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第二章 外堀はこうして埋められる

波乱の結果発表

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 ぐぬぬぬっ!と唸る恋の女神様に対し、リュート様は冷ややかで……
 普段から人でも神でも関係なくお優しいリュート様にしてみれば、珍しい反応だと言えた。

「貴様がこのようなイベントに参加するなど、いったいどういう風の吹き回しかのぅ」
「嫌味な言い方しか出来ねーのか、残念」
「誰がザンネンじゃ!ザネンダじゃ!貴様はいつになったら、妾の名をちゃんと覚えるのじゃ!」

 あの……それは間違っているのではないですよ?
 しっかり、「残念」って言ってます。
 周囲の皆様も、ぷっと吹き出したり笑うのをこらえたり大変そうですね。

「しかも、その女子は変じゃな。お前のツレであるならば、変で当たり前であろうが……ふむ?」

 ジックリ眺められていたたまれなくなった私は、慌ててリュート様の胸に顔を伏せます。
 しかし、それが気に入らなかったのか、恋の女神様はフンッ!と鼻を鳴らして苛立たしげに声を荒げる。

「まあ、貴様に票が入るとも思えんから良いわ。妾に極悪非道な真似をするような輩であるからな!」
「極悪非道っていうのは、所構わず歌いだして人々の平穏をぶち壊すお前の行いのことだ。それと、ルナをそんなネチネチ見るな、怯えるだろ。可哀想に……」

 頭上にリュート様の吐息と優しい感触……あ、あれ?これ……何されたのでしょう。
 恐る恐る見上げてみると、とんでもなく魅惑的な微笑みを浮かべてくださっておりますが……視野の端っこに引っかかった恋の女神様は真っ赤になって怒ってますよ?

「人前で破廉恥だと思わぬのか!」
「……は?」

 これには周囲の方々も同意のようで、みんな一斉に首を傾げているようです。
 何が破廉恥なのでしょう。
 いつものように、頭に頬を擦り寄せてくださった……だけではなかったのでしょうか。
 柔らかな感触って……も、もしかして……いえいえ、考えすぎですね。
 そう思わなければ、真っ赤になっているこの顔をリュート様の胸に埋めて、上げることなどできなくなってしまいます。

「人前でちゅーなど、破廉恥の極みであるわ!」
「はぁ?頭の天辺でも?」
「しれっと言いおって!貴様のような破廉恥男に参加資格など……」
「リュー!ルー!」

 頭の天辺にリュート様のちゅーをいただいたと知って真っ赤になってしまった顔を両手で覆っていた私の耳に、可愛らしい声が聞こえたかと思うと同時に、どんっという衝撃と重みが腹部に加わった。
 柔らかくてふわふわな感触と共に感じる、春に咲く花のような甘くていい香りということは……春の女神様ですね?
 瞼を開いて見れば、小さな彼女がにぱーっと笑いながら、私にすりすり抱きついてきている。

「チェリシュ、いきなりステージから飛びおりてきたら危ないだろ?」
「ちゃんといい子でお留守番してたの、待ってたの、えらい?」
「偉いぞ。いい子だな」
「えへへー、ほめられたの!」

 むぎゅううっと私に抱きついてくる春の女神様を抱きしめ返し……って、私はリュート様に抱き上げられたままなのですが……重くないのですか?
 春の女神様が飛びついてきても微動だにしないとか、どういう鍛え方をなさっているのでしょう。
 魔物と戦う方は、皆さん鍛えかたが違うのでしょうか。
 それに、いくら軽いといっても、春の女神様がステージから飛び降りてここに来たのなら、もっと衝撃があったはずです。
 リュート様が魔法を使用してくださったのでしょうか。
 目を数回瞬かせてリュート様を見ると、彼は片目を瞑って見せてくれたので、多分私の考えは正しいのでしょう。
 そ、その表情も素敵ですっ!

「集計が終わりました」

 柔らかなロン兄様の声が聞こえたかと思うと、この海浜公園で働いている方々なのでしょうか、複数の箱をステージ上に設置されたテーブルの上に置いた。

 ロン兄様と数人の海浜公園の職員、そして、護衛の黒騎士の皆様が勢揃いです。
 でも、人数が少ないので、周辺警護をしていた黒騎士様たちは、いらっしゃらないのでしょうか。
 今回、黒騎士様たちも大変でしたものね、お疲れ様です。

「はい、結果はこうなりましたよ。恋の女神様」
「んむ!皆よく働いた。感謝す……はああぁぁっ!?こ、これはまことか!」
「集計結果に嘘偽りありません。不正も無いよう全員で見張ってましたからね」

 恋の女神様が睨みつけるようにロン兄様を見ていますが、それすらどこ吹く風のように、柔らかな笑みで受け流します。
 ラングレイの家の方々は、神様の扱い大丈夫ですか?
 それとも、神々との接触が多くて慣れていらっしゃるのでしょうか……割りと普通な感じで、敬っているような素振りもありません。

「いや、待て、こ、コメントはどうなっておる……」
「こちらに」

 新たに渡された用紙を読みながら、彼女の顔色がどんどん悪くなっていくのがわかった。
 そ、そんなに望まない結果なのですか?

「馬鹿な……なんじゃ、この姫抱っこ……いや、いまもしておるか。って、何故今もしておるのじゃ!」
「ルナが俺に膝枕をしてくれて、足が痺れたから、今度は俺がルナの足代わりになってるだけだ」
「なるほど……なわけなかろう!そんなもの、もうとっくに治っておるじゃろうが!」
「あのな。ルナとチェリシュが幸せそうに笑ってぎゅうっとし合ってるのを、抱き上げていたら間近で見れるんだぞ?すげー幸せだろ?おろすなんて選択肢あるわけねーだろ」

 憤る恋の女神様の横で「ああ……あの場に行って、3人まとめて抱っこしたい」と、ロン兄様の本音が漏れます。
 悩ましい溜息に、近くに居た海浜公園の女性職員が頬を赤らめちゃいましたね。
 わかります。
 ラングレイの家の麗しいご兄弟は、そこはかとなく色気を醸し出しますから!

「しかも……歌ったじゃと!?妾には歌うなと申しておいて!あれだけ説教しておいて、貴様だけズルイのじゃ!」
「うるせーわ!テメーの歌は怪音波過ぎんだよ!下手すると死人が出るから歌うんじゃねーぞ……ここには一般客もいる。魔法耐性アクセつきの鍛えられた騎士科の連中でも回復するのに時間がかかったんだ。いいか、絶対にヤメロ。説教だけで済まなくなるからな」
「ば、馬鹿を申すな!貴様の説教3時間コースなんぞ地獄じゃったぞ!」
「はぁ?アレくらいで何言ってやがる。テオ兄がそろそろやめてやれっていうから止めたが、まだまだ言いたりねーことがあったんだ。ここで続きをしてやってもいいが?」
「ひぃっ!」

 恋の女神様が顔色を青くして慌ててロン兄様の後ろに隠れましたが、その方は間違いなくリュート様の味方ですよ。
 隠れる場所、絶対に間違ってます。
 しかし、リュート様のお説教コース。
 3時間もリュート様を独占したのですか。
 べ、別に羨ましくは…………ありますね!
 リュート様の美声を3時間も独占なんて、贅沢すぎます!
 私にもお説教してくださったらいいのに……

「あの……ルナ?なんでそんな羨ましそうなんだ?」
「え、な、何故バレたのでしょう」
「いや、そんな目であっち見てこっち見られたら……な」

 どういう目をしていたのでしょうか……羨ましいオーラと期待の眼差しが伝わってしまったのでしょうか。

「だって、3時間もリュート様の美声を独占ですよ?羨ましいじゃないですか、ねー?」
「ねー!」

 ほら、春の女神様も同意ですよ。
 ぎゅーぎゅー抱きついて、すりすりしながら、ちゃーんと同意してくださっています。

「いや、ルナになら説教じゃなく……そうだな、色々話ししたり、さっきみたいに一緒に歌ったり?」
「一緒に歌っ!?」

 恋の女神様だけではなく、ロン兄様も反応していらっしゃいますが、こんな大勢の前では嫌ですよ?

「お歌聴きたいの」

 腕の中の春の女神様が、可愛らしくお強請りしてきました。
 可愛いですねぇ……で、でもダメですよ?

「リュー……」
「あー……あとでな?」

 後でという言葉でぱぁっと顔を輝かせた春の女神様と、ステージのロン兄様。
 これは、歌うこと決定ですね。

「自信がなく臆したか!たいしたことないわな、貴様も!」

 何故か恋の女神様が高笑いです。
 そういう言い方はダメですよ?
 リュート様の闘争心に火をつけてしまいますもの。

「ふふふ、優勝賞品である、この楽器が目当てであったか!管楽の神に無理を言って作ったもらったかいがあったというもの!さすがに良いものを見る目はあるようじゃが、そうはイカン!貴様には勿体無いわ!」
「管楽の神ね……へー」

 え……どこからどうみても、それってギターですよね。
 弦楽器を管楽の神様に頼んだのですか?
 いつもならツッコミ入れそうなリュート様は、ものすごく興味無さそうな「へー」でした。
 もしかして……相手にするのも面倒くさいのですか?
 リュート様にしては、本当に珍しい反応ですね。

「恋の女神様、そろそろ結果発表をお願いします。積もる話は後にしてください。俺も色々我慢しているのですから、とっとと済ませてくださいね。皆さんも待ちくたびれていますから」
「ぬっ……むぅ……しかしじゃな」

 結果が書かれている用紙を睨みつけ、納得いかないというように口をへの字にし……何かを考えたあと彼女は高らかにこう宣言した。

「優勝は、そこの楽器を持った青年と彼女のショーンとマルタじゃ!」
「え……」
「はぁ?」

 驚きキョトンとして思わず声をあげたのは、先程の件でご一緒したギター青年とその彼女さんでした。
 仲が良さそうなお二人でしたから、票を沢山獲得されていたのでしょうね。
 歌も耳に心地良い、柔らかなものになっていましたから、そこでも票が伸びたのかもしれません。
 私は、リュート様のお歌のほうが好きでしたが……

「恋の女神様。投票結果はどうなったんです?」

 笑顔で奇妙な重圧を放ち始めたロン兄様と、明らかに怒りを滲ませる黒騎士様たち。
 海浜公園の職員の方々も、呆れ顔である。
 つまり、投票結果は違うのですか?

「ええいっ!このイベントは妾が企画したのじゃ!妾がルールである!誰にも文句は言わせぬ!」
「恋の女神様。さすがにそのような理不尽は、神であろうとも許されません」
「うるさい、うるさい!ぜーったいにこの結果は変えぬのじゃ!」

 癇癪をおこしてしまった恋の女神様と笑顔が怖いロン兄様のバトルが勃発しそうになってます……さすがにマズイと思ったのか、黒騎士様たちが一般人たちの安全確保に動き出しました。
 か、かなりヤバイですよね。

「そ、それに、その娘は何か変なのじゃ!恋人ではあるまい!」
「参加資格は、年頃の男女ですから問題ありませんよ」
「し、しかし……変ったら変なのじゃ!」

 この発言に、リュート様からチリッとするような怒りを感じ、私と春の女神様が思わず顔を見合わせ同時に視線を上げて彼を見ました。
 あ……完全にお怒りモードです。
 マズイですよ!
 あわあわと、私と春の女神様が慌てだしているのに、恋の女神様の言葉は止まりません。
 私のことをどう思ってもいいですから、今はそのお口チャックなのです!

「神々の手違いで、リュート・ラングレイの伴侶となる者はこの世界に生まれてこなかったというのに、恋する者がおるわけなかろうがっ!」

 恋の女神様から勢いよく放たれた言葉は、爆弾級の破壊力を持っていて、辺りが静けさに包まれました。
 それって……どういう……

「どういう意味ですか?」

 ロン兄様の静かな声が響き渡る。
 先程、笑顔で怒っていた人物とは思えないほどの鋭く冷たい色を宿した彼に驚いたのか、恋の女神様は一歩後ろへ引いた。
 リュート様のお怒りモードも怖いですが、ロン兄様も十分怖いです!
 普段怒らない人たちを怒らせちゃいけないんですよっ!?

