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その10 夢の中にて ルース視点
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『ですので、今日もお嬢様はお休みです。』
ヴィクセレーネ宅のシャーリー付きメイドから魔法石に通信が入った。
「シャーリーは大丈夫なの?」
『昨日は熱が高かったのですが、今はかなり落ち着いています。昨夜はうなされていたようです。』
「ありがとう。また何か有れば連絡して。」
あのお茶会で緊張していたし体調崩したんだな。
お見舞い行きたいけどな。まあ病気なら仕方ない?
シャーリーに会いたいな。
次の日も…
「今日も休み?そんなに悪いのか?」
『あまり寝られないみたいです。』
「寝られない?」
『その…怖い夢を見るみたいで泣いていらっしゃって…』
泣いてるって?何で?どんな夢なんだ?
誰かが呪いかけてるとか?まさかね…じゃあ何だ?
僕はリビングに急いで降りた。
「母上!」
「あら、おはよう。今日は早いのね。」
「今日、学校休みます。」
「なんで?」
僕は心配だからシャーリーに会い行きたいと言ったが鬼の形相をされた。病気で寝ている女の子がその姿を見られたいはずはない、と怒られた。
仕方なく学校終わった後、サンドラに連絡してシャーリーの体調が良くなっていればお見舞いに行こう。
「おや?今日は学校休みなのにシャーリーと街には行かないのか?」
「それがね、シャーリーが体調崩してるみたいなの。」
僕はリビングのソファーでふてくされていた。
シャーリーはまだ良くならないらしい。結局あれから4日も休んだ。もう会えなくて5日目だ。シャーリー不足だ!
「お前がくっつき過ぎてたまには一人がいいんじゃない?」
僕はカール兄様を睨んだ。
「カール、あまり言ってやるな。まあそれが本当だともね。」
父上まで…。
「ルース、冗談だよ。もうシャーリーのことになると人が変わるな。」
「うるさいなぁ…」
「で、シャーリーにお見舞いの手紙とか贈り物は届けたのか?」
「ああ、うん。花とマカロンを…」
母上が、頭を抱えた。
「病人にマカロン…。ルース、食べられないかもしれないじゃない。大好物のマカロン目の前にして食べられないなんて地獄よ。何してるの。シャーリーがマカロンに目がないことは知っているんでしょ!もう少し乙女心理解しなさい。シャーリーに愛想つかれるわよ。」
「だな…」
僕は顔が真っ青になっているはずだ。
執事が入ってきた。
「ルーズローツ様、今サンドラから連絡が入りました。」
「ん?何?」
「今日、シャーロレット様がお見えになるそうです。」
「あ~あ、とうとう三行半を叩きつけられるのかな?」
「兄様!」
違う!違うはずだ!!
「シャーリー!」
その日の午後にシャーリーはやってきた。
「ルース、ごめんね。心配したよね?」
少し痩せた?顔色良くないな。
「体調は元に戻ったとは思っんだけれども、少し…ね。」
サンドラから聞いてるよ。よく寝れないんだよね。
「本当に大丈夫なの?熱は下がった?頭は痛くない。どっか変なところない?ご飯食べてる?ちゃんと寝てる?何か心配事あるの?」
「ふふふっ。嫌だわ、ルース。いつあなたは私の母親になったの?心配しすぎ。」
だってそんな姿見たら心配だよ。
「ルースの顔見たら何だか安心した。」
僕の顔見て安心するならずっと僕の隣にいてくれればいいんだよ。
「大丈夫。ちょっとね、夢見が悪くて…」
抱きしめて寝てあげたいよ。
「本当、何だか不思議だわ。少し気分が良くなってきたわ。この紅茶のおかげかしら?ハーブ入ってるよね。美味しいわ。」
そこは僕がそばにいるからって言って欲しいな。
紅茶を飲みながらシャーリーは前世の夢を見ることを話してくれた。
そんな夢を見るなんて何か不安があるのかな?
精神的に不安定になっている。
しかし本当に前世の君は何をしてたんだ。
相談できる人とかいなかったの?
その男の人と話し合いとかしなかったの?
我慢するしかなかったの?
今でも恐怖に思うほど追い詰められたの?
でもね、前世の君はもう少し自分の気持ちを出さなきゃいけなかっんだよ。
僕は君のことをいつも一番に考えてる。あ、違うか。だってシャーリーの気持ちを聞かずに君を僕のものにしてしまってるんだから。まあ、これだけは譲れないな。許してね。
気づいて、シャーリー。君は今、違う人生を歩いているんだ。君は一度間違えたかもしれない。でも今度こそ間違えなければいい。だから前を向いて。僕を見て。だってこれだけ僕が君を好きなんだから絶対に同じにはならない。
「シャーリー?」
少しシャーリーの頭がコクンと振れた。
「あ、ごめんね。何かルースといたら安心しちゃって。」
僕はシャーリーの向かいに座っていたが立ち上がり、シャーリーの隣に座りなおした。
「少し寝てもいいよ。」
「ん、ありがとう。」
シャーリーは僕の方に頭をコツンと乗せた。
少ししたら可愛い寝息が聞こえてきた。首が痛くなりそうだからゆっくりと頭を僕の膝の上に移動させた。
「ゆっくりおやすみ。」
早く気づいてね。
君は僕を好きなんだってことに…。
大丈夫。僕がいればもう怖い夢は見ないよ。
シャーリー、もう僕が抱きしめていてあげる。
ヴィクセレーネ宅のシャーリー付きメイドから魔法石に通信が入った。
「シャーリーは大丈夫なの?」
『昨日は熱が高かったのですが、今はかなり落ち着いています。昨夜はうなされていたようです。』
「ありがとう。また何か有れば連絡して。」
あのお茶会で緊張していたし体調崩したんだな。
お見舞い行きたいけどな。まあ病気なら仕方ない?
