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第十章 森の泉に住まう者

10-15 パンの元種量産計画とホームベーカリー

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 食事を終えて、時空神様が「そろそろイイカナー」と言って結界を解く。
 すると、私たちの声だけではなく認識阻害までしていたのか、全員が一斉に驚いた様子で此方を見た。
 何に驚いているのだろうと考えていたら、彼らの視線は真っ直ぐゴーレムへ向けられており――ああ、なるほどと納得してしまう。
 確かに、いきなりゴーレムが現れたら驚きますよね。

「え? りゅ、リュート? そのゴーレムって……?」
「ああ、お前が造ったゴーレムを、真白が魔改造しちまった……どうも、真白やオーディナルには、改造することに抵抗感が無いみたいだな」
「より良くしてあげたんじゃなーい!」

 リュート様の頭の上で抗議をしている真白をよそに、彼はいたって真面目な顔をしてゴーレムに変な感じはしないか、奇妙なところは無いかと質問を重ねる。
 真白のことを全く信用していませんというような態度が不満だったのか、頭の上でごろごろ転がり出すのだが、全く落ちる気配が無いのは流石だ。

「まあ、ボリスは通常通りゴーレムを造れば良いヨ。仕上げはリュートくんと、俺が紹介する神族が仕上げてくれるからネ」
「は……はい……お手を煩わせてしまい、申し訳ございません」
「良いんダヨ。ヘタをすると父上が手を出しそうだしネ……」

 キッチンカーだったものを今やキャンピングカーへ変えてしまった創世神ルミナスラと創造神オーディナルの魔改造の件を聞いていたのだろうか、ボリス様は顔色を変えて、若干頬を引きつらせる。

「あ、ありがたいことですが……あ、あの……その……」
「無理しなくてイイヨ。ダメなことはダメと言わなければ、加減がわからない方だからネ。息をするように改造してしまうんダ。マズイことになったら、ルナちゃんに言えばイイヨ。そうしたら、最強が背後に控えているカラ……」
「もしかして、ベオルフ様のことですか? やはり、お説教されたのですね」
「まあ、お説教というか、説得というか、説明というか……父上が神妙な面持ちで聞いて平謝りしてたヨ」

 やはり、ベオルフ様はしっかり説得してくれたようだ。
 約束を当たり前のように果たしてくれるベオルフ様に心の中で礼を言いながら、食後のお茶を飲んでいると、ゴーレムにまとわりつく影が一つ――

「不思議だにゃ~……こんな鉄の塊みたいなのが動くのにゃ~? お料理も凄かったけど、不思議がいっぱいだにゃ~」

 好奇心旺盛なモカは、くるくる回ってゴーレムを見ている。
 目をキラキラさせている様は、子供特有の無邪気さが感じられた。

「モカとか言ったカナ? 君の話も聞きたいんだけどいいカナ」
「あ、はいですにゃ~っ! じ、時空神様には逆らえませんにゃ~」

 ぺこー! と頭を下げたモカは、ゴーレムと手を繋いでトテトテと可愛らしく走り寄り、時空神様の前でお辞儀をする。
 無邪気な子供のキャットシー族……見ているだけで可愛らしくて抱きしめたくなってしまう。
 うー……が、我慢、我慢。
 何かを察したのか、何故かチェリシュが私の膝の上によじ登り、ベストポジションだというように座ると、此方を見てにぱーっと笑う。
 う、うん。
 もしかして、チェリシュには……バレましたか?
 気まずさから曖昧に笑って返すと、チェリシュは何事もなかったかのように、お茶の入ったカップを両手に持って飲み始めた。
 出来る娘は賢すぎますね……本当に可愛いです!

