上 下
19 / 29

19話:先生の昇進と、商売繁盛と介入者

しおりを挟む
「相変わらず、やってるわね」

 工房にやって来たツユクサ先生は言った。
 見慣れていると思うのだが、毎度面白そうに俺を見る。
 やはりマヌケに見えるのだろうか?

「がんばってね」

 そう言って、工房の中に入っていく。
 俺はどんよりと曇った空の下、銅線を握りしめている。
 亜麻色の髪が揺れる先生の後姿をただ見つめるだけの俺。
 銅線を握りながら。

 俺の手からはビリビリと電気が流れ出している。

 俺がなぜ外にいるかというと、この作業は中でやるのが危険だからだ。
 塩素と水素がブクブクと発生している。
 塩素は集めているが、水素は垂れ流し。
 集めてはいる塩素だって、外に漏れている可能性はあるだろう。

 これを、建物の中でやるのは危ないのだ。
 塩素は毒ガスで、水素は爆発物だ。
 よって、俺だけ外にいる。
 雨が降っても外。今は降ってないけど。

 とにかく、俺がやっているのは「食塩水の電気分解」だ。
 中学生レベルの理科の実験のようなものだ。
 夏休みの自由研究レベル。

 電気を作る俺の能力で、食塩水を分解している。
 左右の手から発生する電気が、銅線を伝わる。
 右手に陽極、左手に陰極ができる。

 で、そこから気体が発生する。
 塩素と水素だ。
 理屈の上では、塩素と水素が、食塩水、つまり塩化ナトリウムから抜ければ、ナトリウムイオンと水酸化物イオンが残る。
 で、水酸化ナトリウムが出来る様に思える。

 Na+OH=NaOH

 しかし、そうは上手く行かない。
 水溶液中の塩素が水酸化ナトリウムと反応して次亜塩素酸ナトリウムになってしまう。
 これを防ぐには半透膜で電極を区切る必要があるわけだ。

 まず、最初に考えた卵の膜ね。
 
「これ、1枚が小さすぎます」
「こう、格子上の木枠を作ってはめ込むとか?」
「うーん、やってみますか」

 てな感じで、スズランと話して、色々工夫した。
 で、失敗。
 隙間なく溶液を分けることができなかったからだ。
 木の部分が問題だった。
 一枚ものの半透膜が必要だった。

 工房ではしばらく「卵料理」が振る舞われた。
 奴隷たちには好評だった。卵はそこそこ高級品だ。

 ただ、電気分解で塩素を作ることはできた。
 それを水に溶かして、次亜塩素酸は出来る。
 コイツは時間をおけば、塩酸になるので、漂白剤はそれで出来ることはできる。

 しばらくはそれを生産していた。
 塩素パワーで白さがアップ!
 紙の脱色の効率はよくなった。
 成果はゼロではないが、目的は達成できていなかった。

 試行錯誤の連続。
 頭で考えていたことと、実際に出来ることは違うことを思い知らされる日々だった。

        ◇◇◇◇◇◇

「先生、アルカリ溶液できましたよ」

 俺は食塩水を電気分解して作った水酸化ナトリウム溶液を工房の中に運び込む。
 これは、劇薬だ。
 木片をドロドロに溶かす。もし、人間が浴びれば肉が溶ける。

「じゃあ、補充しておいてね」

「はい」

 なんとか、水酸化ナトリウム溶液の生成に成功したのは最近だ。
 結局、紙が問題を解決していた。
 必要な材料は自分たちが造っていたんだ。アホウな話だ。

 陰極と陽極は、自分たちが造った紙を何枚も重ねたフィルターで囲んだ。
 完全ではないかもしれない。不純物は混じったが、それでも一応は成功した。

 紙の生産力はまたアップした。
 しかも、仕入れていたアルカリ溶液が自前でできるのだ。原価も下がった。

 多分、成功だ。
 この世界で質の良い紙を作りだし量産することは成功に向かっている。

 スズラン先生は、紙の製造工程を見つめていた。
 俺はその整ってはいるが、なぜか親しみを感じる横顔に視線を向ける。
 そして、彼女の視線の先に目を向けた。
 
 俺の兄であるハルシャギクの弟子、ヒナゲシが大剣を振りまわり、丸太を粉砕して行く。
 人間技とは思えない。(兄はそれを素手で一瞬でやるが)
 そして、奴隷がそれをアルカリ溶液に漬けこむ。
 溶けてドロドロになった「紙の原液」とでもいうものから紙を造っていく。
 漂白も行う。

