261 / 333
勝ったり負けたり見抜いたり
しおりを挟む
制限時間は半日、数時間以内にと言われるよりマシだったが、それでも時間は少ない。
何しろ先程の従業員を通して伝えられた指定額は、スターク、ティエント、ポーラの軍資金の殆どを足して始めて到達し得る金額。
正直、半日でも短いくらいではある。
だが弱音を吐いている暇などない。
ひとまず全員の軍資金を確認した後、時間がないとは分かっていつつも、メインホールに併設された酒場にて作戦会議を開く三人。
「──……最初は別行動でいこう」
「何でだ?」
三人の中では最も博打の経験があるティエントが、まずは別々に動こうと提案したきた為、意図が掴めぬスタークは当然問い返す。
「例えば全員で一斉に同じ賭博に挑むとするだろ? もちろん勝ちゃあ大儲けだが、もし負けたら全員の軍資金が同時に減る。 『ハイリスク・ハイリターン』って言やぁそれまでだけどよ、まずはリスクを減らしていこうぜ」
「……性に合わねぇ」
「いや、まぁ……なぁ?」
するとティエントは、せめて最初からリスクを犯すような事は避けたいという旨の説得を試み、そんなチマチマとしたやり口は気に入らないと愚痴をこぼすスタークに、ティエントは同意を求めて隣のポーラに話を振る。
「私も彼に賛成です。 負けのリスクもそうですが、そもそも単純に時間の無駄ですから」
「……へいへい、わぁったよ」
それを受けたポーラは、『時間の無駄』という尤もらしい理由で彼に同意してみせた。
……きっと、そこには別の意図が含まれているのだろうとは分かっていたものの、ティエントは結局それを口にする事はなかった。
「その代わり、お前ら絶対勝てよ? 『スっちゃいました』なんて報告いらねぇからな?」
「あぁ任せとけ、この嗅覚《はな》に誓うぜ」
「……善処します」
そして、『そんな啖呵切ったからには』と半ば脅迫するような目つきをしたスタークからの命令じみた言葉に、ティエントは割と自信ありげに、ポーラが細々とした声で返し。
それぞれが別の賭博へ挑む為、散開した。
……というのが六時間前の出来事である。
──では六時間後となる今の状況は?
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「──……で、このザマか? えぇ?」
「「……」」
さも年齢も立場も最も高い位置にいるような口ぶりで問い詰めるスタークの前には、しゅんとした様子のティエントとポーラと、そして元より明らかに増えているティエントの軍資金と、どう見ても減っているポーラの軍資金となる貨幣が机に並べられていた──。
──……この六時間で何が起こったのか。
まぁ端的に言ってしまえば。
スタークとティエントは割と大勝ちし。
ポーラだけが一人、惨敗していたのだ。
ここで催されている全ての賭博では、ほぼ暗黙の了解としてイカサマが行われている。
ディーラーも、ギャンブラーも皆一様に。
そして片方が、もう片方のイカサマを見抜く事でも、その賭博に勝利する事ができる。
ティエントはともかく、ほぼ全ての賭博が初見のスタークにとってこれは僥倖だった。
最初の一回は何もせず静観し、その後のディーラーの動きに違和感があれば指摘する。
隣に座るギャンブラーたちのイカサマも。
スタークは、まともなやり方ではなく『イカサマを見破る』方に楽しみを見つけたらしく、この賭博場の明るさを我慢しながら目を凝らし、そして勝ちを重ねていったようだ。
ティエントは持ち前の嗅覚にて、ディーラーから嘘の香りを感じ取る事ができる為、普通に勝てるなら勝ち、もしイカサマをされている状態で敗色濃厚なら指摘を繰り返して。
スタークにほんの少し届かない程度の金を稼ぎ、目標の達成に貢献したわけだが──。
──……では、ポーラは?