「泉の女神に食事を届けようとしていたけど、弱っているとはどういうことダイ?」
「えっと……大人達がいっていたにゃ~。女神様は、もともとすごい力を持っていたにゃ~。でも、何者かの陰謀で神界から落とされて森へやってきたのにゃ~。神力が枯渇して、命も狙われているから困っていたにゃ~。唯一、持ってこれた赤い果実を植えて、結界を張って、力が戻るように頑張っていたのにゃ~」
「神界を追放? 近年、そんな処分が下された神はいないネ。しかも、命を狙われているダッテ?」
「時空神様は、十神でも一番偉い神様にゃ~。そんな理不尽なことはしにゃいはずにゃ~。女神様を助けて欲しいにゃ~!」
「んー……名前は何て言うのカナ?」
「え、えっと……ディー……にゅー……ディー様にゃ~」

 どうやらフルネームを思い出せなかったらしいモカの話を聞きながら、時空神様は溜め息をつく。
 思い当たる名前が無かったようだ。
 いや、反対に『ディー』だけだったので、思い当たる名前が多すぎて絞り込めなかったのかも知れない。

「ディーねぇ……行方不明になっているディーだって、お願いするネ」

 チェリシュのほうを見て言う時空神様に、目を丸くしていたチェリシュであったが、チラリと空を見上げて数回頷いていたかと思ったら、次の瞬間にニッコリ笑って頷いた。

「パパとママとバーちゃんが了解って言ってるなの! そのかわり、サンドイッチをご所望なの!」
「ルナちゃん……」
「あ、はい、余分に沢山作ってありますから、大丈夫です」
「いや、ソレ……リュートくんの分じゃナイ?」

 食欲大魔神から奪うのは怖いんだケド……と小さな声で呟かれたのだが、彼の分は勿論確保してある。
 正直にいうと、時空神様の手際が良すぎて、沢山作ってストックができたのだ。
 多少なら、回しても問題無い。
 今回の戦闘で、リュート様の魔力がどれだけ消費するかわからないので、時間と材料があれば、隙を見て大量に仕込んでいる。
 すでに、それがクセになりつつあった。
 それ故に、色々な物のストックが私の収納の中にある。
 例を挙げるなら、豚カツや白身フライ。タルタルソースや様々な形をしたパンなどだ。

「そういえば、どうやってあのふわふわなパンを作ったのにゃ~? どうやったら、あんにゃに、ふわふわににゃるのにゃ~? キャットシー族でも作れにゃいかにゃ~」

 どうやらパンのことは皆も気になっていたのだろう。
 全員の視線が先ほどよりも強い物になった感じがする。

「そうですね……本来は、小麦粉と水を捏ねて焼くのが一般的ですが、私のパンは、果物を発酵させた物を加えて作るのですよ……えーと、こういう物ですね」

 そう言って、私はポーチから完成していた天然酵母とパンの元種を取り出す。
 どちらも透明なガラス容器に入っていたので、中が良く見える。
 それを見て、よく発酵していて凄いねぇと感心しているのは時空神様だけだ。
 シュワシュワしている天然酵母は見慣れた物になっただろうが、もう一つの器に入っているパンの元種には不思議そうな顔をして首を傾げていた。
 まずは、天然酵母について簡単に説明をする。
 このシュワシュワが、パンを膨らませているのだということに驚いたようだが、実際に柔らかいパンを食べているのだから、事実なのだと納得したようだ。

「次に、此方ですね……」
「ルナ様、俺たちそっちの方は知らないっすよ?」
「はい。大量に仕込むことになるので、ストレート法……先ほどの天然酵母液をそのまま使うのではなく、更にパンの元種というものを作ることにしたんです」
「パンの……元種ですか?」

 ダイナスさんがマジマジと瓶の中を見るのだが、彼らにとってはパン生地が発酵した状態を見ているから抵抗感は薄いが、何も知らない人たちからは不気味な物を見ているような視線を向けられる。
 まあ……確かに、初見では「何だコレ」ってなりますよね。

