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本編
┗憎き異界の聖女、セイラ-2
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聴衆は王の突然の発表に更にざわめいた。
そして、イメルダは国王の婚約を破棄という言葉に顔を凍りつかせて震え出す。
「どういう事です!? 父上!!」
ザーグベルト王子が声を荒げる中、イメルダは足元をふらつかせてその場に崩れ落ちる。すかさずロイクがイメルダを支え、聴衆の目の届かない場所まで連れて行った。
「今年六月に異界より現れた聖女セイラ。彼女を紹介しよう。来なさい、セイラ」
国王がそう言うと、侍女と思わしき女性と一緒に変わった風貌の少女がやってきた。
少女は茶色の髪色、白い服に大きな黒い襟、そして襟と襟の間の胸元にリボンの飾りが付いた服を着ている。更にその下に黒の短いスカートを着ていた。
少女は周りをキョロキョロと見渡しながら、先程イメルダがいたザーグベルトの隣に立つ。
そして、とても混乱しながらぶつぶつと何か呟いている。
「はわわ!! あたしがどうしてこんな事に……っていうか、いきなり王子と婚約なんてどういう事ぉ!?」
目を回しながら慌てふためくセイラを、国王は気にもせず話し続ける。
「異界より召喚された聖女は、特別な聖女の魔法、通称白魔法を使えるのだ。我が王国の一層の繁栄を願い、彼女との血縁を結びたい」
「あたし、そんなファンタジーな事できないわよ! ふええ!」
国王の発表に、会場の来客者は少し驚いたが、聖女と聞いてすぐに祝福の拍手を贈る。
その様子を見て、イメルダは声を荒げた。
「どうして!? わたくしが、婚約破棄などされなくてはいけないの!? なぜ?」
取り乱したイメルダを侍女が数人やってきて取り押さえようとしている。
ロイクはやめてください! と声を荒げてイメルダを自分で抑え込む。
侍女はそんな二人を冷たく見下ろし、手のひらを横に突き出して言い放った。
「別室にご案内いたします。執事の方連れて行ってくださいまし」
なんと酷い扱いだと、お嬢様を案内部屋にお連れした後、ロイクは腹を立てた。これではイメルダお嬢様があまりに可哀想でならない。
「婚約破棄? 聖女セイラ……? お父様、ごめんなさい……お家の為に何もできないわたくしをお許しください……」
そう口にしながら、ソファで青白い顔をして横になっているイメルダ。それを見てロイクは思いっきり床を蹴った。
執事として、常に冷静にお嬢様をサポートする事をしてきたロイクでも、怒りを抑えられない。
不意に、部屋のドアがノックされる。
ロイクは、イメルダお嬢様に今は誰も会わせない方がいいと判断した。断りを入れようとロイクはドアに出向いたが、すぐにドアは開く。
ドアの先には国王とザーグベルト王子、そして聖女セイラがいた。
その三人が部屋の中に入って来る所を見て、イメルダは飛び起きる。
「イメルダ嬢よ、婚約破棄という恥をかかせてすまなかった」
国王はイメルダの前まで歩き、静かに先程の非礼を謝罪した。
そして、神によってこの国に聖女が召喚されるのは、100年ぶりの事、その力が国にとって力をつけるのに必要な事を説明される。
ザーグベルトも国王に続き、諦めた様にイメルダに謝罪した。
「イメルダ、すまない。父に他の婚約者を紹介すると言われていたのに、君との婚約を強行しようとしてこんな事になった。僕が悪いんだ……」
ザーグベルトは口ではそう言っているが、先程から部屋をうろうろするセイラを目で追っていた。
「お詫びと言ってはなんだが、ケロベロス伯爵公と縁談をとり持とう。イメルダ嬢の名誉も来月の舞踏会で伯爵との婚約発表する際に、きちんと弁明する。勿論、父君のハワード男爵にも話は通してある」
イメルダは、国王の言い分も不本意ながら納得する。そしてザーグベルトが自分から心が離れてしまった事も理解した。
わたくし、ちゃんとハワード家の為に然るべき所にお嫁にいけますのね、と安堵したのだが――
「はわわ、本物の執事さんですぅ!!」
「あの、聖女様、燕尾服の裾をつままないで頂けますか……」
イメルダの話の横で、聖女セイラと、ロイクが戯れ合っていた。
「執事さーん! セイラって呼んでくださいよー! あたしとは堅っ苦しいのはナシです!」
「は、はぁ。面白いお方でございますね……」
困惑するロイクに、セイラは腕を上げて、人差し指をロイクの顔に持っていく。そしてロイクの鼻をつんっと弾いた。すると、みるみるうちにロイクの顔は赤く染まる。
その一部始終を見て、イメルダは激昂して叫んだ。
「ロイク! 何をしている? 話は終わりました、帰りますよ!」
イメルダは、ずかずかと早歩きをしてロイクの腕をつかむ。その後、セイラを睨みつけてイメルダは踵を返した。
イメルダに睨みつけられたセイラは顔を青くして、涙目で怯える。
「きゃあ大変! イメルダさん……怒らせちゃいました……」
イメルダはセイラを無視して、ロイクと共に部屋から出た。
*
「わたくしから婚約者をとり、ロイクまで奪おうとするなど……」
ロイクが新しいお茶を準備する為に、退室し、自室でイメルダは一人でソファに座っていた。
時を遡る前の自分の人生を思い返し、腸を煮えくり返している。
「セイラ……絶対に殺してやるわ……」
