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後見人
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ルナが帰国してほどなく養父のボード外交官も帰国した。
そして帰国した養父からすぐに魔籍管理所に行ってくるようにと言われた。
「後見人殿が、そもそも自分のことを伝えなかったから今回のようなことになってしまったのだとしたら申し訳ないと私たちに詫びられたのだ。そしてお前に全てを話すと仰って下さったのだ」
「魔籍管理所にお行きなさい。後見人殿が待っていらっしゃるそうです。そこで自分の魔籍を確認してきなさい」
「はい! ありがとうございます」
ルナはようやく本当の後見人に出会えるのだと、喜んで魔籍管理所に向かった。
魔籍管理所では、すでにルナの来訪が伝えられていたのか、特魔閲覧用の別室に通された。
そこには魔籍の官吏と後見人がすでに待っていた。
「え?」
後見人はルナが知っている人物だった。
「あなた様が私の後見人だったのですか?」
驚くルナを後見人は苦々しい顔で応えると、黙ってルナに魔籍を渡した。
ルナはようやく自分の魔籍を見ることが出来た。
養父母にボード外交官夫妻の名前が記されているだけでなく、後見人の名前のところに書かれていた名前は。
「イゼル・カーマイク。俺がお前の後見人だ」
「え?」
思わずルナは魔籍の後見人の名前記載欄と、目の前の人物と視線を行き来させた。
「どうしてイゼル様が?」
「あの十年前の火災の時、俺は最長老に命じられて消火責任者として数人の精霊魔術師と共にあの場にいっていたのだ」
精霊魔術師たちの協力もあって、鎮火しはじめた頃、もう辺りは深夜になっていた。
「そして年が明けた真夜中すぎに最長老からの紫闇の魔簡が各国へ飛んでいくのを、見届けていた。そしたら火災現場の近くにそのうちの一通が飛んでいったので、俺はそれを慌てて追いかけた。別荘地の関係者だったら、リファンカール王とも話さなければならないし、一体誰の元にその書簡が届くのかを見届けなければと思ったのだ」
そしてイゼルが降り立ったところでルナが倒れていたのだ。
ルナのお腹に紫闇の書簡が舞い降りていた。
「どこの人間なのかはすぐにわかった。カルトパン生まれのカルトパン育ち。国籍はカルトパンで作られていた。ただたまたま別荘地に住んでいたリファンカールの六の君に拾われていただけ」
完全に鎮火してから、明け方にイゼルはそのまま書簡とルナを抱えて、親友のボード夫妻の元へと風の魔法で飛んでいった。
ボード夫妻にそのまま後見人と養父母になるようにルナを押し付けようとしたら、拾ったお前が後見人になるなら、ルナの養い親になってもいいと逆にボード夫妻に交換条件をつきつけられた。
「俺は面倒くさいと思ったのだが、お前の魔籍を特魔扱いにするならということで後見人になった。そして新たに戸籍を作り直して、ルナ・コーティアスという新たな名前をつけた」
「どうしてティナのままにして下さらなかったのですか?」
「もしティナのままにしていたら、お前が生きているということを別荘火災の時の生き残りに知られたら、命を狙われることもあるかもしれないと思ったからだ。あの時の幼いお前では自分が何者か自分の立場がどういうものなのかをちゃんと大人に説明できなかっただろう?」
確かにそうだ。
あの時の自分の立場がどういうものだったかなど、自分にすら説明できなかっただろう。
改めて自分は二重三重に大切に守られていたのだ。
「お前がどれだけの人間に大切にされていたかわかったか?」
「はい」
「どれだけアルとエナに愛されていたのかもわかったのか?」
「はい」
「そうか」
それだけ言うと、いきなり立ち上がったイゼルがルナの頭を軽く小突いた。
「痛っ!」
「本当にわかってるのなら、帰国してからアルとエナに真っ先に謝ったんだろうな?」
「え? 何をですか?」
ルナは痛そうに頭を撫でながらそう訊き返した。
「今度は本気で殴られたいか?」
右手で握りこぶしを作った。
「え? え?」
本当にわからないという顔をするルナ。
イゼルは全く自分の意図をわかっていないルナの頭を握りこぶしで、ぐりぐりと押さえつけた。
「イゼル様! 痛い! 痛いですってば!」
涙目になる。
「お前、南の太守が亡くなった時に何て言ったか覚えているか?」
「え?」
ダグナルが亡くなった時のことは、錯乱していてあまり覚えていなかった。
今でもぼんやりとしたことしか思い出せないでいた。
(私、何か言ってたのかな?)
