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第2章
ポートの流行病1
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勇者召喚の報せは人間界の各地に広がる事はなかった。
なぜならアステリア王国は島国であり、魔族の支配地が大部分を占める今、人の往来がほとんどなかったからである。
しかも、勇者が召喚されてから、まだ1週間ほどだ。
まだアステリア王国の大陸内でさえ、その報せは全く届いていなかった。
しかし魔界は違った。
魔王直属の軍団が2つもわずか3日のうちに全滅したのだ。
この事は当日中に魔王の元へと知らされた。
魔王の側で報告しているのはピエロのような独特な化粧と衣装のヒョロっとした男。
第4軍団軍団長、名をジョーカー。
彼の配下の一部であったガーゴイルの一団もまたゴブリン軍団とともに全滅の憂き目にあったのだ。
しかし彼はその件については全く気にとめていなかった。
むしろ彼の軍団の中でもお荷物の一団を体良く処分できたので、勇者の召喚に感謝すらしていた。
ジョーカーは腰を低くし、
「勇者一行はどうやらポートの街に向かっているようです」
と魔王に上申した。
「報告ご苦労様、ジョーカー。それで、勇者を足止めする手はずは整っているのよね?当然」
そう魔王に代わり問いかけたのは、魔王の側近長とも秘書とも言うべき存在、アルミラだ。
彼女の容姿もまたジョーカーと同じく、人間のそれに近い。
ふくよかな乳房と程よい大きさの尻、すらっと伸びた長い脚、人間であれば完璧なプロモーションと言える。長い黒髪と顔立ちもまさに美を体現したような完璧な顔立ち、しかし顔の半分を固い龍のウロコに覆われ、視線は異常に鋭い。
そんな彼女の問いかけに、
「ご心配にはおよびません、アルミラ様。すでに手は打ってあります」
と相変わらず腰を低くしたまま、ジョーカーは慇懃に答えた。
「こちらも第13軍団長であるクラーケンに準備を急がせています。なんとか勇者を足止めして、あの大陸から船を使って出る事を遅らせなさいね」
「はい、仰せのままに」
そう言うとジョーカーはその姿をふっと消した。
彼がいなくなった後には、魔王とアルミラの二人になる。
先ほどまで全く口を開かなかった魔王が、アルミラに対し問いかけた。
「…聖女は…ヤツの動向は掴めているのか?」
その口調には焦燥感すら感じられる。
アルミラは静かに首を振り、
「いえ…残念ながら…」
と答えた。
「勇者の件はそちに任せる…聖女の事は…見つけ次第、わし自ら手を下そう」
アルミラは静かな微笑みを絶やさずとも、その瞳には驚きを隠しえなかった。
「フフフ…驚いているようだな…?アルミラ。しかし特段驚く様な事ではない…その理由はそのうちそちにも分かるであろう…」
それきり魔王は再び重い口を閉ざしていた。
◇◇
ポートの街。
それは名の通り、アステリア王国の大陸にある西の果ての港町だ。
人口は5,000人ほどで、宿屋から道具屋、武具屋など一通りの商店が並んでいる。
白を基調とした綺麗な街並みはこの世界でも有名で、男たちはみな漁か貿易で生計を立てている。
しかし魔族が海も空も大陸も支配する今、貿易はもとより漁でさえもほぼ出来ないでいた。
男たちは昼からお酒をあおるようになり、街並みの外見とは裏腹に、街の中は酒の臭いと男たちの喧嘩や愚痴で溢れていた。
「ご主人さま…なにかくさいです…この街」
「…腐っているな」
そう、魔族の支配はまだ免れているものの、街全体が腐りきっていた。
しかしこの状況はあくまで人間たちが自ら作り出したものだ。
俺は魔族とは関わりのない部分に首を突っ込む気はない。
早く船を調達し、この大陸から次の目的地へと急ぐ事を決めていた。
手早く宿の一室を抑えると、食料などの買い出しに出かける。
