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第二章 外堀はこうして埋められる

あんしんあんしん……なの

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 アレン様にいろんな話を聞いていただいて、リュート様は少しだけ安堵したような様子で会話を楽しんでいる様子でしたが、チェリシュがうとうとし始めたのに気づき声をかけます。
 しかし、ほとんど夢の中なのか返答はとても曖昧で、今にも力を失って転がり落ちそうで危ないと抱え直している私の様子を眺めていたアレン様は「忘れておったわ」と呟いたあと、首をかしげている私に説明してくださいました。
 季節の女神様は自分の担当季節の最初のひと月、力の消費が激しいらしく、回復を図るためによく眠るそうです。
 特にチェリシュが担当する春は生命力を活性化させるものが多いため、4人の中では一番力を消費してしまうようで、疲れ果ててどこでも寝てしまうという事態にまで陥り、4月はマナ濃度が地上で一番濃い竜族の国で保護していたらしいのですが……今回、そこから恋の女神様に無理矢理連れられて、こちらにやってきたということでした。
 眠いなら、アレン様とお父様の使っている部屋で寝るか?とリュート様に問いかけられたチェリシュは、必死に首を左右に振ったあと私にぎゅうっとしがみつきます。
 だったら早く帰ろうと決めたリュート様の行動は、とても素早いものでした。
 急いでキュステさんを呼び、今後の予定を簡単に説明したリュート様は、明日も店に顔を出すと約束し、後のことをキュステさんとアレン様に任せ、私を伴い寮に戻ることにしたのです。
 眠くなってずっしり重くなったチェリシュをリュート様が抱え、私と並び寮に戻ると、意外なことに昨日はあれだけ賑わっていたロビーに人気が全くありませんでした。
 どうやらお休みの日は遅くまで帰ってこない方も多く、人によっては外泊届を出して家から学園の教室に向かう方もいらっしゃるそうです。
 だから、月曜の朝の鍛錬は基本お休みなのだそうで、明日の朝は少しゆっくりでも大丈夫だと笑ってくださいましたけど、朝ご飯と昼ご飯のことを考えると、やっぱり仕込みをしておきたいのであまり変わらない朝になりそうですね。
 人気のない寮の廊下を歩き部屋に戻ると、リュート様に抱えられたチェリシュはうっすらと目を開き、眠そうにまぶたを手の甲でさすりながらあたりを見渡しました。

「これからはここがチェリシュの家だ。好きにしていい。とりあえず、洗浄石できれいにしてパジャマ着せて寝かせるか」
「そうですね。早くベッドに運びましょう。ゆっくり休めませんもの」

 リュート様が洗浄石でチェリシュをきれいにしてくださっている間に、荷物から可愛いもこもこパジャマを出して、どちらが着たいか聞く暇もなく、うさ耳がついた白い方を着せてしまいます。
 う、うわーっ!写真!いえ、記憶の水晶でこれは撮らなければ!と……思うのですけど、眠そうなチェリシュを放置で撮影会はかわいそうですよね。
 明日の夜まで我慢……もしくは、朝までの我慢です!
 リュート様もそう考えていたのか、少しだけ残念そうにため息をついて、座ったままのチェリシュをベッドに横たえました。

「ほら、チェリシュ。何も考えずにもう寝ちまえ」
「んー……リュー、ルー……ぎゅーしてなの」
「そうだな」

 チェリシュを中央に、私とリュート様はチェリシュを抱きしめます。
 あ、あの……リュート様?チェリシュだけでいいのです……けど……いえ、嫌じゃありません!
 すごく嬉しいですっ!
 思わず顔がにやけてしまうくらい、嬉しくてしょうがありませんが、今はチェリシュのことが気になりました。
 すりすりとすり寄ってくるチェリシュは、しばらく私たちのぬくもりを感じて安堵したのか、ようやくふにゃりと微笑みを浮かべます。

「リューがいて……ルーがいる……の……あんしんあんしん……なの」

 こてりと力を抜いたチェリシュは、ぎゅーっと私に抱きついたあと、力尽きたように眠りに落ちていったようでした。
 チェリシュの静かな寝息を聞きながら、私たちは顔を見合わせます。

「安心……か」
「いろいろあったのでしょうね。私と同じく……明日の朝、目が覚めたら夢だったなんて言われたらって不安を覚えたのかもしれません」
「ルナも抱きしめていたら安心したもんな」
「はい。人のぬくもりは……いいえ、リュート様のぬくもりはとても安心しますから」
「……そっか」

 柔らかな笑顔を見せてくださったリュート様は、そっと私を引き寄せてチェリシュごと柔らかく包んでくださいました。
 そう、このぬくもりです。
 リュート様のこのぬくもりが、私に安堵をもたらすんですよ?
 チェリシュも眠っているはずなのに、口元には柔らかな笑みが浮かんでいて、とても安堵している様子がうかがえます。
 良い夢でも見ているのでしょうか。
 遠く離れた父と母に会える夢だといいですね。
 柔らかな髪を撫で、頬をすり寄せると、さらにリュート様の気配が近づいて、優しく大きな手が私の頭を撫でてくださいました。
 ふふ、嬉しくてうっとりしてしまいます。

 しかし、このままでは子供を寝かしつけようとして寝てしまったなんていうシチュエーションになりかねません。
 私はまだ今から仕込みがあるんですよ?
 イカの塩辛と鰹節と……何よりも、パンの種……あっ!

