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このたび、あこがれ騎士さまの妻になりました。
第18話 抱擁。
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「悪いねえ、リーリア」
「いえ。それより、ジェルドさんの腰、大丈夫ですか?」
「まあ、湿布もしておいたし。二、三日もしたら動けるようになるだろうよ」
女将さんが、チラリとジェルドさんの方を見る。
客のいないこの時間、カウンターでテーブルに突っ伏すようにして倒れてるジェルドさん。腰の痛みから元気がないのか、「うぇ~い」と力なく手を挙げてくれた。
「にしても、馬鹿だよね~。あんな大荷物、全部運んだら腰がどうにかなるって考えないのかねぇ」
女将さんが呆れたように、腰に手を当て鼻息を荒らす。
「すみません。わたしがジェルドさんの厚意に甘えてしまったばかりに」
「ああ、いいんだよ、こんなの。アンタの前でカッコつけようとした結果なんだからね」
「うるせぇ」
「ま、自業自得なんだから。リーリアが気にすることはないさ」
ジェルドさんが腰を痛めた原因。
それは先日の買い物の帰りに、荷物を全て運んでくれたせいだった。それでなくても雪道で荷物を運ぶのは大変なのに、彼は「俺にまかせとけ」と、荷物を全部一人で運んでくれたのだ。
「それより。アンタの方こそ、薪運びをお願いしてもいいのかい?」
「はい。薪ぐらいならわたしでも運べますし」
薪の入ったバケツを少し持ち上げて見せる。
「いや、腰を心配したわけじゃなくってね……」
「大丈夫です。薪を置いてくるだけですから」
「何かあったら、大声で呼ぶんだよ」
「助けに行くからな!!」
「ありがとうございます」
女将さんとジェルドさん。お二人にお礼を述べて階段を上る。
腰痛で動けないジェルドさんが助けになるのかどうか。少しだけ笑って、それから真顔に戻る。
村に降り積もった雪は溶け始め、少しずつ地面も見えるようになって、暖かくなってきているけど油断はならない。一夜にして銀世界に戻るぐらい雪が降り積もることもあるから、夜でも暖炉の火は欠かせない。客室はもちろん、各部屋に薪を運んでおかないと、夜中に火が消えてしまい、凍るような思いをすることになる。
いつもは、ジェルドさんが薪を運んでくれるのだけど、彼はあの通り腰を痛めてるし、無理はさせられない。女将さんだって歳だし、ジェルドさんの二の舞いにならないともかぎらないし、マスターは店の仕込みがあるから、手が離せない。自由に、ジェルドさんの代わりに薪を運べるのはわたしだけ。そもそもジェルドさんが腰を痛めた原因は、わたしの買い出しにつき合っていただいたからなんだから、わたしが仕事を買って出るのは当たり前のことだ。
とは言っても、お二人が心配してくれるのもわかる。薪を運ぶ先、客室には彼がいる。薪を運んで部屋に置いてくるだけでも、ああして心配してくれている。
「薪をお持ちしました」
コンコンッと、二回ほど叩いてから扉を開ける。
「――ああ、すまない。助かる」
短いお礼の言葉。その言葉を聞きながら暖炉に近づき、持ってきた薪を火にくべる。
(薪、足りてなかった……)
薪を足したことで大きくなった火。ジェルドさんが持ってこれなって、補充が遅れたせいか、暖炉の火は消えかける一歩手前のような、小さなものになっていた。
(でも、一度もエディルさまは文句を言わなかった)
普通、ここまで火が小さくなるぐらい薪が不足したら、誰でも文句を言ってくると思う。お客さまならなおさらだ。こういった薪の分も含めて宿代を支払っているのだから、それが足りなくなったら文句を言うのは当然だ。
でも、エディルさまはそれをしなかった。薪が足りなくても不平を言わず、逆に持っていったらお礼を述べる。
雪が溶けて山越えができるようになるまで、ジッとここで待つ。その間は、極力わたしに関わらないようにして過ごす。
薪が足りないと文句を言うことで、わたしに迷惑がかかると思っているのだろうか。
部屋のなかでも吐き出す息が白くなっているのに。
――かなり長いこと旅をしてきたみたいだね。
ふと見上げた先、窓際に立っていたエディルさまが手にしていた外套に目が行く。
エディルさまの衣類を洗濯してくれた女将さんが言っていた。晴れ間を利用して干されていた彼の外套。古くくたびれたそれは、彼が長く困難な旅を続けてきたことを示していた。
(わたしを探して、ずっと旅をしてくれてたのかな)
ここを訪れた時。その薄汚れた外套と旅にくたびれた様子に、お客がエディルさまだとは、まったく気がつかなかった。王都で見ていた彼は、洗練された騎士服をまとい、颯爽としていたから。ホコリと泥にまみれた暗緑色の外套姿は想像出来なかったのだ。
「ミス・フォレット!?」
わたしの視線に気づいたのか。エディルさまが一瞬怪訝な顔をした。
「ああ、これが気になりますか。これ……、私は明日、王都に向けて出立するので、その準備をしているのですよ」
王都へ? 出立?
