夏から始まる

神崎

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ステージ

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 全裸の状態でベッドに横になると、蓮は菊子の体に無数の跡を付けた。目立つところに付けたかったが、さすがにそれは周りの目も気になるだろう。
「蓮……おかしくなりそう。」
「まだ触ってない。跡を残しただけだ。もし誰かが見ても、俺のものだって証拠。」
 棗に触られたのを根に持っているのかもしれない。そして蓮は一旦、菊子から離れると、自分の来ていたスウェットのズボンを脱ぎ、下着を取った。これで蓮も全裸になる。
 イヤでも目に付くのは、蓮の性器だろう。相変わらず大きくて、凝視してしまいそうになる。そして菊子の頭に浮かんだのは、夕べの梅子の言葉だった。
「大丈夫よぉ。あたしほど大きくないかもしれないけど、出来ないこと無いって。結構密着すれば出来るもんだよ。」
 いや、無理無理。口に入っても結構大きいものなのに、梅子ほど無い胸では蓮の大きなものは包み込めない。
「どうした?まだ緊張するか?」
 何も知らない蓮はそのまま菊子に笑いかけて、そして上半身だけ起きている彼女を寝かせようとした。しかし菊子は手を伸ばして、蓮の性器に手を這わせる。
「菊子……。まだ俺が何もしてないのに。」
「させて欲しいの。」
「あまりしないでもいい。もったいないから。」
 菊子がしたいというのだからと、蓮はベッドに腰掛けた。そして菊子は畳の上に座り、そのそそり立っている性器に手を這わせる。
「……。」
 前よりも上手くなっている。どうしてだろう。誰か教えたのだろうか。誰が?菊子の周りの男だろうか。棗か……それとも皐月なのか。
「菊子……誰からそんなこと……。」
 すると菊子はその答えに答えることをしないまま、蓮を押し倒すと体を密着させて、胸で挟み込んだ。
「菊子……ちょっと待て。これ……やばい。ちょっと……まてって。」
 無理矢理菊子の体を離すと、彼女は少し不安そうに蓮に聞く。
「駄目だった?したこと無かったから……どうやって練習したらいいかわからないし。」
「……いや。すごい気持ちいい。でも何でそんなことを知っているんだ?誰に教わった?」
「梅子が……。」
「梅子?あぁ。お前の幼なじみの女か。」
「されてるようにされてたら、いずれ飽きられるって。私、飽きられたくなかったから……。」
 その言葉に、蓮は菊子を抱き寄せた。
「そんなことをしなくてもいい。お前に飽きることなんか無いから。心配するな。」
「本当に?」
「あぁ。」
 すると菊子の顔に笑顔が戻った。思わず抱き寄せて、キスをする。
「でも気持ちよかったのは事実だ……。」
「だったら……。あの……。」
「どうしたい?菊子。俺の体をどうしたいんだ?」
 意地悪そうに蓮は聞くと、菊子は頬を染めていった。
「梅子が言ってたのを……してみたい。」
 いい友達を持っているな。蓮は内心そう思いながら、またベッドに腰掛けた。
「胸は使わなくてもいい。」
「どうして?」
「すぐに出るから。」
 水の音が響き、菊子は蓮の足の間にいた。口の中にそれをいれて、たまに舌で刺激をする。先に吸い付き、また口の中にいれた。
「……ん……。」
 どんなことまで教えたんだ。あの女は。そう思いながら、今にも射精しそうな感覚を押さえていた。
「菊子……そろそろ離していいから。」
「でも……出てないですけど。」
「前はずっと出してなかったから、すぐに出たんだ。若いって言っても、そんなに連続では出ない。」
 そう言って蓮は菊子の体を抱き寄せた。蓮の膝の上に乗った菊子は、お尻のあたりにさっきまで自分がくわえていたものが堅く、そして熱く、性器を刺激するように付き立っているのに気がついた。
 ぬるっとした感触は、蓮の性器が濡れているだけではない。自分の性器も濡れている証拠だった。
「菊子。腰を動かすな。ん……。気持ちいいけど……。」
 そのまま蓮は目の前にある胸に触れた。そして乳首に触れる。
「あっ!あっ!」
 菊子もたまらずに声を上げた。かちかちに尖っている乳首に触れられて、その先を摘まれるとどうにかなりそうだった。
