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第二章 外堀はこうして埋められる

撤収前にもうひと騒動?

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 検証も終わり、引き継ぎも終わったということで解散の流れになろうという頃、どこかでみた青年がこちらへやってくるのが見えました。

「やっぱり、まだここに居てくれたか。助かったよ」

 そういったのは、ギター青年の……ショーンさんでしたよね?
 手に持っているギターは、確か恋の女神様が管楽器の神様に作らせたという代物……だ、大丈夫なのでしょうか。

「ほら、これ」

 彼は勢いよくこちらまで歩いてきたかと思うと、口をへの字にしたまま、手に持っていた真っ白な弦楽器をリュート様に押し付けます。

「は?それは優勝したアンタの物だから、いらねーよ」

 すぐさま彼の意図が理解できたのか、それをするりとかわしたリュート様は一向に受け取る気配がなく、再び押し付けようと突き出されるギターをかわしつづけますが……何だか、だんだん追いかけっこみたいになってませんか?
 その勝負、どう考えてもリュート様が有利ですよね。

「そういうわけにはいかないだろう。投票はアンタたちのほうが上だったんだし」
「いや、結果優勝したのはアンタで、俺らはルナの持ってる神石のほうが欲しかったから、アレでいいんだっての」

 二人で言い合いをしていますが、何だか……変なところ頑固なのでしょうか。
 どちらも譲ろうとはしません。
 私達は『特別賞』で神石のクローバーをチェリシュからいただきましたから、優勝賞品までいただくのは違いますよね。
 リュート様としては、彼に楽器を持っていてほしいのでしょう。
 ショーンさんが後から奏でていた曲も、大変素晴らしかったと思いますもの。
 彼のこれからに必要だと判断したんだと思います。

「アンタみたいに、すげぇ歌、俺には歌えねぇから!」
「さっきのは良かったって言ってんだろ!」

 もう追いかけっこなのか、喧嘩なのかわからない怒鳴り合いになってますが……そろそろ誰か止めたほうが良いですか?
 誰もがそう考えはじめていた頃、広場にもう1人新たに現れたかと思ったら、リュート様とショーンさんの追いかけっこに突っ込んでいき、ショーンさんの耳を思いっきり引っ張った。

「また置いていくとかどういうつもり!」
「イテテテテテテッ!」

 あー……あれは痛そうですねぇ。
 確か、マルタさんではなかったでしょうか。
 しっかり者という感じのお姉さんは、彼の耳を引っ張り続けて叱りつける。

「ショーンがさっきの結果を不服に思ってるのはわかるけど、みんなを助けるために血まみれになった人を追いかけ回したりなんてしたら、貧血で倒れちゃうでしょ!」

 確かに!仰る通りです!
 リュート様があまりにも普通にしているから、失念しておりました。
 マルタさん、ありがとうございます!

 りゅ、リュート様……貧血状態であるのに、色々やりすぎですよ?
 チェリシュを抱き上げたままリュート様のお傍に寄ると「心配しなくても平気だ」とおっしゃいますが、マールと戦闘して魔力消費したこともあり少しばかり顔色が優れません。
 やっぱり、血が足りてないのですよね。
 それなのに、検証実験とか……
 もう!無茶しすぎですよ!
 私も失念していたのは反省です。
 これから、もう少し気を配っていかなくてはなりません。
 こうして、リュート様は誰かのためとなると無茶をするところがありますから。

「ルナの飯食ったから、考えているほど深刻でもねーし許してやってくれ。意外と回復していたりする」
「そうなのですか?本当ですか?」
「リュー……」
「大丈夫だって。元々体は丈夫だしな。魔力量も随分回復した。ほら、だからグレンタールも戻ってきた」

 私とチェリシュが心配そうに見上げていると、リュート様は安心させるべく微笑み、本当に大丈夫なのだというように告げられた言葉の意味がわからず、指し示されたほうからコチラにやってくるグレンタールを見つめる。
 そういえば、グレンタールは今までどこに……