「お酒もらってくるの忘れちゃいました……」
「ん?お酒ならあるぞ?」
「キュステさんが蜂蜜酒の品質を保つのに、澱を捨てるって言ってましたので、それをいただこうと……」
「澱を?」
「澱というのは、酵母の塊なんです。ですから、それを使って酵母を起こそうと考えていたのですけど、もらってくるのを忘れたらできませんね」
「へぇ……アレって酵母なのか。なるほどね」

 サラ様のところで実験したいといった内容の中に、お酒を使って……と言っていたことを思い出したのか、リュート様は納得したように頷きました。
 ただ、チェリシュを見ていて考えたことが一つあります。
 これは……チェリシュに食べてもらいたいのかもしれません。

「リュート様、チェリシュからたくさんベリリをいただきましたよね」
「ああ、まだまだあるぞ」
「ベリリで酵母を起こそうと考えているのですが、いかがでしょうか」

 そういうと、彼は驚いたように目を丸くして私を見た後、こてりと首をかしげました。
 ヤダ可愛い……ではなくって!

「ベリリで酵母ってできるのか?」
「果物ならできると思うのですが、時間がかかるかもしれません。それに、ベリリで作った酵母をストレート法で作ると、ベリリの香りがほんのりするパンが焼けるのです」
「あ……チェリシュにか?」
「はい。最初は食事パンがいいかなって考えていたのですが、チェリシュの回復も視野に入れたいので……ダメ……でしょうか」

 一番最初に食べてもらいたいのはリュート様といいながら、今考えているのはチェリシュの回復です。
 リュート様には引っかかるところでしょうか。

「なるほど。それなら、甘いパンがいいかもな。ベリリのジャムも添えてやったら美味しいかも。その酵母、作れるなら作ってくれ。きっとチェリシュも喜ぶ」
「いいのですか?」
「もちろん。俺もベリリの香りがするパンを食ってみたい。旨いだろうなぁ」

 優しい表情で笑いかけてくれるのが嬉しくて、心が跳ねたような気がしました。
 こういうリュート様の優しいところが、とても好ましくて……ものすごく嬉しくなってしまいます。
 リュート様とこういう話をするのが本当に好きなのだと実感して、テンションが上がっていくのがわかりました。
 でも、チェリシュが寝ているから自重ですね。

「カスタードクリームを入れてみるのもいいかもしれません」
「お!それは絶対に旨い奴だろ!」
「リュート様、声をおさえてくださいっ」
「あっ」

 テンションが上がったリュート様に「シーッ」と言って声を抑えてくれるようお願いすると、彼は慌てて口を手でふさぎました。
 恐る恐るチェリシュを二人で見ましたが、すやすやと気持ちよさそうに眠っております。
 セーフですね。

「ダメだ、ベッドの上で話をしていたら起こしちまうかもしれねーな。よし、ここはお前の出番だ」

 そういって取り出されたのは、チェリシュ命名のもーちゃんでした。
 私とチェリシュの間にもーちゃんを挟むとチェリシュの小さな手が反応し、もーちゃんにぎゅーっとしがみつきます。
 ぐにゃりと形を変えたもーちゃんの顔が、助けを求めているように見えましたけど……気のせいですよね。
 助けることはできませんし、チェリシュのためですから頑張ってください。

「これで大丈夫だろう。ルナ、あっちで話をしようか」
「はい」

 二人で声を抑えながら話してから、ソッとベッドから抜け出します。
 このままだと何もしないで眠ってしまいそうでしたから、助かりました。
 部屋を薄暗くして間接照明だけつけたリュート様は、チェリシュの頭を優しく撫でてから寝室を出ます。
 私は布団をかけ直し、ぷくぷくした頬を数回撫でて外へ出ると、リュート様がソファーの上で「おいでおいで」と手招きをしてくださいました。
 誘われるままソファーの隣に座ると、彼は私の顔をみつめて「お疲れ様」と優しい声でねぎらってくれますが、それはリュート様のほうですよ?