「先ほどの液体と、小麦粉と水を混ぜた物を常温発酵させた物です。三日ほどでできあがりますので、これもレシピにしてお渡ししますね」
「ありがとうございます。ストレートの天然酵母液を使うよりも、かさ増しが出来そうなのですが……」
「ええ、その通りなのですよ。粉と水を同量入れて発酵させれば、大量に仕込むことが出来ます。発酵が弱い時は、砂糖を少量加えると良いのですし、洗浄石があるので雑菌が繁殖することは無いと思いますが、念のために腐敗臭がしないか確認してくださいね」

 察しの良いジーニアスさんの言葉に頷くと、他の二人は驚いたように目を大きく見開いたあと、顔を見合わせて破顔する。

「す、すげーっす! 困ってたんっすよ……そろそろ、貰っていた天然酵母がなくなっちゃうーって大騒ぎしてたっすから!」
「レシピをいただけたら、失敗はしないですから大丈夫です!」
「こういう方法で増やせるなら、パンの仕込みをしている者たちが、ちょっと一手間かけるだけで次へつなげます!」

 画期的な方法を聞いたというような喜びに湧き立つ彼らの様子に驚きながらも、コクコク頷いて返事をしていると、リュート様から苦笑交じりの声が聞こえた。

「お前ら、パン職人かなにかなのかと思えるくらい詳しいな」
「リュート様、美味しいパンは毎日精進しないといけないっすよ!?」
「酵母の機嫌を損ねたら膨らんでくれないですし……失敗はしませんが、できあがりに差が……」
「温度管理も慎重にしないといけませんから、とても手間がかかるのですよ」
「お、おう……そ、そっか……」
「リュート様はルナ様が優秀過ぎて、そういう心配がいらないっすもんね!」
「俺たちの苦労の半分は知って欲しい……」
「リュート様、ご一緒にいかがですか?」
「え、あ、いや……その……すまん。わかったから、そう凄むなよ」

 珍しく問題児トリオに責められてタジタジになっているリュート様は、悪かったと謝罪している。
 彼のそんな姿が意外だったのか、頭上では真白が大爆笑して、リュート様の手に抑えつけられ「ぎゃー!」と叫び声を上げているが、誰も助ける気は無い。
 いつものジャレ合いである。

「ルナ様の次に、俺たちがふわふわなパンを沢山焼いてるっすからね!」
「同時に、酵母との付き合い方も知っております」
「パン作りに携わるようになって、更にルナ様の有能さがわかるということですよ、リュート様。本当に、ルナ様のお料理ってとんでもない技術の結晶だと理解されているのですか?」
「当たり前だろっ!? ルナの凄さは俺が一番良くわかってるっての!」

 本当かなぁ……と、問題児トリオに疑いの目を向けられて、リュート様は不満げに彼らを睨み返す。
 あ、あの……それもジャレ合いなのでしょうか?

「大体、ルナの凄さがわかっているから、調理に必要な道具を開発するんだろうが」

 そう言われた彼らは、確かにそうか……と笑い、キャンピングカーのキッチンを眺める。
 リュート様が作った調理機材が並ぶ、この世界ではハイテクで移動可能なキッチン搭載のキャンピングカーが全てを物語っていた。

「んー、酵母を作るのが難しいなら、いっそのことリュートくんが作ればいいんじゃないカナ。ヨウコにお願いして大きな発酵石の器を作ってもらって、その中で温度管理と発酵促進と撹拌をさせる事くらい可能デショ?」
「まあ……そう言われたら……そうなんだけど……あ、そうか、そうすればルナたちが忙しく天然酵母やパンの元種を作る必要が無くなるのか!」
「リュート様……ナチュラルに仕事を増やしてますよ?」
「あ、いや。コレはアレだよ。スープクッカーを応用して、器をヨウコの発酵石にすれば出来るから問題無い。撹拌だって魔法の術式は既存の物があるから、組み合わせるだけなんだ」
「あ……なるほど?」
「だったら、パンを自動で焼けるまで持って行ったらどうダイ?」
「可能だな。温度管理の問題だろ? それこそ、魔石オーブンのシステムを応用すればいいじゃないか」

