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6章
第7話
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それから話はひとまとまりして、ゼノたち4人は玉座の間を後にすることになった。
「……だが、本当に褒美や爵位を与えずともよいのか?」
「はい。俺はこれまで通り、マスクスの宿舎で生活ができればそれで十分です」
「ふむ……。本音を言えばな、ゼノ。そなたには、余の近くにいてほしいと思っておるのだ。我が宮殿ならば、不自由なく生活を送ることができるのだぞ? もちろん、そなたの仲間も一緒に連れて来てもらっても構わんのだ」
「すみません。それでも、俺はこれまで通りの生活がいいんです」
その言葉に、モニカたちも自然と頷く。
3人だけじゃない。
それは、ゼノにとっても偽りのない本心であった。
王宮に囲われたくないからではなく、本当にマスクスの町での暮らしをゼノは気に入っていた。
「フフッ……。本当に面白い男だ。だからこそ、より気に入ったぞ。そなたが我が王国に留まるのなら、余はもうこれ以上は何も言わん。そなたは最高の魔導師だ。本当に魔王が現れたのなら、いずれ我が民を救う力となってくれると信じておる」
「はい。俺にできることなら、全力で力になります」
「各国で協議のもと、魔大陸調査隊結成の折には、また声をかけよう」
「何卒、よろしくお願いします」
それが別れの挨拶となった。
ゼノたち4人はギュスターヴに一礼すると、侍従に案内される形で玉座の間を後にした。
◆
その後、ゼノたちはサーガを出ると元の服に戻り、山岳地帯でバハムートと合流を果たす。
改めて4人でバハムートの背中に乗る形で、一同は帰路についていた。
『それでどうだったのだ? 無事に女王には会えたのか?』
「うん。女王さまと会ってきた。すごく美人だった」
ベルがバハムートの背中に掴まりながら答える。
『ほうほう……。それで褒美はちゃんと貰えたのか?』
「すげーんだぜ! ゼノは、陛下から筆頭冒険者を言い渡されたんだ!」
『筆頭冒険者? なんだそれは?』
「んぁっ? お前、んなことも知らねーのよ!?」
「アーシャさん。その言い方はバハムートさんに失礼ですよ」
「筆頭冒険者になれば、魔大陸へ渡ることができるんだ」
ゼノがその答えると、バハムートは高速で飛行しながら首を一度傾げる。
『魔大陸? 魔大陸というと、ウルザズ大陸のことだな? だが、我ら魔族の土地は結界があって入れぬはずだぞ?』
「いえ、それが可能なんです。大賢者様は、アスター王国、ルドベキア王国、ランタナ大公国の君主様に、結界を一時的に解くことができる魔導晶っていう賢具を渡していたんです」
『魔導晶?』
「魔導晶っていうのは、水晶玉みたいな物らしいんだ。それがあれば、結界を一時的に無効化することが可能なんだよ」
『なんと……そのような物があったとは。しかし、そうか。ゼノは魔王を倒すために、魔大陸へ渡ろうというのだな?』
「それも理由の一つだね」
『つまり、ゼノにとって素晴らしい褒美だったというわけか。よかったのぉ~』
「ありがとう。本当に嬉しいよ」
たしかにバハムートの言う通り、魔大陸へ行けば魔王に関することで何か分かることがあるかもしれない、とゼノは思う。
ギュスターヴに任命された以上、自分ができる務めは果たしたいとゼノは考えていた。
その時。
ベルが、振り返りながらゼノに声をかけてくる。
「……お兄ちゃん……」
「? どうした、ベル?」
「あの怖い男の人……本当に、お兄ちゃんのパパじゃなかった?」
「……」
ゼノは一度黙り込む。
だが、すぐに小さく頷くと、ベルのさらさらな髪を優しく撫でながら答えた。
「……うん。あの人は、俺の父親じゃなかったよ」
「よかったぁ……。あの人がお兄ちゃんのパパじゃなくて……」
「ですね。いろいろと問題のあった方のようですし」
そこで、アーシャが小声で声をかけてくる。
「(なぁ、ゼノ……。あれで、本当によかったのか?)」
「(ああ。さっきも言った通り、俺の家族はここにいるみんなだから)」
