ダンジョンが出現して世界が変わっても、俺は準備万端で世界を生き抜く

ごま塩風味

文字の大きさ
上 下
113 / 145

ブルネイ⑧

しおりを挟む

俺達は転移石を使い、1階層に戻って来た。



ダンジョンを出るとブルネイ軍に迎えられる、ダンジョン改変をどうするか聞くと、ダンジョン内に人はいないが、改変は後日にしてほしいと懇願され、俺達は妃鬼も心配なので、ホテルに戻ることにした。



俺は彼女達とエステで疲れを取りたいねなど話し、和やかにホテルに向かっていた。



ブルネイの車でホテルに着くと、妃鬼が秀鬼に走りよって来た。



「妃鬼、走ったら危ないだろう」



「秀鬼、ずっと待ってたんだから」

ホテルの玄関ホールで抱き合う2人をほっこりした気持ちで見ていると、視界にあり得ない人物が目に入る。



「お帰り、遅かったな」



「なんでクレアがここに?」



「遅いから迎えに来た」



俺は普通に歩み寄るクレアが近づくたびに、身体中から汗が吹き出し体が硬直する。

クレアが目の前に来ると無意識に1歩下がる。



「何故逃げる」



「別に逃げて無いけど・・・」



俺は完全にクレアの竜気がトラウマに成っているようだ。



しかし、そんな俺をクレアにあっという間に捕まってしまう。



「どれどれ、竜核が馴染んだか見てやろう」

「だだ大丈夫だから」



「遠慮するな」



クレアに胸に手を当てられると。



「嫌だー止めてくれー‥‥あれ痛く無い」



「お主の体が竜気を受け入れる体に成ったからだ」



確かに痛みは無いが、俺はクレアに触られると、体が硬直する、完全にトラウマに成っている。



そんなことを見ている美少女がいた。



「そうだそうだ、紹介しようダリアだ」



「こいつが迷惑掛けたみたいだな、ダリアラファンだ、世話に成る」



(えっ、世話に成るってなに?)



お互いに紹介しあい、一旦部屋に戻ることにした。



妃鬼は日本大使館の人達に良くしてもらったらしく、大使館員と一緒にエステを受けたり楽しく過ごしたらしいが、今は秀鬼とイチャイチャしてる。



皆で食事をしていると、大使がやって来て、明後日ダンジョン改変をして、その日に迎えの飛行機で帰ることに成った。



それまで、俺達はただだからとエステ三昧で過ごした。



グリフォンたちまで、ホテルの人達に可愛いがられ、体を洗って貰ったりブラッシングしてもらい、疲れを癒していた。



俺ものんびりしたいのに、王太子やお偉いさんが訪ねて来て、俺だけのんびりできなかった。



俺は知らなかったが、大使が他国人間を排除してくれたので、面会の人数は絞られていた。



しかし、大使の手にあまる国の人間がやって来た。いまだに自分達が世界の秩序と勘違いしてるあの国アメリカの人間だ。



俺は大使の頼みで仕方なく会うことにした。



(横暴な態度にでたら、ドラゴンコンビに頼んで、原潜をネバタ砂漠に放置してやる)



しかし、紹介されたアメリカ人達は思いの外紳士的で、なにも要求して来ない。



俺は肩透かしをくらい、なにをしに来たのか不思議に思ったが、その時は気にもしなかった。



それは、アメリカが雅也と言う人物を知る為の行動で有った。そんなこと、一般人の雅也は知るよしも無く、自分がアメリカの最重要人物で有ることなど知らず、普通に会話をし、確り人物像を把握されていた。



そのことにより、アメリカは日本政府に圧力を掛け、雅也に接触を掛ける計画を立てていた。



アメリカは雅也の二面性には気づいていなかった、普段は日本人的に大人しい性格で、アメリカは御し易いと勘違いした、しかし、雅也は村や仲間の敵に成れば容赦しない性格を知らなかった。



ダンジョン攻略の王主催の晩餐会を開いてもらい、俺達は王から褒美の品を貰い、翌日、ダンジョン改変を行ったら。



ダンジョン改変の希望を聞いていたので、それに沿って改変を行おうとすると、頭の中に今までと違う情報が入って来た。



それは、砂漠、山岳、火山、鉱山、エデンと今までに無かった項目だった、それと膨大のモンスター情報も含まれていた。



雅也は一瞬頭痛に見舞われるが、このことは知られては不味いと何事も無かった様にダンジョン改変を行った。



(この事は村に帰ってから皆と相談しよう)



それから、俺達はブルネイ国民に盛大に見送りを受け帰国することに成った。



好き勝手している、ドラゴンコンビを置いて帰ろうとしたが、大使館の人達に確り空港まで送られて来た。



(頼れる存在だけど、俺の精神安定の為にブルネイに残って欲しかった)



それから俺達は飛行機に乗り、 帰国の途についたが飛行機の中はイチャイチャする、秀鬼と妃鬼に当てられたのか、彼女達は俺に構い、グリフォンは自衛官たちに撫でられ、ほっといたドラゴンコンビは珍しいのか、機内を楽しそうに見て回り自衛官たちを困らせた。



(これ、普通の旅客機なら追い出されただろうな)