 奴隷たちと、職人が動きまわる。

「おらぁ! モタモタするな! 納期があるんだ!」

 工房のカタクリ親方の怒声が響く。ただ、機嫌が悪いわけじゃない。
 なんせ、凄まじく儲かっているのだから。
 
 禁呪「カガク」に書かれていたことが、この異世界で実現しつつあった。

 俺は、再びツユクサ先生を見た。
 その制服には、金色のラインが2本。
 先生は「准教授」に昇進していた。

        ◇◇◇◇◇◇

「色々あったけど――」

 先生は自前のカップを口元に寄せ紅茶を飲む。
 そして、口を離した。

「ライがいなければ、ここまでこれなかったかもしれないわ」

 ブルーの瞳が真っ直ぐに俺を見た。
 先生は俺を「ライ」と呼ぶようになっていた。
 
「そ、そうですかね……」
 
 俺も自前のカップを持って紅茶を飲む。一気に飲んだ。
 なぜか、喉が急に乾いた気がしたからだ。

 魔法大学、禁呪学科の研究室だ。
 窓からは相変わらずの、曇天が見えている。
 
 先生は一番下っ端の「講師」から「准教授」になった。
 あり得ないことらしい。
 このことで、魔法大学内は少し騒然となった。
 
 魔法大学の教官は肩書きなしの「講師」→「上級講師」→「特級講師」と昇進していく。
 で、「特級講師」で相当の実績を上げないと「准教授」にはなれない。
「講師」と「准教授」との間には、分厚い壁が存在していた。

 身分があるわけではない孤児だったツユクサ先生。
 おまけに、若い。年齢は訊けないが、下手したら俺と同じくらいかもしれない。
(精神年齢的には、俺は30を超えているが)

 紙の質を上げ、量産体制を作り、価格を下げたことは、魔法大学への貢献も大きかったからだ。

 魔法大学では、魔法を構築し、魔導書を作る学部が多い。
 それには、紙が必要だ。
 その紙が大量に、それも高品質の物が手に入るなら大歓迎というわけだ。
 
「おかげで、禁呪学科の存続もほぼ決まり―― もしかしたら、独立した学部になるかも」

「そうなんですか!」

「まだ、本決まりじゃないけど。そうなると、ここも手狭になるわね」

 そう言って、彼女は研究室の中を見る。愛おしむような視線で。
 雑然としたこの場所は、俺にとっても居心地が悪くない。
 なにより、先生と2人きりの空間だった。

 先生がトンとテーブルに肘をつき、両手を組んでこっちを見た。
 相変わらずの真っ直ぐな視線だ。

「今度はきちんと『カガク』のどこに何が書いてあったのか、全部報告してね。何度も言ってわるいとは思うけど」

「はい。分かりました……」

 食塩の電気分解による水酸化ナトリウム溶液の作成。
 そして、塩酸を作ることで、俺は電池も作った。
 亜鉛と銅だ。
 イオン化傾向の異なる金属を、電解質に電極としてさしこむ。
 イオン化傾向とは、電解質溶液に溶けやすいか、溶けにくいかという話だ。
 起電力(要するに電圧の高さ)は、イオン化傾向の差が大きければ大きくなる。
 ただ、金とか銀は溶けない。溶けないのでは、電気はおきない。

 中学生で基礎を学んで、高校生で踏み込む化学の知識だ。
 現代の日本において――

 つまり、俺はやっちまったということなのだ。

「でも、こんな大事なことをしっかり覚えてないとか…… まあ、概念が分かれば探せはするけど」

 ツユクサ先生は、概念を理解できれば、禁呪の魔導書「カガク」からその記載のある本を引っ張ってこれる。

「次からは、きちんと覚えておきます」

「本当に、なにが重要なのか、分からないのだから、全てを教えて」

「はい」

 今回の電気分解に関して、最初にどの本に書かれていたか、俺は答えることができないでいた。
 ツユクサ先生は異常に記憶力がいい。
 電気分解と電池のことを話し、それが書かれている本を抽出する。
 その本を並べながら、先生は「全部、初めて調べる書物な気がするわ。気のせいかしら?」と言った。