「(……そっか。ゼノが決別できたってんなら、アタシもそれで嬉しいぜ)」
そこでアーシャは、パンパンと手を叩くと皆の注目を集める。
「よっしゃ! そんじゃ、ゼノが無事に筆頭冒険者に任命されたってことで、帰ったらぱぁ~~っと祝賀会を開こうぜ!」
「あっ、いいですね♪」
「ベルもお兄ちゃんを祝いたい!」
『我も参加していいのか? ゼノには世話になっているからな』
「もちろん! みんなでゼノのことを祝おうぜ! アタシが腕によりをかけて料理を作ってやる!」
「アーシャさんの手料理!? 久しぶりに、あのおいしい料理が食べられちゃいます!?」
「ベルも好き……アーシャ姉の作る手料理……」
『フォフォッ。我も一度食べてみたいぞぉ~』
そんな風に皆で盛り上がるも……。
「ごめん、みんな」
ゼノは、大きく頭を下げて謝罪する。
「その前に、筆頭冒険者になれたことを一番に伝えたい人がいるんだ」
『? 誰だ? その一番に伝えたい者とは』
この場でそれが分かっていないのは、バハムートだけだったようだ。
「……ふふっ、やっぱりゼノ様ですねぇ~。ホント魔女さんには嫉妬しちゃいますよ」
「くぅぅ~~っ! やっぱそうなのかぁー。そうなっちゃうのかよぉっ……!」
「……魔女のママなら、仕方ないよ……」
と、彼女たちは三者三様の反応を示す。
「たしか、バハムートにはこの前話したよな? 迷宮に囚われているお師匠様のこと。その人に、一番に伝えたいんだ」
『なるほど……。たしか、美人のお師匠様だったか?』
「違うっ! とびっきり美人のお師匠様だ!」
「なんかイヤですぅ、この会話……」
「お兄ちゃん、今日一でテンション高い」
「ぜって~、アタシは魔女に勝ってやるんだからなっ!」
ゼノは一度気持ちを落ち着かせると、改めてバハムートにこう伝えた。
「それで、お師匠様と約束していたんだ。筆頭冒険者になったら一度報告へ行くって」
具体的には、ちょっと違ったような気もしたが、ゼノはこれまでそれを目標にして、頑張ってきたという部分があった。
『しかし、お主も本当に色男よのぉ~。これだけの麗人たちに囲まれて、堂々とそんなことが口にできるとは。ゼノの師匠は、相当に魅力的な女性なのだな?』
ポカッ!
『痛っ!?』
「うるさいです!」
『なぜ我が叩かれるのだ!?』
「てめぇー、ズタズタに切り刻んでから唐揚げにすんぞ!」
「……じゅるり……」
『待て!? 我を食ってもおいしくはないのだぞぉっ!?』
結局、祝賀会は後日開催することになり、ゼノは先に降りることにするのだった。
◆
シャトー密林の上空に到着すると、バハムートがゆっくりと降下していく。
そして、ゼノが飛び降りようかというところで、ベルが声をかけてくる。
「お兄ちゃん。魔女ママによろしく伝えてほしい」
「ああ、もちろんだ。ベルが俺たちの家族になったこともちゃんと報告するよ」
「なら、アタシとの勝負の件もちゃんと頼むぜ!」
「うん、分かった。お師匠様に話しておく」
「ゼノ様ぁ~!! わたしのこと、忘れないでくださいぃ……うくっ、ひぅっ……」
「いや……。俺は、べつにいなくなったりするわけじゃないんだが」
「ホントですかぁ……? 魔女さんに会いに行ったついでに、一緒に暮らしちゃったりして、忘れたりしませんかぁ? わたし、ゼノ様の公式愛人なのにぃ……」
「その設定まだ生きてたのか」
ゼノは一度ため息をつくと、モニカの肩を軽く叩く。
「大丈夫だ。俺の帰る場所は、マスクスの宿舎だけだから。必ず戻って来る」
「うぅぅ……ゼノ様、イケメンすぎぃぃ……大好きですぅっ~~!!」
「うわぁ!?」
「てめぇ、モニカ! どさくさに紛れて、抱きついてんじゃねっーー!」
「ズルい……モニカ姉っ」
たった一時の間にしても、彼女たちは、ゼノと別れるのが相当嫌なようだ。
『ゼノよ。早く飛び降りるのだ』
「お……おうっ!」
地面にゼノが足を着けるのを確認すると、気を利かせたバハムートが3人を乗せて強引に空へと飛び上がる。
「バハムート。みんなの送迎よろしく頼んだよー!」
『任せよ。とびっきり美人のお師匠様によろしくのぅ~!』
「もちろんだ!」
まだ、モニカたちはあれこれと騒いでいたが、バハムートがマスクス方面へ向けて飛び立ってしまうと、後には静けさだけが残った。
「……だが、本当に褒美や爵位を与えずともよいのか?」
「はい。俺はこれまで通り、マスクスの宿舎で生活ができればそれで十分です」
「ふむ……。本音を言えばな、ゼノ。そなたには、余の近くにいてほしいと思っておるのだ。我が宮殿ならば、不自由なく生活を送ることができるのだぞ? もちろん、そなたの仲間も一緒に連れて来てもらっても構わんのだ」
「すみません。それでも、俺はこれまで通りの生活がいいんです」
その言葉に、モニカたちも自然と頷く。
3人だけじゃない。
それは、ゼノにとっても偽りのない本心であった。
王宮に囲われたくないからではなく、本当にマスクスの町での暮らしをゼノは気に入っていた。
「フフッ……。本当に面白い男だ。だからこそ、より気に入ったぞ。そなたが我が王国に留まるのなら、余はもうこれ以上は何も言わん。そなたは最高の魔導師だ。本当に魔王が現れたのなら、いずれ我が民を救う力となってくれると信じておる」
「はい。俺にできることなら、全力で力になります」
「各国で協議のもと、魔大陸調査隊結成の折には、また声をかけよう」
「何卒、よろしくお願いします」
それが別れの挨拶となった。
ゼノたち4人はギュスターヴに一礼すると、侍従に案内される形で玉座の間を後にした。
◆
その後、ゼノたちはサーガを出ると元の服に戻り、山岳地帯でバハムートと合流を果たす。
改めて4人でバハムートの背中に乗る形で、一同は帰路についていた。
『それでどうだったのだ? 無事に女王には会えたのか?』
「うん。女王さまと会ってきた。すごく美人だった」
ベルがバハムートの背中に掴まりながら答える。
『ほうほう……。それで褒美はちゃんと貰えたのか?』
「すげーんだぜ! ゼノは、陛下から筆頭冒険者を言い渡されたんだ!」
『筆頭冒険者? なんだそれは?』
「んぁっ? お前、んなことも知らねーのよ!?」
「アーシャさん。その言い方はバハムートさんに失礼ですよ」
「筆頭冒険者になれば、魔大陸へ渡ることができるんだ」
ゼノがその答えると、バハムートは高速で飛行しながら首を一度傾げる。
『魔大陸? 魔大陸というと、ウルザズ大陸のことだな? だが、我ら魔族の土地は結界があって入れぬはずだぞ?』
「いえ、それが可能なんです。大賢者様は、アスター王国、ルドベキア王国、ランタナ大公国の君主様に、結界を一時的に解くことができる魔導晶っていう賢具を渡していたんです」
『魔導晶?』
「魔導晶っていうのは、水晶玉みたいな物らしいんだ。それがあれば、結界を一時的に無効化することが可能なんだよ」
『なんと……そのような物があったとは。しかし、そうか。ゼノは魔王を倒すために、魔大陸へ渡ろうというのだな?』
「それも理由の一つだね」
『つまり、ゼノにとって素晴らしい褒美だったというわけか。よかったのぉ~』
「ありがとう。本当に嬉しいよ」
たしかにバハムートの言う通り、魔大陸へ行けば魔王に関することで何か分かることがあるかもしれない、とゼノは思う。
ギュスターヴに任命された以上、自分ができる務めは果たしたいとゼノは考えていた。
その時。
ベルが、振り返りながらゼノに声をかけてくる。
「……お兄ちゃん……」
「? どうした、ベル?」
「あの怖い男の人……本当に、お兄ちゃんのパパじゃなかった?」
「……」
ゼノは一度黙り込む。
だが、すぐに小さく頷くと、ベルのさらさらな髪を優しく撫でながら答えた。
「……うん。あの人は、俺の父親じゃなかったよ」
「よかったぁ……。あの人がお兄ちゃんのパパじゃなくて……」
「ですね。いろいろと問題のあった方のようですし」
そこで、アーシャが小声で声をかけてくる。
「(なぁ、ゼノ……。あれで、本当によかったのか?)」
「(ああ。さっきも言った通り、俺の家族はここにいるみんなだから)」
「(……そっか。ゼノが決別できたってんなら、アタシもそれで嬉しいぜ)」
そこでアーシャは、パンパンと手を叩くと皆の注目を集める。
「よっしゃ! そんじゃ、ゼノが無事に筆頭冒険者に任命されたってことで、帰ったらぱぁ~~っと祝賀会を開こうぜ!」
「あっ、いいですね♪」
「ベルもお兄ちゃんを祝いたい!」
『我も参加していいのか? ゼノには世話になっているからな』
「もちろん! みんなでゼノのことを祝おうぜ! アタシが腕によりをかけて料理を作ってやる!」
「アーシャさんの手料理!? 久しぶりに、あのおいしい料理が食べられちゃいます!?」
「ベルも好き……アーシャ姉の作る手料理……」
『フォフォッ。我も一度食べてみたいぞぉ~』
そんな風に皆で盛り上がるも……。
「ごめん、みんな」
ゼノは、大きく頭を下げて謝罪する。
「その前に、筆頭冒険者になれたことを一番に伝えたい人がいるんだ」
『? 誰だ? その一番に伝えたい者とは』
この場でそれが分かっていないのは、バハムートだけだったようだ。
「……ふふっ、やっぱりゼノ様ですねぇ~。ホント魔女さんには嫉妬しちゃいますよ」
「くぅぅ~~っ! やっぱそうなのかぁー。そうなっちゃうのかよぉっ……!」
「……魔女のママなら、仕方ないよ……」
と、彼女たちは三者三様の反応を示す。
「たしか、バハムートにはこの前話したよな? 迷宮に囚われているお師匠様のこと。その人に、一番に伝えたいんだ」
『なるほど……。たしか、美人のお師匠様だったか?』
「違うっ! とびっきり美人のお師匠様だ!」
「なんかイヤですぅ、この会話……」
「お兄ちゃん、今日一でテンション高い」
「ぜって~、アタシは魔女に勝ってやるんだからなっ!」
ゼノは一度気持ちを落ち着かせると、改めてバハムートにこう伝えた。
「それで、お師匠様と約束していたんだ。筆頭冒険者になったら一度報告へ行くって」
具体的には、ちょっと違ったような気もしたが、ゼノはこれまでそれを目標にして、頑張ってきたという部分があった。
『しかし、お主も本当に色男よのぉ~。これだけの麗人たちに囲まれて、堂々とそんなことが口にできるとは。ゼノの師匠は、相当に魅力的な女性なのだな?』
ポカッ!
『痛っ!?』
「うるさいです!」
『なぜ我が叩かれるのだ!?』
「てめぇー、ズタズタに切り刻んでから唐揚げにすんぞ!」
「……じゅるり……」
『待て!? 我を食ってもおいしくはないのだぞぉっ!?』
結局、祝賀会は後日開催することになり、ゼノは先に降りることにするのだった。
◆
シャトー密林の上空に到着すると、バハムートがゆっくりと降下していく。
そして、ゼノが飛び降りようかというところで、ベルが声をかけてくる。
「お兄ちゃん。魔女ママによろしく伝えてほしい」
「ああ、もちろんだ。ベルが俺たちの家族になったこともちゃんと報告するよ」
「なら、アタシとの勝負の件もちゃんと頼むぜ!」
「うん、分かった。お師匠様に話しておく」
「ゼノ様ぁ~!! わたしのこと、忘れないでくださいぃ……うくっ、ひぅっ……」
「いや……。俺は、べつにいなくなったりするわけじゃないんだが」
「ホントですかぁ……? 魔女さんに会いに行ったついでに、一緒に暮らしちゃったりして、忘れたりしませんかぁ? わたし、ゼノ様の公式愛人なのにぃ……」
「その設定まだ生きてたのか」
ゼノは一度ため息をつくと、モニカの肩を軽く叩く。
「大丈夫だ。俺の帰る場所は、マスクスの宿舎だけだから。必ず戻って来る」
「うぅぅ……ゼノ様、イケメンすぎぃぃ……大好きですぅっ~~!!」
「うわぁ!?」
「てめぇ、モニカ! どさくさに紛れて、抱きついてんじゃねっーー!」
「ズルい……モニカ姉っ」
たった一時の間にしても、彼女たちは、ゼノと別れるのが相当嫌なようだ。
『ゼノよ。早く飛び降りるのだ』
「お……おうっ!」
地面にゼノが足を着けるのを確認すると、気を利かせたバハムートが3人を乗せて強引に空へと飛び上がる。
「バハムート。みんなの送迎よろしく頼んだよー!」
『任せよ。とびっきり美人のお師匠様によろしくのぅ~!』
「もちろんだ!」
まだ、モニカたちはあれこれと騒いでいたが、バハムートがマスクス方面へ向けて飛び立ってしまうと、後には静けさだけが残った。
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