「ベリリで酵母ができたら、甘い香りのパンができるのか」
「ストレート法で作るとそうなりますが、そこからクイックヨーグルト酵母を作ろうと考えております。ヨウコ君の発酵石で作った器は3つですが、イカの塩辛と鰹節を作りたいですから、実験したかった内容よりも、確実な手法でどうなるのかという確認が先かな……と」
「なるほどね。確実な方法から、手を抜く方法を模索したほうが早いかもな。それに、パンの作り方を1から見てみたいから、そっちのほうが助かるかも」
「見てみたいのですか?」
「ホームベーカリーみたいな物を作りたい」

 あ……また仕事を増やしましたねっ!?
 私の顔色が変わったのを見て慌てたのか、首をぷるぷる横に振ったリュート様は慌てて弁解します。

「ち、違う、すぐにっていうわけじゃねーよ!?いずれだ、いずれ!」
「本当ですか?」
「すぐすぐ必要な物は、炊飯器みたいに沸騰と保温ができる調理器と、フライヤーだろ?あとは、ヨウコの発酵石の器に温度を一定に保つ術式を刻んだ魔石を入れるくらいだ」

 その魔石なら片手間でできるけどなと笑いますが、一般的に簡単だと言えるような難易度ではないですよね?
 アレン様が魔石の術式について話を聞いていたとき、ものすごく呆れたような顔をなさっていましたもの。
 あれは、そんな簡単にいうが、それをできるのはリュート様だけだと言いたかった表情です。
 間違いありません。
 魔法の術式に関してのリュート様の知識は、他の方々から見てかなり異質なのだと、昨日と今日だけで十分に理解できましたもの。
 術式の多重展開だって、本来あれほどの数は出せないとロン兄様もおっしゃってましたし……
 
「リュート様の術式は、他の方々とは段違いの物だと理解した上でおっしゃってくださいね」
「うっ……い、いや、でも……そう難しい物じゃないんだぞ?」
「どこがですか。あの速度であれだけの数を展開するなんて普通はできないと、ロン兄様もおっしゃっておりました」
「あー、えーと、だからつまりだ。ある程度術式にはパターンがあるんだよ。そのパターンを図形登録しちまってるから、それを組み合わせて、あとは詳細を描き込めばいいだけなんだ」
「え?」
「つまり、フローチャートみたいなものだな。だから、他の術式と比べると、俺の物は図形が多い。図形にあらかじめよく使う術式を登録しておいて、その中に術式文字を入力して迅速に発動させる。よく見てみると、魔法の系統によって同じ様式にまとめられている」

 考えながら説明してくれるリュート様の言葉に、聞き慣れない単語はありましたが、その後の説明はわかりました。

「つまり、いろいろなパターンがあって、よく使う物を図形化して登録しているということですか?」
「そういうこと。それを組み合わせることによって、誰よりも早い速度で術式を展開しているだけで、たいしたことじゃない。1から組み上げるものと、パターンを組み合わせて微調整するものでは、全くスピードが異なるってだけのことだな」

 なるほど……パターンを登録して速度UPをはかる。
 リュート様は色々考えた上で術式を使っているのですね。
 手間だし苦労するし人にはわからない物が多いけど、より緻密で扱いやすいものができるんだと言うリュート様の笑顔はとても良い感じです。
 本当はすごく大変だったのだけど、後から思い返せばやって良かったと実感している様子でした。
 
「そう考えると料理も同じだよな。手間暇を惜しんだら、旨いものはできない。ルナの料理を見ていて思うんだ。面倒だろうに手を抜かないところがすげーなって素直に思う」
「面倒じゃありません。だって、それをすれば美味しくなるってわかっていますし、何よりリュート様の笑顔が見たいのですもの。そのためでしたらいくらでも頑張れます」

 ふふっと笑って言った私の顔を凝視したリュート様は、にじむような笑みを浮かべたあと、私をぎゅっと抱きしめてくださいますが……な、何だか少しだけ体温が高いような?
 そういえば、アレン様に勧められてお酒を飲んでいましたものね。
 泥酔はしないけど、体に入ったアルコールは正常に働いているということなのでしょうか。
 ちょっぴりドキドキしてしまいます……い、いえ、ちょっとじゃなかったです、すっごくドキドキしてますよっ!?
 
「ルナのそういうところに、俺は随分助けられているんだ。ありがとう」

 優しく甘い声は、耳朶をくすぐり私の中に溶けていきます。
 リュート様の心からの言葉は、いつも私を癒やしてくれるのですが、そのことに気づいていない様子でした。
 この方はこれから何気ない言葉で、どれほど私を優しく包み込んでくださるのでしょう。
 うっとりと腕の中に身を預け、ただゆったりとした時間を過ごす。
 それは、何よりも贅沢なご褒美のように感じました。

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