35 / 558
第二章 外堀はこうして埋められる
2-4 便利道具がいっぱいです
しおりを挟むさて、朝食準備ですね。
まずは、マヨネーズからいきましょうか。
材料は、卵(常温に戻す)、塩、レモン汁、白ワインビネガー、マスタード、油。
穀物酢も果実酢もお店に無かったので、白ワインビネガーで代用です。
材料をカウンターに揃え置き、ボウルと泡立て器を用意して腕まくりをしたところで、背後から声がかかった。
「ルナ、調理器具の説明をまだしてなかったろ。あっちとは違って、便利なものが多いから……」
振り向いて見たリュート様は、ピシリと固まり私を凝視しているけれど……なにかありましたでしょうか。
ガルムとタロモもきょとりとして首を傾げています。
「髪をゆるく後ろに束ねて白いフリルのエプロン……とか……」
片手で口元を覆って視線を逸らすリュート様……頬がほんのり赤いですけれど……こ、この姿を気に入っていただけたのでしょうか。
それなら、とても嬉しいです!
照れているリュート様からふわんっと、いつもより濃くて良い香りが漂います。
あ、訓練で汗をかいたからかしら……しかも、色気が増していますよね。
何故こんなに魅力的なのでしょうか。
うわぁ……ぴったりくっついてしまいたいです!
「がぅ」
わ、わかっていますよ?
しません……一応、我慢出来る子ですからね。
ガルムのジトーッとした視線を見なかったことにして、リュート様を見上げる。
「便利な器具ですか?」
「あ、ああ……ちょっと待ってな」
そう言ってリュート様が出してきたのは、大きなガラスで出来たドーム型のなにか……と、密閉された筒状のものである。
ブレンダーやフードカッターなんてものを想像していたのに、どこか違いますね。
どちらも、素材が異なる下の部分にボタンがついていた。
「こっちの筒状のものが、日本で言うところのブレンダーに近い物で、球体のほうがフードカッターみたいなものだ」
「刃はついてませんが……」
「これは、魔力を補給して動く術式の入った魔石がはめ込まれていて、メニューに合わせて魔法が発動する。料理に使うような魔法だから、威力も必要な魔力量も少ないのが特徴だ」
魔石……確か、トリス様が使った洗浄魔法というのも、それでしたね。
便利なものがあるものです。
「野菜を使う予定は?」
「えっと、ニンジンでしょうか」
球体の物の中に、ニンジンを入れたリュート様は、形はどれがいい? と言うので、ボタンに描かれているイチョウ切りを選び、幅は3ミリと設定してスタートボタンを押す。
すると、するんっと瞬く間にニンジンの皮がむけて、ニンジンが指定された大きさと形でコロコロと受け皿に落ちてくる。
ガラスだから割れないか心配でしたけれど、これに使われているガラスはかなり強固な物のようで、魔法抵抗に優れた衝撃吸収系の特殊素材を混ぜ込んで作っているから簡単には割れないとのことでした。
「風魔法で、これくらいすぐだからな」
「う、うわぁ……包丁いらずです」
「便利だろ? こういうアイテムも色々開発されてるから、今度見に行くか」
「はい!」
「筒型のブレンダーも同じように使える。蓋がきちんと閉まってないとスタートが押せないから、動かなかったら蓋を確認してくれ」
ああ、それと……と、言ったリュート様は、私の後方にある大きな箱のような物を指差す。
「オーブンレンジみたいなものだけど、これも魔法で動いている。魔力は俺が充填しておいたから、食べ物に火を通す時は使ってくれ。コンロでも出来るけど、大量に作りたいときはこっちのほうが楽だからな」
これに並べたらいいと、オーブンレンジみたいなものと言われる大きな箱型の物の扉を開いて、中から天板を取り出した。
日本のオーブンレンジから考えても、一般的な家庭用オーブンレンジの天板が二枚横並びに入る大きさです。
それを個別の部屋に割り当てたように2段収納できるとなると、やっぱり大きくなって当然ですよね。
