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第九章 遠征討伐訓練

9-24 ここは腕の見せどころ!

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「これは、情報をまとめて報告をする必要があるね……リュート、ルナちゃん、チェリシュ様も大丈夫?」

 ロン兄様が心配そうに私たちの顔色を確認してくれたのだが、チェリシュとリュート様の回復は早かったが、私の舌の痺れはなかなか取れない。
 これは困った……リュート様も、かなり心配しているし、ロヴィーサ様もアクセン先生に説得されて折角泣き止んだのに、また泣き出しそうだ。

「ロヴィーサ、いいですか? 研究者なら今回のことをしっかり調査して、次へつなげる努力をするのです。我々『研究者』の称号を持つ者が、それではいけませんねぇ」
「はい……ごめんなさい」

 しゅんっとしているロヴィーサ様も、私の頬を撫でて心配そうにしているリュート様も、眉尻が下がったままである。
 うーん……ここは一つ、私が何とかしてみましょう!
 言葉はうまく話せないので、マリアベルが持っているメモとペンを借りて『キッチンカーの使用を許可していただけませんか』と問いかける。

「料理をしようっていうのか? この状況で?」
「ちょーっとまった! 真白にお任せあれ! ルナ、ちょっぴりビリッとするけど我慢ねー!」

 それはダメだと言いそうなリュート様の肩から私の頭の上へポンッと弾んで着地した真白は、えいっ! と気合いを入れた一声を上げたと思ったら、本当にビリビリっと体に電流が走ったような感覚が突き抜け、「痛っ!」と声を上げてしまった。
 しかし、それと同時に舌の痺れが緩和し、少し違和感を残すくらいまで治癒できたようだ。

「真白は……すごいですねぇ」
「ふふーん、神獣の頂点にいる真白にとっては、これくらい朝飯前だもーん!」
「ありがとうございます、これで話ができます。マリアベルもメモを貸してくれてありがとう」
「いいえ! お師匠様のためですから!」

 ペロリと舌を出してみるが、やはり違和感が少し残っている。
 ゆっくり話せば問題無いくらいまで回復はしているが、急いで話そうとすればもつれてしまいそうだ。

「アクセン先生、料理は禁止で食べ物も支給された物とありますが、飲み物に関しては制限をかけていらっしゃいませんよね」
「ええ、酒精が含まれていなければ問題ないとしていますねぇ……なるほど、そうきましたか」

 瞬時に理解したアクセン先生は、ニンマリと笑う。
 どうやら、言いたいことは伝わったようである。

「いいでしょう。飲み物であれば問題ありません」
「良かった! 本当はショートブレッドの改良もしたかったのですが……そこはぐっと堪えます」
「ちなみに、ショートブレッドの改良案はあるのですかねぇ」
「はい! まずは、現在食べているショートブレッドを粉状にして、ドライフルーツを煮切ったブランデーと砂糖で作ったシロップに漬けておきます。食べ応えを残すくらいにナッツを砕き、粉状にしたショートブレッドに牛乳とバター、そして下ごしらえをしておいたドライフルーツとナッツに砂糖を加えて再度成形して焼くのです」

 ナッツのほうは、チョコを混ぜて焼いても美味しいですね……と、流れるように説明をすれば、何故かリュート様が撃沈した。

「それ、ぜってー旨いヤツ……ああぁぁぁぁ! 何でショートブレッドの担当がルナじゃねーんだよ! ダメだろ! その辺の安いショートブレッドはダメだって!」
「真白も食べたい、ソレ食べたい、絶対に食べたいーっ!」
「ルー、ベリリもなの、ベリリバージョンも考えて欲しいの!」

 いつもの通り、リュート様とチェリシュに加えて真白まで騒ぎ出し、全員が呆然とする中で、慣れたようにロン兄様と元クラスメイトたちが笑う。

「この一瞬で、そこまで考えたのですか……凄まじいスキルですねぇ」
「そ、それほどでも……でも、リュート様が美味しいとおっしゃってくださる料理は作りたいので、努力を惜しみません」
「素晴らしいです……リュート・ラングレイは果報者ですねぇ。では、その知識をフルに活用して、どんな飲み物が出来るのか楽しみにさせていただきましょう」
「ご期待ください!」

 ふふふ……今の騒ぎで消耗しただろうリュート様を復活させてしまう秘訣が私にはあります!
 その前に、キッチンカーを召喚しないといけないので、スペースを確保しようと人気の無い場所へ移動する。
 何をしようとしているのか理解したリュート様と元クラスメイトたちが、ついてこようとする人たちを下がらせてくれたので、鍵を取り出してキッチンカーを召喚することができた。
 どんっ! と、いきなり巨大な物体が出現したことにより、唖然とする一同を尻目に、いそいそと扉を開いて中へ入る。
 リュート様も中が見えるようにセッティングしてくれているようで、みんなの質問攻めを軽く受け流しながら、熱く食いついてくるアクセン先生に「創造神と創世神の賜物」と言って納得させているようであった。

