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夢の続き?
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やっと目が覚めた。
下半身がズキズキする。
体がだるくて仕方ない。
昨日の夢は妙に生々しい夢だった。
オレは髪をかきあげながら、そう思った。
長い髪が指に絡みつく。
あれっ?
オレ、なんでまだ髪が長いままなんだ?
周囲を見渡してオレは愕然とした。
まだ夢から覚めていない。
ここは昨日ギルと寝た神殿の寝台の上だ。
オレは昨日のことを思い出して顔が赤くなった。
とんでもないことをギルにされてしまった。
そういえば、あいつはどこに行ったんだ?
きょろきょろしていると、戸が開いた。
「キイ、大丈夫?」
妙に上機嫌なギルがやってきた。
オレに大丈夫かと聞くわりに、全く心配してなさそう。
「ああ、キイと恋人になれるなんて最高だよ」
ギルがキスをする。
ちょっと待て。
いつオレがおまえの恋人になったよ?
オレは頭を抱え込んだ。
「いつになったら、この夢、終わるんだよ」
思わず心の声がダダ漏れになる。
するとギルが言った。
「これ、夢じゃない気がする」
「え?」
「オレたち、シュメールの時代に転生したんじゃないかな?」
「ウソだろ!?」
「オレも最初、夢だと思ったんだよね。だけど、何回寝起きを繰り返しても、この世界なんだ」
「どのくらい?」
「もう一週間くらいになるかな。最初は絶望したよ。誰も知らないやつばかりで」
「マジで?」
「でも、キイとこんなふうに過ごせるんだったら、一生ここにいてもいいよ。キイがいてくれたら他に何もいらないから」
「よくなーいっ!!!!!」
オレは立ち上がった。
立ち上がって全裸なのに気付いた。
服をくれ、服を。
下半身がズキズキする。
体がだるくて仕方ない。
昨日の夢は妙に生々しい夢だった。
オレは髪をかきあげながら、そう思った。
長い髪が指に絡みつく。
あれっ?
オレ、なんでまだ髪が長いままなんだ?
周囲を見渡してオレは愕然とした。
まだ夢から覚めていない。
ここは昨日ギルと寝た神殿の寝台の上だ。
オレは昨日のことを思い出して顔が赤くなった。
とんでもないことをギルにされてしまった。
そういえば、あいつはどこに行ったんだ?
きょろきょろしていると、戸が開いた。
「キイ、大丈夫?」
妙に上機嫌なギルがやってきた。
オレに大丈夫かと聞くわりに、全く心配してなさそう。
「ああ、キイと恋人になれるなんて最高だよ」
ギルがキスをする。
ちょっと待て。
いつオレがおまえの恋人になったよ?
オレは頭を抱え込んだ。
「いつになったら、この夢、終わるんだよ」
思わず心の声がダダ漏れになる。
するとギルが言った。
「これ、夢じゃない気がする」
「え?」
「オレたち、シュメールの時代に転生したんじゃないかな?」
「ウソだろ!?」
「オレも最初、夢だと思ったんだよね。だけど、何回寝起きを繰り返しても、この世界なんだ」
「どのくらい?」
「もう一週間くらいになるかな。最初は絶望したよ。誰も知らないやつばかりで」
「マジで?」
「でも、キイとこんなふうに過ごせるんだったら、一生ここにいてもいいよ。キイがいてくれたら他に何もいらないから」
「よくなーいっ!!!!!」
オレは立ち上がった。
立ち上がって全裸なのに気付いた。
服をくれ、服を。
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