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序章
08.各国の思惑
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♢
一方、本国を失った各国大使館では、自国の利益を保護するため臨時政府を樹立する動きが加速していた。
♢
【日本国/東京都港区赤坂/某日】
この場所には、アメリカ合衆国政府を代表する駐日大使館が置かれている。
その大使館の中では、日本の転移当日から多くの文官や武官が慌ただしく行きかっており、それは一週間以上が経過した今でも変わらない。
そんな慌ただしい大使館のとある会議室では今日も定例化した会議が開かれていた。
出席者は駐日大使を始めとする大使館職員幹部や在日米軍司令官を始めとする在日米軍幹部である。
「では皆さまお揃いになりましたので本日も会議をはじめさせていただきます」
会議は大使館の担当者、マイク・ジョブスがそう切り出して始まった。
日本が異世界に飛ばされてから4日目に、在日米軍からの要請で始まったこの会議。
会議では大使館と米軍の活動方針や在日アメリカ人の保護を中心に話が進められてきた。
日本が異世界に飛ばされた時点で日本に在留していたアメリカ人は民間人約5万、軍人約3万5000人。
「地球に戻ることはまず絶望的であると、そう考えて良いのですね?」
恰幅の良い白髪の男がそう言うと、向かいに腰かけた軍服を纏った男が重々しく頷く。前者は駐日大使館のカール・サンダース公使、後者は在日米軍司令官のジョン・マルティス中将だ。
マルティスはこれまでの調査の結果を数日前にこの会議で報告している。その中で、「日本が異世界に飛ばされたことは間違いない」と、そして「地球への帰還は当面不可能」との結論を導き出した。
「ではやはり……臨時政府を樹立する必要がありますな、コナー大使」
臨時政府とは、何らかの理由で国家が崩壊した、または占領された後に暫定的に事務処理などを行う一時的な政府のことで、暫定政府とも言う。
コナーと呼ばれた女性はそう話を振られ、俯けていた顔を上げ周囲を一瞥した。
彼女の名前はキャサリン・コナー。代々政治家を排出して来たコナー家の長女であり、現在は駐日アメリカ大使の職にある。
「そうね。地球との連絡が取れない以上、国民を守るためには政府が必要だわ」
今現在は日本政府も各国大使館を尊重する姿勢を見せている。しかし、国連も国際的な圧力も存在しないこの世界で日本がこの先大使館や在日外国人の扱いをどうするかは未知数だ。
現に大暴動の末に多くの在日外国人が拘束され、マジョリティである日本国民の外国人に対する世論には厳しいものがあった。
故に、臨時政府の樹立と自国民の法的地位の確認、保護はできるだけ急いだほうがいい。
「でもいずれは領土を持つ国家の再建を考えている。違う?」
「その通りです。臨時政府はあくまでこの異常事態における事務的な政府。いずれは正当な合衆国政府を設けるつもりです。勿論、どこか適当な領土も得た上で」
マルティスはさも当然とばかりにそう発言した。
「私は一アメリカ国民として、星条旗に忠誠を誓っている。日本のことは愛しているけれど、今更日本人になるつもりは無いわ」
そう言ってコナーは言葉を区切った。実は、先刻、日本政府は日本に取り残された在日外国人の地位に関していくつかの試案を発表している。その一つが日本国への帰化であった。
コナーは肩にかかる美しいブロンドの髪を指で弄りながら、言葉を続ける。
「でも、臨時政府ならまだしも、もし私たちが正当な政府を樹立すると言って日本が素直に協力するかしら?そのとき、領土の割譲を約束させるだけのメリットを日本側に提示できる?」
コナーの言葉に会議室は静まりかえる。
日本政府の承認を受ける必要はもちろんない。ぶっちゃけ、勝手に「我々がアメリカ合衆国政府だ!」と、そう宣言すればそれでいいのである。
だが、この世界で唯一の拠り所である日本との関係維持は最優先事項だ。武器の生産ラインも、食糧や燃料の供給も、すべてを日本に頼っているのだから。
仮に異世界の地に植民したとしても、日本の支援がなければ立ち行くはずもない。
そう言う意味でも、政府を再建するのなら、日本に何かしらメリットを提供すべきだ。
しかしマルティスは笑みを浮かべコナーを見つめ、口を開く。
「それは日本との交渉次第でしょうが心配には及びません」
自信たっぷりにそう言い切るマルティスにコナーも笑みを浮かべ言葉を返す。
「あら、どうして?」
「アメリカには他国と異なるところが一つあります」
「それは?」
「我々ですよ」
そう言うとマルティスは手を叩き、満面の笑みで居並ぶ大使館職員に視線を回した。そして続ける。
「在日米軍の存在を日本政府は無視できないでしょう。沖縄にはあれもいくつか持ち込まれていますしね」
あれの意味するところに気づいたコナーは目を丸くした。
「まさか―――」
「えぇ、そのまさかです」
「呆《あき》れた……駐日大使の私にも知らされていないなんて」
「これは日米政府、軍の上層部にしか知られていませんからね」
マルティスは右手の人差し指を口に当て、そう言った。そして続ける。
「それに我々は日本に大きなメリットをもたらすことができる」
「メリット、ね。確かに私達は日本に交渉材料を提示できる……それもあなた達、軍のおかげね」
コナーは数日前、面会したばかりの二人の男の姿を思い浮かべる。
日本がこの世界に転移した日、軍が偶然保護した現地人の漁師たちだ。彼らとなんとか意思疎通を図ろうと試行錯誤を繰り返した軍は、早くも突破口を見つけ出した。それも全くの偶然から。
「まぁ、交渉は何事もWIN WINでなければなりませんからね……さて、それではまずは臨時政府の樹立に向けた具体的な詰めを行いましょうか。なにごとも一歩ずつです」
マルティスはそう言って話を締めくくる。
合衆国臨時政府の樹立が実際に宣言されたのは、日本転移から一月後のこと。日本政府はその日の閣議で、臨時政府を正当なアメリカ政府として承認した。
これにより駐日大使キャサリン・コナーは臨時大統領に、公使カール・サンダースは臨時副大統領に、在日米軍司令官ジョン・マルティスは臨時国防長官にそれぞれ就任する。
軍を統制下に置けない大使館と軍、作戦指揮権を持たない在日米軍司令官とアメリカ軍。これらの関係は臨時政府樹立に伴い、それぞれ清算された。
これにより、軍は臨時政府の下に置かれ、前在日米軍司令官が臨時国防長官として既存の全軍を統制する体制が整ったと言える。
臨時政府が〝アメリカ合衆国の承継政府〟として正式な政府を打ち立てるのはまだ先のことであった。
♢
【日本国/東京都千代田区霞が関/某日】
官公庁が集合するこの霞が関と言う街の一画。刑事ドラマなどでもおなじみの警視庁庁舎のほど近くに外務省の建物はある。
日本転移後の外務省の仕事はもっぱら各国大使館との交渉・調整であり、毎日足しげく通う大使館職員や外務大臣との会談を要求する大使の相手に追われている。
そんな外務省には今日も数か国の大使館職員、大使、公使、総領事などが足を運んでいた。
そのうちの一人、中華人民共和国駐日大使の刘 子轩(〝刘〟は日本の漢字で〝劉〟。以下劉に統一)は椅子に深く腰掛け、満足そうに笑みを浮かべる。
「臨時政府の承認をありがとう。今後も友好的な関係を」
「えぇ、ぜひ劉臨時主席」
対する日本国の外務大臣、瀬戸《せと》博文《ひろふみ》も笑顔で応じる。
「主席ですか……ふむ、なかなかいい響きだ」
劉はそう言って陽気に笑う。
日本政府はアメリカ合衆国臨時政府を承認して以降、順次、各国臨時政府を承認した。それに伴い、各国大使館は臨時政府庁舎になり、在日外国人の法的地位は各国臨時政府の下に保障されることとなった。
日本は外国人を帰化させるより臨時政府に丸投げし、今まで通り外国人の枠に彼らを置くことを選択したのだ。後になって現代の皇民化政策だ、アイデンティティの冒涜だ、なんだと騒がれるよりましである。
それに、アメリカと違い、各国には領土割譲などを含む正当な政府の再建は約束していない。ただ、事務的な意味で、臨時政府を認めたにすぎない。
それだけで面倒を丸投げできるならまぁ日本にもメリットがあるわけで。
「ところで劉臨時主席、折り入ってご相談があるのですが」
各国臨時政府は日本との関係をいやでも重要視せざるを得ない。ご相談という名の恐喝。ご相談という名の圧力。
地球では考えられないパワーバランスができ始めたのはこのころであった。
♢
【日本国/東京都千代田区富士見/某日】
ここには権利能力無き社団である朝鮮総連の本部が建っている。モンゴルの企業が落札しただとか、その後立ち消えになっただとか、なんだかんだと話題にのぼるあれである。
朝鮮総連の実質的トップである、金ニョル議長はその建物の中から、日本国内に潜入している工作員に指示を飛ばしていた。
『〝無慈悲な暴動誘発作戦〟は成功だ。おめでとう。同志らの働きのおかげだとも。同志らには引き続き工作活動に従事してもらいたい。追って指示があるまで待機だ。あぁ、CIAの動きが活発になって来たね。まったく日本はスパイ天国だな。いや、それは良い。我々は我々の目的のために動くのみ。あぁ、分かっている。すべては偉大なる我らが将軍様のため』
