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第五章 意外な真実と助っ人

アナタの名前は

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 ベオルフ様の手は未だ私をシッカリ守っているので抜け出すことが難しく、わずかな隙間からオーディナル様の姿を改めて見つめます。
 やっぱり、リュート様に似ている……外をめぐる魂は、神々のマナの輝きから誕生したと聞きましたが、リュート様はオーディナル様のマナの輝きから生まれた可能性が高いですよね。
 だから、私とも相性が良いのでしょうか。
 リュート様の召喚術は、本当に私を召喚したものだったのでしょうか……それとも、他の誰かであったものを、オーディナル様が干渉して捻じ曲げた……とか?
 その召喚される相手が、ミュリア様だった可能性は……?
 変……ですね、何だかさきほどからそう考えるように流されている気がします。

『すまないね。奇妙なものがあったものだから、ちょっと追い払っていた』
「だと思いました。すみません、手を煩わせてしまって……」
『いや、問題ないよ。むしろ、よく色々聞き出してくれた。感謝する。それと、ベオルフ。申し訳ないが、僕の愛し子は随分と疲れているようだから、魔力を補給してもらうついでに、君からも補給してあげて欲しい』

 やけに打ち解けたと言うか……、ベオルフ様とオーディナル様の距離感が近いように感じますが、何かあったのでしょうか。
 この短期間でここまで仲良くなれるベオルフ様はスゴイですよね。
 意外とコミュニケーション能力が高い……とか?
 表情はほとんど動きませんけど、会話に苦労した覚えもありませんし、礼儀正しくユーモアセンスもありますから気に入られた可能性もあるのかしら。

 そんなことを考えていた私を守る手を緩めて覗き込んできたベオルフ様を見ようとしたのですが、あまりにも周囲がまばゆくて一度目を閉じます。
 おそるおそる再び目を開いたあと、辺りを見回しますが、私たちを襲おうとしていた闇は跡形もなく消えておりました。

「ありがとうございます」

 気にするなというように目を細めるベオルフ様の手のひらに、感謝のすりすりをしてから、オーディナル様とカーバンクルを見つめます。
 こうして、イメージなどではなくシッカリハッキリ実態を持ってお会いするのははじめて……ですよね?

「オーディナル……様……ですよね」
『そうだね。こうやって直接言葉を交わすのは初めて……ではないが、初めてかな?』

 同じことを考えていたことに苦笑が浮かびます。
 そうですよね、失われた記憶だけではなく、あちらへ行ってからも助けていただいておりますもの。
 はじめましてと言うには、何かが違う。
 だから、「そうですね」と笑って言うと、オーディナル様は優しく微笑まれて、ベオルフ様が呆れたような顔をしているのが視野に入ります。
 しょうがないではありませんか、事実なんですもの。
 そう訴えるように見上げていると、ベオルフ様の指が私の頭をゆっくり撫でていく。
 あ……な、なんだか、ソレ良いですね。
 とっても気持ち良いです。
 力加減が絶妙で……ロン兄様と同等……いえ、上回りそうな予感!
 もっと撫でてください。
 そうおねだりするように頭をこすりつけると、ベオルフ様の頬が少しだけ緩んだ気がしました。

「ねーねー、ベオ。ルナって小鳥なの?どうして小鳥になっているの?」

 ベオルフ様の体を軽快に登ってきたカーバンクルは、私の方を見て不思議そうに首を傾げますが、その姿をどこかで見た気がしてこちらも首を傾げます。
 私が変じているカーバンクルにそっくり……というか、あれ?
 あっ!この子を見たことがありますよ!
 リュート様に改めてカーバンクルに変じられるようになったのだと説明して、イメージした時に見えた子ですよね。

「アナタは……お花が咲き乱れる原っぱでよくお昼寝をしていましたよね。私がつまずいて、ベオルフ様が助けてくれようとして一緒に転がって……」
「え?覚えているのっ!?」
「いえ……断片として見たことがあるというだけで……ごめんなさい」
「ううん!それだけでもボクは嬉しい!」