お店にもあったような……あちらは、これより業務用らしく巨大な物でしたが、原理は同じものかも知れません。
オーブンレンジというよりは、デッキオーブンとはいかずとも、その中間くらいの大きさがあります。
「火を通す物は、ある程度重なってても問題ない。焼き色やら色々こっちのボタンで設定できるから」
使い勝手はオーブンレンジのようだと思うけれど、焼き色やら火の通り過ぎやらを管理しなくても良いのだろうかと不安になりますね。
「火と水と風の魔法を探知魔法と術式で調整制御してそれぞれに熱を通すから、生焼けやらの心配はない。この世界は魔法を主体とした魔石工学が進んでいて、ある意味日本より便利なんだ」
それは便利すぎます……と顔に出ていたのだろうか、リュート様はとても楽しそうに笑っていた。
「この術式作ったヤツって、凄い?」
「それはもう! とんでもない人もいたもんですよねぇ……日本のオーブンレンジを上回りました。すごい発想力です!」
「オーブンレンジをこの世界で再現しようとしたら、こうなっただけなんだけどな」
「なるほど、科学技術を魔法で置き換えて作ったらこうなったということなのですか。でも凄いですねぇ……こんな便利なものが世の中にできたら、沢山の人が助かったと思います」
「ルナも助かる?」
「勿論です! すっごく助かります! リュート様もレオ様もよく食べるでしょう? お料理にすごく時間がかかってお待たせするのも心苦しく思っていたところですものっ」
本当に凄い技術ですね! と笑ってから、ふと浮かび上がった疑問とともに小首を傾げた。
今の話をまとめると……オーブンレンジを知っているという前提でないと、これって……出来ていませんよね?
もしかして……と、リュート様を見ると、彼はとても嬉しそうに目を細めている。
「もっと褒めてくれねーの?」
予感的中です!
「リュート様が作ったのですかっ!?」
「実はそうなんだ。まあ、俺はこの頭脳の部分で、箱物は別の人に作ってもらったんだけどな。この世界の魔法術式って、あっちのプログラミングに似てるんだ。俺はもともとプログラマーだったから、その辺り詳しくて、こっちでも代用できただけだよ」
どちらも、私にしてみれば未知の世界ですが、簡単に言うと、命令系統の言葉や形は全て決まっていて、それをより複雑に組み合わせることで、威力や精度を増す。
これが、魔法術式なのだとのことですが……やっぱり難しいです。
魔法が使えない、適正がない時点で、その術式を理解することは出来ないのかもしれませんね。
「あと、これを渡しておこう。ルナには必要だろうからな」
そう言って白い革製のポーチを私の腰のベルトに装着してくれた。
可愛いポーチですね。
「それは、俺ほどの保管量はねーけど、それなりに役に立ってくれるはずだ」
触れてみてと言われてポーチにソッと触れると、ウィンドウが開く。
何も入っていない枠が升目状に並んでいて、これって……アイテム収納ポーチ?
「時間凍結はついてないけど、最大遅延がついてるから作った料理が冷めないと思う。ブレンダーと、フードカッターと、オーブンレンジを使って、思う存分作ってくれ」
ちなみに、正式名称は【魔石オーブンレンジ】【魔石ブレンダー】【魔石フードカッター】というらしい。
前に『魔石』がついているだけで、全部そのままの名前ですね。
あと、コンロも普通にあるからな? と言われて見たけれど、4口コンロも少し変わっていた。
紅水晶のような円形の台が設置されていて、そこに炎魔法が宿るらしい。
お店で違和感なく見えていたのは、紅水晶っぽい魔石が燃えていたからなのでしょう。
「リュート様、ありがとうございます!」
ぎゅーっと抱きついてお礼を言うと、優しく抱きとめてくれて頭に頬を擦り寄せてくれた。
便利な物を沢山作ったのに、思った味が出せなくて大変だったんでしょうね……カフェとラテの昨日の喜びようから見て、3人でとても苦労したように思います。
だから、いっぱい美味しいものを食べてください!
