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第1章 結婚しよう
第9話 姫様は予想外にチョロかった
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俺は思いっきり叫んだ後にスッキリして頭が冷静になると近くに人がいることを思い出してめちゃくちゃ恥ずかしくなった。
なので誤魔化しも兼ねて2人に死体の骨や一部の素材を売ってもらうために渡す。
いきなり渡されたことに困惑していたが、俺は今の街の事情を説明してある程度納得させた。
だってどうせ俺が行っても門前払いされるのが落ちだからな。
何なら俺のメンタルがダメージを受けるだけになるもん。
そんな事になったら俺本格的に死にそうになるかも知れん。
「――という事情があるから、ドラゴンは2人が倒したってことにして、俺に素材のお金をくれるだけでいいから。なんなら俺はお金いらないから素材のお金は家の妹と弟にあげて。後俺のことは絶対に言わないでね? まだ死にたくないから」
「だ、だが……それは不服だがお前の上げた功績で……」
そう言って渋るブラウン。
変な所で渋るなよこの脳筋が、と言いたいところだが、それよりも俺は一つ言いたいことがある。
おい、不服って言うなよ。
俺だって民のため……ではないな。
My Angel Sister & Brotherの為に頑張って倒したんだからさ。
しかしまさか渋られるとは思わなかった。
しかし思い出してみるとそういえばコイツ結構真面目だったな……筋肉に目が行き過ぎて完全に忘れてたわ。
だがそんなコイツにも弱点があるのを俺は知っているのだぞ!
「もし俺の言う通りにしたら家に所属している貴族が経営している【筋肉は神!!】の最新モデルが貰えるかもしれないぞぉ?」
【筋肉は神!!】が何かと言うと、男爵家が経営する国内最大規模の筋トレマシーン専門店だ。
クソダサい店舗名なのに、何故かめちゃくちゃ人気なんだよなあの店。
前に一度行ったことがあるが、外に3、40人くらい並んでた。
あの時は公衆の面前というのを忘れて思いっきり驚いたのを覚えている。
その瞬間に周りの全ての人がこっちを向いてきたんだ。
更に最悪なことに周りの人全員ムキムキだった。
あれはマジで黒歴史でありトラウマでもあるからな。
誰だってゴリゴリマッチョ何十人に注視されたら怖いだろ?
俺は怖すぎて軽く悲鳴出たよ。
そんな俺の嫌いな場所TOP3に入るこの店が、このムキムキモンスターは大好きなのだ。
最早愛していると見紛うほどに。
「お前のすることは至って簡単。さっき言ったことをす・る・だ・け! それだけで無料で貰えるぞ……」
あの店の商品皆高いから無料には誰だって手が出るだろう?
そしたら奴を傀儡へとクラスチェンジさせられる。
ぐふふふ……我ながら完璧な作戦。
自分の頭の良さには自分のことながら惚れ惚れするぜ、あっはっはっ!!
俺が心の中で高笑いしていると、やっと結論を出したのかブラウンが口を開いた。
「わ、分かった、や、やってやる。だから絶対に最新モデルをくれよ!」
はい、ブラウン陥落しましたー。
今回は俺の作戦勝ちだな。
「勿論勿論。絶対に最新モデルをあげよう」
まぁ何時あげるかは分からんがな!
おっと卑怯とか言うなよ?
だって俺はあげるとは言ったが、何時までに渡すとかは言ってないし、気づかない相手が悪いんだ。
「お姫様はそれでいい?」
俺はお姫様にも聞いておく。
ブラウンよりも彼女の方が立場的に上だからな。
「……………」
あ、あれ?
ど、どうしてそんなに不機嫌なのですかな、お姫様?
も、もしかしてこう言う誰かの功績を自分の功績にするの嫌いですかね?
「えっと……どうしたんですかねお姫様?」
「むぅ……! それです! どうして私はお姫様なのですかっ! 私にはシンシアと言う大事な名前があるのです! どうしてそれを言ってくださらないのですか!」
「……………へっ?」
な、何それ……?
要はお姫様じゃなくて名前で呼んでってこと?
え、それだけ?
あ、いや、それだけって言っちゃいけないかもだけど、俺的にはもっと崇高な理由があると……。
「えっと……どうですかね、シンシア様?」
「全然大丈夫ですよ! 私に任せてください」
そう言って嬉しそうに胸を張るシンシア様。
……………まじかよ。
「…………ちょっとこっちに来いブラウン」
「…………了解した」
俺はシンシア様の物凄い欠点を見つけたため、最早お付きみたいになっているブラウンを呼ぶ。
ブラウンも何のことか分かっているらしいが、ここはあえて言わせてもらうとしようかね。
「(おいブラウン。シンシア様―――チョロすぎやしないかい? ダメだよ? あんなに美人がチョロかったら。あんなの創作の中だけじゃないと大変なことが起きるぞ?)」
「(それは俺も分かっている。だが本人には全く自覚がないのだ。だが俺からは何も言うことができず……)」
なんだ、誰からも注意されたことないから自覚がないのか。
それなら話が早い。
俺は国王陛下にも否定意見を述べた男!
たかが元王女で騎士団長のシンシア様に指摘するくらいどうってことないぜっ!