 真っ直ぐな視線が俺に向けられた。
 薄明りに浮かび上がるブルーの瞳。
 その先生の怪訝そうな顔を克明に覚えている。
 ちょっとヤバかった。
 
 とにかくだ。 
 先生は異常に気にする。
 新しい知識。それが、最初にどの本に書かれていたか。

 そのあたりは、学者的な几帳面さかもしれない。
 ヤバいくらいに妥協を許さない雰囲気がある。
 もう、ごまかせない。
 
 自分の知っている「知識」を「ガガク」に書いてあったと言うことはできる。
 そして、その概念を理解した先生は、類書を探し出すことが出来る。
 しかし、今回みたいなことを繰り返すと、先生に変な疑念を生じさせてしまう。 
 今後は適当なことを言えない。もう、「覚えてません」は通用しない。

 俺は転生者だ。
 元は日本の受験生。
 俺が転生者であることを含め、全部ぶちまけようかとも思ったこともある。
 でも、そのことで、今の先生との関係が変わってしまうのは絶対に嫌だった。

 俺は俺だ。
 この世界では貴族のボンボンで魔法大学、禁呪学科の1年。 
 それでよかった。

「それは、そうとすごいことになりましたよね。紙の値段が凄まじく下がっちゃいましたから」

 この言葉は、話題を変える意味もあった。
 紙の市中価格は大きく下がった。そして流通する紙の量が増えた。
 安くなれば、紙の需要はいたるところにあった。
 紙は手軽で確実な記憶媒体だからだ。

「でも、あの考えのヒントを出したのは、ライよね?」

「ボクのは、ただの思いつきで…… 実際に動いて実現したのは『准教授』になった先生ですよ!」

「まあ、それくらいは―― 准教授だし」

 そう言って先生はカップをもって、澄ました横顔を俺に見せる。
 ただ、亜麻色の髪の間から見える耳は真っ赤になっていた。

        ◇◇◇◇◇◇

「おい、スズラン本当か? それは、んん?」

 まるで、恐喝するかのような胴間声(どうまごえ)だ。

「本当です。今月の純売上が1万グオルドを越えるかもしれません」

 声変わり前の少年のような声が答える。

 カタクリ親方の工房。
 それも、元々の方の工房だ。
 ちなみに、ここも今の生産方法は「カガク」による工法に変更している。

 俺、ツユクサ先生、カタクリ親方、その娘のスズランがいる。
 そこの、簡単な会議室にも使える食堂だった。

「間違いないです。色々な工房からお金が入ってきますから」

 真っ白な紙の帳面を見ながら、スズランが言った。

「カガク」の工法を他の工房に教える代わりに、月々に使用料を取っていた。
 それほど大きな金額じゃない。
 この工法を使えば、生産力が増える。しかも紙の需要は拡大するばかりだ。
 
 魔法大学、カタクリ親方の工房との「契約」という形で、他の工房もこの工法を使えた。
 まあ、ヒナゲシみたいな剣士はそうそういないと思っていたら、兄道場には何人か同じことが出来る剣士がいたらしい。兄の道場を通し、アルバイトを始めた剣士が出てきている。

「こういった契約でお金を儲けるとかすごいです。さすが大学の先生です」

 尊敬の眼差しでツユクサ先生を見つめるスズラン。

「それほどもないことなのよ」

 先生は用意されたお茶を口に寄せつつ言った。
 ただ、その契約を守らせるために、ちょっと厄介な物が介入はしているのだが…‥

「月に1万グオルドってことは年に…… いくらだ?」

「12万です」

 指を折り数えていたカタクリ親方にスズランが言った。

 この世界の通貨単位は、グオルド(金貨)、シルバル(銀貨)、カパル(銅貨)の三種類。
 1グオルド10万円くらいかなと漠然と思っている。
 物価水準も、文明も、経済体制も異なるので、実際に比較するのは難しい。
 目安程度だ。
 
 そうなると……

 1万グオルドっていくらだ? 日本円で。
 俺はテーブルの下で指を折る。
 カラクリ親方と同じだ。

(一、十、百、千、万…… 十万、百万、千万、億、十億? ん? ん? え――!!)