「リュート様たちにご満足いただけるものを、沢山作りますね!」
「やっぱり、レオたちの分も勘定に入ってたな。……まあ、今日だけは勘弁してやろう。明日からは、この寮に食堂で働いているキャットシー族が来るようだから、毎朝ってことにもならねーだろうし」
「そうなんですか?」
「ああ。さすがに授業が始まるのに、飯のためだけに家に帰ってられないからな。それに、食堂勤めのキャットシー族の給料が可哀想なことになるから、各寮で料理をするってことになったらしいとシモンが教えてくれた」
なるほど……と、納得していたら、「だから……」とリュート様が私の顔を覗き込む。
「今回だけだからな」
「はい。今朝のお料理だけですね? わかりました」
「あー……違う、そうじゃないな。ありがとう……レオたちの分まで悪い。すげー食うのに……大変だろ?」
「いいえ! この三種の神器があれば何とかなります!」
リュート様のおかげですよと笑いかけたのだけれど、彼は少し困ったように眉根を寄せている。
どうしたのでしょう……
「はぁ……なんか格好悪いな。ルナと二人きりの朝食楽しみにしてたんだ……邪魔されたみたいで面白くねーって思ってんの……ガキかよってな」
困ったように溜め息を吐いて、私の肩口にぐりぐり額をこすりつける。
本当に困った様子なのに、何故か嬉しくて……口元が緩んでしまいます。
そうか、私もリュート様と二人っきりのお食事、楽しみにしていたのかも知れませんね。
でも、ごめんなさい。
今回は、レオ様も、シモン様も、ガルムも、タロモもまぜてあげてください。
そのかわり、お昼のお弁当は二人っきりで食べましょう?
耳元でそう囁くと、ぴくりと反応したリュート様が、私の方を見て嬉しそうに「うん」と頷き笑ってくれた。
もう、この人はこういうところが可愛いのですから!
内心悶えている私を、リュート様がふんわりと抱きしめ直し、覗き込むように目線を合わせて問いかける。
「そういえばルナは、寂しくなかったか? 距離は近いところにいるが……時間見て早めにきたんだけど、大丈夫だったか? アイツラも限界そうだったしな」
よく見れば、先程まで周囲にいたはずのガルムとタロモがいない。
リュート様の視線を追って外を見ると、それぞれの主のところでジャレついています。
では、私も!
ごろごろと猫が甘えるようにリュート様にジャレつくと、耳元にしっとりと甘い声が響く。
「寂しくなったら、すぐに俺を呼んでくれ。ルナのためだったら、どこからでも駆けつけるから」
は、はい! 絶対に呼びます!
心臓がバクバク騒ぎ始めて苦しくて言葉にならずにコクコク頷いていたら、満足したのかリュート様は一度強く抱きしめてから離し「朝食、楽しみにしてる」と、とろけるような笑みを見せてくれた後、踵を返して外へ行ってしまった。
も、もう……本当に罪づくりな方です。
でも、気合いが入りましたよ!
267
お気に入りに追加
12,200
あなたにおすすめの小説
【R18】清掃員加藤望、社長の弱みを握りに来ました!
Bu-cha
恋愛
ずっと好きだった初恋の相手、社長の弱みを握る為に頑張ります!!にゃんっ♥
財閥の分家の家に代々遣える“秘書”という立場の“家”に生まれた加藤望。
”秘書“としての適正がない”ダメ秘書“の望が12月25日の朝、愛している人から連れてこられた場所は初恋の男の人の家だった。
財閥の本家の長男からの指示、”星野青(じょう)の弱みを握ってくる“という仕事。
財閥が青さんの会社を吸収する為に私を任命した・・・!!
青さんの弱みを握る為、“ダメ秘書”は今日から頑張ります!!
