神の甲虫は魔法少女になって恩返しします

【児童書で小学校3年年生以上くらいを対象に考えた物語です】

いつか、どこか――
それは遠いむかしか未来か、どこの世界かは分かりません。

ただ、そこではアイウエ王国とカキクケ皇国の間で長い戦争が続いていました。
アイウエ王国の兵隊となったサシス・セーソは、タチツ峠にある要塞に向かいます。

要塞に向かう行進の途中でサシス・セーソは大きなどろ団子のような丸い玉を転がす甲虫に出会いました。
「このままでは、兵隊に踏みつぶされてしまう」
やさしいサシスは、甲虫を道のわきにどけてあげたのです。

そして、要塞にこもったサシスたちは、カキクケ皇国の軍隊に囲まれました。
しかし、軍勢は分かれ、敵の大軍が王国に向かっていくのです。

サシスは伝令となり、敵が迫っていることを王国を出て、山野を走りました。

そんなときでした。

「ボクが助けてあげる。ボクは魔法少女さ」

漆黒の髪をした美しく可憐な少女がサシスの前に現われたのです。

表紙画像は「ジュエルセイバーFREE」さんの画像を利用しました。
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