 年間100億以上か?
 この目の前の兇悪な山賊にしか見えないおっさん。
 年間100億以上の純売上あげる企業の社長さんだよ。
 これ、かなりの大企業じゃないか?
 
「本当に、ツユクサ先生のおかげだ……」

「親方やスズランさんの頑張りがあってこそです」

 外向きの顔で先生は言った。

 カタクリ親方の工房は元々潰れそうなわけではなかった。
 しかし、経営は楽ではなかったはずだ。
 奴隷が高いとぼやいていたのを覚えている。

 今では、その奴隷も倍増している。
 しかも、5年程度で「解放奴隷」にすると約束しているので、奴隷のやる気も違う。
 奴隷を辞めても、職人として、親方の下で働きたいと言っている奴隷もいる。
 
「そういえば、今週です。視察です」

 スズランが話を変えた。
 赤いバンダナを目深にかぶっている。
 その下の顔は、一見美少年だが、性別は女の子。
 カタクリ親方の遺伝子がどこにあるのか謎だ。

「教会ね――」

 先生は椅子の背もたれに身をあずけていった。
 教会が来る。この工房にだ。

 そう――
 契約を守らせる担保となる存在。
 介入してきた者――
 それは、教会だった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

【完結】7年待った婚約者に「年増とは結婚できない」と婚約破棄されましたが、結果的に若いツバメと縁が結ばれたので平気です

岡崎 剛柔
恋愛
「伯爵令嬢マリアンヌ・ランドルフ。今日この場にて、この僕――グルドン・シルフィードは君との婚約を破棄する。理由は君が25歳の年増になったからだ」  私は7年間も諸外国の旅行に行っていたグルドンにそう言われて婚約破棄された。  しかも貴族たちを大勢集めたパーティーの中で。  しかも私を年増呼ばわり。  はあ?  あなたが勝手に旅行に出て帰って来なかったから、私はこの年までずっと結婚できずにいたんですけど!  などと私の怒りが爆発しようだったとき、グルドンは新たな人間と婚約すると言い出した。  その新たな婚約者は何とタキシードを着た、6、7歳ぐらいの貴族子息で……。

【完】あの、……どなたでしょうか?

桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー  爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」 見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は……… 「あの、……どなたのことでしょうか?」 まさかの意味不明発言!! 今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!! 結末やいかに!! ******************* 執筆終了済みです。

断罪されているのは私の妻なんですが?

すずまる
恋愛
 仕事の都合もあり王家のパーティーに遅れて会場入りすると何やら第一王子殿下が群衆の中の1人を指差し叫んでいた。 「貴様の様に地味なくせに身分とプライドだけは高い女は王太子である俺の婚約者に相応しくない!俺にはこのジャスミンの様に可憐で美しい女性こそが似合うのだ!しかも貴様はジャスミンの美貌に嫉妬して彼女を虐めていたと聞いている!貴様との婚約などこの場で破棄してくれるわ!」  ん?第一王子殿下に婚約者なんていたか?  そう思い指さされていた女性を見ると⋯⋯? *-=-*-=-*-=-*-=-* 本編は1話完結です‪(꒪ㅂ꒪)‬ …が、設定ゆるゆる過ぎたと反省したのでちょっと色付けを鋭意執筆中(; ̄∀ ̄)スミマセン

マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました

東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。 攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる! そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。

婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ! 

タヌキ汁
ファンタジー
 国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。  これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。

【完結】私だけが知らない

綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。 優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。 やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。 記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。 【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ 2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位 2023/12/19……番外編完結 2023/12/11……本編完結(番外編、12/12) 2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位 2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」 2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位 2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位 2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位 2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位 2023/08/14……連載開始

処理中です...