 性器の入り口にある堅い部分が、互いを刺激する。どちらも気持ちが良くて、頭がどうにかなりそうだった。
「すごい濡れてるな。このまま入りそうだ。」
「あっ!そこ……指でこすらないで。」
「お前も駄目って言ったことをしただろう?だから仕返し。」
 膝で立たせると、指をいれた。ぎゅっと締め付けてくるその中は、とても狭いように思えた。
「痛くないか?」
「痛い……。」
 首を横に振ると、崩れそうな膝を必死にこらえて保っていた。
「あっ……あっ……。」
 すると一旦蓮は指を抜いて、菊子をベッドに寝かせた。そして足を持ち上げる。すると目の前に濡れた性器が、さらに蜜を溢れさせている。少し腰を持ち上げて、蓮はそこを舌で舐める。
 するとじゅるじゅると卑猥な音が、菊子の耳にも聞こえた。
「や……蓮。音をそんなに立てたら……。」
「気持ちいいのか?ほら。どんどん溢れてくる。ほら聞こえるか?」
 指を突き立てて、わざと音を立てた。すると蜜は尻にまで流れる。そしてぐっと指を曲げて、菊子のいいところを探った。
「あっ!あっ!蓮!そこ……こすられたら……あっ!」
 赤く染まった肌がびくびくと痙攣した。シーツを握り、その感覚に耐えている。
 指を抜くと、足をおろす。まだ目を半開きにしている菊子の顔を正面に向けると、唇にキスをする。
「すごいイったんだな。」
「イく?」
「気持ち悪かったか?」
「ううん。とても……気持ちよくて……自分の体じゃないような感覚がする。でも……なんかもぞもぞして……。」
 蓮はその言葉に、側に置いて置いた紙袋から箱を取り出した。そしてその箱の中から一つ袋を取り出す。それを破ろうとしたとき、菊子は体を起こした。
「どうした。」
「どうやって付けるの?」
「つけたいか?」
 少しうなづくと、蓮は体をベッドに横たえた。その上に乗り上げると、袋を破る。柔らかくて薄いゴムのようだ。
「そう。それを先に当てろ。根本までかぶせて……ん……。そうだ。」
 半透明なそれが被さり、菊子は蓮の下半身に乗り上げた。性器を手でつかみ、自分の濡れているところにあてがう。
「あっ……!」
 ぐっと押し広がれていく感覚がした。熱くて大きなものが自分の中に入ってくる感覚がある。
「痛……。」
 その声に蓮は菊子の方を見る。
「大丈夫か?」
 十分濡れていたし初めてではないからたぶん大丈夫だと思っていたのに、思った以上に苦痛の表情を浮かべている。
「大丈夫……。」
 そう言って腰を沈めていく。その様子を見ているだけで、ますます大きくなりそうだ。菊子の中をこすりながらそれがゆっくり入っていくと、蓮もまたそれだけで射精しそうになる。
「あっ!」
 声を上げて座り込むと、そのまま蓮の体にもたれ掛かった。入れただけで、軽く絶頂に達してしまったらしい。肩のあたりで菊子は息を切らせている。
「菊子。こっちを見ろ。」
 薄く目を開けて、蓮は菊子の頬に手を当てると唇にキスをした。舌を絡ませながら、下から菊子を打ち付ける。
「あっ!あっ!」
 奥にくる度に気が変になりそうになる。抜き差しする度に、水の音がした。
「蓮……変になる……あっ!んっ!」
 少し体を起こすと、腰を打ち付けながら胸に触れた。
「あっ!引っ張らないで……あっ!」
 乳首をピンと弾くと、倒れそうなくらい体が弓なりになる。そしてそのまま抜けてしまった。
「はぁ……菊子。すごい良い。菊子。」
 体を起こして、菊子を今度は寝かせる。そして足をたてると、さらに彼女の中に蓮は入れ込んだ。腰をつかみ、奥へ打ち込む。
「あっ!あっ!蓮……。蓮!奥が!奥……。」
 叫びながら、入れ込んだ性器からぐっと押し出されるような感覚があった。思わず抜くと、そこからさらさらとした液体が流れる。
「……。」
「ごめんなさい。すごい……あの……。」
「菊子。違うから。」
「え?」
「気にするな。」
 そう言って蓮はそのまままた菊子の中に入れ込んだ。卑猥な音がして、菊子は何度も何度も絶頂を迎えた。
 蓮が射精するまで、どれくらい絶頂を迎えたのだろう。蓮が菊子の中から出てきたとき、菊子は息を切らせて蓮にしがみついていた。この温もりしか知りたくないように。
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