廃れたとは言え漁師町だ。今でも細々と近海での漁は続けているようだ。
保存に優れた海鮮物の干物や瓶詰などが商店に所狭しと並んでいる。
魚の焼けるいい匂いがする。
ふと見ると屋台で魚の塩焼きが売られていた。
「クゥ」と可愛いお腹が鳴る音がした。
ちらりと横を見ると、サヤが恥ずかしそうに真っ赤になりながら
「ご主人さま…ごめんなさい」
と上目づかいでこちらを見て謝ってきた。
思わずドキンと胸が高まる。
こいつは俺にとってはただの奴隷だ。
なぜか俺は当たり前の事を強く心に言いなおした。何かに負けないように…
「…買ってこい。2つ」
と俺は1ゴールドをサヤに手渡した。
ちなみに1ゴールドの下の通貨にシルバーがある。
1000シルバーで1ゴールドだ。
魚の塩焼きは1本500シルバーなので、1ゴールドで丁度足りる。
それを嬉しそうに受け取るサヤ。
そしてタタタッと屋台に向けて駆けていった。
しばらくすると魚の塩焼きを3本持って帰ってきた。
サヤはニコっと笑うと
「ご主人さま!1本おまけしてくださいました!」
と自慢げに俺の前に差し出してきた。
「…では2本はお前のものだ」
「え!?私は…ご主人さまの残りでは…?」
「…2本では不足か?」
「め、滅相もございません!おこぼれを少しだけいただけるものだと思っていたので…驚いてしまって…ありがとうございます!」
丁度近くに海を眺めながら座る事が出来るベンチがある。
そこに二人で腰をかけて食べることにした。
魚の塩焼きは味・量ともに非常に満足のいくものだった。
サヤもハムハムッと美味しそうに頬張っている。
目の前の港は多くの船がつながれ、海に出る男は誰一人いない。
おそらく魔族の活動が鈍る真夜中から朝にかけて、ひっそりと漁に出ているのであろう。
寂寥感(せきりょうかん)を滲ませた光景が広がっていた。
「…本当はもっと活気があるのか…」
と思わず感慨深くなってしまう。
俺は一日でも早く魔族を討ち果たし、この街の活気を取り戻してあげたいと考えていた。
とそこに半分の魚の塩焼きが俺の目の前に差し出された。
見るとサヤがそれを差し出し、
「ご主人さま!はんぶんこ!」
と笑顔を俺に向けていた。
「…いいのか?」
「もちろんです!私のものは全てご主人さまのものですから」
俺はサヤが差し出した半分の魚も美味しくいただいた。
俺が食べ終わったところで、サヤの顔が近付く。
チュッ…ペロッ…
サヤは俺の頬に吸いつくと、離れると同時にぺロリとそれを舐めた。
「ご主人さま、頬にお魚がついてました」
俺はその大胆なサヤの行動に少し驚いていたが、これが彼女なりの感謝の示し方だと思うと、サヤの頭をなでて
「…ありがとう」
と言った。
夕日が海に沈もうとしている。
サヤは俺の肩に頭をもたれかかっている。
「ご主人さま…今夜は?」
サヤが悪戯そうに尋ねてくる。
俺は無言で海を見つめていた。
「フフ、ありがとうございます。今夜は精一杯ご奉仕したしますね」
サヤは幸せそうに俺と一緒に海を眺めていた。
「ご主人さま…サヤは幸せです…」
◇◇
俺たちが宿に戻った頃はすでに真夜中になっていた。
しかし何やら宿の様子がおかしい。
この宿の若い女将が顔を真っ青にして取り乱していた。
茶色の髪に青い瞳の美人、年齢は30に届くか届かないかくらいだろう。
俺はその女将に何があったのか尋ねた。
女将は真っ青な顔をして
「うちの旦那が…悪魔の病で倒れてしまったのです…!ご迷惑をおかけしてすみません!」
と必死に謝ってきた。
「…悪魔の病…だと?」
「ご主人さま…」
サヤが心配そうに俺を見る。
「旅の方…うちには男手が主人しかございません…どうか街の医者まで主人を運ぶのをお手伝いいただけないでしょうか?」
と女将が頼みこんできた。
面倒に巻き込まれるのはご免だったが、病名が気になる。