「アナタの無事は確認できましたし。これ以上、王都を離れているわけにはいきませんので」
「で、でも雪が……、山を越えるのは難しいのでは……」
「ご心配、ありがとうございます。ですが、これ以上任務を離れているわけにはいきませんので。それに、私の身一つなら雪山でもなんとかなります」
「でも……」
まさか、そんな早くに去ってしまうとは思ってもみなかった。もう少し、せめて雪が溶けるまでは、ここにいると思っていたのに。
「これ以上留まって、アナタに迷惑をかけてはいけませんから」
ニッコリ笑って言われた言葉が胸に突き刺さる。
迷惑? なにが? エディルさまが逗留されることは、わたしにとって迷惑なの?
二年前、エディルさまのもとから逃げ出したのは、わたし自身。なのに、こうして改めて別れを告げられると、どうしようもなく泣きたいような痛いような感情がこみ上げてくる。
「エディルさ――ツッ!!」
「ミス・フォレット!?」
立ち上がりかけたわたしの手が薪の上を滑り、ささくれだった切り口が指に刺さる。その痛みに引っ込めた指先から、みるみる間に鮮血がプクリと玉のようにふくれ上がって溢れ出した。
「怪我を――!?」
痛みに握りしめかけた手を、強引に引っ張られる。そして――。
(――――っ!!)
エディルさまの口に含まれた指先。軽くチュウッと血を吸い上げられた。
「――棘が刺さってるようではないですね」
「は、ははは、はいっ」
指先をジックリ眺められて、さっきまで苦しかった心臓が別の意味で激しく痛みだす。
この行為に他意はない。怪我したから、その応急手当をしてくださっただけ。棘が刺さってないか、確認してくださっただけ!!
「大丈夫かと思いますが、念のため、あとは女将さんにでも手当てしてもらってください。――ミス・フォレット?」
自分でもハッキリわかるぐらい、顔が熱い。一気に血が昇ったせいで、耳までジンジンしてるし、目が潤んできてる。早鐘のように鳴り響く心臓は、ギュッと苦しくてドカドカと暴れだしている。
なにより、目が、視線がエディルさまから離すことが出来ない。手は離してもらえたのに、瞳はその黒く真摯な眼差しから逃れることが出来ない。
「――――っ!!」
驚くより早く、わたしの身体がエディルさまに抱きしめられる。騎士らしく、力強く大きく、そして熱い手、身体。あまりのことに、目はまばたきを忘れ、喉は呼吸を止めて声を失い、脳は思考を停止する。耳だけは彼の息遣いを聴き、肌はその熱さを感じとる。
「――すみません。不埒なまねをいたしました」
どれだけ時間が経ったんだろう。
謝罪とともに、スッと身体を離された。
「い、いえ……」
声がかすれる。さっきと違って、視線がどこへ向けたらいいのかわからずにさまよう。
「明日の朝早く出立します。これ以上、ご迷惑はおかけしません。アナタはここで、――どうかお元気で、幸せに暮らしてください」
それだけ言い残すと、エディルさまが部屋から出ていかれた。わたしの後ろでパタリと扉が閉まる音がした。
(行かなきゃ。部屋から出て階下に。でないと、女将さんたちによけいな心配をかけてしまう)
震える身体を叱咤して、どうにか立ち上がるけれど。
理性とは逆に、ポタポタとあふれた涙が床にシミを作っていく。
どうして。
どうしてこんなに涙が溢れてくるんだろう。
「いえ。それより、ジェルドさんの腰、大丈夫ですか?」
「まあ、湿布もしておいたし。二、三日もしたら動けるようになるだろうよ」
女将さんが、チラリとジェルドさんの方を見る。
客のいないこの時間、カウンターでテーブルに突っ伏すようにして倒れてるジェルドさん。腰の痛みから元気がないのか、「うぇ~い」と力なく手を挙げてくれた。
「にしても、馬鹿だよね~。あんな大荷物、全部運んだら腰がどうにかなるって考えないのかねぇ」
女将さんが呆れたように、腰に手を当て鼻息を荒らす。
「すみません。わたしがジェルドさんの厚意に甘えてしまったばかりに」
「ああ、いいんだよ、こんなの。アンタの前でカッコつけようとした結果なんだからね」