「何だそれ。 子供《ガキ》の小遣いか? あ?」
「……申し訳、ありません」
「初めて、だったのか? その、賭博は……」
「……はい」
どうやら賭博そのものが生まれて初めての事だったらしく、スタークの言葉通り机には少し多めの子供の小遣い程度の貨幣しか積まれておらず、ポーラは顔を伏せて謝罪する。
「だったら始めっからそう言えよ。 報告・連絡・相談なんざ、あたしでも知ってんぞ? そんなんで勤まんのか? 近衛師団副団長って」
「お、おい……!」
そんな中、消沈する彼女を宥めるように話しかけたティエントの気遣いを尻目に、スタークが『あたしでもやれんじゃねぇの』と完全に近衛師団を舐めきった発言をした事で。
一触即発なんて勘弁してくれよ──と、あわあわし始めていたティエントの隣の席で。
「──……せん」
「あ?」
「……貴女にだけは、そんな事を言われる筋合いはありません……っ、かの英雄と似ても似つかぬ粗雑で野蛮な貴女にだけは……!」
「は……?」
「ちょ、おい二人とも……!」
彼が危惧していたポーラの感情──特に失望の感情が強い──の爆発が起こり、ここが賭博場に併設された酒場であり人目もあるという事も忘れて怒りを発露する中、スタークはいまいち要領を得ていない様子だったが。
「……親父の事を言ってんのか? 悪ぃが、あたしは親父の性格どころか顔も知らねぇ。 瓜二つだの何だのは、お前らが勝手に言ってる事だろうがよ。 自分《てめぇ》の無能を棚に上げんな」
「っ、貴女は……っ!!」
割とすぐ、かの英雄が自分の父親である勇者を指していると察したものの、『そんなのは自分と勇者とを比べているお前らの身勝手な感想だろうが』、『そもそも話を逸らしてんじゃねぇよ』と反論を許さない勢いで畳み掛けてきた事で、ポーラは更に歯噛みする。
幸い、ここが酒場であり周囲の人々が酔っていた事も、『勇者』という単語が出てこなかった事も相まって騒ぎにはなってないが。
「お、おいおい! こんなとこで仲間割れはやめろ! この後にゃ並び立つ者たちとの戦いだって控えてんだ! ひとまず落ち着けって!」
「「……」」
だからといって、この言い合いが原因で賭博場を追い出されるような事があっては、そもそも並び立つ者たちとの戦いを前に機会そのものを失いかねないと二人を諌めるも、スタークとポーラは互いに互いを睨みつける。
(くそぉ、ちょっと無理言ってでもフェアトに同行すりゃよかったか……!? まさか、ここまで水と油とは思わねぇじゃねぇかよ……!)
自分をよそに火花を散らす二人を見て、フェアトについていっていればこんな面倒はなかったのではとティエントが後悔していた。
──……その時。
「──おーい! 犬獣人の兄《あん》ちゃん!」
「……ん? あんた、さっきの……」
遠くの方から、ほんのり酔った感じの声を上げて寄ってきた壮年の男性に、ティエントがふとそちらを向いて顔を確認したところ。
その男性は、つい先程にティエントと同じ卓で賭博に挑んでいたギャンブラーだった。
何しろ先程の従業員を通して伝えられた指定額は、スターク、ティエント、ポーラの軍資金の殆どを足して始めて到達し得る金額。
正直、半日でも短いくらいではある。
だが弱音を吐いている暇などない。
ひとまず全員の軍資金を確認した後、時間がないとは分かっていつつも、メインホールに併設された酒場にて作戦会議を開く三人。
「──……最初は別行動でいこう」
「何でだ?」
三人の中では最も博打の経験があるティエントが、まずは別々に動こうと提案したきた為、意図が掴めぬスタークは当然問い返す。
「例えば全員で一斉に同じ賭博に挑むとするだろ? もちろん勝ちゃあ大儲けだが、もし負けたら全員の軍資金が同時に減る。 『ハイリスク・ハイリターン』って言やぁそれまでだけどよ、まずはリスクを減らしていこうぜ」
「……性に合わねぇ」
「いや、まぁ……なぁ?」
するとティエントは、せめて最初からリスクを犯すような事は避けたいという旨の説得を試み、そんなチマチマとしたやり口は気に入らないと愚痴をこぼすスタークに、ティエントは同意を求めて隣のポーラに話を振る。
「私も彼に賛成です。 負けのリスクもそうですが、そもそも単純に時間の無駄ですから」
「……へいへい、わぁったよ」
それを受けたポーラは、『時間の無駄』という尤もらしい理由で彼に同意してみせた。
……きっと、そこには別の意図が含まれているのだろうとは分かっていたものの、ティエントは結局それを口にする事はなかった。
「その代わり、お前ら絶対勝てよ? 『スっちゃいました』なんて報告いらねぇからな?」
「あぁ任せとけ、この嗅覚《はな》に誓うぜ」
「……善処します」
そして、『そんな啖呵切ったからには』と半ば脅迫するような目つきをしたスタークからの命令じみた言葉に、ティエントは割と自信ありげに、ポーラが細々とした声で返し。
それぞれが別の賭博へ挑む為、散開した。
……というのが六時間前の出来事である。
──では六時間後となる今の状況は?