関連物語
『お嬢様は“いけないコト”がしたい』
『“純”の純愛ではない“愛”の鍵』連載中
『雪の上に犬と猿。たまに男と女。』
エブリスタさんにて恋愛トレンドランキング最高11位
『好き好き大好きの嘘』
エブリスタさんにて恋愛トレンドランキング最高36位
『約束したでしょ?忘れちゃった?』
エブリスタさんにて恋愛トレンドランキング最高30位
※表紙イラスト Bu-cha作
美醜逆転の異世界で騎士様たちに愛される
彩
恋愛
いつの間にか異世界に転移してしまった沙紀は森で彷徨っていたところを三人の騎士に助けられ、その騎士団と生活を共にすることとなる。
後半からR18シーンあります。予告はなしです。
公開中の話の誤字脱字修正、多少の改変行っております。ご了承ください。
【R18】溺愛される公爵令嬢は鈍すぎて王子の腹黒に気づかない
かぐや
恋愛
公爵令嬢シャルロットは、まだデビューしていないにも関わらず社交界で噂になる程美しいと評判の娘であった。それは子供の頃からで、本人にはその自覚は全く無いうえ、純真過ぎて幾度も簡単に拐われかけていた。幼少期からの婚約者である幼なじみのマリウス王子を始め、周りの者が
シャルロットを護る為いろいろと奮闘する。そんなお話になる予定です。溺愛系えろラブコメです。
女性が少なく子を増やす為、性に寛容で一妻多夫など婚姻の形は多様。女性大事の世界で、体も中身もかなり早熟の為13歳でも16.7歳くらいの感じで、主人公以外の女子がイケイケです。全くもってえっちでけしからん世界です。
設定ゆるいです。
出来るだけ深く考えず気軽〜に読んで頂けたら助かります。コメディなんです。
ちょいR18には※を付けます。
本番R18には☆つけます。
※直接的な表現や、ちょこっとお下品な時もあります。あとガッツリ近親相姦や、複数プレイがあります。この世界では家族でも親以外は結婚も何でもありなのです。ツッコミ禁止でお願いします。
苦手な方はお戻りください。
基本、溺愛えろコメディなので主人公が辛い事はしません。
この結婚、初日で全てを諦めました。
cyaru
恋愛
初めて大口の仕事を請け負ってきた兄は数字を読み間違え大金を用意しなければならなくなったペック伯爵家。
無い袖は触れず困っていた所にレント侯爵家から融資の申し入れがあった。
この国では家を継ぐのに性別は関係ないが、婚姻歴があるかないかがモノを言う。
色んな家に声を掛けてお試し婚約の時点でお断りをされ、惨敗続きのレント侯爵家。
融資をする代わりに後継者のラジェットと結婚して欲しいと言って来た。
「無理だなと思ったら3年で離縁してくれていいから」とレント侯爵夫妻は言う。
3年であるのは離縁できる最短が3年。しかも最短で終わっても融資の金に利息は要らないと言って来た。
急場を凌がねばならないペック伯爵家。イリスは18万着の納品で得られる資金で融資の金は返せるし、、3年我慢すればいいとその申し出を受けた。
しかし、結婚の初日からイリスには驚愕の大波が押し寄せてきた。
先ず結婚式と言っても教会で誓約書に署名するだけの短時間で終わる式にラジェットは「観劇に行くから」と来なかった。
次期当主でもあるラジェットの妻になったはずのイリスの部屋。部屋は誰かに使用された形跡があり、真っ青になった侯爵夫人に「コッチを使って」と案内されたのが最高のもてなしをする客にあてがう客間。
近しい親族を招いたお披露目を兼ねた夕食会には従者が「帰宅が遅れている」と申し訳なさそうに報告してきて、戻ってきても結局顔も見せない。
そして一番の驚きは初夜、夫婦の寝室に行くと先客がいた事だった?!
★↑例の如く恐ろしく省略してます。
★8月10日投稿開始、完結は8月12日です。
★コメントの返信は遅いです。
★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。
※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません
自分の気持ちを素直に伝えたかったのに相手の心の声を聞いてしまう事になった話
よしゆき
BL
素直になれない受けが自分の気持ちを素直に伝えようとして「心を曝け出す薬」を飲んだら攻めの心の声が聞こえるようになった話。
【R18】ひとりで異世界は寂しかったのでペット(男)を飼い始めました
桜 ちひろ
恋愛
最近流行りの異世界転生。まさか自分がそうなるなんて…
小説やアニメで見ていた転生後はある小説の世界に飛び込んで主人公を凌駕するほどのチート級の力があったり、特殊能力が!と思っていたが、小説やアニメでもみたことがない世界。そして仮に覚えていないだけでそういう世界だったとしても「モブ中のモブ」で間違いないだろう。
この世界ではさほど珍しくない「治癒魔法」が使えるだけで、特別な魔法や魔力はなかった。
そして小さな治療院で働く普通の女性だ。
ただ普通ではなかったのは「性欲」
前世もなかなか強すぎる性欲のせいで苦労したのに転生してまで同じことに悩まされることになるとは…
その強すぎる性欲のせいでこちらの世界でも25歳という年齢にもかかわらず独身。彼氏なし。
こちらの世界では16歳〜20歳で結婚するのが普通なので婚活はかなり難航している。
もう諦めてペットに癒されながら独身でいることを決意した私はペットショップで小動物を飼うはずが、自分より大きな動物…「人間のオス」を飼うことになってしまった。
特に躾はせずに番犬代わりになればいいと思っていたが、この「人間のオス」が私の全てを満たしてくれる最高のペットだったのだ。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。