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四章 〜原作突入〜
八十二話 『告白の返事?』
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瑛太くんに告白の返事する。そう決め、バイトに励んでいると
「透華様……」
後ろから声をかけられた。
この声は……
「あら。美月さん、どうしたの?こんなところで」
美月さんが不安げに瞳を揺らし、そこに立っていた。
「あ、あの……美穂さんの弟さんいますか?」
颯斗くん?何で颯斗くん……?とゆうか、今更気付いたけど私、自分のことが精一杯で、美月さんが相談しにきたことも忘れてた。
「颯斗くんは今日はシフト入ってないけど……」
「そうなんですね……」
「何か用があったの?颯斗くんに……とゆうか、ごめんね。美月さん、私相談に乗ってなかったよね?ごめん……私、自分のことが精一杯で……」
「いえ。大丈夫です。こちらこそすみません。颯斗くんがいないのなら大丈夫です」
そう言って美月さん、帰っちゃった……うーむ。美穂ちゃんに呼ぶようにお願いしてみようかな……? でも、美月さん大丈夫って言って帰っちゃったしなぁ……うーむ……
「ちょっと!瑛太。何逃げてるの?今日、ずっとその調子じゃん」
不意にそんな声が聞こえてくる。美穂ちゃんの声だ。
気になってそっちを見てみると、美穂ちゃんがなぜか瑛太くんを追いかけていた。
「な、何言ってるんですか!美穂先輩!俺、逃げてませんし!」
「嘘!明らかに透華さんを避けてるし師匠とも言ってないし!その上、ミスってばっかじゃん!」
そんな言い争いをしていた。あー……なるほど。瑛太くん、私と顔を合わせるのが気まずいのか……
「あんた告白したんでしょ?ちゃんと返事を貰いなさい。それが男でしょう?」
美穂ちゃん……男前だな……ますます好感度が上がるよ………!
「(……そういえば……美穂ちゃんって好きな人いないのかな……?)」
美穂ちゃんと王子って中間テスト以来絡んでないよね?と思ったけど原作でも絡みはそこまでなかったなぁ。原作も期末テストのときまでは友情メインといじめ撲滅メインで、恋愛要素は皆無だったし。
「あの~。すみませーん!」
お客さんに呼ばれたので、私は慌ててそっちに向かった。
△▼△▼
そしてバイト帰り。私は美穂ちゃんに『美月さんが来たよ』と伝えて帰った。美穂ちゃんは『え?そ、そうなの?分かった』と、驚いた様子で返事をしていた。
その驚いた表情の真意はよく分からないけど……だが、私は人の心配をしてる余裕なんてもはやない。
だって今の私は告白の返事のことで頭がいっぱいだから。
正直、私は瑛太くんのことが好きだし彼氏にするなら瑛太くんが良いし。
それにこれは私にとって一生一度のチャンスであり、これを逃したら次はない。
私の頭の中はそんな考えでいっぱいだった。
そして今は瑛太くんに対する返事をどうするかで悩んでいる。いや、まぁ、私の中に断るという選択肢はないんだけどね?だからそれについては迷ってはいない。じゃあ、今私は何に迷っているかと言うと、それは……
「(どうやって話を切り出したらいいんだろう……)」
こっちの方が悩みであった。どうやって告白の返事を切り出そうか……とそう考えていた。
「(うーむ……難しいなぁ……)」
私が告白の返事を切り出すタイミングは重要なのだ。だって、告白の返事をするということは、付き合うか、付き合わないかの返事になる。それが二択。
「(でも……瑛太くん、私のこと好きなのかなぁ……?)」
そこが一番の問題だ。他の男達みたいに私の顔だけしか見てない可能性もある。いや!瑛太くんをヤリチンだなんてことは微塵も思ってないけどね!?
「あれー?高梨くんじゃーん」
ん?その声は……
私が後ろを振り向くと、そこには数人の男子がいた。誰だ?瑛太くんの友達か?
「高梨くん、こんな遅くに何してんの?隣は……あ、彼女さん?」
ニヤニヤしながらこっちを見てくる。か、彼女かぁ……。
「こいつに彼女いるわけないじゃん。こんな陰キャ、付き合う相手なんていないっしょ」
………ん?今こいつ、なんて言った?陰キャ?誰が……? って!瑛太くんのことをバカにした!? そう理解した瞬間、私の思考は完全に切り替わった。
「きゃははーー!ちょ、ちょっと言い過ぎたって!ごめんごめん!」
ゲラゲラと笑っている男子。瑛太くんは何も言い返せずに俯いてしまっている。この時点で私の怒りのゲージが高まっているというのに――、
「おん?どうしたん?」
『あいつ』の声が聞こえてきた。最悪だ。とゆうか、何であいつが来るんですかねぇ?
