129 / 145
もふもふは癒し
しおりを挟む色々有ったけど、あれから普通に戻ったはずなんだが、彼女たちがやたらと俺を甘やかす。
今まで4人で遠慮しながら俺に接してきてたと思うんだが、それが今じゃ、あからさまにスキンシップをとってくる、今さら気恥ずかしい、何故今更デレた。
俺はそんな気恥ずかしさを晴らすために、子虎と子猪たちとじゃれ合うために、草原のダンジョンに行くと、子グリフォンたちも加わりもふもふを楽しんだ。皆大きくなり前見たいに膝に乗せて撫でることはできなく成ったが、子供たちは俺に甘えてたくれる。
子グリフォンたちもしっかりした翼を持ち、まだ頼り無いがちゃんと飛べるようになって、飛んで見せるが、見ているこつちがひやひやする。
うちの子供たちとじゃれていると、保母さんたちが幼児たちを連れて草原のダンジョンに遊びに来た。
子供たちは慣れた物で、草原のダンジョンに着くと、子供たちは寝転んでいるマリアに飛び付いていく。その光景は知らない人が見たら必死に止めるだろうな、でも村の母ちゃん的なマリアは優しく子供たちを受け止め、柔らかなお腹の毛で子供たちを包む。
子供たちもマリアを堪能してから、グリフォンや子虎や子猪と遊び始める。
太陽は男の子たちとボールを追いかけ、女の子たちは雪やアナトをブラッシングしたり、リボンでおめかししてる。
子グリフォンに乗ろうする子供を止める保母さん、まったりした雰囲気が一気に騒がしく成った。
ゼウスにも怖がらなく成ったのか、グリフォンたちにも子供たちは遠慮が無い、そんな光景を眺めて居ると、前に助けた若い保母さんが俺の側にやって来た。
「村長さん、子供たちはすっかり元気に成ったでしょ?」
「そうだな、コンテナで見つけた時とは大違いだ」
「今じゃ、新しいお父さんやお母さんや兄弟たちと確り家族になり、もう夜泣きもしないんですよ」
「みんな保母さんたちのおかげだな」
「違います、こんな時なのに私たちを暖かく迎えてくれた村の皆さんと村長のおかげです」
涙ぐむ保母さんの背中を擦ろうと手を伸ばすが、こういう行動が妻たちの不安を与えると思い手を引っ込め、代わりにハンカチを差し出した。
「‥‥ありがとうございます、私はあの時もう私たちは死ぬ物だと諦めていました。でも私たちは村長に助けられました。それまでも子供たちのためにと、多くの人たちに助けられ、多くの人たちが犠牲になりました。子供たちを見ていると良かったと思えるのですが、私は助けくれた人たちになにも出来ないのに、私だけこんな幸せで申し訳なくて」
「良いんじゃないかな、助けた人たちも幸せを望んでいると思うよ」
保母さんに俺の手をガバッと握られ。
「本当ですか、私幸せに成っても良いのですか」
「い、良いと思うよ」
「私諦めようとしてたんです」
顔が近いよ、涙目で見詰めないで。
「私も幸せになります、私も好きだったんです」
「へぇ」
「彼の告白を受けます、村長さんありがとうございます」
「ああ、頑張ってね」
それから俺は、その男ののろけ話しを聞かされ、他の保母さんたちに祝福される中、なんか微妙な気分になった。
(まったく、俺がもてるなんて言うから勘違いしたじゃないか、恥ずかしい)
そんな気分をまぎらわすために、子グリフォンたちを撫で回した。
子供たちが保育園に帰って行ったので、マリアや子虎たちと外に出て見回りに行くことにした。
外に出て来ると、空に小型化したドラゴンに乗る中学生たちが、小型化していても体長2mは有るドラゴンに乗り颯爽と空を翔る姿はドラゴンライダー。
「あれって大丈夫なのか?」
ボソッと声を漏らすと、マリアが。
「なんだ雅也は知らなかったのか、ちょっと前から良く見るぞ」
「そうなのか、落ちて怪我しないか?」
「大丈夫だろ、ドラゴンたちもゆっくり飛んでるし」
「そうか、しかしこんなことに成っているとは、そのうち村からドラゴンライダーが産まれるかもな」
それから俺は、マリアの背に乗り、子供たちと見回りに行くことにした。
子供たちもすっかり成長したようで、マリアの後を確りとした足取りで着いて来る、もう俺の足では敵わない、狩りも覚えて確り大人になる準備をしてるようで、ちょっと俺は寂しく成った。
それでも、まだまだ甘えん坊なところは抜けないので、もう少し甘えさせようと思う。
そんなのんびりした気分でいると、マリアがドラゴンが来ると言い出した、しかもそれとほぼ同時に携帯が鳴った。
