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第一章 願望

先輩の名前 ①

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 朝6時、和也は槙田との約束で大浴場に迎う。

 「智成君も来るのよな・・・どうしよう・・・」和也は気まずく感じていた。

 大浴場では既に槙田と智成、茂は先に風呂に入っていた。

 和也は服を脱ぎ、浴室の中で槙田たちと合流した。

 和也は智成は互いに視線を合わせることができなかった。

 「和也、どうした?また智成に何か言われたのか?」槙田は和也と智成の様子を案じ声を掛けてきた。

 「な、何も、ただ目が覚めなくて・・・」和也は咄嗟とっさに誤魔化した。

 「俺は何だか変だ・・・智成君を意識してしまう・・・」和也は湯船に浸かり ふと思う。

 「和也・・・朝食の後に時間を作れないか、二人だけで話しがしたいんだ・・・30分でいいから頼む!」槙田は和也に頭を下げてきた。

 「チェックアウトは11時だからあんまり時間がないけど、槙田さんが頼むって言ってきた・・・こんなことは初めてだ・・・」

 「朝食後なら嫁と娘たちは最後に土産を買いに行くって言ってたな、家族に聞かれたら風呂に行っていたと言えばいいか・・・」

 和也は槙田の誘いを了承した。

 槙田たちの部屋は609号室、なんと和也たちと同じフロアーだった。

 和也は朝食後に槙田たちの部屋に行った。

 呼び鈴を鳴らすと、槙田はボクサーブリーフ一枚の姿で出迎える。

 「うわぁ・・・エロイ、モッコリしている!」和也はドキッとした。

 「わりぃわりぃこんなカッコで、荷物の整理をしていて」槙田が頭をポリポリ掻きながら、和也を室内に招き入れる。

 槙田たちの部屋の中はベッドは三台、いずれも寝た痕跡こんせきがある。

 智成と茂は部屋にはおらず、聞くとプールに行かせたと槙田は答えた。

 「まあ和也・・・そこに座れよ・・・」槙田のベッドに案内され、隣りに槙田も座り肩を抱いてくる。

 「智成にられたんだろ?」槙田は静かな口調で形相険しく和也の顔をにらみ込んできた。

 和也は返答に困っていると、槙田は和也を押し倒しキスをする。

 突然の状況に和也は頭が真っ白になった・・・夢にまで見た槙田との情事。

 和也の眼前に槙田がいる。

 和也は槙田にキスをし返した。

 「逢いたかったです・・・槙田さん・・・」和也は自然に言葉が出た。

 「俺もだ、和也!どんなにか逢いたかったか・・・」

 和也と槙田は二十年の歳月を取り戻すかのように互いの体を求める。

 「和也!智成にられやがって・・・あいつのチ◯コはどうだった?良かったか?俺がどれだけヤキモキしていたか、お前は知らないだろう・・・」

 「槙田さん、あれは・・・ちょっと・・・不可抗力で・・・」

 「和也、あれがなんだって?智成にられたのは間違いないようだなぁ、なぁ和也・・・」槙田は和也を抱きキスを続ける。

 「あぁっ・・・槙田さんっ!あぁぁっ・・・」

 「お前はここが弱かったよな?」

 槙田はニヤッとした表情で、和也の乳首を指で揉み、つまみ、舐めてはコリっと歯をたてて執拗しつように責めた。

 「あっ、あぁっ、あぁぁぁっ・・・」和也は声を押し殺していたがもう殺せなくなっていた。

 「和也・・・いいぞっ、もっとよがれ、もっと声出せ、昔のように!」槙田は和也を責め続ける。

 和也は吹っ切れた・・・もう声を押し殺すことはない、槙田の愛撫を素直に感じたいと和也は心の底から思った・・・

 「あぁ槙田さん、あぁっ、すげぇよ・・・あぁぁっ!」和也はよがる。

 「准一、俺の名前は准一、槙田さんじゃなくて准一って呼べ!」

 それを聞いて和也の心は踊った。

 和也はもちろん槙田の本名は知っていた。

 槙田と和也は体育会の先輩後輩の間柄、ましてや性処理だと思い込もうとしていた関係が、本当は好きになって良かったなんて・・・

 「あぁ准一、准一!」

 「和也、和也、愛してるぞ!」

 「准一、嬉しい・・・あぁ・・・」和也は四つん這いになり准一にケツを突き出し、頭を下げた。

 「和也ぁ・・・お前、こんなにスケベだったっけ?自分から求めてくるなんて、今までなかっただろう?」

 「でもいいぞっ・・・スケベな和也、最高だ!で、どうして欲しいんだ・・・ハッキリ言わないとわからないぞ!」

 准一は和也のズボンの上から和也のケツをさすり、段々とケツの割れ目を指でスーッとなぞる・・・

 「あぁあぁっ、脱がせてぇ・・・准一っ・・・はっ、早く・・・」和也は二十年振りに准一に抱かれる事に、興奮が止まらなかった。

 
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