「か、母さまがおっしゃっていたから、間違いではないのじゃ!本来、対で生まれるはずの魂が……見つからなかったと……」

 恋の女神様の母って?
 問いかけるようにリュート様を見ていると、小さな声で「愛の女神だ」と告げられる。
 あぁ……だから、この国の方々は恋の女神様に迷惑をかけられても寛容なのですね。
 王族に加護を与える女神様の娘ですもの。

 しかし、それをここで言うのはいかがなものなのでしょう。
 ロン兄様でなくても、怒りが湧いてきますし、心が痛いです……リュート様は……ご存知だったのでしょうか。
 表情が全く変わらないし、動揺していないところから見て、その可能性が高いです。

「では反対に質問しますが、リュートとルナちゃんを見て、恋してないと判断できるわけですね?貴女の範疇でしょう?」
「う……そ、それは……」

 ジッと私達を見た恋の女神様は、明らかに狼狽したような様子で首を左右に振った。

「あ、ありえんのじゃ!この世界にはおらんはず……なのに……」
「ルナちゃんは、リュートに先日呼び出されたばかりの召喚獣ですからねぇ」
「は……?召喚獣……?……つまり、あの男、自らの嫁を召喚したということかっ!?」

 残念な女神様は、どうやらとても残念な思考をなさっているようです。
 勘違いにも程がありますよ?
 召喚獣と言っているのに、嫁召喚って……そんな夢みたいな召喚術があるはずないじゃないですか。

「なるほど?」

 リュート様、何がなるほどなんです?

「にゃるほど?」

 ほら、春の女神様まで真似してるじゃないですか!
 いけませんよ、子供に変なことを教えては……真似しちゃメッですよ?と言うと、「めっ」と言ってにぱーと笑うのが可愛らしくて、思わずぎゅーっ!です。

 そこかしこから、「マジか、嫁召喚」とか「やっぱりラングレイの家ってすげーんだな」とか「世界を超えた聖騎士様つえーわ」とか聞こえてきますが、全て誤解ですから!

「あのー……恋の女神様には申し訳ないのですが。そういう理由での優勝なら辞退します」
「なんじゃと!」
「俺は、その人に教わったことがあります。彼らこそ相応しいと思うのに、貴女の身勝手な理由から祭り上げられるのは我慢なりません」

 キッパリ言い切ったギターを持った彼───ショーンは、リュート様と私の方を見てニッと笑い、その横の彼女であるマルタさんは「よくやった!」というように小さく拍手している。
 やっぱりいいカップルですよねぇ……恋している者同士という意味でしたら、このお二人が相応しいような気がします。
 私は、リュート様の召喚獣で……恋人ではありませんもの。

「んー……、リューとルーが優勝ちがうの?」

 腕の中の春の女神様が首を傾げて私達を見渡します。

「いっちばーん多いのに?」
「そこだけは絶対に変わらぬのじゃ!」
「じゃあ、とくべつしょー、なの!」

 はいっと、春の女神様が私に小さな手のひらの上に乗せたクローバーを差し出した。
 神石のクローバーは、ほのかに青く輝く銀色の台座にはめられたネックレスで、互い違いに濃淡のあるエメラルドのような輝きを持つハート型の葉っぱがキラキラ輝く。

「ですが……」
「一番おおかったもん!みーんな文句いわない」

 ねー?と周りを見て春の女神様が問えば、周囲の方々も穏やかに頷いています。
 誰かが拍手をしはじめ、それが伝染したように広がっていって……あたたかい対応に胸の奥がぎゅぅっとなりました。
 でも、ほ……本当に良いのでしょうか。
 
「獲得票は、リュートとルナちゃんが一番だったよ。2位の彼らと72票の差がついて、堂々の一位だったんだ。恋の女神様がなんと言おうと、これだけの人たちが二人に票をいれたんだから、問題ないと思うよ?」
「だ、ダメじゃダメじゃ!特別賞など聞いておらん!しかも、神石のクローバーは春の庭の至宝じゃろうが!そんな貴重な物を……ぴっ!」

 何かがすごい勢いで恋の女神様の足元に刺さりましたね……目を凝らして確認しようとした私の目と鼻の先で、春の女神様が空を見上げて笑う。

「ママ、見てた。パパもー」
「はあぁっ!?なんで、太陽神と月の女神が……じゃあ、これって……月弓が放った矢?」
「ザーちゃん、ママが『邪魔をすれば、次は当てる』ってー」
「ひっ!」

 あぁ……これはコワイですね。
 天空から寸分違わず威嚇のための狙撃ですか……すごい神様もいたものです。
 しかも、太陽の方から飛んできたような……?
 夫婦で一緒にご覧になられているということですね、察しました。

「だから、これはルーの物、受け取ってなの」

 可愛い春の女神様がにぱっと笑い私の手に、神石のクローバーを乗せる。
 この可愛らしくも優しい女神様に、私はぎゅーっと抱きつき、心から感謝した。

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