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第十二章 ラミア迎撃戦

12-14 神魔

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「そういえば時空神、こっちへ来たって事は、砦の方に魔物は行っていないんだな?」
「ん? 来てたよ? アクセンとオルソがいるから大丈夫デショ」
「はあぁっ!? ちょ、待て、待てっ! 急いで帰るぞっ! おい、お前らも着いてこい!」

 リュート様がそう言って駆け出そうとするのだが、その首根っこをオーディナル様が引っつかんだ。
 予想もしていなかった妨害を受けた彼は、勢いのままスッ転びそうになり、それをベオルフ様が支える。
 そのせいで、今までベオルフ様にベッタリだった真白の意識が、リュート様へ向いたのがいけなかった。
 次の瞬間、「ぴょぉぁあああぁぁっ!」という奇声を上げて、真白がリュート様の顔面にダイブする。
 意表を突く攻撃を、オーディナル様と真白から食らったリュート様は何が何だか判らず、どちらも防ぐことが出来なかった。

「ぷはっ! いきなり顔面に抱きつくヤツがあるか!」

 リュート様に指でつままれてぷらんぷら~んと揺れている真白は、そのままの姿で文句を言い始める。
 
「だってええぇぇ! 真白ちゃんの特等席になんかいるううぅぅっ!」
「ああ、クリスタルスライムだ。俺の従魔になったらしい」
「おしかけ従魔の分際で、真白ちゃんの特等席を取るとは……万死に値するううぅぅぅっ!」
「落ち着け」

 これは大騒ぎになると判断したベオルフ様は、問答無用で真白を鷲づかみにして――ブンブン振った。
 え? 振り回していますが……大丈夫ですかっ!?
 いつもは真白を雑に扱うリュート様も、これにはドン引きである。

「めーがーまーわーるー」
「全く、騒々しいヤツだ」

 肩で静かにしていた私の横へ、ヘロヘロになった真白を置いたベオルフ様は「任せた」といって預けてきたが……どうしようもない。
 とりあえず、これ以上騒がれると大変なので翼でヨシヨシと撫でておいた。

「砦の方は、そこで何も出来なかった本隊に任せておけば良い。なあ? ハロルド」
「あ、は……はい! も、勿論、行って参ります!」

 オーディナル様から名指しで呼ばれたお父様は、背筋をピーンッ! と伸ばして、自分の部隊で気絶している人たちを無理矢理たたき起こし、怯える天馬を宥めて砦へ向かう。
 さすがにオーディナル様から言われたら、断ることなど出来るはずが無い。
 精鋭ばかりが集まっている黒の騎士団本隊が、顔を青ざめさせて天馬を駆り飛んでいく姿は、なかなか見られないだろう。
 お母様は暢気に見送っているけれど……大丈夫なのだろうか。

「オーディナル様は、怖く無いのに……」
「ルナティエラ嬢、それは私と貴女だからだ。本来は、彼らの反応が正しい。この場にいる全員が、殆ど口を挟まずに聞いているのも、主神オーディナルに逆らえばどうなるか知っているからだろう」
「どうなるんですか?」
「機嫌を損ねたら、世界が破滅する」
「……オーディナル様? しませんよね?」
「ん? まあ……今はな」

 どこか含みのある言い方なのが気になったが、やらないと言っているから大丈夫だと皆に微笑みかけても、全員が首を横に振る。
 オーディナル様は信用がありませんね。

「お前のクリスタルスライム……いや、お前達のクリスタルスライムは、少し特殊だな。聖泉の女神ディードリンテの水を取り込んだからか? 此方も魔物ではなく変質している。クラーケンよりも神獣……いや、新種族――言うなれば神魔だな。限りなく神族に近く、分別のある魔物であることに間違いは無い」
「神……魔……神魔。嬉しい」

 片言で喜びを露わにするクリスタルスライムを見たオーディナル様はわずかに微笑んだ。
 
「ふむ……コレもまた、可能性か――」

 しばしの間、何かを考えていたオーディナル様は、一つ頷いてから目を伏せる。
 穏やかな神力があふれ出し、先ほどのような強烈な威力は感じられない。
 リュート様の頭の上を陣取っていたクリスタルスライムを撫で、聞き慣れない言葉を呟き始める。
 それがなんであるか、私とベオルフ様はすぐに気づいた。
 ユグドラシルが構築したシステムを使用するのに使う言語……【古代創世言語】だ。
 真白も顔を上げて、「新規登録?」と不思議そうにしている。