「もしもし」
「雅也かクレアだ、ちょっと良いか?」
「なんか有ったか?」
「大したことは無いんだが、会わせたい者が居るから戻って来れるか?」
マリアと村の中心部に戻ると、クレアとダリアと一緒に、男性用の執事服を着た女性が居た。
2
お気に入りに追加
2,331
あなたにおすすめの小説
異世界転移ボーナス『EXPが1になる』で楽々レベルアップ!~フィールドダンジョン生成スキルで冒険もスローライフも謳歌しようと思います~
夢・風魔
ファンタジー
大学へと登校中に事故に巻き込まれて溺死したタクミは輪廻転生を司る神より「EXPが1になる」という、ハズレボーナスを貰って異世界に転移した。
が、このボーナス。実は「獲得経験値が1になる」のと同時に、「次のLVupに必要な経験値も1になる」という代物だった。
それを知ったタクミは激弱モンスターでレベルを上げ、あっさりダンジョンを突破。地上に出たが、そこは小さな小さな小島だった。
漂流していた美少女魔族のルーシェを救出し、彼女を連れてダンジョン攻略に乗り出す。そしてボスモンスターを倒して得たのは「フィールドダンジョン生成」スキルだった。
生成ダンジョンでスローライフ。既存ダンジョンで異世界冒険。
タクミが第二の人生を謳歌する、そんな物語。
*カクヨム先行公開
精霊が俺の事を気に入ってくれているらしく過剰に尽くしてくれる!が、周囲には精霊が見えず俺の評価はよろしくない
よっしぃ
ファンタジー
俺には僅かながら魔力がある。この世界で魔力を持った人は少ないからそれだけで貴重な存在のはずなんだが、俺の場合そうじゃないらしい。
魔力があっても普通の魔法が使えない俺。
そんな俺が唯一使える魔法・・・・そんなのねーよ!
因みに俺の周囲には何故か精霊が頻繁にやってくる。
任意の精霊を召還するのは実はスキルなんだが、召喚した精霊をその場に留め使役するには魔力が必要だが、俺にスキルはないぞ。
極稀にスキルを所持している冒険者がいるが、引く手あまたでウラヤマ!
そうそう俺の総魔力量は少なく、精霊が俺の周囲で顕現化しても何かをさせる程の魔力がないから直ぐに姿が消えてしまう。
そんなある日転機が訪れる。
いつもの如く精霊が俺の魔力をねだって頂いちゃう訳だが、大抵俺はその場で気を失う。
昔ひょんな事から助けた精霊が俺の所に現れたんだが、この時俺はたまたまうつ伏せで倒れた。因みに顔面ダイブで鼻血が出たのは内緒だ。
そして当然ながら意識を失ったが、ふと目を覚ますと俺の周囲にはものすごい数の魔石やら素材があって驚いた。
精霊曰く御礼だってさ。
どうやら俺の魔力は非常に良いらしい。美味しいのか効果が高いのかは知らんが、精霊の好みらしい。
何故この日に限って精霊がずっと顕現化しているんだ?
どうやら俺がうつ伏せで地面に倒れたのが良かったらしい。
俺と地脈と繋がって、魔力が無限増殖状態だったようだ。
そしてこれが俺が冒険者として活動する時のスタイルになっていくんだが、理解しがたい体勢での活動に周囲の理解は得られなかった。
そんなある日、1人の女性が俺とパーティーを組みたいとやってきた。
ついでに精霊に彼女が呪われているのが分かったので解呪しておいた。
そんなある日、俺は所属しているパーティーから追放されてしまった。
そりゃあ戦闘中だろうがお構いなしに地面に寝そべってしまうんだから、あいつは一体何をしているんだ!となってしまうのは仕方がないが、これでも貢献していたんだぜ?
何せそうしている間は精霊達が勝手に魔物を仕留め、素材を集めてくれるし、俺の身をしっかり守ってくれているんだが、精霊が視えないメンバーには俺がただ寝ているだけにしか見えないらしい。
因みにダンジョンのボス部屋に1人放り込まれたんだが、俺と先にパーティーを組んでいたエレンは俺を助けにボス部屋へ突入してくれた。
流石にダンジョン中層でも深層のボス部屋、2人ではなあ。
俺はダンジョンの真っただ中に追放された訳だが、くしくも追放直後に俺の何かが変化した。
因みに寝そべっていなくてはいけない理由は顔面と心臓、そして掌を地面にくっつける事で地脈と繋がるらしい。地脈って何だ?
集団転移した商社マン ネットスキルでスローライフしたいです!
七転び早起き
ファンタジー
「望む3つのスキルを付与してあげる」
その天使の言葉は善意からなのか?
異世界に転移する人達は何を選び、何を求めるのか?
