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第十四章 大地母神マーテル

14-19 軽率な行動の代償

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「大丈夫ですか?」
「え……あ……はい。だ……大丈夫……です」

 オーディナル様の力が周囲を包み込む中、サラ様がガックリと膝を折ったのに気づいたテオ兄様が体を支える。
 まるでそれは許しを請うている姿のようにも見えてしまい、私は奇妙な違和感を覚えた。
 その違和感に気づいたのは私だけではなかったようで、彼女の体を支えるテオ兄様の眉がピクリと動く。
 サラ様にテオ兄様が声をかけようとした瞬間、タイミング良くシロたち三姉妹とヨウコが駆けつけてきたようだ。
 何かあると判っていても質問をするのは今では無いと判断し、私はオーディナル様へ視線を戻した。

 その間にも、光の中では沢山のものが創造されていく。
 創造されているそれらは、とても見覚えのある物で……リュート様と同時に首を捻る。

「ルナ、アレってさ……」

 というリュート様の言葉に、私も無言で頷いた。
 見事なほど白く輝く石畳。
 それだけでも荘厳な雰囲気を醸し出すのだが、横1m、縦40~50 cmほどの長方形に組まれた純白のレンガたちが規則正しく、一定の距離を開けて並んでいる。
 続いてそれを取り囲むのは、重厚な木製の板。

「もしかして……これって……」
「もしかするよな……オーディナルは何を考えてんだ?」
 
 オーディナル様が創ろうとしている物が何であるか予想がついた私たちは、その意図が判らずに頭を悩ませるしかない。
 どうして、それがこの場所に必要なのだろう。
 いや……あって困る物では無いが、ここに建てる意味を見いだせないのだ。
 
 広大な土地に並び立つソレらは、中央の噴水に見立てた水場と何かの祭壇にも見えるかがり火を囲っていて幻想的である。
 眩しいまでに白いレンガに区切られ、外周を取り囲むように植えられた樹木が出現し、私は言葉を失った。
 私の見間違いでなければ、グレンドルグ王国では当たり前に自生するパンの実ロナ・ポウンを実らせる樹だ。
 しかも、かなり立派な樹木である上に、実も一回りほど大きい立派な物。
 そして、よく見てみると、ところどころに餅の実ポワ・ポウンも交じっているのは気のせいだろうか。

 輝く白を基調とした穢れを知らない石作りの建物と、周囲を囲うそれらが完成し、オーディナル様は「ふぅ」と息を吐く。

「え……オーディナル様?」

 戸惑う私の声を聞いたオーディナル様は、コレで良いだろうと私たちへ向き直った。
 悪戯っぽく目を細めているオーディナル様の目の奥に、確固たる決意のようなものを感じる。
 これは気軽に尋ねて良い内容では無いのだと悟った私は口を噤んだ。

「この世界で唯一のパンの実ロナ・ポウン餅の実ポワ・ポウンが、マーテルの神殿の象徴だ。他の子供達の神殿に、そういう象徴を僕が自ら与えたことはない。だからこそ、勘違いしたのかもしれんな」

 大地母神マーテル様の神殿に祀られているご神木。
 本人は失敗作だと信じて疑わなかったパンの実ロナ・ポウンを、記念としてご神木にしたのは大地母神マーテル様である。
 そこにあるのは、純粋な親子の絆だけだ。
 他の兄弟や姉妹も理解していたから問題にならなかったし、気にする必要も無かった。
 しかし、神殿関係者は『他には無い特権』だと勘違いした――そういう話なのだろう。

「僕に愛された大地母神という肩書きを利用した者たちに、それが特別な物では無いと突きつけ、先ずは勢いを削ぐ」

 そのために植えられた多数のパンの実ロナ・ポウン餅の実ポワ・ポウンの樹だったのかと、私たちは周囲を見渡す。
 見せつけるように立派な樹木が並び立つわけだと納得はしたが――
 
「でもさ……それって、マーテルの立場もヤバくなるんじゃねーか? これが公になったら、兄弟姉妹の対決じゃなくて父と対立しているという噂が流れたら、デマだとしてもタダじゃすまねーだろ?」

 兄弟姉妹対決の方がマシだという話では無いが、父である創造神との対立という噂が立てば、大地母神マーテル様の立場がかなりマズイ物となる。
 神族にとってオーディナル様は絶対的な存在であり、逆らうことなど許されない。
 下手をすれば、十神という立場からも追いやられる可能性が出てくるだろう。

 しかも、対立の噂を裏付けるような場所へオーディナル様はこれらを建ててしまった。
 少しだけ離れた場所に見える大地母神マーテル様の神殿。
 そんな場所に、ご神木となる樹木を大量に……しかも、オーディナル様が自ら植えた、神力が溢れる庭園……いや、休憩所? のような物が完成したのである。
 大地母神マーテル様の神殿や聖都から見ても、とんでもないことだ。