「うるせぇ」
「ま、自業自得なんだから。リーリアが気にすることはないさ」
ジェルドさんが腰を痛めた原因。
それは先日の買い物の帰りに、荷物を全て運んでくれたせいだった。それでなくても雪道で荷物を運ぶのは大変なのに、彼は「俺にまかせとけ」と、荷物を全部一人で運んでくれたのだ。
「それより。アンタの方こそ、薪運びをお願いしてもいいのかい?」
「はい。薪ぐらいならわたしでも運べますし」
薪の入ったバケツを少し持ち上げて見せる。
「いや、腰を心配したわけじゃなくってね……」
「大丈夫です。薪を置いてくるだけですから」
「何かあったら、大声で呼ぶんだよ」
「助けに行くからな!!」
「ありがとうございます」
女将さんとジェルドさん。お二人にお礼を述べて階段を上る。
腰痛で動けないジェルドさんが助けになるのかどうか。少しだけ笑って、それから真顔に戻る。
村に降り積もった雪は溶け始め、少しずつ地面も見えるようになって、暖かくなってきているけど油断はならない。一夜にして銀世界に戻るぐらい雪が降り積もることもあるから、夜でも暖炉の火は欠かせない。客室はもちろん、各部屋に薪を運んでおかないと、夜中に火が消えてしまい、凍るような思いをすることになる。
いつもは、ジェルドさんが薪を運んでくれるのだけど、彼はあの通り腰を痛めてるし、無理はさせられない。女将さんだって歳だし、ジェルドさんの二の舞いにならないともかぎらないし、マスターは店の仕込みがあるから、手が離せない。自由に、ジェルドさんの代わりに薪を運べるのはわたしだけ。そもそもジェルドさんが腰を痛めた原因は、わたしの買い出しにつき合っていただいたからなんだから、わたしが仕事を買って出るのは当たり前のことだ。
とは言っても、お二人が心配してくれるのもわかる。薪を運ぶ先、客室には彼がいる。薪を運んで部屋に置いてくるだけでも、ああして心配してくれている。
「薪をお持ちしました」
コンコンッと、二回ほど叩いてから扉を開ける。
「――ああ、すまない。助かる」
短いお礼の言葉。その言葉を聞きながら暖炉に近づき、持ってきた薪を火にくべる。
(薪、足りてなかった……)
薪を足したことで大きくなった火。ジェルドさんが持ってこれなって、補充が遅れたせいか、暖炉の火は消えかける一歩手前のような、小さなものになっていた。
(でも、一度もエディルさまは文句を言わなかった)
普通、ここまで火が小さくなるぐらい薪が不足したら、誰でも文句を言ってくると思う。お客さまならなおさらだ。こういった薪の分も含めて宿代を支払っているのだから、それが足りなくなったら文句を言うのは当然だ。
でも、エディルさまはそれをしなかった。薪が足りなくても不平を言わず、逆に持っていったらお礼を述べる。
雪が溶けて山越えができるようになるまで、ジッとここで待つ。その間は、極力わたしに関わらないようにして過ごす。
薪が足りないと文句を言うことで、わたしに迷惑がかかると思っているのだろうか。
部屋のなかでも吐き出す息が白くなっているのに。
――かなり長いこと旅をしてきたみたいだね。
ふと見上げた先、窓際に立っていたエディルさまが手にしていた外套に目が行く。
エディルさまの衣類を洗濯してくれた女将さんが言っていた。晴れ間を利用して干されていた彼の外套。古くくたびれたそれは、彼が長く困難な旅を続けてきたことを示していた。
(わたしを探して、ずっと旅をしてくれてたのかな)
ここを訪れた時。その薄汚れた外套と旅にくたびれた様子に、お客がエディルさまだとは、まったく気がつかなかった。王都で見ていた彼は、洗練された騎士服をまとい、颯爽としていたから。ホコリと泥にまみれた暗緑色の外套姿は想像出来なかったのだ。
「ミス・フォレット!?」
わたしの視線に気づいたのか。エディルさまが一瞬怪訝な顔をした。
「ああ、これが気になりますか。これ……、私は明日、王都に向けて出立するので、その準備をしているのですよ」
王都へ? 出立?