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「──……で、このザマか? えぇ?」
「「……」」
さも年齢も立場も最も高い位置にいるような口ぶりで問い詰めるスタークの前には、しゅんとした様子のティエントとポーラと、そして元より明らかに増えているティエントの軍資金と、どう見ても減っているポーラの軍資金となる貨幣が机に並べられていた──。
──……この六時間で何が起こったのか。
まぁ端的に言ってしまえば。
スタークとティエントは割と大勝ちし。
ポーラだけが一人、惨敗していたのだ。
ここで催されている全ての賭博では、ほぼ暗黙の了解としてイカサマが行われている。
ディーラーも、ギャンブラーも皆一様に。
そして片方が、もう片方のイカサマを見抜く事でも、その賭博に勝利する事ができる。
ティエントはともかく、ほぼ全ての賭博が初見のスタークにとってこれは僥倖だった。
最初の一回は何もせず静観し、その後のディーラーの動きに違和感があれば指摘する。
隣に座るギャンブラーたちのイカサマも。
スタークは、まともなやり方ではなく『イカサマを見破る』方に楽しみを見つけたらしく、この賭博場の明るさを我慢しながら目を凝らし、そして勝ちを重ねていったようだ。
ティエントは持ち前の嗅覚にて、ディーラーから嘘の香りを感じ取る事ができる為、普通に勝てるなら勝ち、もしイカサマをされている状態で敗色濃厚なら指摘を繰り返して。
スタークにほんの少し届かない程度の金を稼ぎ、目標の達成に貢献したわけだが──。
──……では、ポーラは?
「何だそれ。 子供《ガキ》の小遣いか? あ?」
「……申し訳、ありません」
「初めて、だったのか? その、賭博は……」
「……はい」
どうやら賭博そのものが生まれて初めての事だったらしく、スタークの言葉通り机には少し多めの子供の小遣い程度の貨幣しか積まれておらず、ポーラは顔を伏せて謝罪する。
「だったら始めっからそう言えよ。 報告・連絡・相談なんざ、あたしでも知ってんぞ? そんなんで勤まんのか? 近衛師団副団長って」
「お、おい……!」
そんな中、消沈する彼女を宥めるように話しかけたティエントの気遣いを尻目に、スタークが『あたしでもやれんじゃねぇの』と完全に近衛師団を舐めきった発言をした事で。
一触即発なんて勘弁してくれよ──と、あわあわし始めていたティエントの隣の席で。
「──……せん」
「あ?」
「……貴女にだけは、そんな事を言われる筋合いはありません……っ、かの英雄と似ても似つかぬ粗雑で野蛮な貴女にだけは……!」
「は……?」
「ちょ、おい二人とも……!」
彼が危惧していたポーラの感情──特に失望の感情が強い──の爆発が起こり、ここが賭博場に併設された酒場であり人目もあるという事も忘れて怒りを発露する中、スタークはいまいち要領を得ていない様子だったが。
「……親父の事を言ってんのか? 悪ぃが、あたしは親父の性格どころか顔も知らねぇ。 瓜二つだの何だのは、お前らが勝手に言ってる事だろうがよ。 自分《てめぇ》の無能を棚に上げんな」
「っ、貴女は……っ!!」
割とすぐ、かの英雄が自分の父親である勇者を指していると察したものの、『そんなのは自分と勇者とを比べているお前らの身勝手な感想だろうが』、『そもそも話を逸らしてんじゃねぇよ』と反論を許さない勢いで畳み掛けてきた事で、ポーラは更に歯噛みする。
幸い、ここが酒場であり周囲の人々が酔っていた事も、『勇者』という単語が出てこなかった事も相まって騒ぎにはなってないが。
「お、おいおい! こんなとこで仲間割れはやめろ! この後にゃ並び立つ者たちとの戦いだって控えてんだ! ひとまず落ち着けって!」
「「……」」
だからといって、この言い合いが原因で賭博場を追い出されるような事があっては、そもそも並び立つ者たちとの戦いを前に機会そのものを失いかねないと二人を諌めるも、スタークとポーラは互いに互いを睨みつける。
(くそぉ、ちょっと無理言ってでもフェアトに同行すりゃよかったか……!? まさか、ここまで水と油とは思わねぇじゃねぇかよ……!)