途中からドラゴンコンビが大人しく成ったと思ったら、機内に有る酒を凄い勢いで飲んでいた。



(今や貴重な酒を勿体無い、飲んだ分はドラゴンコンビを働かせることで許してもらおう)



そんなカオスな機内でも、飛行機は無事に横田基地に着陸した。



俺は村からの迎えを断り、グリフォンとドラゴンに乗り、無事に村に帰って来た。









しおりを挟む
感想 125

あなたにおすすめの小説

凡人がおまけ召喚されてしまった件

根鳥 泰造
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。  仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。  それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。  異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。  最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。  だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。  祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

転生者は力を隠して荷役をしていたが、勇者パーティーに裏切られて生贄にされる。

克全
ファンタジー
第6回カクヨムWeb小説コンテスト中間選考通過作 「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。 2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門日間ランキング51位 2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門週間ランキング52位

荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明

まったりー
ファンタジー
主人公はダンジョンに向かう冒険者の荷物を持つポーターと言う職業、その職業に必須の収納魔法を持っていないことで悲惨な毎日を過ごしていました。 そんなある時仕事中に前世の記憶がよみがえり、ステータスを確認するとユニークスキルを持っていました。 その中に前世で好きだったゲームに似た空間魔法があり街づくりを始めます、そしてそこから人生が思わぬ方向に変わります。

ボッチになった僕がうっかり寄り道してダンジョンに入った結果

安佐ゆう
ファンタジー
第一の人生で心残りがあった者は、異世界に転生して未練を解消する。 そこは「第二の人生」と呼ばれる世界。 煩わしい人間関係から遠ざかり、のんびり過ごしたいと願う少年コイル。 学校を卒業したのち、とりあえず幼馴染たちとパーティーを組んで冒険者になる。だが、コイルのもつギフトが原因で、幼馴染たちのパーティーから追い出されてしまう。 ボッチになったコイルだったが、これ幸いと本来の目的「のんびり自給自足」を果たすため、町を出るのだった。 ロバのポックルとのんびり二人旅。ゴールと決めた森の傍まで来て、何気なくフラっとダンジョンに立ち寄った。そこでコイルを待つ運命は…… 基本的には、ほのぼのです。 設定を間違えなければ、毎日12時、18時、22時に更新の予定です。

異世界転移ボーナス『EXPが1になる』で楽々レベルアップ!~フィールドダンジョン生成スキルで冒険もスローライフも謳歌しようと思います~

夢・風魔
ファンタジー
大学へと登校中に事故に巻き込まれて溺死したタクミは輪廻転生を司る神より「EXPが1になる」という、ハズレボーナスを貰って異世界に転移した。 が、このボーナス。実は「獲得経験値が1になる」のと同時に、「次のLVupに必要な経験値も1になる」という代物だった。 それを知ったタクミは激弱モンスターでレベルを上げ、あっさりダンジョンを突破。地上に出たが、そこは小さな小さな小島だった。 漂流していた美少女魔族のルーシェを救出し、彼女を連れてダンジョン攻略に乗り出す。そしてボスモンスターを倒して得たのは「フィールドダンジョン生成」スキルだった。 生成ダンジョンでスローライフ。既存ダンジョンで異世界冒険。 タクミが第二の人生を謳歌する、そんな物語。 *カクヨム先行公開

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?

歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。 それから数十年が経ち、気づけば38歳。 のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。 しかしーー 「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」 突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。 これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。 ※書籍化のため更新をストップします。

スキル盗んで何が悪い!

大都督
ファンタジー
"スキル"それは誰もが欲しがる物 "スキル"それは人が持つには限られた能力 "スキル"それは一人の青年の運命を変えた力  いつのも日常生活をおくる彼、大空三成(オオゾラミツナリ)彼は毎日仕事をし、終われば帰ってゲームをして遊ぶ。そんな毎日を繰り返していた。  本人はこれからも続く生活だと思っていた。  そう、あのゲームを起動させるまでは……  大人気商品ワールドランド、略してWL。  ゲームを始めると指先一つリアルに再現、ゲーマーである主人公は感激と喜び物語を勧めていく。  しかし、突然目の前に現れた女の子に思わぬ言葉を聞かさせる……  女の子の正体は!? このゲームの目的は!?  これからどうするの主人公!  【スキル盗んで何が悪い!】始まります!

俺だけLVアップするスキルガチャで、まったりダンジョン探索者生活も余裕です ~ガチャ引き楽しくてやめられねぇ~

シンギョウ ガク
ファンタジー
仕事中、寝落ちした明日見碧(あすみ あおい)は、目覚めたら暗い洞窟にいた。 目の前には蛍光ピンクのガチャマシーン(足つき)。 『初心者優遇10連ガチャ開催中』とか『SSRレアスキル確定』の誘惑に負け、金色のコインを投入してしまう。 カプセルを開けると『鑑定』、『ファイア』、『剣術向上』といったスキルが得られ、次々にステータスが向上していく。 ガチャスキルの力に魅了された俺は魔物を倒して『金色コイン』を手に入れて、ガチャ引きまくってたらいつのまにか強くなっていた。 ボスを討伐し、初めてのダンジョンの外に出た俺は、相棒のガチャと途中で助けた異世界人アスターシアとともに、異世界人ヴェルデ・アヴニールとして、生き延びるための自由気ままな異世界の旅がここからはじまった。

処理中です...