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第八章 海の覇者

魔物討伐遠征訓練の真意

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「部屋の方は確認しなくていいのか?」
「あ……」

 忘れていたわけではないのですが、実物を見る覚悟が足らずに敬遠していたところもあります。
 ど、どんなお部屋になっているのか映像では見ておりましたが……あの時、オーディナル様に教えていただいた『異空間付与』という物を思い出しておりました。
 そういえば……リュート様のアイテムボックスって、自身の時空間魔法が誰よりも特出しているからこそ得られた効果だと、オーディナル様があとでコッソリ教えてくださいましたよね。
 異空間付与とは、物質に異空間をつなげ、物質の収納と取り出し可能な領域を付与するというもので、術者の能力によって条件や領域は変わります。
 そして、オーディナル様や創世神ルミナスラ様くらいになると、制限がなくなるというものでした。
 そう考えると、その空間を作り上げた上に、人の出入りを可能にして部屋を作り上げた創世神ルミナスラ様の、この異空間付与に対する力の入りようが理解できるというものです。
 それを踏まえながら、この部屋とリュート様のアイテムボックスと、チェリシュから貰った鞄の『異空間付与』について説明していたら、リュート様は知らなかった事実に驚きながらも、妙に納得したように頷きます。

「なるほどな……ってことは、俺のアイテムボックスは、スキルの一つというよりは、時空間魔法の影響だったのか。……ってことは、時空間魔法が一番得意ってことになるのか? 光や雷のほうが威力が強いと考えていたのに……」
「オーディナル様のお話ですと、神族の間で空間付与は珍しくはないのですが、人で使える者は、ほとんどいないということでしたから、人の域で考えると、そういうことなんだと思います」
「確かに、時系統の魔法だけは、空間すら操る術式を時空間魔法と位置づけるくらい特別視していることだし、その説明に納得がいく。……しかし、人が知り得ないような情報を、ルナが相手だったら惜しみ無く与えてくるところが、オーディナルだよな」 

 それを言うなら、私だけでは無くベオルフ様も同じですし、もしかしたら、私よりもたくさんの知識を得ている可能性だってあります。
 元々、頭の回転が速い彼のことですから、私よりも理解力がありますし、オーディナル様の言葉1つで、どれだけのことを理解しているのか……考えるだけでも恐ろしい。
 私やオーディナル様、兄や時空神様の言葉から、様々なことを知り、いらないことを口にしない聡明さは、『さすが!』の一言に尽きます。
 学園を首席で卒業したは実力は伊達ではない……ということですよね。
 文武両道を絵に描いたような人です。
 でも、それはリュート様も同じかも……?
 頭の回転は速いですし、武術は言うまでもありません。
 性格は、とても面倒見が良く、お優しいのですもの。
 ……そう考えると、二人はよく似ているかもしれません。
 ただ、ベオルフ様の場合、私を弄って遊ぶことを趣味にしておりますので、そこは大きな違いだと思えました。
 まあ……リュート様も、時々……弄ってきますけれど、なんだか……違うのですよね。
 何がと問われたら言葉にするのは難しいのですが、ベオルフ様のはサラッとしているのに対し、リュート様のは……うー、うーん……トロリとしているというか、なんというか……説明するのが難しい感覚なのです。

 だ、駄目です。
 下手に考えたり思い出したりすると頬が熱くなりそうなので、部屋の中を確認しましょう。

 覚悟を決めて扉に手をかけ、ゆっくりと扉を開くと、映像で見たままの大きめなベッドとソファーとテーブルが完備されており、クローゼットもありました。
 この空間が丸々『異空間付与』されたものであることが驚きです。
 壁の向こうには何が広がっているのか……考えるだけでも怖いですよね。

 ここまでは、映像で見たままの光景だったのですが、室内を見渡した私は、出入り口の右側の壁に、小さな扉があることに気づきました。
 はて……ここは?
 扉を開いてみてみると、そこはトイレでした。
 あ……これは嬉しいですっ!
 野外活動だと、トイレの問題はかなり大変だと聞いておりました。
 お風呂は、洗浄石のおかげで体を清潔に保つことは出来ます。
 魔物の返り血などを浴びたままにしていると、そこから毒を取り込むこともあると言いますから、私やチェリシュは常に気をつけなければならないとテオ兄様に注意されました。
 神力を持つチェリシュや、神族に近い力を持つ私には、毒にしかならないだろうというのがテオ兄様の意見でした。
 この件については、オーディナル様にもお窺いしてみましょう。
 何か他にも注意した方が良いことがあるかもしれませんし、万が一病気になった時の対策なども得られるとありがたいです。