『悪魔の病』など聞いた事がない。
俺は無言で女将に頷くと、彼女に連れられ病に倒れた主人の元へと急いだ。
なぜならアステリア王国は島国であり、魔族の支配地が大部分を占める今、人の往来がほとんどなかったからである。
しかも、勇者が召喚されてから、まだ1週間ほどだ。
まだアステリア王国の大陸内でさえ、その報せは全く届いていなかった。
しかし魔界は違った。
魔王直属の軍団が2つもわずか3日のうちに全滅したのだ。
この事は当日中に魔王の元へと知らされた。
魔王の側で報告しているのはピエロのような独特な化粧と衣装のヒョロっとした男。
第4軍団軍団長、名をジョーカー。
彼の配下の一部であったガーゴイルの一団もまたゴブリン軍団とともに全滅の憂き目にあったのだ。
しかし彼はその件については全く気にとめていなかった。
むしろ彼の軍団の中でもお荷物の一団を体良く処分できたので、勇者の召喚に感謝すらしていた。
ジョーカーは腰を低くし、
「勇者一行はどうやらポートの街に向かっているようです」
と魔王に上申した。
「報告ご苦労様、ジョーカー。それで、勇者を足止めする手はずは整っているのよね?当然」
そう魔王に代わり問いかけたのは、魔王の側近長とも秘書とも言うべき存在、アルミラだ。
彼女の容姿もまたジョーカーと同じく、人間のそれに近い。
ふくよかな乳房と程よい大きさの尻、すらっと伸びた長い脚、人間であれば完璧なプロモーションと言える。長い黒髪と顔立ちもまさに美を体現したような完璧な顔立ち、しかし顔の半分を固い龍のウロコに覆われ、視線は異常に鋭い。
そんな彼女の問いかけに、
「ご心配にはおよびません、アルミラ様。すでに手は打ってあります」
と相変わらず腰を低くしたまま、ジョーカーは慇懃に答えた。
「こちらも第13軍団長であるクラーケンに準備を急がせています。なんとか勇者を足止めして、あの大陸から船を使って出る事を遅らせなさいね」
「はい、仰せのままに」
そう言うとジョーカーはその姿をふっと消した。
彼がいなくなった後には、魔王とアルミラの二人になる。
先ほどまで全く口を開かなかった魔王が、アルミラに対し問いかけた。
「…聖女は…ヤツの動向は掴めているのか?」
その口調には焦燥感すら感じられる。
アルミラは静かに首を振り、
「いえ…残念ながら…」
と答えた。
「勇者の件はそちに任せる…聖女の事は…見つけ次第、わし自ら手を下そう」
アルミラは静かな微笑みを絶やさずとも、その瞳には驚きを隠しえなかった。
「フフフ…驚いているようだな…?アルミラ。しかし特段驚く様な事ではない…その理由はそのうちそちにも分かるであろう…」
それきり魔王は再び重い口を閉ざしていた。
◇◇
ポートの街。
それは名の通り、アステリア王国の大陸にある西の果ての港町だ。
人口は5,000人ほどで、宿屋から道具屋、武具屋など一通りの商店が並んでいる。
白を基調とした綺麗な街並みはこの世界でも有名で、男たちはみな漁か貿易で生計を立てている。
しかし魔族が海も空も大陸も支配する今、貿易はもとより漁でさえもほぼ出来ないでいた。
男たちは昼からお酒をあおるようになり、街並みの外見とは裏腹に、街の中は酒の臭いと男たちの喧嘩や愚痴で溢れていた。
「ご主人さま…なにかくさいです…この街」
「…腐っているな」
そう、魔族の支配はまだ免れているものの、街全体が腐りきっていた。
しかしこの状況はあくまで人間たちが自ら作り出したものだ。
俺は魔族とは関わりのない部分に首を突っ込む気はない。
早く船を調達し、この大陸から次の目的地へと急ぐ事を決めていた。
手早く宿の一室を抑えると、食料などの買い出しに出かける。
廃れたとは言え漁師町だ。今でも細々と近海での漁は続けているようだ。
保存に優れた海鮮物の干物や瓶詰などが商店に所狭しと並んでいる。
魚の焼けるいい匂いがする。
