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第一章 繋がり

コミュニティ

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 和也、誠ニ、アルバの3人はマンゴーラッシーを飲みながら、裸で寛いでいた。

 和也は誠ニとアルバの関係について、誠ニに尋ねた。

 「5年前からうちの大学で、インドの大学と交換留学をやっていてな、その時の窓口になってくれたのがアルバだったんだ」誠ニが口を開く。

 「アルバさん、インド料理屋さんの経営じゃないの?」

 「カズヤサン、コノミセハ、サイドビジネスネェ!」アルバは笑顔で答えた。

 アルバは、インド虹の架け橋国際交流センターについて説明する・・・

 アルバはインド料理屋をサイドビジネスで、本業はインド虹の架け橋国際交流センターで働いている。

 インド虹の架け橋国際交流センターは、インド大使館に隣接して事務所があり、インド政府が管轄している日本法人である。

 インドと日本の国際交流や、日本にいるインド人のサポート、住居、就労、医療、企業取引の仲介までと手広くやっている団体だった。

 続いて誠ニがアルバについて話をした。

 「アルバの家はインドでも有数の資産家で、今では廃止になっているカースト制度だとマハラジャという位だ」

 「2年前にアルバに連れられて、インドの実家に遊びに行ったんだけど、そりゃもう凄いのなんのって!」

 「まるで、お城のようで、メイドさんがいっぱいいて・・・!」

 「アルバはインドでも名門の大学のビジネスコースを出ていて、学生時代はクリケットの選手だったんだ」

 「だから、下半身は太くガッチリしてるだろう!顔もカッコイイし、性格も素直で、人情家、アルバは本当に、いい男なんだ!」

 「ただ、ビジネスについては辛いけどな・・・」

 誠ニはアルバについて、楽しそうに語った。

 「誠ニさんとアルバさんはどうして、セックスする関係になったの?」

 「俺は交換留学の打ち合わせで、アルバにこの店に招待されてね」

 「さっきのようなコースをご馳走になって、アルバに襲われたんだ!」誠ニは笑いながら話した。

 「セイジサン、ヒトギキワルイネェ!」

 「セイジサンカラ、ゲイノニオイ、プンプンシテタヨッ!」

 「ボクトヤリタソウダッタネェッ!カオニカイテアッタヨッ!」アルバは笑いながら話した。

 「そうそう、アルバからすると、俺は男好きがバレバレだったみたいでさ・・・」

 「セイジサン、カッコヨクテボクノタイプダッタカラ、ウレシカッタヨッ!」

 「俺もアルバとセックス出来る関係になれて、超ラッキー!」

 「誠ニさんと、アルバさん、二人とも、好きだったら付き合えばいいのに・・・」和也は二人に聞いた。

 「和也っ!俺がマハラジャと付き合える訳ないだろうっ!身分が違い過ぎるっ・・・」誠ニは大笑いをした。

 「マハラジャってそんなに凄いのかなぁ・・・」和也は誠ニが言っていることが良くわからなかった・・・

 「ソンナコトナイネッ!ボクハセイジサン、ダイスキネ!」

 「デモ、ボク二ハ、カレシガイルンデス・・・インドニ・・・」

 「そうなんだよ・・・アルバには彼氏がいて、実はだいぶ前になるんだけど、俺はアルバに告白したことがあったんだ・・・」

 「見事に振られてね!」誠ニは豪快に笑う・・・

 「カレシガイナケレバ、セイジサントツキアウヨッ!」アルバはニコッと微笑んだ。

 アルバはマンゴーラッシーのお代わりを取りに行った。

 「なぁ、和也、アルバはいい男だろ!」

 「はい、誠ニさん、でも誠ニさんは顔が広いんですね、他にも海外の方と交友関係はあるんですか?」

 「まぁな、色々とな、仕事がらかな、黒人とかもいるぞ!今度やるか?」

 「黒人・・・」和也はドキッとしてしまった・・・

 「おっ!和也、その様子だと興味あるなぁ?」誠ニは笑った。

 「ナンノハナシシテルネー?」アルバが戻ってきた。

 アルバはポットとティーカップを持ってきた。

 「コンドハ、チャーイ、ネェ、インドノミルクティーヨォ」アルバはチャイをカップに注ぎ、和也と誠ニに渡した。

 「甘いなぁ、なんだろう独特な香辛料の香りがほのかにする・・・でも疲れた体には効くなぁ・・・」和也は始めて飲む、独特なミルクティーをすする。

 「インドは紅茶文化なんだよ、イギリスの影響を受けているからな、そうそう、この独特な甘ったるいスパイスがチョビっと入ったこの味っ!たまに凄い飲みたくなるんだよなぁ・・・」誠ニは飲みながら説明した。