 だがしかし、大地母神マーテル様の神殿関係者が何を言ってきても、ここはリュート様の私有地なので、神殿とは無関係――。

 だから、リュート様に急いで土地を購入させたのか……と、その場に居た全員が納得してしまった。
 大地母神マーテル様の神殿と事を構える覚悟を持ち、彼らが圧力をかけてきても屈することの無い彼であれば、オーディナル様が創ったこの場所を守る事も出来る。
 下手な神族や神殿関係者にも悪用されない。
 何せ、ここは神殿では無いのだから――。

「なるほど……オーディナル様の神殿を建てるのではなく、こういう場所にしたのには理由があったのですね」
「神殿を建てれば、また見ず知らずの誰かが勝手に管理し、いずれ増長するのは目に見えている。それこそ、僕の威を借る狐となって他の神殿を手中に収めようと動くだろう」
「姑息な奴等のことだったら、アッサリとマーテルを捨ててオーディナルの神殿へ乗り換えてから、そういう事を企むだろうな」

 想像するのも容易いと呆れる私たちが頭痛を覚え、それぞれが頭の中で描く最悪のパターンに溜め息をつく。
 ソレを理解したのか「それでは困るのだ……」と、オーディナル様は苦笑する。

「パン騒動だけなら大目に見ることもできただろう。だが、兄弟姉妹間での対立を煽るような動きをした上に、マーテルがそれを容認したとなれば……どんな理由があろうとも擁護することはできない」

 低く静かに響く声。
 その言葉に、どれほどの思いが込められているのだろうか――。
 父としての思いと創造神としての立場からくる責任が、オーディナル様を苛む。

 致し方の無い理由があったとしても、対立煽りを容認しているようにしか見えない現在。
 オーディナル様に出来る事は限られてしまう。

「十神の不和。それはこの世界の破滅を意味する。それを知っていながら放置したとなれば、お咎め無しというワケにもいかない。それでは、他の神々に示しがつかないからな」
「……そう……だよな」

 確かに人々が口にするパン論争だけなら、オーディナル様が介入することは無かった。
 それが、十神の――オーディナル様の子供達の対立を煽る物へ変化した瞬間、許されざる出来事となってしまったのだ。
 ――とはいえ、オーディナル様が直接手を下せるのは大地母神マーテル様だけなのだろう。
 関係者全てを罰することが出来るのであれば、こんな場所を創る必要も無かったはずである。

「マーテルの件は考慮することなく当初の予定通り、お前達はお前達のやり方でこの問題に向き合うといい。その手助けになりうる物はココへ置いていく」
 
 大地母神マーテル様の神殿関係者を罰するのは、あくまでも人間――いや、この国に住む者たちだ。
 そのための、大きな布石――パンの実ロナ・ポウンを、オーディナル様は用意してくれたのである。

 本来だったら、オーディナル様の介入やパンの実ロナ・ポウンは無かったはずだ。
 彼らの軽率な行動が自らの首を絞める形となったのである。
 大地母神マーテル様の神殿関係者には呆れるしか無い。
 
「僕の愛し子、判っているな? 其方の腕にかかっておるのだぞ?」

 先程とは違い、声のトーンが少し上がる。
 目を細めて此方を見るオーディナル様へ、私は胸を張って宣言した。

「お任せください。パンの実ロナ・ポウンを使って、ご満足いただけるパンを作りましょう!」
「うむ、任せた。それも見越して蛍には大量に魚介類を捕ってくるよう頼んだのだ。望む者には与え、パンも提供するが良い。そのための窯も用意してある」

 どうだ、凄かろう! と、先程の真剣で哀愁の漂う姿はどこへやら、自信満々に見せてくれたのは巨大なパン焼き窯とピザ窯であった。
 威圧感すら感じる大きな窯に驚いたのは一瞬で、私たちパンを焼いたことがあるメンバーは、一気にパン窯とピザ窯に飛びついてしまう。
 重厚なレンガ造りのパン焼き窯とピザ窯は見事の一言。
 火入れも簡単に出来て温度も設定可能な仕様になっているようで、これなら焦がす心配も無いだろう。
 何より凄いのは、自然に近い熱源――いうなれば、薪をくべた状態で温度調節が可能だという点である。
 オーディナル様にしか創れない代物に驚くばかりだが、この窯で焼いたパンはさぞかし美味しくなるに違いない。

「うわぁ……凄いです! これでいくつ焼けるでしょうか」
「ルナ様、スゲーっすね!」
「これだったら、ルナ様考案の食パンを30個はセットできますね」
「丸く成形したパンでも、かなりの数が焼けますよね」

