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10 メガオーク討伐
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【スリーパー効果】
最初は信頼の低い情報であっても、時間の経過によって信頼できる情報に変わってしまう
メガオーク討伐に出るので水、食料、テント、毛布等々を揃える。水と食料は多めに買った。アイテムボックスなら劣化しないので。
今日は暇なのだが腕が完治していないので安静にしている。出発の前日、明日は参加パーティの顔合わせがあるらしい。参加パーティは
【Aランク】
ワルードスクエア 3人
【Bランク】
火炎舞踏 4人
ウッドカッター 5人
ボックスゼロ 5人
【Cランク】
宮原幸也
の総勢18人。行きに2日、討伐1日、帰りに2日の予定だ。報酬は1人金貨10枚。
これだけの人数に1人金貨10枚だと危険な依頼に思える。なのでポーションも多めに買っておいた。
準備万端だが旅の途中温かい物も食べたいので、もんもん亭の女将さんに頼んで料理をいくつか作ってもらう。
アイテムボックスのしまう時、女将さんは驚いていた。まぁ驚くよね。
休みはアッという間に終わる。幸也はひたすら寝ていたので腕の具合がだいぶ良い。
討伐パーティの顔合わせに向かう。顔合わせはギルド内で行われた。
部屋の中に入るともうみんな揃っていた。みんな早い。入るとすぐに、
「君がユキヤ君?」
と、声をかけられる。180センチ以上はある筋肉質の男だ。茶色い髪を短く刈り上げ高い鼻が羨ましく思える。
「俺は【ワルードスクエア】のリーダー、ジェラルだ。よろしく」
「宮原幸也です。よろしくお願いします」
「とりあえず空いてる所に座って」
全員が揃うと討伐の予定やパーティ同士の連携を告げられる。
これだけの人数をなかなか上手くまとめてある。
幸也は後方支援だった。
ランク【C】なのでこんなものだ。回復系、支援系魔法使いの護衛。余裕かもしれない。
幸也は【鑑定眼】を起動してみる。LVは25~51くらいの間でスキルは高くてLV7みたいだ。
その中でも【A】ランクパーティのジェラルさんは抜きん出ている。逆に幸也はLV19しかない。
会議も終わり部屋を出る。
受付付近に【最強ルーキー決定トーナメント 優勝 柳田健人】のポスターが貼ってあった。やっぱり優勝しやがった。脳筋め。
受付でミレイユさんが手を振っているので近づくと、
「明日、メガオーク討伐ですよね?」
「はい。行ってきます」
「これどうぞ」
ミレイユさんが自分の髪の毛を2、3本引き抜いてくれた。
(も、もう・・・いらないかな・・・)
ミレイユさんに悪い気がしたので受け取る。
それを見ていた美人受付嬢が目を見開いて驚いている。
「ちょっと!!なにそれ?あなた達!」
「お守りよ」
「お守りってなに?!髪の毛がお守り?!じゃ・・・私のも!」
美人受付嬢が自分の髪の毛を抜いて渡してくる。
幸也はしぶしぶ髪の毛を受け取る。
(なんか・・めんどうなことに・・)
ミレイユさんと美人受付嬢にお礼を言ってギルドを後にした。仕方ないのでアイテムボックスにしまう。
ちなみに美人受付嬢に【鑑定眼】を使ってみる。
「えぇ・・」
思わず声が出た。雷魔法LV6。
(彼女を怒らせてはいけない・・)
翌朝、時間より早く目が覚めた。
しばらく帰ってこれないので散歩してみる。空気が澄んでいて最高だ。
雰囲気にのまれたせいか元の世界の家族のことを思い出す。妹は大丈夫だろうか?