「お前も腹減ったろ。食ってもいいぞ」

 黒くて大きな体を揺らしてリュート様のそばに寄ると、グレンタールは甘えたように鼻先をリュート様に擦り寄せた後、少しためらったような様子を見せる。

「大丈夫だから食え。このあと買い物に行きたいから、お前も付き合ってくんねーか?買い物が終わったら店まで頼みたいんだ」

 そう言われると、嬉しそうに目を細めたグレンタールは、すりっとリュート様に鼻先を再び擦り寄せた。
 そして、ふわりと鬣が青紫色に輝く。

「あ、あれは……何をしているのでしょう」
「天馬の好物は、主の魔力なんだよ。グレンタールは、リュートの魔力が枯渇しているから吸収しないように距離を取っていたみたいだね。賢い馬だよ」
「んむ。アレは賢い。いい馬だ」

 ロン兄様とテオ兄様が口々にグレンタールを褒めますが、そういうことだったら、先程まで姿が見えなかった理由もわかります。
 リュート様の魔力が底をついていましたものね。

「まあ、子供の様子をみていたようでもあるけどな」

 くくっと笑うリュート様と、嬉しそうに尻尾を揺らすグレンタールは、良い主従のように思えます。
 うぅ……ま、負けている気がしますよっ!?
 私も召喚獣として、リュート様のお役にもっと立ちたいです!
 でも、何が出来るでしょう。
 うーん……今のところ、『ご飯を作る』や『癒しになる』くらいしか思い浮かびません。
 リュート様は、何かして欲しいことがあったりするでしょうか。
 二人っきりになったら聞いてみるのもいいかもしれませんね。

 そして、チラリと横を見れば、マルタさんにお説教されているショーンさんの姿が……シッカリ尻に敷かれてますが、そちらのほうが良さそうです。

「もう一度、あの歌を聞きたかったんだ……なのに、楽器をいらないっていうからさ……」
「だからって、追いかけ回すバカがいる?」
「すみません」
「謝る相手が違うでしょ!」
「はいっ」

 お見事。
 ちゃーんと手綱を握っている感じが凄いですね。
 良い夫婦になるような気がします。
 やはり、優勝者の貫禄は違いますね。

「あの……悪かった。迷惑ついでに、頼みたい!もう一度あの歌聞いてみたいんだ。お願い!もう一回歌ってくれ!」
「は?」

 先程までの勢いはどこへやら、リュート様に謝罪したあと頼み込むショーンさんにリュート様は目を丸くする。
 どうやら、本当はこれを頼みたかったのではないかと推測します。
 そうですよね、リュート様の歌声はすごかったですもの。
 聞きたくなるのもわかります。
 私も聞きたいな……

「リューのお歌ーっ!聞きたいの!お約束なの!」
「そういえば、そうだった!」

 思い出したようにチェリシュとロン兄様が声を上げ、リュート様も「そうだった」と目元を覆います。
 私もすっかり忘れておりました。
 皆に歌のお願いをされはじめたリュート様の横にいたグレンタールは満足したのか、いつもの状態に戻り、チェリシュの方をじーっと見ています。
 本当に子供が好きなのですね、この子。
 チェリシュがグレンタールの背に乗りたいというので、近づいて乗せてあげると嬉しかったのか、尻尾がゆらりと揺れます。
 チェリシュも大満足みたいで、ペタペタグレンタールの背中を触って、鬣を「いいこいいこ」と言いながら優しい手付きで撫であげている姿は愛らしく、この映像を保存しておきたいと心から思いました。
 可愛いんですもの!