「何何?高梨くんに彼女とかウケるんだけどー」
はぁ?何こいつ、喧嘩売ってんの?この前まで私にビクビクしてたくせに。……見えてないの?夜だし、顔、見えてないの?
「こいつに彼女とかいるわけないじゃん。こんな陰キャ、付き合う相手なんていないっしょ」
ゲラゲラと笑っている男子。瑛太くんは何も言い返せずに俯いてしまっている。その時点で私の怒りのゲージが高まっていく。とゆうか、こいつ……!高校生の癖に中学生に当たり散らすとか……ダサい。ダサすぎるだろ!こいつ!
「………っ」
ああ……瑛太くんが何も言い返せず、拳を握り締めている。そんな様子を見て、私はもう我慢の限界だった。
「あらぁ?誰かと思ったら美月さんのことを付き纏っていた勘違いストーカーじゃない?最近見なかったけど、何してたの?」
私は口角を上げながらそう言い放った。途端あいつの表情が変わってゆく。あれぇ?先までの威勢はどこに行ったのかなぁ?
「お、お前……!」
青ざめた表情で私を見てくるあいつだが時すでに遅し。もう私は止まらない。
「どうしたの?顔色が悪いわよ?何なら、私が診てあげようか?」
私は満面の笑みであいつに笑いかける。正直、自分でも今の笑顔は怖いなって思う。
「ひっ……!?」
あいつも私の笑みが怖かったのか、変な声を出して逃げた。……中学生を煽った挙句、逃げるとは……ダサい以外の何物でもないな。
「……それで?貴方達は?」
ニッコリと微笑めば、そいつらはビクッと震える。
私のその笑顔を見て、逃げていった。まぁ、あっちはまだ中学生っぽいし、高校に入る前に更生すると願っておこう。
そう思いながら、瑛太くんの方に向き直ろうとすると。
「ごめんなさい!城ヶ崎さん!ごめんなさい!すみませんでした!」
勢いよく頭を下げ、必死に謝ってこの場から去っていく。……まさか謝られるとは思わなかったし。それに……
「まだ告白の返事してないんだけどなぁ……」
私は1人、その場でそうポツリと呟いた。
「透華様……」
後ろから声をかけられた。
この声は……
「あら。美月さん、どうしたの?こんなところで」
美月さんが不安げに瞳を揺らし、そこに立っていた。
「あ、あの……美穂さんの弟さんいますか?」
颯斗くん?何で颯斗くん……?とゆうか、今更気付いたけど私、自分のことが精一杯で、美月さんが相談しにきたことも忘れてた。
「颯斗くんは今日はシフト入ってないけど……」
「そうなんですね……」
「何か用があったの?颯斗くんに……とゆうか、ごめんね。美月さん、私相談に乗ってなかったよね?ごめん……私、自分のことが精一杯で……」
「いえ。大丈夫です。こちらこそすみません。颯斗くんがいないのなら大丈夫です」
そう言って美月さん、帰っちゃった……うーむ。美穂ちゃんに呼ぶようにお願いしてみようかな……? でも、美月さん大丈夫って言って帰っちゃったしなぁ……うーむ……
「ちょっと!瑛太。何逃げてるの?今日、ずっとその調子じゃん」
不意にそんな声が聞こえてくる。美穂ちゃんの声だ。
気になってそっちを見てみると、美穂ちゃんがなぜか瑛太くんを追いかけていた。
「な、何言ってるんですか!美穂先輩!俺、逃げてませんし!」
「嘘!明らかに透華さんを避けてるし師匠とも言ってないし!その上、ミスってばっかじゃん!」
そんな言い争いをしていた。あー……なるほど。瑛太くん、私と顔を合わせるのが気まずいのか……
「あんた告白したんでしょ?ちゃんと返事を貰いなさい。それが男でしょう?」
美穂ちゃん……男前だな……ますます好感度が上がるよ………!
