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1、変身

三章、異能のチカラ

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 なんとか落ち着いた俺は、ソファーに座りながら聞いた。
「刀剣祭って何なんだよ」
 刀剣乱舞のことか?
「実は・・・・・・」
 母さんが重々しい口調で語りだした。
「実は?」
「私は異能力が使えるの」
「は?」
 え? 何を言っていらっしゃるので?
「私は異能力が使えるの」
「それはわかったから」
 何言ってんのかはわからないけどな。
「んー、じゃあ見てて」
 そう言って母さんは、あらかじめ机にあった空のグラスに向かって手をかざすと、部屋の中に一陣の風が吹いた。
 パァン!
 励まし音をたてて、グラスが粉々に砕け散った。
「な、何いまの!?」
 すると母さんは自慢気に胸を張り、
「これが異能よ」
 母さんが手をかざすだけでグラスを破壊出来るなんて・・・・・・。
「すげぇ・・・・・・」
 無意識のうちに、呟いていた。
「でも、凄いのは能力だけじゃないわ」
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