「その様子だと全く覚えてないみたいだな」
おとなしく頷く。
「あの時お前はなあ、アルのいる前で『私はどこへ帰ればいいのですか?』って叫んでたんだよ」
鉛を飲み込んだようにルナは押し黙ってしまった。
「十年もの間、父親代わりとなって育ててくれたアルの目の前で何てことを言うんだ。アルが止めてなければ、あの時、俺がぶん殴っていたぞ」
「申し訳、ありません」
消え入るような声で詫びた。
「その言葉はアルに言ってやれ。それから、エナには無断で髪の毛を切ったことを謝れよ」
「髪、ですか?」
思わず自分の髪をつまむ。
「そうだ。エナはお前の長かった髪の毛に香油を塗って、きれいに梳くことを趣味の一つにしていただろうが。いくら命を狙ってくる連中から身を守るためとはいえ、未練も何もなくあっさり切りやがって!」
うつむいたルナの瞳から大粒の涙が零れ落ちた。
若さま大事のあまり、本当に大切なことを見失っていた。
自分にはこんなに本気で愛してくれる人たちがいるのだ。
血の繋がり以上に大切な存在。
「わかったら、その魔籍をそこの官吏に返しておけ」
ぽんと、ルナの頭に軽く手を置くと、イゼルは別室を出て行った。
しばらく魔籍を握りしめたまま、ルナは大声で泣いた。
そして帰国した養父からすぐに魔籍管理所に行ってくるようにと言われた。
「後見人殿が、そもそも自分のことを伝えなかったから今回のようなことになってしまったのだとしたら申し訳ないと私たちに詫びられたのだ。そしてお前に全てを話すと仰って下さったのだ」
「魔籍管理所にお行きなさい。後見人殿が待っていらっしゃるそうです。そこで自分の魔籍を確認してきなさい」
「はい! ありがとうございます」
ルナはようやく本当の後見人に出会えるのだと、喜んで魔籍管理所に向かった。
魔籍管理所では、すでにルナの来訪が伝えられていたのか、特魔閲覧用の別室に通された。
そこには魔籍の官吏と後見人がすでに待っていた。
「え?」
後見人はルナが知っている人物だった。
「あなた様が私の後見人だったのですか?」
驚くルナを後見人は苦々しい顔で応えると、黙ってルナに魔籍を渡した。
ルナはようやく自分の魔籍を見ることが出来た。
養父母にボード外交官夫妻の名前が記されているだけでなく、後見人の名前のところに書かれていた名前は。
「イゼル・カーマイク。俺がお前の後見人だ」
「え?」
思わずルナは魔籍の後見人の名前記載欄と、目の前の人物と視線を行き来させた。
「どうしてイゼル様が?」
「あの十年前の火災の時、俺は最長老に命じられて消火責任者として数人の精霊魔術師と共にあの場にいっていたのだ」
精霊魔術師たちの協力もあって、鎮火しはじめた頃、もう辺りは深夜になっていた。
「そして年が明けた真夜中すぎに最長老からの紫闇の魔簡が各国へ飛んでいくのを、見届けていた。そしたら火災現場の近くにそのうちの一通が飛んでいったので、俺はそれを慌てて追いかけた。別荘地の関係者だったら、リファンカール王とも話さなければならないし、一体誰の元にその書簡が届くのかを見届けなければと思ったのだ」
そしてイゼルが降り立ったところでルナが倒れていたのだ。
ルナのお腹に紫闇の書簡が舞い降りていた。
「どこの人間なのかはすぐにわかった。カルトパン生まれのカルトパン育ち。国籍はカルトパンで作られていた。ただたまたま別荘地に住んでいたリファンカールの六の君に拾われていただけ」