 無邪気に「わーい!」と喜び、ベオルフ様の肩で飛び跳ねる元気の良いカーバンクルは、チェリシュとは違った愛らしさがあります。
 で、でも、ちょ、ちょっぴり激しいでしょうか。
 お、落ちますから、その勢いは私が転がり落ちますから!
 ベオルフ様の手のひらの上で跳ねそうになる体でバランスを取っていると、彼の手が何かを察して私を包み込んでくれました。
 お礼を言おうとして見上げた彼の瞳に、なんとも言えない感情が見え隠れします。
 あ……これは、何か呆れているというか、絶対に私に対して失礼なことを考えている時の感じですよね!

「ベオルフ様?何をお考えですか?」
「………………なんでもない」
「いまの間はなんですかっ!?」

 やっぱり!
 どうせ、私の運動神経が……とか考えていたのでしょうっ!?
 私はそれほどドジではありませんし、運動神経も……た、たぶん……酷くありません。
 失礼ですという抗議もこめて、彼の手のひらをツンツン突きます。
 すると、小さな笑い声が漏れ「くすぐったい」と言われました。
 それでもツンツンしていたら、ふわりと包み込まれてしまい、こう……手で包まれるって幸せな感じですよね。
 ぬくぬくして、人間の体では絶対に味わえない安堵感です。
 全身をふとんでくるまれている幸せという感じでしょうか……それが一番近い気がしますが、それとも少し違う絶対的な安らぎは、ベオルフ様の手だから感じているのかもしれません。

「すごく幸せそうだね」
「そうだな。寒かったのか?」
「すこーしですよ?すこーし」

 カーバンクルが興味津々に私の様子を見ているのに対し、ベオルフ様は心配そうです。
 うふふ、ベオルフお兄様は心配症ですよね……なんて、本人にはちょっぴり照れて言えませんが、心のなかで考えるくらいなら良いですよね?
 それに、いまはぬくぬくしておりますから、ご心配なく。
 あったかぁいと思わず呟いて手のひらにすりすりしていたら、二人と一匹から笑い声が漏れました。

「極楽ーって感じだねっ」
『全く、お前たちは先程まで危なかったというのに、緊張感がないな』
「えー?それをオーディナル様が言うのー?」

 このカーバンクルは、オーディナル様へのツッコミに容赦がないですね。
 というか……とっても仲が良い感じでしょうか。
 そんな会話をしてジャレておりますが、私たちの間では少量ですが魔力譲渡が行われており、ベオルフ様の方からも陽だまりのぬくもりが伝わってきます。
 相互交換という感じですね。
 これが何なのかわかりませんが、もしかしたら……ベオルフ様を通してオーディナル様の力を受け取っているのでしょうか。
 まだ憶測の域ですが、ソレが一番近いように思います。
 そうすると、ベオルフ様自身もオーディナル様の力を得ているということになりますが……
 この力の受け渡しを行っていて感じる、互いの力の共鳴みたいなものは、どんどん強くなっていっているように感じますし、ベオルフ様の力そのものが強く大きくなっていっているのではないでしょうか。
 もしかしたら、それが本来の力……という可能性だって捨てきれません。
 イーダ様が浄化できず、十神の方々だって取り払うことは難しいとされる呪いに、唯一無効化し対抗できるという時点で規格外と言えます。

「そうだ、ルナ。ボクの名前は覚えている?」
「すみません……名前までは……」
「そっかぁ……」

 唐突な問いかけに驚きましたが、目の前のカーバンクルの名前までは思い出せていないことを告げると、耳と尻尾が垂れ下がってしまい、明らかに落ち込んでしまった様子に焦りを覚えました。
 あ、あわわわっ!
 ど、どうしましょう、どうしたら!
 私がオロオロしていると、ベオルフ様が私に問いかけます。