 そんなことをしている間に、テオ兄様と愛の女神様にも乞われて歌うことが決定してしまったリュート様は、ショーンさんから一時的に借りることにした楽器を手に、チューニングを行っているところでした。

「それは、ザネンダに頼まれてしもうた管楽器の神が、弦楽器の神に頼んで作ってもらった品じゃ。どこに出しても恥ずかしくない一級品。大事に扱うのじゃぞ」
「は、はい!」

 あ、管楽器の神様は弦楽器の神様に助けを求めたのですね。
 それはそうですよね、管轄外ですもの……そうなっても仕方ありません。
 でも、その結果助かりました。
 とても良い品で良かったです。
 あんな騒ぎに巻き込まれた挙げ句、与えられた賞品が粗悪品だなんて目も当てられません。

「しかし、すまなかったな。我が娘のしでかした馬鹿騒ぎに付き合わせてしまったようで……」
「い、いえ!愛の女神様の謝罪なんて、と、とんでもないです!お、恐れ多く……恐縮ですっ」

 ペコペコとどちらが謝っているのかわからない状態になってますが、どうやら一般人から見て、十神は特別なのですね。
 普通はショーンさんのような対応で、リュート様たちが異例ということは理解しました。
 神気に耐性があるということと、上位称号持ちの家ということも大きく関わってくるのでしょうが……
 そういえば、神気は大丈夫なのでしょうか。
 神気にあてられたら、気を失ったりするのでは?

「どうしたんだい?」

 リュート様の準備をわくわくしながら待っていたロン兄様は、目ざとく私が首を傾げたのを見つけて問いかけてくる。
 こういう気遣いって、本当にありがたいですよね。

「ショーンさん、愛の女神様の神気……大丈夫なのかしらって思いまして……」
「ああ、今は神気を押さえるアイテムを使ってるんじゃないかな。アレって、一時的に神気を遮断するだけではなく、力も抑えちゃうから、恋の女神様暴走時はつけられなかったんだと思う。普段王城に来られる時は着用されているからね」

 なるほど。
 そんな便利アイテム……いえ、力を抑えるということですから、何かあったら困りますよね。
 神気を抑えてしまうのも良し悪しのような気がします。

「十神の方々も、色々考えて神気を抑えてくださっているようだ。一般人と変わらず紛れ込んでいることがあり、とても驚かされる」

 テオ兄様……以前、そういうことがあったのですね。
 少々呆れた雰囲気を醸し出しているところを見ると、とんでもないところに十神の神様が居て、対応に苦労したのでしょうか。
 意外とテオ兄様は苦労されている様子。
 ロン兄様は、それを笑いながら「そんなこともあったねぇ」とおっしゃってますから、困っていたテオ兄様を手助けしたのでしょう。
 こういう臨機応変な対応は、ロン兄様のほうが得意そうです。

 ラングレイ三兄弟って、本当にバランスが良いと言うか……それぞれに特化してますよね。

 チューニングが終わったのか、リュート様の指から奏でられる旋律に、誰がも耳を傾けはじめる。
 澄んだ音色が響き渡り、先程まで検証フィールドであった場所で作業していた、海浜公園の職員の方々も手を止めてこちらを見ていた。

「さっきの歌でいいんだな?」
「ああ。俺が目指すべきはそこだから」
「わかった」

 リュート様がゆっくりと呼吸を整えたあと、演奏がはじまった。
 先程と同じくスローテンポのリズムと、柔らかく優しい歌声が辺りを優しく包み込む。
 ずっと聞いていたくなるような、甘い声が紡ぐ歌詞は好きな歌の物だけど、リュート様が歌うからなのか……やっぱり胸が騒ぎ出し、体にいい知れぬ熱が溜まっていく。

 もしも、彼がこれを私に向けて歌ったとしたら……倒れる自信があるかもしれません。
 幸せすぎて、嬉しすぎて、色んな感情がいっぱいになってオーバーヒートすること間違いなしです。

 目を閉じて聞き入っていた私は、何かを感じてふと瞼を開くと、ジッとこちらを見据えるリュート様の視線とぶつかりました。

 勘違い……してしまいます。
 目と目があった瞬間に、透明感のある歌声に熱がこもったように感じられたなんて、きっと錯覚なのに───

 ずっと聞いていたいと思う気持ちと、心臓が騒がしくなるからダメだと思う気持ち、どちらも私の思いであるのに相反している。

 歌うリュート様はとても魅力的で、私を見て優しく目を細め歌う彼の姿は脳裏に、透明感があるのに甘い熱をはらんだ歌声は耳に、しばらく残るだろうと強く感じた。


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