なんて事は全然なく……
「あの……シンシア様?」
「……何ですか?」
「えっとですね……あの……」
や、やばいぞ……陰キャ特有の、友達以外には話せない症状が……。
しかもこう言ったズバズバと相手の悪い所を指摘すると言う高難易度な事なんて……うん、無理だ。
と言うかさっきまでよくあそこまで自然に話せていたなと思うくらいだわ。
どうしよ……言える気がしない。
さっきシンシア様の強さを見たから、キレられるのが怖すぎて言えないのも勿論ある。
俺は根っからの褒められて伸びるタイプだからな。
怒られるのは嫌いなんだ。
…………あれ?
今自分の行動を振り返ってみたけど俺って怒られることしかしてないな?
今回もそうだし……学園時代はカレンにめちゃくちゃ怒られてたし。
ならもう怒られても怖くなくね?
家には世界最恐の母さんいるし。
そう思うとめちゃくちゃ心が軽くなっていく自分がいる。
これなら行ける!
俺は覚悟を決めて言う。
「し、シンシア様!」
「は、はい!」
「シンシア様は―――チョロすぎだと思いますっ!」
「―――へっ!?」
「本当に言いやがったぞアイツ……その度胸だけは尊敬してやる」
よし、言えた……話の脈絡がなかったかもだけどちゃんと言えたぞ……!
女の子を前にして『あ……うっす……はい』しか言えなかったあの頃からだいぶ成長したな俺……。
と言うかブラウンに尊敬されても大して嬉しくないけど今は気分が良いからありがとうと心の中で感謝しておこう。
俺は1人舞い上がっていたが、周りはどちらかと言うと空気が重かった。
シンシア様はあり得ないくらい驚愕して目を開いたまま固まっているし、ブラウンは俺をヤバいやつを見る目で見てくる。
え? 俺何かヤバいことした?
もしかして指摘したらダメな事だった?
いや俺陰キャだからイマイチ場の空気を読めないんだよ。
「あ、あの―――」
「わ、私ってチョロいでしょうか……?」
恐る恐ると言った感じて聞いてくるシンシア様。
その姿に物凄く申し訳なくなるが―――
「――チョロいですね……それもだいぶ」
「―――はぅ……!?」
シンシア様は変な声をあげて後ろに仰け反った。
いやそんなに驚かなくても……てか本当に気づいていなかったのか……?
え、俺これって言ったらいけなかったのかな?
めちゃくちゃショック受けているんだもん彼女。
俺は助けを求めるようにブラウンに視線を向けるが、肝心の奴は俺から視線を逸らしやがった。
あの野郎……さっきまでずっと目を向けていたくせに……。
後で絶対問い詰めて教育してやる……覚悟しとけよムキムキモンスター……。
俺はそう固く誓ってシンシアのフォローに全精力を注いだ。
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おい、不服って言うなよ。
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クソダサい店舗名なのに、何故かめちゃくちゃ人気なんだよなあの店。
前に一度行ったことがあるが、外に3、40人くらい並んでた。
あの時は公衆の面前というのを忘れて思いっきり驚いたのを覚えている。
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更に最悪なことに周りの人全員ムキムキだった。
あれはマジで黒歴史でありトラウマでもあるからな。
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だって俺はあげるとは言ったが、何時までに渡すとかは言ってないし、気づかない相手が悪いんだ。
「お姫様はそれでいい?」
俺はお姫様にも聞いておく。
ブラウンよりも彼女の方が立場的に上だからな。
「……………」
あ、あれ?
ど、どうしてそんなに不機嫌なのですかな、お姫様?
も、もしかしてこう言う誰かの功績を自分の功績にするの嫌いですかね?
「えっと……どうしたんですかねお姫様?」
「むぅ……! それです! どうして私はお姫様なのですかっ! 私にはシンシアと言う大事な名前があるのです! どうしてそれを言ってくださらないのですか!」
「……………へっ?」
な、何それ……?
要はお姫様じゃなくて名前で呼んでってこと?
え、それだけ?
あ、いや、それだけって言っちゃいけないかもだけど、俺的にはもっと崇高な理由があると……。
「えっと……どうですかね、シンシア様?」
「全然大丈夫ですよ! 私に任せてください」
そう言って嬉しそうに胸を張るシンシア様。
……………まじかよ。
「…………ちょっとこっちに来いブラウン」
「…………了解した」
俺はシンシア様の物凄い欠点を見つけたため、最早お付きみたいになっているブラウンを呼ぶ。
ブラウンも何のことか分かっているらしいが、ここはあえて言わせてもらうとしようかね。
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「あの……シンシア様?」
「……何ですか?」
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さっきシンシア様の強さを見たから、キレられるのが怖すぎて言えないのも勿論ある。
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シンシア様はあり得ないくらい驚愕して目を開いたまま固まっているし、ブラウンは俺をヤバいやつを見る目で見てくる。
え? 俺何かヤバいことした?
もしかして指摘したらダメな事だった?
いや俺陰キャだからイマイチ場の空気を読めないんだよ。
「あ、あの―――」
「わ、私ってチョロいでしょうか……?」
恐る恐ると言った感じて聞いてくるシンシア様。
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え、俺これって言ったらいけなかったのかな?
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俺は助けを求めるようにブラウンに視線を向けるが、肝心の奴は俺から視線を逸らしやがった。
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