自分をよそに火花を散らす二人を見て、フェアトについていっていればこんな面倒はなかったのではとティエントが後悔していた。
──……その時。
「──おーい! 犬獣人の兄《あん》ちゃん!」
「……ん? あんた、さっきの……」
遠くの方から、ほんのり酔った感じの声を上げて寄ってきた壮年の男性に、ティエントがふとそちらを向いて顔を確認したところ。
その男性は、つい先程にティエントと同じ卓で賭博に挑んでいたギャンブラーだった。
0
お気に入りに追加
37
あなたにおすすめの小説
(完)お姉様の婚約者をもらいましたーだって、彼の家族が私を選ぶのですものぉ
青空一夏
恋愛
前編・後編のショートショート。こちら、ゆるふわ設定の気分転換作品です。姉妹対決のざまぁで、ありがちな設定です。
妹が姉の彼氏を奪い取る。結果は・・・・・・。
私、異世界で魔族になりました!〜恋愛嫌いなのに、どうしろと?〜
星宮歌
恋愛
男なんて、ロクなものじゃない。
いや、そもそも、恋愛なんてお断り。
そんなことにうつつを抜かして、生活が脅かされるなんて、もう御免よ!
そう、思っていたのに……魔族?
愛に生きる種族?
片翼至上主義って、何よっ!!
恋愛なんて、絶対に嫌だと主張してきた異世界転生を遂げた彼女は、この地で、ようやく愛されることを知る……。
新片翼シリーズ、第二弾!
今回は、サブタイトルもつけてみました(笑)
それでは、どうぞ!
精霊が俺の事を気に入ってくれているらしく過剰に尽くしてくれる!が、周囲には精霊が見えず俺の評価はよろしくない
よっしぃ
ファンタジー
俺には僅かながら魔力がある。この世界で魔力を持った人は少ないからそれだけで貴重な存在のはずなんだが、俺の場合そうじゃないらしい。
魔力があっても普通の魔法が使えない俺。
そんな俺が唯一使える魔法・・・・そんなのねーよ!
因みに俺の周囲には何故か精霊が頻繁にやってくる。
任意の精霊を召還するのは実はスキルなんだが、召喚した精霊をその場に留め使役するには魔力が必要だが、俺にスキルはないぞ。
極稀にスキルを所持している冒険者がいるが、引く手あまたでウラヤマ!
そうそう俺の総魔力量は少なく、精霊が俺の周囲で顕現化しても何かをさせる程の魔力がないから直ぐに姿が消えてしまう。
そんなある日転機が訪れる。
いつもの如く精霊が俺の魔力をねだって頂いちゃう訳だが、大抵俺はその場で気を失う。
昔ひょんな事から助けた精霊が俺の所に現れたんだが、この時俺はたまたまうつ伏せで倒れた。因みに顔面ダイブで鼻血が出たのは内緒だ。
そして当然ながら意識を失ったが、ふと目を覚ますと俺の周囲にはものすごい数の魔石やら素材があって驚いた。
精霊曰く御礼だってさ。
どうやら俺の魔力は非常に良いらしい。美味しいのか効果が高いのかは知らんが、精霊の好みらしい。
何故この日に限って精霊がずっと顕現化しているんだ?