「ルナ……オーディナルは何をしているんだ?」
「えーと……簡単に言うと、種族の新規登録です。異物として排除されないように、配慮されたのだと思います」
「そっか、コイツらは突然変異扱いなのか」
「ルナちゃんのクラーケンは眷属になったケド、普通の人間は眷属を迎えることは出来ないからネ。こういう手続きが必要になるんダヨ」

 時空神様の説明を聞いて納得したリュート様は、オーディナル様の作業を見守るのだけれども、自分の前世の仕事と通じるものがあるのか、手元や画面を見てウズウズしている様子だ。
 根っからの仕事人間は、こういうところでも血が騒ぐのだろうか……

「新種族かぁ……だったら、真白ちゃんも新種族の王に対して神獣の王らしく話し合いで決着を付けよう! そこは、真白ちゃんの特等席なのー! 横取りはダメー!」
「横取り……ダメ。わかった! だったら、コレ」

 そう言ったかと思うと、クリスタルスライムはモゾモゾ動き出し、椅子の形へ変化する。
 リュート様の頭上に玉座――え、えーと……

「おおおおっ! 話がわかる新種族……気に入った! 真白ちゃんの玉座係を命じるー!」
「玉座、頑張る」

 上機嫌で玉座まで跳ね跳び、座り心地を確かめる真白と、とても嬉しそうなクリスタルスライム。
 どうやら、話はまとまったらしい。
 しかし……頭上に玉座を作られたリュート様はどうすれば?

「本人の意志はことごとくスルーなのだな」
「俺はもう諦めた……」
「すまんな。なんだか……迷惑ばかりかけているようで」
「いや、いいよ。ベオルフが謝るのも変だろ?」
「そうか?」

 ベオルフ様とリュート様の会話は、なんだか保護者の会話を聞いているような感じである。

「リュート……オーディナル様は、あのままで大丈夫なのか?」

 コッソリと声をかけてきたのは、お母様の暴走を止めるために残ったらしいテオ兄様であった。
 その後ろには、ロン兄様とお母様、キュステさんとアレン様が続く。

「多分……?」

 視線でリュート様が「大丈夫?」と問いかけてくるので、私は頷いた。
 オーディナル様がしている作業に問題はないし、そこまで気遣う必要も無いように思える。

「オーディナル様は、クリスタルスライムたちのために作業をしてくれているだけなので、全く問題ありませんし、会話をしていても邪魔にはならないと思います」
「こりゃ……何かお礼を考えないとな」
「リュート様のコーヒーで良いのでは? きっと喜びます」
「そんなんでいいのか?」
「だんさん、コーヒーってなんなん?」
「ほら、お前に頼んでいたカフェで出すメニューだよ」

 うん?
 私は顔を上げ、リュート様を見つめながら「カフェ?」と呟く。
 
「ああ、あのキャットシー族を全員受け入れる用意をしているって言っていただろ? 働き口も決めたんだ。アイツら、コーヒーを淹れるのが好きみたいだし、ルナの調味料制作にも興味があってさ。二班にわかれて、作業についてもらう予定なんだ」
「……え、えっと? そんなに予定が……?」
「あと、彼らは神族の神力にも慣れているから、神族が来店する用の接客もお願いするし、貴重な従業員だよ」
「それで、僕が寝る間も惜しんで駆けずり回ったんよ……だんさんが聖都を出発してから、僕、一睡もしてへんからね? なんで、だんさんがおらんのに激務なんっ!?」
「さあ……?」
「さあやあらへんよっ! 僕の奥さんとの癒やしタイムが……」
「さすがはキュステさん……」
「奥様? 何をもって、さすがや言うてはりますん?」
「え、えっと……頼りになるなーって」
「それやったら、今の間はなんなん?」
「気のせいですよ、気のせい」