そして主人公が○○○が欲しくて望んだスキルの1つがネットスキル。
ただし、その扱いが難しいものだった。
転移者の仲間達、そして新たに出会った仲間達と異世界を駆け巡る物語です。
基本は面白くですが、シリアスも顔を覗かせます。猫ミミ、孤児院、幼女など定番物が登場します。
○○○「これは私とのラブストーリーなの!」
主人公「いや、それは違うな」
異世界転生!俺はここで生きていく
おとなのふりかけ紅鮭
ファンタジー
俺の名前は長瀬達也。特に特徴のない、その辺の高校生男子だ。
同じクラスの女の子に恋をしているが、告白も出来ずにいるチキン野郎である。
今日も部活の朝練に向かう為朝も早くに家を出た。
だけど、俺は朝練に向かう途中で事故にあってしまう。
意識を失った後、目覚めたらそこは俺の知らない世界だった!
魔法あり、剣あり、ドラゴンあり!のまさに小説で読んだファンタジーの世界。
俺はそんな世界で冒険者として生きて行く事になる、はずだったのだが、何やら色々と問題が起きそうな世界だったようだ。
それでも俺は楽しくこの新しい生を歩んで行くのだ!
小説家になろうでも投稿しています。
メインはあちらですが、こちらも同じように投稿していきます。
宜しくお願いします。
現代の知識と科学で魔法を駆使する
モンド
ファンタジー
山奥に住む男は定年後、実家のあった田舎に移り住んだUターン者である。
古くなった母屋を取り壊し、自分で家を立て始めていたがその作業中に埋蔵金を掘り当てた、時価総額100億円以上。
そんな悠々自適な生活を送っていたところ、子供の頃から不思議に感じていた隧道が自宅裏山にあったことを思い出す、どこに通じているかと興味に惹かれ隧道に入ると、歩くほどに体が若返っていくのが分かる・・・、そのまま進むと突然、光に飲まれ気づくと石積みの部屋に立っていた。
その部屋には脇に机が一つ置かれてあり和紙の紙束と日本刀が一振り置いてあった。
紙束を開くとそこには自分の先祖と思われる人物の日記が書かれていた。
『この先はこの世でない世界が広がり、見たことも聞いたこともない人々や
動植物に恐ろしい魔物、手妻の様な技に仙人の様な者までいる、しかもその
世界において身に付いた技や力は現世に戻っても変わることがない。志ある
ならひと旗あげるのも一興、ゆめゆめ疑うことなかれ。』
最後のページにはこの言葉と「後は子孫に託す」との言葉で締められていた。
男は刀を腰に下げると出口と思われる方に歩きだした、10歩も歩かぬうちに光に包まれ森の洞窟の出口あたりに立っていた。
立っていた場所から車一台分の幅で未舗装であるがしっかりとした道路がなだらかな地形に沿って続いているのが見える、そこで男は食料や水を持っていなかったことに気付き一旦洞窟の方に歩き出すと、いつのまにか石室に立っておりそのまま歩くと隧道の入り口に立っていた、違っているのは17・8歳の若々しい身体の自分と腰に下げた刀が不思議な体験を事実と肯定していた。
冒険の準備を済ませ、自衛隊仕様のジープに荷物を載せて隧道に車を走らせると、あの石室を通過して洞窟の前にたどり着いた。
ここから男の冒険の始まり、セカンドライフよろしく21世紀の科学と不思議な世界で得たスキルで成り上がる男の物語。
異世界転生はどん底人生の始まり~一時停止とステータス強奪で快適な人生を掴み取る!
夢・風魔
ファンタジー
若くして死んだ男は、異世界に転生した。恵まれた環境とは程遠い、ダンジョンの上層部に作られた居住区画で孤児として暮らしていた。
ある日、ダンジョンモンスターが暴走するスタンピードが発生し、彼──リヴァは死の縁に立たされていた。
そこで前世の記憶を思い出し、同時に転生特典のスキルに目覚める。
視界に映る者全ての動きを停止させる『一時停止』。任意のステータスを一日に1だけ奪い取れる『ステータス強奪』。
二つのスキルを駆使し、リヴァは地上での暮らしを夢見て今日もダンジョンへと潜る。
*カクヨムでも先行更新しております。
スキルが【アイテムボックス】だけってどうなのよ?
山ノ内虎之助
ファンタジー
高校生宮原幸也は転生者である。
2度目の人生を目立たぬよう生きてきた幸也だが、ある日クラスメイト15人と一緒に異世界に転移されてしまう。
異世界で与えられたスキルは【アイテムボックス】のみ。
唯一のスキルを創意工夫しながら異世界を生き抜いていく。
またね。次ね。今度ね。聞き飽きました。お断りです。
朝山みどり
ファンタジー
ミシガン伯爵家のリリーは、いつも後回しにされていた。転んで怪我をしても、熱を出しても誰もなにもしてくれない。わたしは家族じゃないんだとリリーは思っていた。
婚約者こそいるけど、相手も自分と同じ境遇の侯爵家の二男。だから、リリーは彼と家族を作りたいと願っていた。
だけど、彼は妹のアナベルとの結婚を望み、婚約は解消された。
リリーは失望に負けずに自身の才能を武器に道を切り開いて行った。
「なろう」「カクヨム」に投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる