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第二章 外堀はこうして埋められる

初めて見るスライム車

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「グレンタール、ルナとチェリシュも乗るから頼んだぞ」

 海浜公園の入り口でリュート様が声をかけ、グレンタールはコクリと頷くと鬣が仄かに輝き、背に青紫色の水晶で出来たような鞍が出現した。
 座席が3つ……え?この子が作り出したんですか!?
 鞍に触れてみると、低反発枕を思い出させる感触です。
 座り心地良さそう。

「凄いだろ。トワイライトホースは魔法に長けた種だから、自分の体にあった鞍を自ら生成するんだ。俺1人だったらそのままで平気だけど、さすがに大きく動くとなると二人はあったほうが良いだろう」
「さっきチェリシュもそのまま乗ってましたけど……」
「グレンタールが魔法で補助してたから、絶対に落ちないよ。短時間なら問題ないけど、魔力消費もバカにならないから、こっちのほうがいい」

 なるほど……天馬種のなかでもトワイライトホースって優秀なんですね。

「天馬の中でも一番美食家とも言われているから、魔力の味にはうるせーんだ」

 そう言われると、似た者同士なのかも知れません。
 リュート様もうるさいと思われていますものね。
 いえ、実際にこの世界の食レベルから考えたら、美食家なのでしょう。
 では、リュート様とグレンタールは『美食家コンビ』なのですね。
 そう考えてクスクス笑っていると、グレンタールが「どう?すごいでしょ?」というように尻尾を揺らすので、「とっても凄いです」と褒めたら嬉しそうに目を細めた。
 この子も本当に可愛いですよね。

 一番前にチェリシュ、次いで私、一番後ろにリュート様という順番で乗るようです。
 まずは、私から。
 リュート様が風魔法で補助してくださったので、楽にグレンタールの背に跨ることができました。
 前だけ短いので気になりましたが、めくれ上がることが無かったのでホッとしちゃいますね。
 続いてチェリシュ。
 リュート様が抱っこしてグレンタールの背に乗せ、私も補助して座らせます。
 チェリシュは手元にある取っ手に気づきガシリと掴み、きゃっきゃはしゃいでいる姿を見ると、可愛らしくて和んでしまいますが、どうやらそれはグレンタールも同じだったようで、顔をこちらに向けて見て目を細めました。
 チェリシュが落ちないように配慮しているのか、足も固定具がつけられているようで、リュート様が確認しています。

「んじゃ、海岸通りの市場まで行く予定だから、専用通路を進もう」

 コクリと頷くグレンタールが鼻先を寄せるので、よしよしと撫でたリュート様は、鐙に足をかけてひらりと優雅に跨がりました。
 か、格好いいです!
 背後に感じる、リュート様の存在が醸し出す安心感と言ったらありません。

 しかし、この鞍……とても座り心地が良いですね。
 馬車に乗ることはあっても、馬に乗る機会が片手で数えるほどしか無かった私にでもわかるくらいの安定感。
 学園の授業で、万が一の時のための訓練として受けたことはありますが、あの時既にミュリア様に心を奪われていたセルフィス殿下は彼女を乗せて訓練していらっしゃいましたね。
 確か、物語の中でもそういうシーンがありました。
 私が、恨みがましそうに二人を見ているというシーンですが、案外わかっていたら衝撃は少ないもので、「ああ、やっぱりそうなるのですね」と思ったくらいです。
 それよりも問題だったのは……安定のボッチですよ?
 授業の点数もらえないのではないだろうかと焦っていた私を、ベオルフ様が乗せてくださったのですが……
 馬に乗ったあと、遠慮なくハイスピードで走らせた彼を……多分、恨んではいませんよ?
 ヘロヘロになって降り、涙目で睨んでも「逃走することを想定して走らせたから、スピードが出で当然だろう。しかし、あれだけ必死にしがみつけるなら、何があっても大丈夫だな」と太鼓判を押してくださったのは……良い……思い出でしょうか。
 あの方には、もう少し手加減を覚えていただきたいです。

 ただ、セルフィス殿下とミュリア様に睨まれたことだけは解せません。
 確かに、悲鳴をあげた私も、珍しく声をあげて笑っていたベオルフ様も騒がしかったかもしれませんが、こちらは必死だったのでそれどころではありませんでしたもの。