「まあ、こうやって召喚が出来るタイプじゃねーけど、スライム車みたいなのでこういうヤツは開発中だから、もう少し待て」
「両騎士団はすでに発注済みですが、学園のほうも必要ですか?」

 ロン兄様の言葉に、アクセン先生はうーむと考え返答に困っている様子であった。
 まあ、安い買い物でも無い上に、学園のことを一存では決められないのだから当たり前である。
 むしろ、予算をポンッと計上できる騎士団たちがおかしいのだ。
 さすがにキッチンカー……いや、一見キッチンカーに見えるキャンピングカーは、目立ったのだろう。
 後続の教師陣や担当官がやってきて説明を求めてくるので、ロン兄様とアクセン先生が説明に回り、飲み物を作るために出したのだと説得してくれた。
 目立たないようにしたかったのだが、設備が整っていて大量に作る事が出来るのは、このキッチンだけである。
 申し訳ないので、アクセン先生やロン兄様の分は多目に作っておこう。

「お師匠様! お手伝いをいたします!」
「マリアベル、アレを出してきてください」
「アレ……ああ! アレですね!」

 冷凍庫を指さしてアレと言っただけで理解したマリアベルはさすがだと笑みがこぼれてしまう。
 私の弟子たちは、優秀過ぎます!
 その間に、私は冷蔵庫から牛乳とヨーグルトを出してきたのだが、チェリシュは大きなグラスをいくつも準備してくれている。
 さすがチェリシュ!

「お師匠様、これくらいで良いでしょうか」
「助かりました、ありがとうございます」

 マリアベルが差し出した大きなボウルの中には、アレン様にお願いして凍らせて貰っていたベリリとブルーベリリが沢山入っている。
 ナナトと蜂蜜とレモンの絞り汁も準備すれば後は簡単だ。
 リュート様が魔石で作ったジューサーに、全ての食材を入れてスイッチをオンにするだけである。
 リュート様の調理器具のおかげで、スムージーも出来てしまうのだから、本当にありがたいことだ。
 これで栄養補給も出来るし、冷たくて飲みやすい上に腹持ちも良い。
 本当は、小松菜やキウイなどもあったら、グリーンスムージーも作りたいが、今回は手に入らなかったので諦めた。
 その代わりと言っては何だが、キュステさんが見つけてきた「新商品」なるものを取り出してから、少しだけ考える。
 コレを作る前にできあがったスムージーを渡した方が良いだろうと、リュート様の名を呼んだ。

「リュート様、スムージーです。これは腹持ちも良く栄養補給もできますから、どうぞ飲んでください」
「わ……すげー綺麗な色……これってベリリ?」
「冷え冷えのベリリがいっぱーいなの!」
「ブルーベリリとナナトも入ってるんだってー! 真白も飲みたいー!」
「ヨーグルトと牛乳と蜂蜜なども入っているので、飲みやすいと思います」

 チェリシュと真白とマリアベルの説明を受けたリュート様は、目を輝かせてスムージーの入ったピッチャーを次々に運び出す。
 すぐさま、元クラスメイトたちや幼なじみたちの助けを借りて、簡易的に設置したテーブルの上を所狭しと並ぶスムージーやグラスに、全員が興味津々と言った様子だ。

「リュート様、先にいただいてください。私は、もう一つやることがありますので」
「え? じゃあ待ってる」
「いえいえ、リュート様はまずはスムージーで回復してください。あとは、キュステさんが持ってきた新製品を試すくらいですから」
「新製品? てか……ルナは最近、キュステとそういうやり取り多くねーか?」
「男の嫉妬ー?」
「うるせーわ!」
「ぎ、ギブギブギブ! 飲んだばかりのスムージが飛び出ちゃうううぅぅぅ」
「先に飲んでんじゃねーよ!」

 賑やかなリュート様と真白の横で、スムージーの味にご満悦のチェリシュとロン兄様が見え、更にその隣では、何故かグラスをあがめ奉るアクセン先生の姿が……
 い、いえ、飲んでくださいね? 崇めないでください、それは飲み物ですから!
 ロヴィーサ様にも笑顔が戻り、ホッと一息ついた。

「マリアベルも飲んでいてください、これはすぐにできますから」
「いいえ、お師匠様の全てをちゃんと見届けるのが弟子の役目です」

 キリッとした表情で言う彼女に笑みを浮かべて頷くと、お湯を沸かしてキュステさんが持ってきた新商品である粉を準備する。
 その香りから察したマリアベルは驚いた顔をしていたのだが、お湯で溶かして砂糖を混ぜてから冷たい牛乳を注ぎ入れ、それを砕いた氷が入っているグラスへ注ぎ、生クリームを飾り付けてから粉を軽く振りかけた。

「え……ルナ? この香りって……」

 驚き此方へやってきたリュート様は、入り口から覗き込み、香りの正体に気づいて笑う。

「新商品ってソレか!」
「はい、アイスココアです。どうやら、チョコレートを製造しているところが作ったのですが、知名度が低くて相手にされないとキュステさんに泣きついてきたみたいで……」
「なるほどな。こういう相談事も、ルナのところへ持ってくるようになったのか」
「今まではそれとなく断っていたようなのですが、私に一度話を持ってくるようにして、色々な食材を扱う商会の信頼を勝ち取っているみたいです」
「アイツって本当に商売上手だよな……」
「さすがは、リュート様の右腕ですよね」
「……まーな」