 「セイジサン、カズヤサン、オフタリハドウイウカンケイデスカ?」

 和也はアルバの質問にドキっとした・・・

 「誠ニさんと俺の関係って・・・友達?でもセックスするし・・・」和也は考えた。

 「友達以上、恋人未満かな」誠ニはスッと答えた。

 「最初にあった頃は和也は、受け身で男とセックスするのは、相手から求められるから仕方なくくらいに思い込もうとしていたんだけど・・・」

 「今じゃ、一皮も二皮も剥けて、自分からケツ振るようになって、メチャクチャ可愛いくなっちゃって!」

 「本当は、恋人になりたかったんだけど、和也は家族持ちだし、彼氏もいるし、なんせモテモテなんでなぁ・・・」

 和也は誠ニの和也に対しての説明を聞き、恥ずかしくて顔が赤くなった・・・

 「オォ、カズヤサン、オクサン、オコサンイルノネッ・・・セキニンイッパイネッ・・・」

 「責任?責任って言うか、俺は稼ぐだけです・・・子どもの事は全部嫁がやったようなもので・・・」和也は答えた。

 「俺は父親と言っても駄目な父親です・・・」

 「ソンナコトナイネッ!カセグノタイヘンネッ!」

 「そうだよなぁ、俺たちは子育てとか、家族とか、そう言うのはわからんもんなぁ、自分だけ稼げばいいし・・・」

 「きっと大変だったんだろうな・・・」誠ニは呟いた。

 「誠ニさん、どうなんだろう?子ども達はいつの間にか大きくなっていて、今はお金はかかるけど手は掛からないかな・・・」

 「俺も同性婚制度があったら、もうちょっと若ければ結婚していただろうなぁ・・・和也がちょっと羨ましいよ・・・」誠ニはまたまた呟いた。

 「同性婚制度・・・」和也は考えたことがなかった。

 「インドデハ、ムカシカラ、オトコドウシデモ、マチナカデモテヲツナグヨォ」

 「デモ、セックスハタブーネ、ドウセイコンモデキナイネェ、マダニホンノホウガラクネェ」

 「そうだよなぁ、ヒンドゥー教では同性愛は認められてないかなぁ・・・世界では同性愛に強固なまでも批判的な国は多いからな・・・俺たち死刑になる国もあるんだぞ、
和也、知らないだろう・・・」

 「えぇ?同性愛は死刑なの?」和也は驚いた!

 「そうだなぁ、まずイスラム圏だろ、あとはロシアとか・・・死刑にならないまでも百叩きの刑、収監とか・・・」

 和也はあまりの驚きに、言葉が出なかった・・・

 「ソウネ、ニホンハ、サベツハアルケド、アンゼンナクニネー」

 「LGBT問題になると、色々と語っちゃうから、駄目だなぁ、俺・・・またの機会に和也が興味があったら話すよ・・・」

 「あ、はい、また、是非教えてください・・・ところで『LGBT?』ってなんの略ですか?」

 「なんだ、和也、お前知らないのか・・・?俺たちのことだぞ!レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーの頭文字を総称してLGBTって言うんだ・・・」

 「一般的に性的マイノリティを指す言い方だけど、最近は何かとニュースでもやってるけど知らないんだなぁ・・・悲しい・・・」

 「あ、すみません、誠ニさん・・・勉強不足で・・・」

 「まあいいけどなぁ、よし、和也っ!今度はゲイバーに連れて行くぞっ!少しゲイ文化を教えてやらないとな!」

 「ゲイバー?女装した男性がいるところ?」和也はキョトンとする。

 「やっぱりお前は何もわかっていない、まあ百聞は一見にしかずだ!とにかく今度行こう!」

 「あ、はい!よろしくお願いします・・・」和也は答えた。

 「カズヤサン、コレカライロイロトケイケンデキル、タノシミネッ!」

 「これからコアなネットワークが増えて行くぞっ!和也っ!」誠ニは笑う。

 「ゲイバーか、いよいよ俺はもう戻れないんだな・・・」和也は心の中で思った。

 

 

 

 



 

 

 
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