ふと見ると屋台で魚の塩焼きが売られていた。
「クゥ」と可愛いお腹が鳴る音がした。
ちらりと横を見ると、サヤが恥ずかしそうに真っ赤になりながら
「ご主人さま…ごめんなさい」
と上目づかいでこちらを見て謝ってきた。
思わずドキンと胸が高まる。
こいつは俺にとってはただの奴隷だ。
なぜか俺は当たり前の事を強く心に言いなおした。何かに負けないように…
「…買ってこい。2つ」
と俺は1ゴールドをサヤに手渡した。
ちなみに1ゴールドの下の通貨にシルバーがある。
1000シルバーで1ゴールドだ。
魚の塩焼きは1本500シルバーなので、1ゴールドで丁度足りる。
それを嬉しそうに受け取るサヤ。
そしてタタタッと屋台に向けて駆けていった。
しばらくすると魚の塩焼きを3本持って帰ってきた。
サヤはニコっと笑うと
「ご主人さま!1本おまけしてくださいました!」
と自慢げに俺の前に差し出してきた。
「…では2本はお前のものだ」
「え!?私は…ご主人さまの残りでは…?」
「…2本では不足か?」
「め、滅相もございません!おこぼれを少しだけいただけるものだと思っていたので…驚いてしまって…ありがとうございます!」
丁度近くに海を眺めながら座る事が出来るベンチがある。
そこに二人で腰をかけて食べることにした。
魚の塩焼きは味・量ともに非常に満足のいくものだった。
サヤもハムハムッと美味しそうに頬張っている。
目の前の港は多くの船がつながれ、海に出る男は誰一人いない。
おそらく魔族の活動が鈍る真夜中から朝にかけて、ひっそりと漁に出ているのであろう。
寂寥感(せきりょうかん)を滲ませた光景が広がっていた。
「…本当はもっと活気があるのか…」
と思わず感慨深くなってしまう。
俺は一日でも早く魔族を討ち果たし、この街の活気を取り戻してあげたいと考えていた。
とそこに半分の魚の塩焼きが俺の目の前に差し出された。
見るとサヤがそれを差し出し、
「ご主人さま!はんぶんこ!」
と笑顔を俺に向けていた。
「…いいのか?」
「もちろんです!私のものは全てご主人さまのものですから」
俺はサヤが差し出した半分の魚も美味しくいただいた。
俺が食べ終わったところで、サヤの顔が近付く。
チュッ…ペロッ…
サヤは俺の頬に吸いつくと、離れると同時にぺロリとそれを舐めた。
「ご主人さま、頬にお魚がついてました」
俺はその大胆なサヤの行動に少し驚いていたが、これが彼女なりの感謝の示し方だと思うと、サヤの頭をなでて
「…ありがとう」
と言った。
夕日が海に沈もうとしている。
サヤは俺の肩に頭をもたれかかっている。
「ご主人さま…今夜は?」
サヤが悪戯そうに尋ねてくる。
俺は無言で海を見つめていた。
「フフ、ありがとうございます。今夜は精一杯ご奉仕したしますね」
サヤは幸せそうに俺と一緒に海を眺めていた。
「ご主人さま…サヤは幸せです…」
◇◇
俺たちが宿に戻った頃はすでに真夜中になっていた。
しかし何やら宿の様子がおかしい。
この宿の若い女将が顔を真っ青にして取り乱していた。
茶色の髪に青い瞳の美人、年齢は30に届くか届かないかくらいだろう。
俺はその女将に何があったのか尋ねた。
女将は真っ青な顔をして
「うちの旦那が…悪魔の病で倒れてしまったのです…!ご迷惑をおかけしてすみません!」
と必死に謝ってきた。
「…悪魔の病…だと?」
「ご主人さま…」
サヤが心配そうに俺を見る。
「旅の方…うちには男手が主人しかございません…どうか街の医者まで主人を運ぶのをお手伝いいただけないでしょうか?」
と女将が頼みこんできた。
面倒に巻き込まれるのはご免だったが、病名が気になる。
『悪魔の病』など聞いた事がない。
俺は無言で女将に頷くと、彼女に連れられ病に倒れた主人の元へと急いだ。
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