どうやら俺がうつ伏せで地面に倒れたのが良かったらしい。
俺と地脈と繋がって、魔力が無限増殖状態だったようだ。
そしてこれが俺が冒険者として活動する時のスタイルになっていくんだが、理解しがたい体勢での活動に周囲の理解は得られなかった。
そんなある日、1人の女性が俺とパーティーを組みたいとやってきた。
ついでに精霊に彼女が呪われているのが分かったので解呪しておいた。
そんなある日、俺は所属しているパーティーから追放されてしまった。
そりゃあ戦闘中だろうがお構いなしに地面に寝そべってしまうんだから、あいつは一体何をしているんだ!となってしまうのは仕方がないが、これでも貢献していたんだぜ?
何せそうしている間は精霊達が勝手に魔物を仕留め、素材を集めてくれるし、俺の身をしっかり守ってくれているんだが、精霊が視えないメンバーには俺がただ寝ているだけにしか見えないらしい。
因みにダンジョンのボス部屋に1人放り込まれたんだが、俺と先にパーティーを組んでいたエレンは俺を助けにボス部屋へ突入してくれた。
流石にダンジョン中層でも深層のボス部屋、2人ではなあ。
俺はダンジョンの真っただ中に追放された訳だが、くしくも追放直後に俺の何かが変化した。
因みに寝そべっていなくてはいけない理由は顔面と心臓、そして掌を地面にくっつける事で地脈と繋がるらしい。地脈って何だ?
婚約者の幼馴染?それが何か?
仏白目
恋愛
タバサは学園で婚約者のリカルドと食堂で昼食をとっていた
「あ〜、リカルドここにいたの?もう、待っててっていったのにぃ〜」
目の前にいる私の事はガン無視である
「マリサ・・・これからはタバサと昼食は一緒にとるから、君は遠慮してくれないか?」
リカルドにそう言われたマリサは
「酷いわ!リカルド!私達あんなに愛し合っていたのに、私を捨てるの?」
ん?愛し合っていた?今聞き捨てならない言葉が・・・
「マリサ!誤解を招くような言い方はやめてくれ!僕たちは幼馴染ってだけだろう?」
「そんな!リカルド酷い!」
マリサはテーブルに突っ伏してワアワア泣き出した、およそ貴族令嬢とは思えない姿を晒している
この騒ぎ自体 とんだ恥晒しだわ
タバサは席を立ち 冷めた目でリカルドを見ると、「この事は父に相談します、お先に失礼しますわ」
「まってくれタバサ!誤解なんだ」
リカルドを置いて、タバサは席を立った
【短編】冤罪が判明した令嬢は
砂礫レキ
ファンタジー
王太子エルシドの婚約者として有名な公爵令嬢ジュスティーヌ。彼女はある日王太子の姉シルヴィアに冤罪で陥れられた。彼女と二人きりのお茶会、その密室空間の中でシルヴィアは突然フォークで自らを傷つけたのだ。そしてそれをジュスティーヌにやられたと大騒ぎした。ろくな調査もされず自白を強要されたジュスティーヌは実家に幽閉されることになった。彼女を公爵家の恥晒しと憎む父によって地下牢に監禁され暴行を受ける日々。しかしそれは二年後終わりを告げる、第一王女シルヴィアが嘘だと自白したのだ。けれど彼女はジュスティーヌがそれを知る頃には亡くなっていた。王家は醜聞を上書きする為再度ジュスティーヌを王太子の婚約者へ強引に戻す。
そして一年後、王太子とジュスティーヌの結婚式が盛大に行われた。
異世界で、平和を願う。
ちょこぼーらー
ファンタジー
突然の空襲。
敵機から落とされた焼夷弾が直撃…と思ったのに、気が付けば山の中にいた。
死後の世界?それとも神隠しに遭った?
言葉も文化も違う異世界だけれど、自分らしく生きていきます!
【完結】忌み子と呼ばれた公爵令嬢
美原風香
恋愛
「ティアフレア・ローズ・フィーン嬢に使節団への同行を命じる」
かつて、忌み子と呼ばれた公爵令嬢がいた。
誰からも嫌われ、疎まれ、生まれてきたことすら祝福されなかった1人の令嬢が、王国から追放され帝国に行った。
そこで彼女はある1人の人物と出会う。
彼のおかげで冷え切った心は温められて、彼女は生まれて初めて心の底から笑みを浮かべた。
ーー蜂蜜みたい。
これは金色の瞳に魅せられた令嬢が幸せになる、そんなお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる