上 下
126 / 145

異世界

しおりを挟む

俺はコタツに入りながら、ソフィと秀鬼と妃鬼に異世界のことを聞くことにした。



異世界では人族が住む大陸と魔族と呼ばれる種族が住む大陸が有り、その他にも大陸が有るらしいが3人は自分が住んでいた大陸しかよく知らないらしい。



人族が住む大陸は広く、エルフやドワーフや獣人も住んで居るようで、エルフは森の奥地で、ドワーフは山奥や鉱山に住んで居るらしい、ドワーフたちは人族に武器を提供している関係で良好だが、エルフと獣人は人族に弾圧されていて、特に獣人の扱いは酷いらしい。



「ただ、エルフの言い伝えによると、元々は同じ種族だったらしい、種族が別れたのは昔の文明が滅ぶ時に人間を残すために変化したと言われている」



「魔族と呼ばれる者は魔力を多く扱える種族で人間とモンスターのハイブリッド、獣人たちは人間と動物ハイブリッドだと言われている」



「ちなみにダンジョンも昔の人間たちが世界を壊した時に、魔素の循環のためにできたと言われている」



「今の地球は魔素の濃度が低いが、ダンジョンからモンスターが溢れ出し、モンスターが死ぬとモンスターが持っていた魔素が拡散するし、ダンジョンやモンスターから取れる、魔核や魔石を使えば、魔素が拡散するようだ」



「そうして、この地球もダンジョンが吸い上げた魔素を地表に放出している、ただし地球を満たす魔素がどれくらいの年月がかかるのかは解らない」



「それじゃあ、まるで地球をテラフォーミングしてるみたいじゃないか?」



「そうだな、魔法の使えない地球をまるで科学から魔法の世界に変えるようだな」



「古い言い伝えでは、神が進んだ文明のために星を蝕み続ける文明を滅ぼすために魔素を使わしたと言われる話も有る、本当が

か嘘かは解らないがな」



「ソフィは魔法を使えるの?」



「使えることは使えるが」



ソフィは指先にロウソクのような炎を灯した。



「今はこれが限界だ、魔石や魔核を使えれば、もう少し威力がますがな」



「魔石が有れば、その炎で攻撃できるの?」



「無理だな、炎が体から離れると、段々威力が弱まるから、カズキも言っていたが、物語のように炎で攻撃しても、何かに当たれば炎は拡散してしまう、炎が体に当たっても拡散してしまうので、火傷すら負わせられない。地球だって火に一瞬触った位じゃ火傷しないだろ」



「そっか、なんか残念」



「カズキと同じ反応だな」



「鬼人族の魔法は?」



「ソフィの話と一緒だが、鬼人族は魔力を使い肉体を強化することに長けている」



「おおー、強化魔法」



「だが、魔素が薄いために使えるのは一瞬だ」



「そうなんだ」



「カズキも言っていたが、魔法はそんなに万能では無い、それより経験から得るスキルの方が有効だ。しかしこの世界にはギルドに有るようなスキルシステムが無いから、スキルの確認もできない」



「ダンジョンからたまに発見されるけど、誰か持って無いのかな」



「前にそんな話を聞いたな」



「まあ、確認できなくても使えるから、別に無くても大丈夫だよ」



「そっか、無理して探す必要無いね」



そんな話をしていると、カズキとシオンが帰って来た。



「シオンさん、考えは纏まったか?」



「解らない、でも魔族いや鬼人族の人たちは敵意は無いことは解る、でも私が今まで信じていたことが嘘だったのかも解らない、でも自分の目と耳で真実を見極める」



「そっか、それで良いんじゃないか、秀鬼たちも良いよな?」



「問題ないぞ、いきなり信じていた物が嘘だと言われても、直ぐには納得できないだろう」



「そりゃそうだな」



「ところで話を変えるけど、ソフィたちの家は3人一緒で良いの?」



「はい」

「大丈夫」

「えっ」



「カズキ、嫌なの?」



「嫌じゃあ無いけど、今までは避難所で仕方なかったけど‥‥」



「カズキは私たちの命の恩人なんだから、私たちがカズキを守る」



「解った、これからもお願いします」



(命は守られても、カズキの貞操は守られ無いな)



