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さてとカツ丼を作ろう、まず玉ねぎを切って、どんぶり用の鍋に玉ねぎを引きめんつゆと少量の砂糖を入れ日にかけ、煮立ったところで切ったかつ投入、カツにつゆが染み込んだら溶き卵を投入して蓋をして蒸らせば完成、みつばとかあれば彩も良いのだけれどそんな物はない、簡単男飯に彩はいらない。



鍋は一つしか無いのでもう一度エマさんの分を作る、カツ丼とお吸い物とおしんこをテーブルに置きエマさんを呼ぶ。



「エマさん、ごはんできたよ」



「はーい」



「すみません、何も手伝わないで」



「いいよいいよ、超簡単飯で悪いけど」



「わー美味しそう」



「エマさんは箸使える」



「はし?」



エマさんに箸を見せた。



「%=#*使えます、日本にも%#*&有るんですね?」



「日本?箸使えるならこれ使って」



「はい」



「口に合うか分からないけど食べよう」



「はい」



俺は無言で食べ始めるがエマさんは、手の指を合わせ目を閉じている。



「あれ、食べないの食べられない物あった」



「あ、違います感謝の祈りを捧げてました」



「あ、そうなんだ、日本だといただきますと言って感謝を表すことと一緒だね」



「でも右京さん言ってませんでしたよ」



「一人が長いもんで家では言わなくなったちゃったかな」



「そうですか」



「冷めない内に食べて」



「はい、いただきます」



「じゃあ俺も、いただきます」



エマさんを見ながら食べるが箸の使い方が上手い、アジア以外でも箸文化があるんだな。



「すごく美味しいです、右京さんは料理の天才です」



「いやいや手抜き過ぎて料理と呼んでいいものか、エマさんは料理できる」



「できますが、ママみたいにはできません」



「お母さんは料理上手なんだ?」



「はい・・・・」



「ごめんね、帰れるように手伝うから、食べよ」



「大丈夫です」



うわー思い出させてしまったよ、やっぱり帰りたいんだろうな訳が有るなら話して欲しいけど、なんか思いにふっけってるよ、沈黙がつらい。



「右京さん」



「はい」



「お話があります、食事が終わったらお話を聞いていただけますか?」



「はい」



「じゃあ、食べましょう」



なんか吹っ切れたようで笑顔で食べている、やっぱり帰っちゃうのかな、また日本に来てくれるかな。

この笑顔を見ながら後何回ごはん食べれるんだろう。



それから、今日買った洋服やモールの話をして、食べ終わるとエマさんが食器を洗ってくれると言うので洗い方を教えてお任せすることに、、両親が死んでから家の台所に女の人が居るのってなんか新鮮、翔子さんもたまに料理作ってくれるけど右京の頭からそのことはすっぽり抜けていた、たぶんエマさんの後ろ姿との違いに脳内変化が追い付かなかったのだと推測される、翔子さんが聞いたらどんな罰を受けるか分からないが、本人は知らないので平気だろう。



洗い物も終わり、俺の前にエマさんが座る。



「右京さん、助けていただいてありがとうございました。それに今日いっぱい服まで買って貰ってすみません、それでですね・・・私は・・・えっと・・・」



「いいよ、無理しなくても、話したくなったら言って、それまではここに居ていいから」



「でも聞いてください、私はこの世界の人間ではありません」



「この世界?」



「聞いてください、私は異世界のエルフです、魔法でこの世界に来ましたほんの少し覗いただけで帰ろうと思ってしましたがマナが足りなくて帰れなくなりました、この世界はマナが少なくたぶん直ぐには帰れないでしょう。それで右京さんに嘘を付きたくないので本当のことを話しました。勝手なお願いですがしばらく私をここに置いていただけませんか、働きますごはんの作ります、だからどうかお願いします」



「居てもらうのはいいんだけど、エルフ?トラック?話がついて行けない」



「私の本当の姿を見てください」



エマは右腕のブレスレットをはずした。



「なんにも変わってないけど?」



エマは髪をかき上げ耳を見せた。



「あ、ミスタースポック、エマさんヴァルカン人だったんですね、宇宙人て本当に居たんですね」



「驚かないんですね」



「いやー驚きましたよ」



「あんまり驚いてるようには見えないんですけど」



「いやだって本当の姿を見せるって言っても、耳が違うだけでしょ足は八本有ったらビックリするけど耳がちょっと尖っただけだし、宇宙人て人間と変わらないんだなと思って、それにこないだ借りた映画で最近みた人物と一緒だったので」



「どんな映画ですか?」



「スタートレックって映画です、その中でミスタースポックって人物も耳が尖っていたので」



「そうですか、でも私は宇宙人ではなく平行世界から来たのです、ところでその人は日本に居るのですか?」



「居ませんよ、想像上の人物ですから」



「エルフも居ませんか?」



「たぶんいないと思いますよ」



「すごく不安な気持ちで打ち明けたのに右京さん全然驚かないんだもん、心配してそんした」



「いやー直ぐに帰らないって聞いてうれしかったもので」



「じゃあ、私ここに居ても良いんですか?」



「もちろんずっと居て」



「え」



「日本を楽しんでいって」



「ありがとうございます、それで一つお願いなんですが、私日本語が読めません教えて頂けますか?」



「そうなんだ、言葉は完璧なのに」



「実はこの指輪のおかげなんです、これが無いと話せませんそれでも分からない言葉もありますから」



「すごいね、その指輪売り出せば億万長者になれるよ」



それから二人はネットでスポックの画像を見たりエルフを検索したり、異世界の話を聞いたりして、風呂に入り店をしめてからエマさんもお酒が飲めると言うので、俺はビールでエマさんは甘いお酒が好みなので缶酎ハイで乾杯をし夜遅くまで話をした。



途中で安心したのかエマさんは寝てしまい、しょうがなく俺はエマさんを部屋に誘い俺も寝ることにした。

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