという事項がありましたね。これをディレクターに話しておきます。数は限られていますが、それは栗山さんのトーク力に期待しましょう。生放送ですし、取り返しが……。」
そのとき翔が椅子に座っている沙夜の前に跪いた。その行動に沙夜は驚いて翔を見下ろす。
「何をしているんですか?」
「膝。見せて。」
そう言ってパンツスーツのスラックスをあげた。すると膝のあたりが赤くなっている。ここは青あざになってしまうのだろうか。
「痛くない?派手に転んだみたいだし。」
「急いでたので。リハーサルに間に合わないと思ったし……。」
「帰ったら良く冷やさないといけない。それに……歩くたびに痛いんじゃ無いのか。」
「そこまでじゃないです。」
「慎吾が……。」
「弟さんのせいじゃないですから。」
すると翔は跪いたまま、その赤くなっている膝に手を添える。すると熱くなっているのがわかった。
「あいつが……泉さんを……いや……沙夜を傷つけたとしたら、俺はあいつを許さない。」
「千草さん。」
「わがままでね……。手に入れたいモノは力尽くで手に入れたい男なんだ。」
「……。」
「何かあったんだろう?あいつと。」
すると沙夜はため息を付いて言う。
「あとで言います。今から番組のディレクターに話をしないといけないから。」
「俺もついて行くよ。」
「いいえ。みんなと一緒に居てください。」
「でも……俺が言いたくないと駄々をこねたみたいになっているから。」
そんな風に思っていたのか。沙夜は少し笑うと、スラックスを下ろして翔に言う。
「そんな風に思ってないですよ。会社からNGが出たんです。これと、これは話さないで欲しいと。」
その中に休日のことを話すというのに×が付いていた。それで翔は少し安心して、沙夜を楽屋から出て行ったのを見送る。
沙夜を含めた六人で司会者のところに挨拶へ行く。この世界では大御所と言われる名司会者だ。当然、遥人の両親のことも知っていて、特に遥人は小さい頃からよく知っている仲だった。
「遥人君。久しぶりだね。」
白髪交じりの髪をオールバックにして、その髪型はいつも隙が無い。風が吹いても崩れそうに無かった。
「三笠さんもお元気そうで。」
「今日は「二藍」っていうバンドなんだろう。最近よく耳にするよ。やっと共演できたね。」
「えぇ。」
こういうとき四人は蚊帳の外のようだ。「二藍」は当初、遥人だけが有名人のような扱いで、他の四人はバックバンドのようだと言われていたこともある。だがそうでは無いのは、二曲目三曲目とリリースするたびに、その噂は消えていっていた。
「いい歳なんだろう?結婚とかしないのか。お父さんが孫を見たいだろうに。」
「良い出会いが無くてですね。」
「ほら……村田さんところのお嬢さんが同じくらいの歳で、今このテレビ局でメイクをしているそうだよ。」
「そうだったんですか。」
知らない人物がどんどん出てきて、純に至ってはあくびをかみしめている。だがこういう付き合いを大事にしないといけないのは、どんな世界でも一緒なのだ。礼儀を欠けば爪弾きにされる。
「で、軽くトークをするようになっているじゃ無い?」
「はい。」
「ここってどうして×になっているの?話したくない?」
するとその言葉に、沙夜が口を出した。
「会社からNGが出まして。」
「良いバンドだと思うんだよ。それだけにそれを演奏する人たちがどんな人なのかって知りたいのは、ファン心理だよ。それを少しずつ話していくのも人気のうちだ。遥人君だけのバンドになってしまうんじゃ無いのか。」
その言葉に純がカチンとしたようだ。あくまで遥人のバンドでは無く、みんなで作っていると思っていたからだった。そしてそれは他のメンバーも同じ意見らしく、普段あまり怒りを表に出さない治ですらぐっと拳を握りしめる。
「オフは何をしているかくらいは良いんじゃ無いの?」
「……会社はそういう売り方をしていないんです。」
沙夜はそう言うと三笠は驚いたように言う。
「へぇ……ずいぶん高く見たモノだね。覆面バンドって売れないよ。それも顔を出してるのに中途半端で……あぁ、そっちのベースの男は一度、うちの番組に出たことがあるな。」
「お久しぶりです。」
一馬はそう言うと、三笠はにやっとして言う。
「ジャズバンドだっただろう?ハードロックは畑違いじゃ無いか。」
「それはそれでやりがいがあります。ジャズだ、ロックだとこだわるつもりは無いですけどね。」
「多彩だもんね。そうだ。加藤啓介のバックもしていただろう。」
ロック界の大御所である加藤啓介という人物は、一馬が独身の頃からなんだかんだと呼ばれ、一馬も勉強になると言って足繁くスタジオ兼自宅へ呼ばれているのだ。それはプロデビューしても変わらない。
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「少しなら……。」
翔がそう言いかけたときだった。沙夜が口を開く。
「プライベートを切り売りしたバンドがどんな風になったかわかっているから、出したくないんですよ。まだ出していない方が、駄目になったときに修正が効くんです。社会人としてね。プライベートを出して、普通の社会生活も出来なくなった人がどれだけいるか、第一線でいればわからないでしょう。」
その言葉に遥人の方が焦って、沙夜を止めようとした。だが三笠はその言葉に陽気に笑う。だが次の瞬間、その笑いが止まった。
「お嬢さんはわからないだろうね。だって実際に演奏をしているのは、お嬢さんでは無いのだから。」
「えぇ。しかし演奏だけでは、「二藍」はここまで大きくならなかった。私たちが売り込みをするためにどれだけやっているか。そしてどれだけ守っているか。それをプライベートを切り売りして、小銭を稼ぐような真似をしたくないんですよ。あくまで音楽で売りたいんです。」
「自信があるようだ。」
「自信が無ければ売り込みませんよ。」
そう言うと、三笠はまた少し笑って沙夜を見る。
「良いマネージャーがいるようだ。」
「あ、私はマネージャーでは無いんです。レコード会社の担当です。」
「同じようなモノだ。スケジュール管理やインタビューの内容まで管理しているのだろう?」
「おっしゃるとおりです。」
「是非、今度ゆっくり話をしたいところだ。お嬢さん。連絡先を教えてくれないだろうか。」
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