「彼に名前をつけるなら、なんと名付ける」
「え?名付ける……ですか?突拍子もないですね」
「ベオにも質問したの!ボクの名前、何だと思うー?って」

 なるほど。
 だから、その問いかけだったのですね。
 それと同時に、ベオルフ様がどういう返答をしたのか気になります。

「ベオルフ様はなんて答えたのですか?」
「カーだ」
「……はい?」
「だから、カーだと言った」

 聞き違いかと思い問い返したのに、返ってきた答えは同じでした。
 ベオルフ様……まさかですよね?
 その名付けの理由は……まさか……ですよね?
 一縷の望みをかけて再び問いかけます。

「何故そうなったのかお伺いしても?」
「カーバンクルのカー」

 ネーミングセンス皆無ですかっ!?
 あり得ません!
 名前を何だと思っていらっしゃるのですっ!
 彼の手のひらを強めについばむと、さすがに痛かったのかベオルフ様の手がビクリと震えました。

「もう!名前を何だと思っているのですか、もうちょっと考えてください!カーバンクルのカーって、愛称と名前は別物ですよっ!?」

 私にそう言われた彼は、少しだけ驚いたように目を丸くしたあと、物言いたげにカーバンクルの方を見たのですが、その視線の先にいたカーバンクルは「ぷっ」と吹き出したかと思ったら、ケタケタ笑いだしてベオルフ様の肩から転げ落ちてしまいます。
 怪我はないかと心配して落ちたカーバンクルを見つめていると、どうやら全然ダメージを食らっている様子は無く、ゴロゴロ転がりながら笑っておりました。
 笑い上戸ですか?

「おっかしー!昔と同じこと言ってる!さすがはルナ!うわぁ、変わってなーい!」

 そうですか、変わっていないのですか。
 封じられた記憶を取り戻したら、私の何かが変わるのではないかと思っておりましたが、変わらないこと言われた一言に安堵を覚えました。
 この子にとっても良いことですよね。
 嬉しそうに笑い転げるカーバンクルは、私たちの記憶が封じられることで寂しい思いをしたはずですもの。
 その子が無邪気に笑っていてくれることが、とても嬉しく感じます。

「では、ルナティエラ嬢ならなんと名付ける」

 ベオルフ様にそう問われて、私はカーバンクルを見つめ、名前を思い出そうとしますが……欠片も思い出せません。
 でしたら、ここで考えるしかないですよね。
 うーん……なんて名付けるでしょう。
 聖なる御使いであるカーバンクルの中でも、きっとこの子は特別です。
 人の言葉を理解し、話すことが出来る。
 しかも、記憶の中にあったころよりも流暢に喋っているのですから、とても努力してくれたのでしょう。
 そんな可愛らしくもわんぱくでいじらしいこの子の名前……

 不意に思い出したのは、前世で飼っていた猫でした。
 私が高熱を出すと心配して枕元にずっといた、心優しい子。
 わんぱくで部屋の中を駆け回っていたかと思ったら、ゴロゴロ喉を鳴らして父や母に甘えている姿とは違い、私たち兄妹が落ち込んでいたり、泣いていたりすると、真っ先に飛んできて慰めてくれました。
 私が高校生の頃に亡くなってしまい、家族揃って大泣きした覚えがあります。
 その子とこの子が重なって見え、思わず呟きました。

「ノエル……ノエルです!どうですか?」
「うん、ボクはノエル。ノエルだよっ!やっぱり、ルナはルナだよね。ベオもベオだったし、変わらない!ぜーんぜん変わらないよ、オーディナル様っ」
『良かったな』
「うんっ!」

 わーいわーいと私たちの周りを元気いっぱいに飛び跳ねるノエルと、嬉しそうに見守ってくださるオーディナル様。
 そんな光景が……とても懐かしくて胸に訴えかけてくるものがありました。
 こうして、オーディナル様に見守られ、ノエルとお話しながらベオルフ様と共に和やかに過ごす日常が以前にもあったのでしょう。
 私たちが思い出せない記憶は、とても優しくあたたかいものに満たされていると、信じて疑いようもありません。
 だからこそ、何故封じられなければならなかったのか、何故私たちは離れなければならなかったのか、その疑問だけが心の片隅に残りました。

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