「そんなにじっくり眺めるくらい、トイレが気に入ったのか?」
「じー……なのっ」
「あ、え、えっと……ほら、外でしたらトイレって……大変だと聞いておりましたから、嬉しいなぁと」
「そうだな。一応、拠点作りの時に仮設トイレを作るけど、女性は気になるらしい。我慢しすぎて膀胱炎になる人も出たって聞くし、嬉しい配慮だな」
「本当に助かります」
「ルナは、この部屋があるから良いけど、他の連中にもここを使わせてやることはできないから、その辺は配慮して作ってやんねーとな」

 私はよくわかっていなかったのですが、魔物討伐遠征訓練は、野営地が決定すると拠点作りから始まるそうです。
 アニメや漫画であるワンシーンのように森の中を歩き回り、魔物を討伐することが第一では無く、ベースを築き、そこから行動範囲を広げていくのが基本だということでした。

「まあ、大人数で魔物が出る森へ滞在するのに、拠点が無ければ動けないだろう? 俺一人なら荷物を全てアイテムボックスに入れちまうが、他の連中はそうはいかねーし、大荷物を抱えたまま相手の住み慣れた地で戦闘なんて、正気の沙汰じゃねーからな」

 た、確かに……
 こちらは、いろいろと準備をして持って行くので大荷物ですし、人は休息を取らなければなりません。
 それを安心して行えるように、襲撃されても壊されないような拠点を短時間で築くことは、重要なことでしょう。
 サバイバル系のゲームでも、素材集めと拠点作りは基本ですものね。
 戦うための基盤がなければ、蹂躙されるだけです。

 この知識は、災害時にも生かされるから必要なのだと、リュート様は教えてくださいました。
 魔物に襲われて壊滅した村でも、学園の出身者がいれば、死者が少なくなるそうです。
 全ては、この魔物討伐遠征訓練で培われた知識が役立っているのでしょう。

「俺たち騎士科は何度も訓練するけど、他の学科はそこまでやらねーからな。魔物討伐遠征訓練で学ぶことは多いんだ」
「学ぶこと……ですか?」
「勘違いしているヤツは多いが、魔物討伐遠征訓練とは魔物との戦闘が中心じゃ無く、相手のテリトリー内で全員揃って生き延びるには、何が必要か、何が出来るか、どういう連携を取っていかなければならないか───みたいなことを学ぶ場なんだよ」

 そういう目的があると知っているリュート様は、すでに慣れた作業なのでしょう。
 まるで、先生に教わっているようです。

「それに、サポートとして来ると言うが、魔物と戦うのをメインで動くのは卒業生だ。今回参加予定のメンバーが魔物と遭遇して、まともに動けるはずがない。だから、俺たち在学生は先輩たちからノウハウを得て、卒業後、同じ状況に置かれることを想定しなければならない。レポートも、魔物との戦いを重視したものではなく、主に拠点や連携を作る上で必要だったことを課題として出される」
「リュート様は……ずいぶんと詳しいのですね」
「そりゃ、俺は本来ならアイツらと同じところにいたはずだからな」

 苦笑と共に告げられた言葉から、問題児トリオを筆頭とする元同級生の方々を思い出しました。

 卒業生の方々のように慣れた者をつけ、本当にそれを理解しているのかを知ること───
 特に、黒の騎士団の方々には必要なことでしょうし、命に関わります。
 これがわかっていなければ、もう一度やり直しだと言われる理由がわかった気がしました。

 魔物との戦闘は起こるでしょうが、私には何が出来るのか……それに重点を置いて動きましょう。
 魔物を倒すことが誉れでは無いのだと、リュート様が教えてくださいましたから……

 そうですね、バックアップも大事なお仕事ですっ!
 お腹が空いたら力は出ません。
 特に、リュート様は力を使えば使うほどお腹が空くのですものっ!
 お食事をたくさん準備しなくてはなりませんね。
 キャットシー族がいない状況下で食事を作るのです。
 他の方々も、ここでかなり躓くでしょう。
 食事を軽んじていたら、とんでもない目に遭いますよっ!?