 妙なところが鋭い――と、私は慌ててベオルフ様の首筋にしがみ付く。
 ヤレヤレと呆れたようにベオルフ様が私を手で包み込み、キュステさんの視線を遮断してくれた。
 何だかんだで甘い兄代わりである。

「とりあえず、だんさんに言われた作業は全部終えたし、手続きと書類作成、国へも届け出ておいたから、そのキャットシー族全員が店の方へ来ても問題あらへんよ」
「サンキュー、マジで助かった! さすがはキュステ!」
「ま……まあ、だんさんにそう言われるんやったら……別にええけど……とりあえず、建物は時間がかかるし、住む場所の確保がちょっと問題やね」
「それなら、すぐに建てれば良かろう」

 話に割り込んできたのは、登録を終えたオーディナル様であった。
 その言葉は、さすが創造神といった感じだ。

「オーディナル様……みんな、オーディナル様みたいに、すぐに創造できるわけではありませんよ?」

 私がそういうと、オーディナル様はそういうものか? と首を傾げながらも、思い出したように頷く。
 
「ふむ……確かにそうだったな。聖泉の女神ディードリンテや、そのキャットシー族を受け入れる場所や、図面など詳しい物はあるのか?」
「あ、こ、ここにありますけど……ご覧にならはります?」
「見せてみろ」

 キュステさんは恐る恐るオーディナル様へ資料を渡す。
 それを確認していたオーディナル様がニヤリと笑ったのを、私とベオルフ様は見逃さなかった。

「ベオルフ様……」
「何を考えているのか……まあ、好きにさせてやれ。悪いことではないだろう」

 悪い事では無いとは思う。それは間違いない。
 しかし……かなり心配になる笑みだった。
 悪戯を考えている時に似ているから、かなり不安だ。

「ああ、そうだ。先にクリスタルスライムの方だな……そのクリスタルスライムたちは、新種族の神魔として登録した。おそらく、今後は魔物として取り扱われることは無いだろう。万が一にも文句を言う愚か者がいたら、僕の名前を出して良い。証人は時空神ゼルディアスだ」
「はいはい、俺が聞いていましたヨ」
「そして、お前達は新種族の神魔を友に戦う騎士団として、私が特別に名前を与えてやろう。『ウィンドフォール』騎士団などどうだ?」
「誰が棚ぼただっ!」

 オーディナル様の言葉に、すぐさま噛みついたのはリュート様だった。
 え、そういう意味があるのですか?
 しかも、そういうツッコミ待ちだったのか、オーディナル様はニヤニヤ笑っている。
 リュート様をからかって遊んでいると判断したベオルフ様が、一言「主神オーディナル」と呼んだら、真剣な顔をして悩み始めた。
 やはり、ベオルフ様に怒られるのは怖いようである。

「さすがはリュート様です……すぐに意味がわかったのですね」
「なーんか企んでる顔してたからな」

 彼にしては珍しく好戦的である。
 いや、オーディナル様に対して、いつもこんな感じだろうか。
 
「ふむ……面白みは無いが、銀の騎士団で良かろう」
「銀の騎士団?」
「灰色でも良かったが……もっと、光り輝いて貰わねばな。黒と白を併せ持ち、更なる高みを目指せ」
「……そんなの勝手に作っていいのか?」
「僕を誰だと思っている。それが唯一許される存在で、僕の考えを否定することなど誰にも出来ん」
「ルナかベオルフがダメだって言ったら?」
「やめる」
「いるじゃねーかよ!」

 リュート様とオーディナル様の漫才が始まった……と、私はベオルフ様と一緒に溜め息をついてしまう。
 彼の頭上では、その様子を間近で見てケタケタ笑い転げる真白と、その体を転げ落ちないようにフォローしているクリスタルスライムがいた。
 和やかですね……と、考えているのは私たちだけのようで、青い顔をしながらもリュート様の口を慌てて塞ぐテオ兄様とロン兄様は流石である。
 隣ではキュステさんが必死に頭を下げているのだが、どこか慣れている感が否めない。
 いつも、こうやってリュート様のフォローをしてきたのだろうか。
 そう考えるとやはり不憫だ――と考えていたら、ベオルフ様から「不憫な男もいたものだ……」という呟きが聞こえてきて、私はたまらず吹き出してしまうのだった。


 
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