目の前から妹くらいの少女が歩いてくる。少女はすれ違いざまに短剣で切り掛かってきた。
幸也は慌てて【シールド】で防ぐ。
少女は何が起きたか分からず驚いている。
「へー。これをかわすとはやるじゃん。足手まといにはならなそう」
「いきなり何を!?」
「私は【ウッドカッター】のメンバー、キリル。よろしくね」
「よろしくって・・危ないだろ?」
「あれをかわせないなら討伐を辞退したほうがいいよ。今回はそんなに甘くない」
「そんなに危険なのか?そんな感じはしなかったが」
「私の勘!よく当たるし」
「・・・なるほど。俺は幸也。よろしく」
「ところでユキヤは彼女いるの?」
「ん?いないけど」
「そう」
「じぁ後でな」
「うん」
(今回はそんなに危ないのか?気をつけておこう)
集合場所にはもう全員そろっていた。相変わらず早い。パーティごとに馬車に乗る。
幸也は1人なのでランクA【ワールドスクエア】の馬車に乗せてもらった。
このパーティは【斧術LV7】ジェラル 【双剣術LV6】スクラド 【風魔法LV5・水魔法LV4】ラーラの3人組だ。
ジェラルさんは巨体、スクラドさんは細身、ラーラさんは魔法使いらしい格好をしている。と思ったらラーラさんの格好がヤバい。
帽子とマントは普通の魔法使い風なのだが、中の服が胸元が大きくあきスカートなんてものすごく短い。完全にセクシー魔法使いだ。得体の知れない魅力がある。
(ラーラおそるべし・・・)
馬車は大した魔物の襲撃のなく順調に進んでいく。日が落ちてきたので今日はこの辺で野営だ。
それぞれのパーティがテントを張り交代で見張りをする。
幸也もテントを張った。1人なので気楽である。
食事はパーティごとで違う食事をする。ほとんどが黒パンと干し肉だ。
幸也が目立たないようにもんもん亭の野菜炒めを食べていると、
「なにそれ?!」
キリルが近づいてきた。幸也は人差し指を口に当ててシィーと静かにさせる。
「じゃ私にも何かちょうだい?」
アイテムボックスを出現させるとキリルが驚く。幸也は中から同じ野菜炒めを出してキリルに与える。
「全員分はないからとにかく静かに!」
「分かった。温かい。ウマっ」
キリルは物凄いスピードで食べていく。
どうやら黒パンと干し肉がキツかったらしい。確かに両方とも硬いしな。
「まだあるのかな~」
と言いつつ、チラッチラッと見てくる。
「あってもダメだ」
「ケチ~」
「そんなにたくさん持ってきてるワケではない」
「腐っちゃう?」
「アイテムボックスは腐りません」
「うー」
残念そうにキリルは自分のテントに去っていった。
食後のリンゴみたいな果物をかじっていると、
「何それ?!」
今度はラーラさんである。また人差し指を口に当ててシィーと静かにさせる。
アイテムボックスからリンゴを取り出しラーラさんにあげた。
やはり黒パンと干し肉がキツいらしくフラフラ散歩をしていたみたいだ。
リンゴを食べ終えるとラーラさんは自分のテントに戻っていった。
翌朝、どうしてこうなった。
キリルとラーラさんが仲良く俺のテントの前で待っているのだ。それはまるで餌の時間の犬のように。
「おはようございます。どうしたんですか?」
「早くご飯を。ユキヤ」
「ユキヤ君。食べましょう」
「そんなにないのでダメです」
「「え~~」」
2人がなかなか帰らないので仕方なくスープとジャガイモの蒸したやつを分けた。
「温かい~」
「ユキヤ君。素敵だわ」
「黙って食べてください」
食事の度にこの2人がやってくる。
ストックがすごい勢いで減り始めた。帰りまで持ちそうにない。
馬車の中でラーラさんが俺に寄り添うように座り出した。美味しい食事を独占する為だ。
やはり女性にとって黒パンと干し肉は相当キツいらしい。気持ちは分かる。