 私のお料理で、リュート様のお腹を満たして、いつも万全の体制にしておかなければなりません。

 そのためにも、カレーは必須ですよねっ!
 今日は、リュート様に内緒でカレー作りが最大の目標です。
 キュステさんが知っているのなら、協力していただきましょう。
 アレン様とキュステさんがいたら、きっとバレずに済む方法を考えてくださるはずです。
 カレー作りで最大の問題は、匂いですよね……
 知らない人にはわからないでしょうが、リュート様にはなじんだ香りですもの。
 これだけはどうにかしないとっ!

 タイムリミットは夕刻まで───
 今日もいろいろと予定が詰まっているので、タイミングが難しいですね。
 でも、きっと……だ、大丈夫。
 何とかなります。

「もーちゃんは、ここで待機なのっ」
「ルナがエナガ姿で寝る用の籠も入れておかねーとな」
「忘れずにー……なのっ」
「ルナ、寝心地は確かめなくて良いのか?」
「ルーも、ごろーんごろごろーなのっ」

 考え事をしていた私は、いつの間にかベッドの縁に座り込んでいたのですが、リュート様とチェリシュはベッドの上で、無邪気にゴロゴロしておりました。
 この父娘は目を離した隙に……か、可愛いのですからっ!

「せ、せっかく身支度を調えましたし……」
「もう、チェリシュの髪はぐちゃぐちゃだが?」
「ぐちゃーなの……ご、ごめんしゃーい……なの」

 しゅんとしてしまったチェリシュを、ベッドの上で抱きしめて「可愛いので良いのですっ」といったら、嬉しそうににぱーと笑ってくれました。
 その笑顔で安心した私は、次の瞬間、何故かリュート様に引き倒され、チェリシュと一緒に彼の胸板にダイブすることになってしまい、目を丸くしてしまいます。
 慌てて彼を見ると、柔らかな笑みを浮かべて此方を見る不可思議な瞳と、バッチリ視線が合ってしまいました。

「寝心地は?」
「え、えっと……か、かたい……かなぁと……」
「こんなにふかふかなのに?」
「だ、だって、私の下にはリュート様がいらっしゃるではありませんかっ、下にあるベッドの感触なんてわかりませんっ」
「そっか……それもそうだな。柔らかくてふかふかして、いい匂いだ」

 そ、それは……ベッドの感想ですよね?
 意味深に目を細めて微笑むリュート様を直視できずに視線をそらした先で、チェリシュが「むぅ……」と唸っていましたが、どうしたのでしょう。

「ベオにーにのほうが、硬かったの」
「……マジか」

 何故か、リュート様はショックを受けたような声を出しますが、気にするところでしょうか。
 そもそも筋肉量が違いますし、リュート様とベオルフ様では、目的とした鍛え方が違うではありませんか。

「基礎練を増やそう……」
「おやめください。自分のペースでお願いします。それに、ベオルフ様の武器は槍ですし、もともと耐久力特化なのですから、リュート様と向かっている方向が違います」
「いや、しかし……」
「リュート様のしなやかさは、そうそう身につけられるものではありませんし、此方の方が私は好みですから、無理はしないでください」
「……好み」

 や、やってしまいましたああぁぁぁっ!
 し、失態です。
 思わず私の本音がポロリ……で、ではなくてっ!
 変なことを言ってしまいました!

「ベオルフの体よりも、こっちの方がいい?」
「あ、あちらは安心しますが……」
「安心……」
「リュート様はドキドキしてしまいますから……」
「……そっか。なら、このままでいいな」

 上機嫌で微笑むリュート様の方は見ることが出来ず、何故かぎゅーっと抱きついてきたチェリシュを抱きしめ返しました。

「チェリシュは、ルーが一番ふかふかで、だーい好きなのっ」
「それは俺も……」
「私の方が鍛えなければならないと言うお話でしょうか」
「何故そうなる。ルナもそのままを維持していてくれ。俺はこのままが……」

 私の背中を撫でたリュート様は、そこまで言って言葉を切り、背中から腰を撫でたかと思うと、今度は肩から腕までを撫でて、渋い顔をされました。

「いや、もう少し健康的な体型になったほうが好きだな」
「それはすなわち、筋に……」
「違うっ! 肉をつけてくれって言ってんの。折れそうで怖いから、肉をつけろ、飯を食え」
「チェリシュも、そう思うの! 食べないと、メッ! なのっ」

 こ、これはまずいですね。
 二人からジトリと見つめられ、私は小さな声で「た、食べます」と答えるまで許してもらえず、がっちりとホールドされながら、嬉しいやら困ったやらで……
 リュート様とチェリシュにあまり心配をさせないように、食事も少しずつ量を増やしていこうと思いました。


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