一方、本国を失った各国大使館では、自国の利益を保護するため臨時政府を樹立する動きが加速していた。
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【日本国/東京都港区赤坂/某日】
この場所には、アメリカ合衆国政府を代表する駐日大使館が置かれている。
その大使館の中では、日本の転移当日から多くの文官や武官が慌ただしく行きかっており、それは一週間以上が経過した今でも変わらない。
そんな慌ただしい大使館のとある会議室では今日も定例化した会議が開かれていた。
出席者は駐日大使を始めとする大使館職員幹部や在日米軍司令官を始めとする在日米軍幹部である。
「では皆さまお揃いになりましたので本日も会議をはじめさせていただきます」
会議は大使館の担当者、マイク・ジョブスがそう切り出して始まった。
日本が異世界に飛ばされてから4日目に、在日米軍からの要請で始まったこの会議。
会議では大使館と米軍の活動方針や在日アメリカ人の保護を中心に話が進められてきた。
日本が異世界に飛ばされた時点で日本に在留していたアメリカ人は民間人約5万、軍人約3万5000人。
「地球に戻ることはまず絶望的であると、そう考えて良いのですね?」
恰幅の良い白髪の男がそう言うと、向かいに腰かけた軍服を纏った男が重々しく頷く。前者は駐日大使館のカール・サンダース公使、後者は在日米軍司令官のジョン・マルティス中将だ。
マルティスはこれまでの調査の結果を数日前にこの会議で報告している。その中で、「日本が異世界に飛ばされたことは間違いない」と、そして「地球への帰還は当面不可能」との結論を導き出した。
「ではやはり……臨時政府を樹立する必要がありますな、コナー大使」
臨時政府とは、何らかの理由で国家が崩壊した、または占領された後に暫定的に事務処理などを行う一時的な政府のことで、暫定政府とも言う。
コナーと呼ばれた女性はそう話を振られ、俯けていた顔を上げ周囲を一瞥した。
彼女の名前はキャサリン・コナー。代々政治家を排出して来たコナー家の長女であり、現在は駐日アメリカ大使の職にある。
「そうね。地球との連絡が取れない以上、国民を守るためには政府が必要だわ」
今現在は日本政府も各国大使館を尊重する姿勢を見せている。しかし、国連も国際的な圧力も存在しないこの世界で日本がこの先大使館や在日外国人の扱いをどうするかは未知数だ。
現に大暴動の末に多くの在日外国人が拘束され、マジョリティである日本国民の外国人に対する世論には厳しいものがあった。
故に、臨時政府の樹立と自国民の法的地位の確認、保護はできるだけ急いだほうがいい。
「でもいずれは領土を持つ国家の再建を考えている。違う?」
「その通りです。臨時政府はあくまでこの異常事態における事務的な政府。いずれは正当な合衆国政府を設けるつもりです。勿論、どこか適当な領土も得た上で」
マルティスはさも当然とばかりにそう発言した。
「私は一アメリカ国民として、星条旗に忠誠を誓っている。日本のことは愛しているけれど、今更日本人になるつもりは無いわ」
そう言ってコナーは言葉を区切った。実は、先刻、日本政府は日本に取り残された在日外国人の地位に関していくつかの試案を発表している。その一つが日本国への帰化であった。
コナーは肩にかかる美しいブロンドの髪を指で弄りながら、言葉を続ける。
「でも、臨時政府ならまだしも、もし私たちが正当な政府を樹立すると言って日本が素直に協力するかしら?そのとき、領土の割譲を約束させるだけのメリットを日本側に提示できる?」
コナーの言葉に会議室は静まりかえる。
日本政府の承認を受ける必要はもちろんない。ぶっちゃけ、勝手に「我々がアメリカ合衆国政府だ!」と、そう宣言すればそれでいいのである。
だが、この世界で唯一の拠り所である日本との関係維持は最優先事項だ。武器の生産ラインも、食糧や燃料の供給も、すべてを日本に頼っているのだから。
仮に異世界の地に植民したとしても、日本の支援がなければ立ち行くはずもない。
そう言う意味でも、政府を再建するのなら、日本に何かしらメリットを提供すべきだ。
しかしマルティスは笑みを浮かべコナーを見つめ、口を開く。
「それは日本との交渉次第でしょうが心配には及びません」
自信たっぷりにそう言い切るマルティスにコナーも笑みを浮かべ言葉を返す。
「あら、どうして?」
「アメリカには他国と異なるところが一つあります」
「それは?」
「我々ですよ」
そう言うとマルティスは手を叩き、満面の笑みで居並ぶ大使館職員に視線を回した。そして続ける。
「在日米軍の存在を日本政府は無視できないでしょう。沖縄にはあれもいくつか持ち込まれていますしね」