 問題児トリオにウンウンと頷いていたら、遠征組の料理担当だった人たちも興奮冷めやらぬと言った感じで、どのパンを焼こうかと相談し始める。
 ある程度レシピを配っているため、レパートリーが豊富だ。
 それに、ピザは生地だけ覚えておけば他はアレンジがきくと知っているからか、具材の話になって大盛り上がりである。

「昼飯は海鮮バーベキューとピザ、それに春のパン祭りか?」

 リュート様の言葉に思わず吹き出す。
 確かに春であるが、それは違うとツッコミを入れたい。
 今まで珍しく空気を読んで大人しくしていた真白も参戦して、「美味しいパンー! 真白ちゃんも食べたいー!」とリュート様の頭上で暴れている。

「シロコロは無いのですか?」

 そんな中、メロウヘザー様が遠慮がちに呟く。
 その言葉にリュート様が目を丸くしてから、「どうしよう?」と言うように私の方を見た。
 シロコロ……いや、メロウヘザー様はおそらくコラーゲンを摂取したいのだろう。
 何せ、翌朝の肌のプルプル感に感動して、何度も手で顔に触れて確かめていたくらいだ。
 あの感動をもう一度……というメロウヘザー様の期待にも応えたい。

「では、塩モツ鍋をベースにしたスープはどうでしょう。それなら、余すこと無くコラーゲンを摂取できますから」
「鍋よりもスープの方が馴染みがあるもんな」
「材料を入れてスープで煮込むだけなので、それほど手間もかかりませんし……チェリシュのキャベツをたっぷり入れて具だくさんにしましょう」
「チェリシュはキャベツをいっぱい出しますなの!」
「まだ在庫があるから大丈夫だって。しかし……そのスープは絶対に旨いヤツだな」
「ふむ……それも楽しみだ」

 きゃーっとはしゃぐチェリシュと一緒になって喜ぶグレンタールとモカ。
 その中に飛んで跳ねて入っていく真白を見送ったリュート様と、オーディナル様の期待に満ちた眼差しを受け、私は先程のオーディナル様と同じように腕まくりをする。
 
「カフェとラテも手伝ってください」
「勿論ですにゃ!」
「その言葉を待ってましたにゃー! 久しぶりにゃーっ!」
「手伝うにゃ~♪」

 グレンタールと戯れて遊んでいたはずのモカも参戦し、うにゃうにゃ言いながら、カフェ、ラテ、モカが着いてきた。
 その後ろには、当然のように黎明ラスヴェート騎士団と遠征組の食事担当達が揃っている。
 すれ違いざま、オーディナル様が「大量に造った方が良い」と言っていたが、何か理由があるのだろうか。
 今は考えてもわからないが、今回の件を有利に進める何かがあるのだろうと判断し、いつもの倍は作ろうと頭の中で組み立てる。

「よーし、昼食は担当者が張り切ってくれているから、俺たちはここで宿泊するための準備に取りかかるぞ!」

 リュート様の声に全員が「オーッ!」と大きな声を上げる。
 さすがの補給隊も大地母神マーテル様の神殿関係者に腹を立てたようで、奇妙な連帯感が生まれてしまったようだ。
 
「災い転じて福と成す……ですよね」
「いや……アイツらは完全にルナに胃袋を……」

 リュート様はボソリと呟き、カフェとラテとモカが「ナルホドにゃ」と頷く。
 何が「ナルホド」なのだろう……。
 そんな疑問を覚えつつ、それぞれがそれぞれの仕事をし始める。

 ただ、その中で元気の無いサラ様だけが気になった。
 チェリシュがそばに行って、珍しく内緒話をしているようだけれども……何があったのだろうか。
 他にも気に掛かることは多い。
 いつの間にか消えている時空神様と、アーゼンラーナ様。それに、アレン様やディード様。
 時空神様に連行されていたアクセン先生とオルソ先生もいない。

 そして……極めつけは、キュステさんとブーノさんだ。
 二人は遠目からでも判るほど悪い笑みを浮かべていた。
 それに巻き込まれたらしいウーノさんが怯えているが……何を考えていることやら。
 ただ、リュート様の事を買っている二人だから不利益になることは無いはずだと考え、見なかったことにしておく。
 今はそちらに時間を割く暇も無い。

「このスゲー窯で焼くパンの実ロナ・ポウンベースのパンかぁ……マジで楽しみだ!」

 意味深で不穏な周囲には目もくれず、オーディナル様お手製の窯の仕組みを分析しながらルンルンのリュート様を見た私は、彼の期待に応えたくて気合いを入れる。
 みんなが自分の出来る事を全力でやっているのだから、私もそうするべきだ。
 私に出来る事――それは、大地母神マーテル様の神殿関係者すら黙らせるような美味しい料理を作ること!
 髪を結いエプロンを装着した私は、深く深呼吸をしてから、オーディナル様が植えて立派な実を付けているパンの実ロナ・ポウンを見上げるのであった。

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