 まあ、そんな不愉快な二人の思い出など、どうでもいいのです。

 グレンタールは、あの時乗っていた馬より大きくて筋肉もシッカリついていますから、私達を乗せたくらいではびくともしないのでしょうか。
 魔法に長けた……ということは、肉体強化などの魔法も使えたりする可能性もありますよね。
 一番の特性は姿を隠すことのようですから、補助系が得意と見ても良いような気がします。

「私が後ろでなくても良かったのでしょうか……そちらのほうが安定しませんか?」
「んー、どっちでもいいけど、ルナが後ろに居たら、俺が見れないだろ?」

 えっと?
 どういう意味でしょう。

「後ろで抱きついてもらうのも嬉しいが、一緒に景色を楽しみたいし、グレンタールはその辺り全く気にしてないから大丈夫だ」

 な?と問いかけると、グレンタールはウンウンと首を縦に振ります。

「でも、重いでしょう?」

 今度は首を横に振りました。
 言葉を理解してこうして意思表示してくれるのは助かります……が、それよりも可愛いです!

「チェリシュたち乗って、うれしー?」

 ウンウンと首を振るので、もう……ぎゅー!ってしてあげたいほど可愛い!
 チェリシュと一緒に「ありがとう」と撫でると、グレンタールの喜びが伝わってくるようでした。
 この子が怖がられている理由がわかりません。
 こんなに可愛いのに!

「さて、行くぞ。ちゃーんと大人しくしておくようにな」

 私とチェリシュの返事を合図に動き出したグレンタールは、公園の外に出て天馬専用の通路へ進み、そちらを通って海産物を取り扱う市場に向かいます。
 天馬専用の通路は、天馬の足に負担がかからないように程よい硬さの素材が使われているようで、公園内とは違い、グレンタールも歩きやすそうですね。

 しかし、グレンタールも凄いのですが、リュート様も凄いです。
 高い位置から街を見渡すと景色が違って見えて、キョロキョロしてバランスを崩す私をすかさずフォローしてくださるのですよ。
 彼の腕が私をシッカリ支えてくださっていますが、チェリシュは大丈夫かしらと心配していたら、グレンタールの作り出した鞍がシッカリ保護しているから問題ないとのことでした。
 子供相手と考えて、暴れても落ちないように配慮されているようです。
 さすがは子供好き!
 フォローが完璧すぎますね。
 そして、私もこのままでは危ないと判断されたのか、チェリシュと私の間にあるスペースに掴まれる取っ手のような物が出現しました。
 あ、これ……完全に子供扱いですよね。
 チェリシュが掴まっている物と同じですよね?

「グレンタールから見て、ルナは子供と同じか」
「うぅ……反省です」
「まあ、その取っ手に掴まっているほうが安定するならいいだろ。それか……俺にもたれかかってるか?」

 最後の言葉は耳に触れるか触れないかスレスレの位置で囁かれ、ひっと悲鳴をあげずに済んでホッとするのもつかの間、リュート様が追い打ちをかけてきます。

「遠慮しなくていいぞ。少し重心を後ろに倒せばいい。受け止めてやるから」

 更に甘く低い声が耳朶に響き、背筋を駆け上がるぞわりとした感覚に頬が赤くなっていきます。
 取っ手を持っていたほうがいいと思うのに、少しだけ試してみたくなり後ろに体を倒すと、トンッとリュート様の胸板に支えられてしまいました。
 うわ……密着度が……すごいですね。

「これなら落ちないだろ?」
「は……はい」

 いつの間にか取っ手はなくなりましたけど、これはこれで……ちょっぴり恥ずかしいです。
 しかし、支えられている上に包み込まれている感覚がすごくて、安心してしまいました。
 素晴らしい密着度と安定感ですね。
 チェリシュがこちらを振り返り見て、満足気にニコニコ笑っています。
 何かそんなに楽しいことがあったのでしょうか。

「チェリシュ?」
「なんでもないの!ねー」

 グレンタールにそういって撫でていますが、グレンタールも同じだったのか、ウンウンと首を縦に振って見せました。
 本当に仲良しさんですね。

「ルナ、あっち見てみろ。アレがスライム車だ」

 そう言われて見てみると、単なる箱……というか、車輪のない小型バスみたいなもの?がありましたけど、あれでは単なる箱です。
 少しだけ高い位置に設置された乗り込み口と停留所は平坦になっていますが、箱と地面の間は少し空間があり、何かに支えられているようですね。
 本当に動くのでしょうか。
 不思議に思い見ていると、グレンタールが気を利かせてくれて歩幅を緩めてくれました。
 この子は頭が良すぎませんか?