「アナタの無事は確認できましたし。これ以上、王都を離れているわけにはいきませんので」
「で、でも雪が……、山を越えるのは難しいのでは……」
「ご心配、ありがとうございます。ですが、これ以上任務を離れているわけにはいきませんので。それに、私の身一つなら雪山でもなんとかなります」
「でも……」
まさか、そんな早くに去ってしまうとは思ってもみなかった。もう少し、せめて雪が溶けるまでは、ここにいると思っていたのに。
「これ以上留まって、アナタに迷惑をかけてはいけませんから」
ニッコリ笑って言われた言葉が胸に突き刺さる。
迷惑? なにが? エディルさまが逗留されることは、わたしにとって迷惑なの?
二年前、エディルさまのもとから逃げ出したのは、わたし自身。なのに、こうして改めて別れを告げられると、どうしようもなく泣きたいような痛いような感情がこみ上げてくる。
「エディルさ――ツッ!!」
「ミス・フォレット!?」
立ち上がりかけたわたしの手が薪の上を滑り、ささくれだった切り口が指に刺さる。その痛みに引っ込めた指先から、みるみる間に鮮血がプクリと玉のようにふくれ上がって溢れ出した。
「怪我を――!?」
痛みに握りしめかけた手を、強引に引っ張られる。そして――。
(――――っ!!)
エディルさまの口に含まれた指先。軽くチュウッと血を吸い上げられた。
「――棘が刺さってるようではないですね」
「は、ははは、はいっ」
指先をジックリ眺められて、さっきまで苦しかった心臓が別の意味で激しく痛みだす。
この行為に他意はない。怪我したから、その応急手当をしてくださっただけ。棘が刺さってないか、確認してくださっただけ!!
「大丈夫かと思いますが、念のため、あとは女将さんにでも手当てしてもらってください。――ミス・フォレット?」
自分でもハッキリわかるぐらい、顔が熱い。一気に血が昇ったせいで、耳までジンジンしてるし、目が潤んできてる。早鐘のように鳴り響く心臓は、ギュッと苦しくてドカドカと暴れだしている。
なにより、目が、視線がエディルさまから離すことが出来ない。手は離してもらえたのに、瞳はその黒く真摯な眼差しから逃れることが出来ない。
「――――っ!!」
驚くより早く、わたしの身体がエディルさまに抱きしめられる。騎士らしく、力強く大きく、そして熱い手、身体。あまりのことに、目はまばたきを忘れ、喉は呼吸を止めて声を失い、脳は思考を停止する。耳だけは彼の息遣いを聴き、肌はその熱さを感じとる。
「――すみません。不埒なまねをいたしました」
どれだけ時間が経ったんだろう。
謝罪とともに、スッと身体を離された。
「い、いえ……」
声がかすれる。さっきと違って、視線がどこへ向けたらいいのかわからずにさまよう。
「明日の朝早く出立します。これ以上、ご迷惑はおかけしません。アナタはここで、――どうかお元気で、幸せに暮らしてください」
それだけ言い残すと、エディルさまが部屋から出ていかれた。わたしの後ろでパタリと扉が閉まる音がした。
(行かなきゃ。部屋から出て階下に。でないと、女将さんたちによけいな心配をかけてしまう)
震える身体を叱咤して、どうにか立ち上がるけれど。
理性とは逆に、ポタポタとあふれた涙が床にシミを作っていく。
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どうしてこんなに涙が溢れてくるんだろう。
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