 どことなく嬉しそうに笑うリュート様の笑顔を見て、私とマリアベルは顔を見合わせてしまう。
 リュート様のこういうところが可愛いと感じたのだろうか、何かを言いたげな表情だ。
 しかし、彼のことをよくわかっているので、ここでは口にしない。
 追いかけ回されるとわかっているからだろう。
 まあ……真白を見ていればわかりますよね……
 テーブルの上でぐったりしている真白は、チェリシュになでなでされながらもスムージーだけは手放さないように抱え込んでいる。

「はい、リュート様。これは、あまり数を作れませんので、特殊クラスと黒の騎士団オンリーでお願いします」
「スムージーは大量に作ったから、他の科も飲みに来ているしな……」
「みんな足らなかったということですよね」
「だろうな……アレは、前提があるから足りているのであって、普通はアレだけじゃねーし」
「肉も追加して欲しいところだよね」

 ひょいっと入ってきて、私が新たに作ったアイスココアを並べたトレイを持ったロン兄様は、ニッコリ笑って「コレも美味しそうだね」と褒めてくれる。

「ここでの作業が終わったなら、みんなで集まっているから移動しよう。先ほどの話も詰めないといけないからね」
「そうですね。真白にもっと詳しく聞けたら良いのですが……」
「まあ、アイツなら教えてくれるだろ。変に隠すことしねーし。ロヴィーサの事も気になるからな」
「自分のせいだと責めていましたし……」
「アイツはまだまだ幼いんだよな……精神的にさ」

 リュート様と比べたら、誰だって幼く見えるのではないだろうか。
 色々と達観している部分があり、とても二十歳の男性が持つような落ち着きではない。
 いや……でも、元クラスメイトや幼なじみがからむと、年相応になるが……

「ロヴィーサは、5年ほど眠っていたから仕方ないよね」
「……え?」

 ロン兄様が不意にこぼした言葉に驚き、5年ほど眠っていたというのはどういう意味ですか? と思わず問いかけるのだが、3人とも知っているのだろう。顔を見合わせた後に、リュート様が口を開く。

「実は、アイツの祖父が実験中に薬品を暴発させてな。研究室にたまたま遊びに来ていたロヴィーサが気化した薬液を吸い込んじまったんだ。色々手を尽くし、最終的に時空神の力を借りてやっと目を覚ましたんだけど、事故から5年の歳月が流れていたんだ」
「そういうこともあって、ロヴィーサの肉体は19歳だけど……精神的には14歳なんだよ。その後のリハビリや教育で何とか日常生活を送れるようになったところで、召喚術師の才覚に目覚めて編入したんだよね」
「肉体的には問題が無くなっても、精神的なところはまだまだ支えが必要です。ですから、アクセン先生がそばについているというわけなんです」

 あの元気いっぱいのロヴィーサ様に、そんな過去が……
 思わず言葉を失っていたのだが、先ほど大泣きした様子も納得がいったし、幼いと感じる部分はそういう事があったせいなのだと理解もできた。

「まあ、アイツはアイツなりに自分の中で折り合いをつけているし、なんだかんだで……ほら、子供が大好きなモンドが面倒を見ているから、問題ねーだろ」

 リュート様が笑顔で指さす方向を見てみると、手持ちのポーチから薬草を取り出し、周囲に広げて一つ一つ説明をしながらチェックをしているロヴィーサ様の正面に座って、うんうん頷いているモンドさんの背中には、いつの間にかチェリシュが張り付き、頭の上には真白が乗っている。

「子供に好かれる体質ですよね」
「アイツは周囲を明るくするからな……空気を読まねー発言も多いけど」
「ああいう人が1人いると場が和みますし、リュートお兄様がいると、ツッコミが入るから余計に楽しいです」
「俺を何だと思ってんだ……」
「いやですねぇ、頼りになる兄に決まっているではありませんか!」
「お前はいつから満面の笑みを浮かべて、嘘を言うようになったんだ? うん?」
「嘘ではないですよ! 本心です! ろ、ロン兄様、背中を貸してくださいね!」
「うーん、いいけど……高いよ?」

 そんなことを言うロン兄様の周囲をグルグル回るリュート様とマリアベルを見ているだけで笑いがこみ上げてくる。
 遠征討伐訓練へ来ているとは思えないくらい平和な光景だ。
 スムージーを飲みながら、楽しげに談笑するクラスメイトや他の科の生徒も見えるのだが、肝心のリュート様は、私が一緒にいないとスムージーもアイスココアも飲んでくれないことはわかったので、彼の手を取り「一緒にいただきませんか?」と問いかける。
 すると、彼はその言葉を待っていたかのように嬉しそうに笑みを浮かべ、「行くか!」と言ってくれたのが何よりも嬉しかった。

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