途中の街で休憩があったので幸也は食料の追加に行く。食事処に向かうとやはりついて来た。あの2人が。
2人は勝手に自分の好きなメニューを頼んでいく。
「お金は自分で出してくださいね?」
「「分かってる!!」」
一通り頼み終わると幸也のアイテムボックスにしまう。2人がニヤけた顔でそれを見ている。
休憩が終わり夕暮れまで馬車を走らせる。今日の野営が終わると、いよいよ明日はメガオークの討伐だ。
ちなみに2人は予定通りに来た。
よく周りにバレないもんだ。
最初は信頼の低い情報であっても、時間の経過によって信頼できる情報に変わってしまう
メガオーク討伐に出るので水、食料、テント、毛布等々を揃える。水と食料は多めに買った。アイテムボックスなら劣化しないので。
今日は暇なのだが腕が完治していないので安静にしている。出発の前日、明日は参加パーティの顔合わせがあるらしい。参加パーティは
【Aランク】
ワルードスクエア 3人
【Bランク】
火炎舞踏 4人
ウッドカッター 5人
ボックスゼロ 5人
【Cランク】
宮原幸也
の総勢18人。行きに2日、討伐1日、帰りに2日の予定だ。報酬は1人金貨10枚。
これだけの人数に1人金貨10枚だと危険な依頼に思える。なのでポーションも多めに買っておいた。
準備万端だが旅の途中温かい物も食べたいので、もんもん亭の女将さんに頼んで料理をいくつか作ってもらう。
アイテムボックスのしまう時、女将さんは驚いていた。まぁ驚くよね。
休みはアッという間に終わる。幸也はひたすら寝ていたので腕の具合がだいぶ良い。
討伐パーティの顔合わせに向かう。顔合わせはギルド内で行われた。
部屋の中に入るともうみんな揃っていた。みんな早い。入るとすぐに、
「君がユキヤ君?」
と、声をかけられる。180センチ以上はある筋肉質の男だ。茶色い髪を短く刈り上げ高い鼻が羨ましく思える。
「俺は【ワルードスクエア】のリーダー、ジェラルだ。よろしく」
「宮原幸也です。よろしくお願いします」
「とりあえず空いてる所に座って」
全員が揃うと討伐の予定やパーティ同士の連携を告げられる。
これだけの人数をなかなか上手くまとめてある。
幸也は後方支援だった。
ランク【C】なのでこんなものだ。回復系、支援系魔法使いの護衛。余裕かもしれない。
幸也は【鑑定眼】を起動してみる。LVは25~51くらいの間でスキルは高くてLV7みたいだ。
その中でも【A】ランクパーティのジェラルさんは抜きん出ている。逆に幸也はLV19しかない。
会議も終わり部屋を出る。
受付付近に【最強ルーキー決定トーナメント 優勝 柳田健人】のポスターが貼ってあった。やっぱり優勝しやがった。脳筋め。
受付でミレイユさんが手を振っているので近づくと、
「明日、メガオーク討伐ですよね?」
「はい。行ってきます」
「これどうぞ」
ミレイユさんが自分の髪の毛を2、3本引き抜いてくれた。
(も、もう・・・いらないかな・・・)
ミレイユさんに悪い気がしたので受け取る。
それを見ていた美人受付嬢が目を見開いて驚いている。
「ちょっと!!なにそれ?あなた達!」
「お守りよ」
「お守りってなに?!髪の毛がお守り?!じゃ・・・私のも!」
美人受付嬢が自分の髪の毛を抜いて渡してくる。
幸也はしぶしぶ髪の毛を受け取る。
(なんか・・めんどうなことに・・)
ミレイユさんと美人受付嬢にお礼を言ってギルドを後にした。仕方ないのでアイテムボックスにしまう。
ちなみに美人受付嬢に【鑑定眼】を使ってみる。
「えぇ・・」
思わず声が出た。雷魔法LV6。
(彼女を怒らせてはいけない・・)
翌朝、時間より早く目が覚めた。
しばらく帰ってこれないので散歩してみる。空気が澄んでいて最高だ。
雰囲気にのまれたせいか元の世界の家族のことを思い出す。妹は大丈夫だろうか?