「そろそろ出発みてーだな。じーっと見てろよ?驚くから」

 ククッと低く笑うリュート様の言葉に、何が起こるのだろうとわくわくしながら見ていると、車体となる四角い箱と地面の下の空間にあった支えだと思っていた半透明な何かが、もぞもぞ動き出しました。
 え……あれって、スライム?
 すっぽりと包み込み終えると、すーっと滑るように箱を運んで前進していきます。
 わぁ、滑らかに動く……ではないですよっ!
 なんですか、アレは!

「りゅ、リュート様、アレは大丈夫なのですか?空気は?いえ、それより溶けないんですかっ!?」
 驚いて慌てている私を見て笑いを噛み殺しながら、リュート様は説明してくださいました。
「ちゃんと空気穴があるし、中でも空気が薄くならないよう魔石が可動している。それにあのスライムは花を食べるんだ。人間や鉄を食べたりしない。難点は、花束を持って乗車できないってところか」
「でも、つぎの小さな女の子は花を持ってますよっ!?」
「もってるのー」

 次のスライム車を……もう、バスみたいなものですが、ソレを待っている小さな女の子の手には小さな花束があります。
 リュート様に後ろから抱えられるように座っていた私は、心配になって背後の彼を見上げる。

「アレはあげるためだよ」
「あげる?」
「乗せてくれるお礼ってこと」

 そ、そうなの?新たなスライム車が来て、乗客をおろしたスライムが触手を伸ばしてお花を受け取っています。
 お花を持った触手が上下に数回揺れるのは、頭を下げている意味でもあるのでしょうか。
 女の子は嬉しそうに母親に抱きつき、スライムは花を取り込んで、その花の色に色づきました。
 うわ、カラフルになりましたよっ!?

「面白いだろ?」
「は……はい……これは説明されてもわかりづらいし、一見の価値アリですね」
「以前、術式を組み込んだ箱型の車両が開発されたんだけど、乗り心地が悪い上に事故が多発したんだ」

 馬車が大きくなったような物と考えたら良いと言われ、何となくお尻が痛くなってしまいました。
 乗り心地最悪ですものね。
 地球の自動車を考えてはいけません。
 座り心地の悪い椅子に座って、上下左右にずっと揺れているとイメージしてください。
 乗り物に弱い人は、それだけで酔えます。
 耐えられたとしても、お尻が痛くなりますから……あまりおすすめできる乗り物ではありません。
 もう少し快適になればいいのですが……
 こちらの世界であれば、道も綺麗に舗装されておりますし、椅子もクッションがきいていて乗り心地が多少良くなっていると思いますけど、それでも遠慮したいですね。

「だから、フルールスライムが外敵から身を守るために使用する、魔力通信連携を利用した車両ネットワークを構築したんだ。それにスライムで包まれた車体だったら、ぶつかっても衝撃を吸収するから、乗客は傷つかない。意外と中も快適で、ほぼ揺れないんだ」

 車両ネットワーク……
 この世界にネットワークなんて言葉ありませんよねっ!?
 リュート様……まさか……
 ジトリと見ていたら、彼は察したように視線を反らしました。

「違う、俺がやったんじゃない。あんなのはテイマーにしか出来ないからな?考案はしたけど、実現させたのはあのスライム車の元締めだから。俺じゃない」

 考案しているじゃないですか。
 もう!
 やっぱり、愛の女神様の心配は杞憂ではありませんね。
 しっかり見張って置かなければ!

「お仕事ばかりしてたら、私とチェリシュが寂しいですから、ほどほどでお願いします」
「は、はい。でもさ……ルナの調理器は俺が作りたい。ルナのためになるものだし……」

 うぅ……そんな熱のこもった瞳と切なそうな声でお願いされたら、胸がきゅんっとしてしまいます。
 私のためとか言わないでください、断りづらいですし……心臓がドキドキしちゃいますもの。

「ほどほど……ですよ?」
「わかった。ほどほど……な?」
「ほどほどなのー」

 ぎゅっと後ろから包み込むように抱きしめられて甘く耳元で言われたら、私のほうが弱い気がします。
 愛の女神様、私には修練が必要のようですが、あまり無理しないようには見張っておきますね。
 ただ、負けている気がします!

「無理は、めっ!なの」
「わかったよ」
「あいっ!」

 あれ?チェリシュのほうがちゃんとできてる?
 い、いけませんね。
 私も頑張らなくては!


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