完全に鎮火してから、明け方にイゼルはそのまま書簡とルナを抱えて、親友のボード夫妻の元へと風の魔法で飛んでいった。
ボード夫妻にそのまま後見人と養父母になるようにルナを押し付けようとしたら、拾ったお前が後見人になるなら、ルナの養い親になってもいいと逆にボード夫妻に交換条件をつきつけられた。
「俺は面倒くさいと思ったのだが、お前の魔籍を特魔扱いにするならということで後見人になった。そして新たに戸籍を作り直して、ルナ・コーティアスという新たな名前をつけた」
「どうしてティナのままにして下さらなかったのですか?」
「もしティナのままにしていたら、お前が生きているということを別荘火災の時の生き残りに知られたら、命を狙われることもあるかもしれないと思ったからだ。あの時の幼いお前では自分が何者か自分の立場がどういうものなのかをちゃんと大人に説明できなかっただろう?」
確かにそうだ。
あの時の自分の立場がどういうものだったかなど、自分にすら説明できなかっただろう。
改めて自分は二重三重に大切に守られていたのだ。
「お前がどれだけの人間に大切にされていたかわかったか?」
「はい」
「どれだけアルとエナに愛されていたのかもわかったのか?」
「はい」
「そうか」
それだけ言うと、いきなり立ち上がったイゼルがルナの頭を軽く小突いた。
「痛っ!」
「本当にわかってるのなら、帰国してからアルとエナに真っ先に謝ったんだろうな?」
「え? 何をですか?」
ルナは痛そうに頭を撫でながらそう訊き返した。
「今度は本気で殴られたいか?」
右手で握りこぶしを作った。
「え? え?」
本当にわからないという顔をするルナ。
イゼルは全く自分の意図をわかっていないルナの頭を握りこぶしで、ぐりぐりと押さえつけた。
「イゼル様! 痛い! 痛いですってば!」
涙目になる。
「お前、南の太守が亡くなった時に何て言ったか覚えているか?」
「え?」
ダグナルが亡くなった時のことは、錯乱していてあまり覚えていなかった。
今でもぼんやりとしたことしか思い出せないでいた。
(私、何か言ってたのかな?)
「その様子だと全く覚えてないみたいだな」
おとなしく頷く。
「あの時お前はなあ、アルのいる前で『私はどこへ帰ればいいのですか?』って叫んでたんだよ」
鉛を飲み込んだようにルナは押し黙ってしまった。
「十年もの間、父親代わりとなって育ててくれたアルの目の前で何てことを言うんだ。アルが止めてなければ、あの時、俺がぶん殴っていたぞ」
「申し訳、ありません」
消え入るような声で詫びた。
「その言葉はアルに言ってやれ。それから、エナには無断で髪の毛を切ったことを謝れよ」
「髪、ですか?」
思わず自分の髪をつまむ。
「そうだ。エナはお前の長かった髪の毛に香油を塗って、きれいに梳くことを趣味の一つにしていただろうが。いくら命を狙ってくる連中から身を守るためとはいえ、未練も何もなくあっさり切りやがって!」
うつむいたルナの瞳から大粒の涙が零れ落ちた。
若さま大事のあまり、本当に大切なことを見失っていた。
自分にはこんなに本気で愛してくれる人たちがいるのだ。
血の繋がり以上に大切な存在。
「わかったら、その魔籍をそこの官吏に返しておけ」
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