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第三章 許婚

-part38-女子の大好物

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 「はぁ。大変だった」

 「おかえり。お兄ちゃん。って、どうしたのそんなに疲れた顔して?」

 俺がクタクタに疲れた状態で家に帰ると、結香が出迎えてくれた。

 「色々あったんだよ」

 「ふーん」

 ・・・自分からどうしたって聞いたくせに、あまり興味がないな。

 「で、何か用?」

 「なんで、わかったの?」

 それは、普段、出迎えなどしない妹が、突然出迎えて来たんだ。何か用がある以外考えられない。

 「担当直入に聞くんだけどさ。あのお兄ちゃんの彼女名乗ってるのって、大島芽里だよね」

 「そうだけど」

 「やっぱりそうなんだ。聞きたかったのはそれだけ。実はさ。今までは、晴人様とお兄ちゃん推しだった人達の中で、芽里さんとお兄ちゃん推しになった人が出来て、色々大変な事になったんだよ」

 結香はやれやれと言わんばかりに説明してくれた。
 正直、馬鹿じゃないかと思っている。どうして、そこまで他人の関係を気にするのか。

 その事を伝えると、「女子っていうのは、こういう話が大好物だから」と結香は言う。
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