 ん?
 つまり……発酵から全ての作業を、必要な材料を投入するだけで作ってしまうシステムが、リュート様の手にかかったら、すぐに構築できるということですか?
 今まで蓄積してきた知識と技術で、ホームベーカリーを作ろうとしていませんかっ!?
 しかし、既存のシステムの組み合わせでも、それって……普通に出来ることなのだろうかと疑問を覚えていた私に対して、リュート様は満面の笑みを浮かべる。

「ルナ、天然酵母のレシピはあるが、パンの元種のレシピと、器の大きさに合わせたパンを作りたいから、その時には新たなレシピを頼むな!」
「は、はい、お任せくださいっ」

 あまりにも素敵な笑顔で頼まれてしまったので、慌てて首を縦に振ったが……良いのだろうか。

「確か、パンを捏ねる作業は……棒をくねらせたこういうタイプのやつを回転させてたよな」
「そうそう! 詳しいネ」

 リュート様と時空神様が話を弾ませる中、問題児トリオたちは完成していない調理器具よりも、目の前のパンの元種が気になるようで、ガラスの器をひっくり返してみている。

「あの質問なのですが、継ぎ足しているだけで問題無く作れるのでしょうか」
「発酵力が足りなくても、粉と水を足して作っていれば元気になりますから、半永久的に増やせますよ」
「すげーっす!」
「足さずに使い切るなら、二週間を目安にしてください」
「わかりました。おそらく、足し続けます。レシピをお願いします」
「はい。わかりました」
「ヤン兄ちゃん! 俺の家でも作ってよー! 是非とも母ちゃんに教えてあげてくれよー!」
「言うと思った……」

 聞こえてきた会話に視線を向けると、クラスメイトのパシュム様が、黒の騎士団の男性に抱きついている。
 それを引き剥がそうとしつつも離れないどころか、召喚獣であるミュゲも一緒になって戯れ付いてくるので諦めたのか、呆れた表情で溜め息をついた男性は、紺色の髪をした青年であった。
 長い髪を高い位置に結い上げた、一重の切れ長の目が特徴的だ。
 黒の騎士団はイケメン審査でもあるのだろうか……彼も間違い無くイケメン。
 しかも、女性のような綺麗な顔立ちをした人だ。

「ヤン兄ちゃんは、すぐに面倒くさいとか言って、家になかなか帰ってこないじゃんかー」
「黒の騎士団専用の寮に入ったんだから仕方が無いだろう?」
「でもさー!」
「わかった。次の休みには帰るから」
「やったね!」

 兄弟らしい会話をしているが……年齢的にいって、双子なのだろうか。

「ヤンのやつ、また弟にねだられてんな」

 苦笑交じりにボソッとダイナスさんが素で呟く。
 私と目があうと慌てて姿勢を正した。
 もう少しフレンドリーに話をしてくれたら嬉しいのだが、リュート様の召喚獣である私へ対する敬意でもあるので、無理は言えない。
 それに、彼らはみんな私を気遣ってくれている。
 リュート様の築き上げてきた人間関係がベースではあるが、少しずつ私という一人の人間を受け入れてくれているのだと、最近では感じられるのだ。
 それが、素直に嬉しい。
 しかも、リュート様の元クラスメイトである黒の騎士団の方々とは、パン作りを通してとても仲が良くなった気がする。

「ルナ様」

 名前を呼ばれた声のトーンと視線の動きだけで、彼らが何を求めているかわかるくらいの間柄にはなっているのだ。
 私は笑顔で頷き、おそらく聞き耳を立てているだろう人たちに、目の前の問題児トリオは既に知っているパンの作り方を、一から丁寧に説明するのであった。

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