話が終わり、また歩美の案内で3人は村見学に行って、俺はコタツでのんびりして居ると、携帯が鳴った。



「もしもし」



「雅也くん」



「総理、引っ越しは落ち着きました?」



「無事に立川に戻って来れたよ。それより函館の件ありがとうね」



「いえいえ、函館を火の海にしてすみません」



「大丈夫大丈夫、函館はダンジョンを中心にして、新たな街を造るから」



「そうですか」



「それでね、電話したのは函館のお礼も有ったんだけど、今度は名古屋を中心とした、工業地域の奪還作戦を実行することを伝えておこうと思って」



「手伝いですか?」



「いや、今回は北海道から自衛隊も大量に派遣するから大丈夫だよ」



「じゃあ何故俺に?」



「雅也くんは今まで協力してくれていたから、伝えておこうと思って」



「そうですか、ありがとうございます。もしかして今回の奪還作戦は工業地域だから、俺たちを誘わない?」



「そんなことは無いよ、いつもお願いばかりして悪いから」



「本当に?」



「できれは早期に工場を稼働したいことは有るけど」



「そりゃそうですよね、工場を稼働したくて奪還するのに、更地にされたら意味無いですよね」



「函館は事故だと聞いているから雅也を信じているけど、いつまでもお願いしてる訳にはいかないから」



「解りました、成功を祈ってます」



なんか総理に気を使わせちゃったな、今後のためにも頑張ってもらおう。



しおりを挟む
感想 125

あなたにおすすめの小説

レジェンドテイマー ~異世界に召喚されて勇者じゃないから棄てられたけど、絶対に元の世界に帰ると誓う男の物語~

裏影P
ファンタジー
【2022/9/1 一章二章大幅改稿しました。三章作成中です】 宝くじで一等十億円に当選した運河京太郎は、突然異世界に召喚されてしまう。 異世界に召喚された京太郎だったが、京太郎は既に百人以上召喚されているテイマーというクラスだったため、不要と判断されてかえされることになる。 元の世界に帰してくれると思っていた京太郎だったが、その先は死の危険が蔓延る異世界の森だった。 そこで出会った瀕死の蜘蛛の魔物と遭遇し、運よくテイムすることに成功する。 大精霊のウンディーネなど、個性溢れすぎる尖った魔物たちをテイムしていく京太郎だが、自分が元の世界に帰るときにテイムした魔物たちのことや、突然降って湧いた様な強大な力や、伝説級のスキルの存在に葛藤していく。 持っている力に振り回されぬよう、京太郎自身も力に負けない精神力を鍛えようと決意していき、絶対に元の世界に帰ることを胸に、テイマーとして異世界を生き延びていく。 ※カクヨム・小説家になろうにて同時掲載中です。

ブロック作成スキルで、もふもふスローライフを目指すことにした

うみ
ファンタジー
 もふもふ犬と悪魔少女と共に異世界ジャングルでオートキャンプする!  俺こと日野良介は、異世界のジャングルに転移してしまった。道具も何も持たずに放り出された俺だったが、特殊能力ブロック作成でジャングルの中に安心して住める家を作る。  うっかり拾ってしまった現地人の悪魔っ娘、俺と同時に転移してきたと思われるポチ、喋るの大好き食いしん坊カラスと一緒に、少しずつ手探りで、異世界での生活を充実させていく。  サバイバル生活から楽々スローライフを目指す!   衣食住を充実させるのだ。

辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します

潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる! トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。 領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。 アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。 だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう 完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。 果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!? これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。