シャーリーに会いたいな。
次の日も…
「今日も休み?そんなに悪いのか?」
『あまり寝られないみたいです。』
「寝られない?」
『その…怖い夢を見るみたいで泣いていらっしゃって…』
泣いてるって?何で?どんな夢なんだ?
誰かが呪いかけてるとか?まさかね…じゃあ何だ?
僕はリビングに急いで降りた。
「母上!」
「あら、おはよう。今日は早いのね。」
「今日、学校休みます。」
「なんで?」
僕は心配だからシャーリーに会い行きたいと言ったが鬼の形相をされた。病気で寝ている女の子がその姿を見られたいはずはない、と怒られた。
仕方なく学校終わった後、サンドラに連絡してシャーリーの体調が良くなっていればお見舞いに行こう。
「おや?今日は学校休みなのにシャーリーと街には行かないのか?」
「それがね、シャーリーが体調崩してるみたいなの。」
僕はリビングのソファーでふてくされていた。
シャーリーはまだ良くならないらしい。結局あれから4日も休んだ。もう会えなくて5日目だ。シャーリー不足だ!
「お前がくっつき過ぎてたまには一人がいいんじゃない?」
僕はカール兄様を睨んだ。
「カール、あまり言ってやるな。まあそれが本当だともね。」
父上まで…。
「ルース、冗談だよ。もうシャーリーのことになると人が変わるな。」
「うるさいなぁ…」
「で、シャーリーにお見舞いの手紙とか贈り物は届けたのか?」
「ああ、うん。花とマカロンを…」
母上が、頭を抱えた。
「病人にマカロン…。ルース、食べられないかもしれないじゃない。大好物のマカロン目の前にして食べられないなんて地獄よ。何してるの。シャーリーがマカロンに目がないことは知っているんでしょ!もう少し乙女心理解しなさい。シャーリーに愛想つかれるわよ。」
「だな…」
僕は顔が真っ青になっているはずだ。
執事が入ってきた。
「ルーズローツ様、今サンドラから連絡が入りました。」
「ん?何?」
「今日、シャーロレット様がお見えになるそうです。」
「あ~あ、とうとう三行半を叩きつけられるのかな?」
「兄様!」
違う!違うはずだ!!
「シャーリー!」
その日の午後にシャーリーはやってきた。
「ルース、ごめんね。心配したよね?」
少し痩せた?顔色良くないな。
「体調は元に戻ったとは思っんだけれども、少し…ね。」
サンドラから聞いてるよ。よく寝れないんだよね。
「本当に大丈夫なの?熱は下がった?頭は痛くない。どっか変なところない?ご飯食べてる?ちゃんと寝てる?何か心配事あるの?」
「ふふふっ。嫌だわ、ルース。いつあなたは私の母親になったの?心配しすぎ。」
だってそんな姿見たら心配だよ。
「ルースの顔見たら何だか安心した。」
僕の顔見て安心するならずっと僕の隣にいてくれればいいんだよ。
「大丈夫。ちょっとね、夢見が悪くて…」
抱きしめて寝てあげたいよ。
「本当、何だか不思議だわ。少し気分が良くなってきたわ。この紅茶のおかげかしら?ハーブ入ってるよね。美味しいわ。」
そこは僕がそばにいるからって言って欲しいな。
紅茶を飲みながらシャーリーは前世の夢を見ることを話してくれた。
そんな夢を見るなんて何か不安があるのかな?
精神的に不安定になっている。
しかし本当に前世の君は何をしてたんだ。
相談できる人とかいなかったの?
その男の人と話し合いとかしなかったの?
我慢するしかなかったの?
今でも恐怖に思うほど追い詰められたの?
でもね、前世の君はもう少し自分の気持ちを出さなきゃいけなかっんだよ。
僕は君のことをいつも一番に考えてる。あ、違うか。だってシャーリーの気持ちを聞かずに君を僕のものにしてしまってるんだから。まあ、これだけは譲れないな。許してね。
気づいて、シャーリー。君は今、違う人生を歩いているんだ。君は一度間違えたかもしれない。でも今度こそ間違えなければいい。だから前を向いて。僕を見て。だってこれだけ僕が君を好きなんだから絶対に同じにはならない。
「シャーリー?」
少しシャーリーの頭がコクンと振れた。
「あ、ごめんね。何かルースといたら安心しちゃって。」
僕はシャーリーの向かいに座っていたが立ち上がり、シャーリーの隣に座りなおした。
「少し寝てもいいよ。」
「ん、ありがとう。」
シャーリーは僕の方に頭をコツンと乗せた。
少ししたら可愛い寝息が聞こえてきた。首が痛くなりそうだからゆっくりと頭を僕の膝の上に移動させた。
「ゆっくりおやすみ。」
早く気づいてね。
君は僕を好きなんだってことに…。
大丈夫。僕がいればもう怖い夢は見ないよ。
シャーリー、もう僕が抱きしめていてあげる。
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