目の前から妹くらいの少女が歩いてくる。少女はすれ違いざまに短剣で切り掛かってきた。
幸也は慌てて【シールド】で防ぐ。
少女は何が起きたか分からず驚いている。
「へー。これをかわすとはやるじゃん。足手まといにはならなそう」
「いきなり何を!?」
「私は【ウッドカッター】のメンバー、キリル。よろしくね」
「よろしくって・・危ないだろ?」
「あれをかわせないなら討伐を辞退したほうがいいよ。今回はそんなに甘くない」
「そんなに危険なのか?そんな感じはしなかったが」
「私の勘!よく当たるし」
「・・・なるほど。俺は幸也。よろしく」
「ところでユキヤは彼女いるの?」
「ん?いないけど」
「そう」
「じぁ後でな」
「うん」
(今回はそんなに危ないのか?気をつけておこう)
集合場所にはもう全員そろっていた。相変わらず早い。パーティごとに馬車に乗る。
幸也は1人なのでランクA【ワールドスクエア】の馬車に乗せてもらった。
このパーティは【斧術LV7】ジェラル 【双剣術LV6】スクラド 【風魔法LV5・水魔法LV4】ラーラの3人組だ。
ジェラルさんは巨体、スクラドさんは細身、ラーラさんは魔法使いらしい格好をしている。と思ったらラーラさんの格好がヤバい。
帽子とマントは普通の魔法使い風なのだが、中の服が胸元が大きくあきスカートなんてものすごく短い。完全にセクシー魔法使いだ。得体の知れない魅力がある。
(ラーラおそるべし・・・)
馬車は大した魔物の襲撃のなく順調に進んでいく。日が落ちてきたので今日はこの辺で野営だ。
それぞれのパーティがテントを張り交代で見張りをする。
幸也もテントを張った。1人なので気楽である。
食事はパーティごとで違う食事をする。ほとんどが黒パンと干し肉だ。
幸也が目立たないようにもんもん亭の野菜炒めを食べていると、
「なにそれ?!」
キリルが近づいてきた。幸也は人差し指を口に当ててシィーと静かにさせる。
「じゃ私にも何かちょうだい?」
アイテムボックスを出現させるとキリルが驚く。幸也は中から同じ野菜炒めを出してキリルに与える。
「全員分はないからとにかく静かに!」
「分かった。温かい。ウマっ」
キリルは物凄いスピードで食べていく。
どうやら黒パンと干し肉がキツかったらしい。確かに両方とも硬いしな。
「まだあるのかな~」
と言いつつ、チラッチラッと見てくる。
「あってもダメだ」
「ケチ~」
「そんなにたくさん持ってきてるワケではない」
「腐っちゃう?」
「アイテムボックスは腐りません」
「うー」
残念そうにキリルは自分のテントに去っていった。
食後のリンゴみたいな果物をかじっていると、
「何それ?!」
今度はラーラさんである。また人差し指を口に当ててシィーと静かにさせる。
アイテムボックスからリンゴを取り出しラーラさんにあげた。
やはり黒パンと干し肉がキツいらしくフラフラ散歩をしていたみたいだ。
リンゴを食べ終えるとラーラさんは自分のテントに戻っていった。
翌朝、どうしてこうなった。
キリルとラーラさんが仲良く俺のテントの前で待っているのだ。それはまるで餌の時間の犬のように。
「おはようございます。どうしたんですか?」
「早くご飯を。ユキヤ」
「ユキヤ君。食べましょう」
「そんなにないのでダメです」
「「え~~」」
2人がなかなか帰らないので仕方なくスープとジャガイモの蒸したやつを分けた。
「温かい~」
「ユキヤ君。素敵だわ」
「黙って食べてください」
食事の度にこの2人がやってくる。
ストックがすごい勢いで減り始めた。帰りまで持ちそうにない。
馬車の中でラーラさんが俺に寄り添うように座り出した。美味しい食事を独占する為だ。
やはり女性にとって黒パンと干し肉は相当キツいらしい。気持ちは分かる。
途中の街で休憩があったので幸也は食料の追加に行く。食事処に向かうとやはりついて来た。あの2人が。
2人は勝手に自分の好きなメニューを頼んでいく。
「お金は自分で出してくださいね?」
「「分かってる!!」」
一通り頼み終わると幸也のアイテムボックスにしまう。2人がニヤけた顔でそれを見ている。
休憩が終わり夕暮れまで馬車を走らせる。今日の野営が終わると、いよいよ明日はメガオークの討伐だ。
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