あれの意味するところに気づいたコナーは目を丸くした。
「まさか―――」
「えぇ、そのまさかです」
「呆《あき》れた……駐日大使の私にも知らされていないなんて」
「これは日米政府、軍の上層部にしか知られていませんからね」
マルティスは右手の人差し指を口に当て、そう言った。そして続ける。
「それに我々は日本に大きなメリットをもたらすことができる」
「メリット、ね。確かに私達は日本に交渉材料を提示できる……それもあなた達、軍のおかげね」
コナーは数日前、面会したばかりの二人の男の姿を思い浮かべる。
日本がこの世界に転移した日、軍が偶然保護した現地人の漁師たちだ。彼らとなんとか意思疎通を図ろうと試行錯誤を繰り返した軍は、早くも突破口を見つけ出した。それも全くの偶然から。
「まぁ、交渉は何事もWIN WINでなければなりませんからね……さて、それではまずは臨時政府の樹立に向けた具体的な詰めを行いましょうか。なにごとも一歩ずつです」
マルティスはそう言って話を締めくくる。
合衆国臨時政府の樹立が実際に宣言されたのは、日本転移から一月後のこと。日本政府はその日の閣議で、臨時政府を正当なアメリカ政府として承認した。
これにより駐日大使キャサリン・コナーは臨時大統領に、公使カール・サンダースは臨時副大統領に、在日米軍司令官ジョン・マルティスは臨時国防長官にそれぞれ就任する。
軍を統制下に置けない大使館と軍、作戦指揮権を持たない在日米軍司令官とアメリカ軍。これらの関係は臨時政府樹立に伴い、それぞれ清算された。
これにより、軍は臨時政府の下に置かれ、前在日米軍司令官が臨時国防長官として既存の全軍を統制する体制が整ったと言える。
臨時政府が〝アメリカ合衆国の承継政府〟として正式な政府を打ち立てるのはまだ先のことであった。
♢
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官公庁が集合するこの霞が関と言う街の一画。刑事ドラマなどでもおなじみの警視庁庁舎のほど近くに外務省の建物はある。
日本転移後の外務省の仕事はもっぱら各国大使館との交渉・調整であり、毎日足しげく通う大使館職員や外務大臣との会談を要求する大使の相手に追われている。
そんな外務省には今日も数か国の大使館職員、大使、公使、総領事などが足を運んでいた。
そのうちの一人、中華人民共和国駐日大使の刘 子轩(〝刘〟は日本の漢字で〝劉〟。以下劉に統一)は椅子に深く腰掛け、満足そうに笑みを浮かべる。
「臨時政府の承認をありがとう。今後も友好的な関係を」
「えぇ、ぜひ劉臨時主席」
対する日本国の外務大臣、瀬戸《せと》博文《ひろふみ》も笑顔で応じる。
「主席ですか……ふむ、なかなかいい響きだ」
劉はそう言って陽気に笑う。
日本政府はアメリカ合衆国臨時政府を承認して以降、順次、各国臨時政府を承認した。それに伴い、各国大使館は臨時政府庁舎になり、在日外国人の法的地位は各国臨時政府の下に保障されることとなった。
日本は外国人を帰化させるより臨時政府に丸投げし、今まで通り外国人の枠に彼らを置くことを選択したのだ。後になって現代の皇民化政策だ、アイデンティティの冒涜だ、なんだと騒がれるよりましである。
それに、アメリカと違い、各国には領土割譲などを含む正当な政府の再建は約束していない。ただ、事務的な意味で、臨時政府を認めたにすぎない。
それだけで面倒を丸投げできるならまぁ日本にもメリットがあるわけで。
「ところで劉臨時主席、折り入ってご相談があるのですが」
各国臨時政府は日本との関係をいやでも重要視せざるを得ない。ご相談という名の恐喝。ご相談という名の圧力。
地球では考えられないパワーバランスができ始めたのはこのころであった。
♢
【日本国/東京都千代田区富士見/某日】
ここには権利能力無き社団である朝鮮総連の本部が建っている。モンゴルの企業が落札しただとか、その後立ち消えになっただとか、なんだかんだと話題にのぼるあれである。
朝鮮総連の実質的トップである、金ニョル議長はその建物の中から、日本国内に潜入している工作員に指示を飛ばしていた。
『〝無慈悲な暴動誘発作戦〟は成功だ。おめでとう。同志らの働きのおかげだとも。同志らには引き続き工作活動に従事してもらいたい。追って指示があるまで待機だ。あぁ、CIAの動きが活発になって来たね。まったく日本はスパイ天国だな。いや、それは良い。我々は我々の目的のために動くのみ。あぁ、分かっている。すべては偉大なる我らが将軍様のため』
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