婚約破棄に加えて、聖女セイラの存在。イメルダの精神の崩壊はこの二つのきっかけで起こったのだった。
そして、イメルダは国王の婚約を破棄という言葉に顔を凍りつかせて震え出す。
「どういう事です!? 父上!!」
ザーグベルト王子が声を荒げる中、イメルダは足元をふらつかせてその場に崩れ落ちる。すかさずロイクがイメルダを支え、聴衆の目の届かない場所まで連れて行った。
「今年六月に異界より現れた聖女セイラ。彼女を紹介しよう。来なさい、セイラ」
国王がそう言うと、侍女と思わしき女性と一緒に変わった風貌の少女がやってきた。
少女は茶色の髪色、白い服に大きな黒い襟、そして襟と襟の間の胸元にリボンの飾りが付いた服を着ている。更にその下に黒の短いスカートを着ていた。
少女は周りをキョロキョロと見渡しながら、先程イメルダがいたザーグベルトの隣に立つ。
そして、とても混乱しながらぶつぶつと何か呟いている。
「はわわ!! あたしがどうしてこんな事に……っていうか、いきなり王子と婚約なんてどういう事ぉ!?」
目を回しながら慌てふためくセイラを、国王は気にもせず話し続ける。
「異界より召喚された聖女は、特別な聖女の魔法、通称白魔法を使えるのだ。我が王国の一層の繁栄を願い、彼女との血縁を結びたい」
「あたし、そんなファンタジーな事できないわよ! ふええ!」
国王の発表に、会場の来客者は少し驚いたが、聖女と聞いてすぐに祝福の拍手を贈る。
その様子を見て、イメルダは声を荒げた。
「どうして!? わたくしが、婚約破棄などされなくてはいけないの!? なぜ?」
取り乱したイメルダを侍女が数人やってきて取り押さえようとしている。
ロイクはやめてください! と声を荒げてイメルダを自分で抑え込む。
侍女はそんな二人を冷たく見下ろし、手のひらを横に突き出して言い放った。
「別室にご案内いたします。執事の方連れて行ってくださいまし」
なんと酷い扱いだと、お嬢様を案内部屋にお連れした後、ロイクは腹を立てた。これではイメルダお嬢様があまりに可哀想でならない。
「婚約破棄? 聖女セイラ……? お父様、ごめんなさい……お家の為に何もできないわたくしをお許しください……」
そう口にしながら、ソファで青白い顔をして横になっているイメルダ。それを見てロイクは思いっきり床を蹴った。
執事として、常に冷静にお嬢様をサポートする事をしてきたロイクでも、怒りを抑えられない。
不意に、部屋のドアがノックされる。
ロイクは、イメルダお嬢様に今は誰も会わせない方がいいと判断した。断りを入れようとロイクはドアに出向いたが、すぐにドアは開く。
ドアの先には国王とザーグベルト王子、そして聖女セイラがいた。
その三人が部屋の中に入って来る所を見て、イメルダは飛び起きる。
「イメルダ嬢よ、婚約破棄という恥をかかせてすまなかった」
国王はイメルダの前まで歩き、静かに先程の非礼を謝罪した。
そして、神によってこの国に聖女が召喚されるのは、100年ぶりの事、その力が国にとって力をつけるのに必要な事を説明される。
ザーグベルトも国王に続き、諦めた様にイメルダに謝罪した。
「イメルダ、すまない。父に他の婚約者を紹介すると言われていたのに、君との婚約を強行しようとしてこんな事になった。僕が悪いんだ……」
ザーグベルトは口ではそう言っているが、先程から部屋をうろうろするセイラを目で追っていた。
「お詫びと言ってはなんだが、ケロベロス伯爵公と縁談をとり持とう。イメルダ嬢の名誉も来月の舞踏会で伯爵との婚約発表する際に、きちんと弁明する。勿論、父君のハワード男爵にも話は通してある」
イメルダは、国王の言い分も不本意ながら納得する。そしてザーグベルトが自分から心が離れてしまった事も理解した。
わたくし、ちゃんとハワード家の為に然るべき所にお嫁にいけますのね、と安堵したのだが――
「はわわ、本物の執事さんですぅ!!」
「あの、聖女様、燕尾服の裾をつままないで頂けますか……」
イメルダの話の横で、聖女セイラと、ロイクが戯れ合っていた。
「執事さーん! セイラって呼んでくださいよー! あたしとは堅っ苦しいのはナシです!」
「は、はぁ。面白いお方でございますね……」
困惑するロイクに、セイラは腕を上げて、人差し指をロイクの顔に持っていく。そしてロイクの鼻をつんっと弾いた。すると、みるみるうちにロイクの顔は赤く染まる。
その一部始終を見て、イメルダは激昂して叫んだ。
「ロイク! 何をしている? 話は終わりました、帰りますよ!」
イメルダは、ずかずかと早歩きをしてロイクの腕をつかむ。その後、セイラを睨みつけてイメルダは踵を返した。
イメルダに睨みつけられたセイラは顔を青くして、涙目で怯える。
「きゃあ大変! イメルダさん……怒らせちゃいました……」
イメルダはセイラを無視して、ロイクと共に部屋から出た。
*
「わたくしから婚約者をとり、ロイクまで奪おうとするなど……」
ロイクが新しいお茶を準備する為に、退室し、自室でイメルダは一人でソファに座っていた。
時を遡る前の自分の人生を思い返し、腸を煮えくり返している。
「セイラ……絶対に殺してやるわ……」
婚約破棄に加えて、聖女セイラの存在。イメルダの精神の崩壊はこの二つのきっかけで起こったのだった。
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