異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。

久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。 事故は、予想外に起こる。 そして、異世界転移? 転生も。 気がつけば、見たことのない森。 「おーい」 と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。 その時どう行動するのか。 また、その先は……。 初期は、サバイバル。 その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。 有名になって、王都へ。 日本人の常識で突き進む。 そんな感じで、進みます。 ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。 異世界側では、少し非常識かもしれない。 面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。

異世界転生!俺はここで生きていく

おとなのふりかけ紅鮭
ファンタジー
俺の名前は長瀬達也。特に特徴のない、その辺の高校生男子だ。 同じクラスの女の子に恋をしているが、告白も出来ずにいるチキン野郎である。 今日も部活の朝練に向かう為朝も早くに家を出た。 だけど、俺は朝練に向かう途中で事故にあってしまう。 意識を失った後、目覚めたらそこは俺の知らない世界だった! 魔法あり、剣あり、ドラゴンあり!のまさに小説で読んだファンタジーの世界。 俺はそんな世界で冒険者として生きて行く事になる、はずだったのだが、何やら色々と問題が起きそうな世界だったようだ。 それでも俺は楽しくこの新しい生を歩んで行くのだ! 小説家になろうでも投稿しています。 メインはあちらですが、こちらも同じように投稿していきます。 宜しくお願いします。

器用貧乏の底辺冒険者~俺だけ使える『ステータスボード』で最強になる!~

夢・風魔
ファンタジー
*タイトル少し変更しました。 全ての能力が平均的で、これと言って突出したところもない主人公。 適正職も見つからず、未だに見習いから職業を決められずにいる。 パーティーでは荷物持ち兼、交代要員。 全ての見習い職業の「初期スキル」を使えるがそれだけ。 ある日、新しく発見されたダンジョンにパーティーメンバーと潜るとモンスターハウスに遭遇してパーティー決壊の危機に。 パーティーリーダーの裏切りによって囮にされたロイドは、仲間たちにも見捨てられひとりダンジョン内を必死に逃げ惑う。 突然地面が陥没し、そこでロイドは『ステータスボード』を手に入れた。 ロイドのステータスはオール25。 彼にはユニークスキルが備わっていた。 ステータスが強制的に平均化される、ユニークスキルが……。 ステータスボードを手に入れてからロイドの人生は一変する。 LVUPで付与されるポイントを使ってステータスUP、スキル獲得。 不器用大富豪と蔑まれてきたロイドは、ひとりで前衛後衛支援の全てをこなす 最強の冒険者として称えられるようになる・・・かも? 【過度なざまぁはありませんが、結果的にはそうなる・・みたいな?】

『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる

農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」 そんな言葉から始まった異世界召喚。 呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!? そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう! このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。 勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定 私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。 ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。 他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。 なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。

サバイバル能力に全振りした男の半端仙人道

コアラ太
ファンタジー
年齢(3000歳)特技(逃げ足)趣味(採取)。半仙人やってます。  主人公は都会の生活に疲れて脱サラし、山暮らしを始めた。  こじんまりとした生活の中で、自然に触れていくと、瞑想にハマり始める。  そんなある日、森の中で見知らぬ老人から声をかけられたことがきっかけとなり、その老人に弟子入りすることになった。  修行する中で、仙人の道へ足を踏み入れるが、師匠から仙人にはなれないと言われてしまった。それでも良いやと気楽に修行を続け、正式な仙人にはなれずとも。足掛け程度は認められることになる。    それから何年も何年も何年も過ぎ、いつものように没頭していた瞑想を終えて目開けると、視界に映るのは密林。仕方なく周辺を探索していると、二足歩行の獣に捕まってしまう。言葉の通じないモフモフ達の言語から覚えなければ……。  不死になれなかった半端な仙人が起こす珍道中。  記憶力の無い男が、日記を探して旅をする。     メサメサメサ   メサ      メサ メサ          メサ メサ          メサ   メサメサメサメサメサ  メ サ  メ  サ  サ  メ サ  メ  サ  サ  サ メ  サ  メ   サ  ササ  他サイトにも掲載しています。

処理中です...