「(……そういえば……美穂ちゃんって好きな人いないのかな……?)」
美穂ちゃんと王子って中間テスト以来絡んでないよね?と思ったけど原作でも絡みはそこまでなかったなぁ。原作も期末テストのときまでは友情メインといじめ撲滅メインで、恋愛要素は皆無だったし。
「あの~。すみませーん!」
お客さんに呼ばれたので、私は慌ててそっちに向かった。
△▼△▼
そしてバイト帰り。私は美穂ちゃんに『美月さんが来たよ』と伝えて帰った。美穂ちゃんは『え?そ、そうなの?分かった』と、驚いた様子で返事をしていた。
その驚いた表情の真意はよく分からないけど……だが、私は人の心配をしてる余裕なんてもはやない。
だって今の私は告白の返事のことで頭がいっぱいだから。
正直、私は瑛太くんのことが好きだし彼氏にするなら瑛太くんが良いし。
それにこれは私にとって一生一度のチャンスであり、これを逃したら次はない。
私の頭の中はそんな考えでいっぱいだった。
そして今は瑛太くんに対する返事をどうするかで悩んでいる。いや、まぁ、私の中に断るという選択肢はないんだけどね?だからそれについては迷ってはいない。じゃあ、今私は何に迷っているかと言うと、それは……
「(どうやって話を切り出したらいいんだろう……)」
こっちの方が悩みであった。どうやって告白の返事を切り出そうか……とそう考えていた。
「(うーむ……難しいなぁ……)」
私が告白の返事を切り出すタイミングは重要なのだ。だって、告白の返事をするということは、付き合うか、付き合わないかの返事になる。それが二択。
「(でも……瑛太くん、私のこと好きなのかなぁ……?)」
そこが一番の問題だ。他の男達みたいに私の顔だけしか見てない可能性もある。いや!瑛太くんをヤリチンだなんてことは微塵も思ってないけどね!?
「あれー?高梨くんじゃーん」
ん?その声は……
私が後ろを振り向くと、そこには数人の男子がいた。誰だ?瑛太くんの友達か?
「高梨くん、こんな遅くに何してんの?隣は……あ、彼女さん?」
ニヤニヤしながらこっちを見てくる。か、彼女かぁ……。
「こいつに彼女いるわけないじゃん。こんな陰キャ、付き合う相手なんていないっしょ」
………ん?今こいつ、なんて言った?陰キャ?誰が……? って!瑛太くんのことをバカにした!? そう理解した瞬間、私の思考は完全に切り替わった。
「きゃははーー!ちょ、ちょっと言い過ぎたって!ごめんごめん!」
ゲラゲラと笑っている男子。瑛太くんは何も言い返せずに俯いてしまっている。この時点で私の怒りのゲージが高まっているというのに――、
「おん?どうしたん?」
『あいつ』の声が聞こえてきた。最悪だ。とゆうか、何であいつが来るんですかねぇ?
「何何?高梨くんに彼女とかウケるんだけどー」
はぁ?何こいつ、喧嘩売ってんの?この前まで私にビクビクしてたくせに。……見えてないの?夜だし、顔、見えてないの?
「こいつに彼女とかいるわけないじゃん。こんな陰キャ、付き合う相手なんていないっしょ」
ゲラゲラと笑っている男子。瑛太くんは何も言い返せずに俯いてしまっている。その時点で私の怒りのゲージが高まっていく。とゆうか、こいつ……!高校生の癖に中学生に当たり散らすとか……ダサい。ダサすぎるだろ!こいつ!
「………っ」
ああ……瑛太くんが何も言い返せず、拳を握り締めている。そんな様子を見て、私はもう我慢の限界だった。
「あらぁ?誰かと思ったら美月さんのことを付き纏っていた勘違いストーカーじゃない?最近見なかったけど、何してたの?」
私は口角を上げながらそう言い放った。途端あいつの表情が変わってゆく。あれぇ?先までの威勢はどこに行ったのかなぁ?
「お、お前……!」
青ざめた表情で私を見てくるあいつだが時すでに遅し。もう私は止まらない。
「どうしたの?顔色が悪いわよ?何なら、私が診てあげようか?」
私は満面の笑みであいつに笑いかける。正直、自分でも今の笑顔は怖いなって思う。
「ひっ……!?」
あいつも私の笑みが怖かったのか、変な声を出して逃げた。……中学生を煽った挙句、逃げるとは……ダサい以外の何物でもないな。
「……それで?貴方達は?」
ニッコリと微笑めば、そいつらはビクッと震える。
私のその笑顔を見て、逃げていった。まぁ、あっちはまだ中学生っぽいし、高校に入る前に更生すると願っておこう。
そう思いながら、瑛太くんの方に向き直ろうとすると。
「ごめんなさい!城ヶ崎さん!ごめんなさい!すみませんでした!」
勢いよく頭を下げ、必死に謝ってこの場から去っていく。……まさか謝られるとは思わなかったし。それに……
「まだ告白の返事してないんだけどなぁ……」
私は1人、その場でそうポツリと呟いた。
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