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第22章 淫紋の宝珠編

第364話 淫紋の宝珠

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 魔道具店『闇夜のカラス』を訪れる客は日増しに増え、予想以上に繁盛していた。
 これだけ順調であれば貧民街を抜け出せる日も近いとコアクトーは思った。

 ある日の昼下がり、如何にも凶悪そうな顔つきの男が店を訪れた。
 戦士のように大きな体で顔には幾つものキズがあり、ヤバそうな目つきをした男だ。
 店のあちこちで商品を物色し、碌な物がねえなと小声でつぶやき舌打ちしながら、やがてある商品の前で足を止めた。

 その商品の品書きには、こう書いてあった。
淫紋いんもんの宝珠】
『この宝珠を意中の女の前でかざし、呪文を唱えると、その女の体に淫紋を刻み、思うがままにすることができる』と書いてある。
 価格は金貨2枚半(25万円)とかなり高価である。
 男は、商品をまじまじと眺め、腕組みして暫く何事か考えていた。

「おい、店主はいるか?」
 ドスの利いた声が店内に響き渡った。

 その様子をカウンターの奥に座りじっと見ていたコアクトーは、立ちあがると客の前に進み出た。
「お客様、お呼びでございますか」

「おう、呼んだのはこれの事だ。
 この『淫紋の宝珠』は、どのように使うのだ?」

「お客様、お目が高い。
 これは当店一番人気の商品で御座います。
 この宝珠を女に近づけ、呪文を唱えるだけで女の下腹部と胸の上部に淫紋を刻む事ができるのでございます」

「で、女はどうなるのだ?」

「はい、淫紋が刻まれた女はどんなに身持ちが堅い女でも、或いは清純可憐な生娘でも、男が欲しくて欲しくて溜まらなくなり、自ら股を開くのでございます」

「なに?、股を開くだと…」

「はい、左様で御座います。
 この宝珠は女を発情させ、モノにすることが出来ると言う男性垂涎の魔道具なのでございます」

「そ、それは本当か?」

「はい、ただし注意事項がございます」

「何だ、その注意事項とは…」

「はい、この宝珠は呪文を唱えてから淫紋が女の体に刻まれるまで、約12時間掛かるのでございます」

「12時間か、随分長いな…」

「ですが、一度淫紋が刻まれれば、女は男の言いなりです。
 効果のほどは私が保証致します。
 もし効果がご不満でしたら、お代は全て返金させていただきます」

「それ程に自信があるのか…」

「お客様、この宝珠は最後の1点。
 今なら金貨2枚にお値引き致しますが、如何でしょう」
 最後の1点という言葉を殺し文句に客に買わせるのがコアクトーの常套手段である。
 それに元々定価は有って無いようなもの。
 多少値引きしても痛くも痒くもないのだ。

「うーむ…
 最後とあらばしょうがねえ。
 店主、それをくれ」
 客は巾着から金貨を2枚取り出し、コアクトーに押し付けた。

「お買い上げ、ありがとうございます」
 コアクトーは、客に【淫紋の宝珠】の呪文を教えた。

「お客様、呪文を間違うと効果は発揮しませんのでお間違いなく…
 この説明書に注意事項を書いておりますのでご覧下さい。

 説明書には『淫紋の宝珠』の使用中の注意事項が書かれていた。
 1.宝珠は魔力を使用し女性に淫紋を刻む。
 2.淫紋を刻むには大量の魔力を消費するので週に1度しか使えない
 3.宝珠は自然界の魔力を自動的に集積する。
 4.淫紋が刻まれた女は、男に抱かれるまで発情が続く。
 5.男に抱かれ、体内に精を取り込むと淫紋は消え、正気に戻る。

「なに?、週に1度しか使えんのか…
 おい店主、先にそれを言え」

「お客様、説明不足で申し訳ございません」

「まあいいさ…
 効果がなければ落とし前は付けてもらうからな、覚悟しとけよ!」
 男は捨て台詞を残すと『淫紋の宝珠』を抱え店を出て行った。

「ふん、単純な奴ばかりで助かるわい。
 魔道具は俺様が幾らでも作れるんだからな…」
 コアクトーは、ニンマリとほくそ笑んだ。

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 盗賊団の首領かしらミタメーガ・ゴクドーは『淫紋の宝珠』を手に入れた。
 貧民街の外れに出来た怪しい魔道具店で手に入れたのだ。
 少し高かったが、良い買い物をしたとゴクドーはほくそ笑んだ。

 力尽くで女を犯すのもいいが、たまには自ら体を開く女を抱いてみたいと常々思っていたところ、偶然にも『淫紋の宝珠』を見つけたのだ。

 ゴクドーは柄にもなくニヤついていた。
 地下牢の女たちはもう抱き飽きたし、明日は新しい女でも攫いに行こう。

 次の日は、朝から晴れで絶好の狩り日和となった。
 ゴクドーは朝食を終えると部下を招集した。
「おい、野郎ども、女を狩りに行くぞ!
 とっとと準備しやがれ!」
 
 ゴクドーは手下の盗賊123名を引き連れ、狩りに出掛けた。
 狩場はソランスター王国との国境へ通ずる狭い街道だ。
 丘の両側に20名ずつ合計40名の弓隊を配置し、残り80名ほどの騎馬隊は脇道に入った窪地で待機させた。

 午前10時頃、見張りから連絡が入った。
 その情報によるとアグレバ方面から護衛60名ほどに守られた馬車2輌が国境を目指しているそうだ。

「お首頭かしら、護衛の数が多いけど、やるんですかい?」
 そう言ったのは盗賊の騎馬隊を仕切る騎馬頭のホンマーニ・ナンデヤネンである。

「ふん、その位で怖じ気づいたか?
 言うまでもねぇ、襲うに決まってるだろ!」

「で、ですよねぇ…」
 ナンデヤネンは部下達に配置に付くよう命じた。
 暫くするとウェスタニア聖教会の紋章が入った馬車2輌が姿を現した。
「お首領かしら、聖教会の馬車ですぜ、ヤバくないですか?」

「だから言ってるだろ、そんなの関係ねぇって」
 ゴクドーはターゲット全体が狩場に収まったところで弓隊に攻撃命令を出した。

 丘の上から狙いを定め一斉に矢を放つと、上からの攻撃など全く予想していなかった護衛たちに面白いように命中した。

「て、敵襲、敵襲~、馬車を、馬車を守れぇ~」
 敵は明らかにパニックに陥っていた。
 3分の1の兵は弓矢が命中し戦闘不能に陥った。
 残った40名ほどの護衛は、馬車を背に体制を立て直した。

 それを見たゴクドーは、騎馬隊に突撃命令を下した。
「野郎ども、男は皆殺しだ!、だが女は生かしとけよ」
 前方と後方からの騎馬隊の波状攻撃を受け敵は総崩れとなり、攻撃開始から僅か20分で敵兵は全滅した。

 戦闘に勝利した盗賊達は馬車の扉を蹴破り、中に乗っていた女たちを外へ引きずり出し、馬車の前に並べていった。
 馬車に乗っていたのは12名の女性であった。
「お首領かしらぁ、今回は上玉揃いですぜぇ」

「ほう、そりゃあ儲けもんだ。
 おい、女をよく見せろ」
 ゴクドーは、女たちの顔を一人ひとり確かめた。
 女たちは、怯えながらゴクドーの方を向いた。
「おぉ、こいつはかなりの上玉だ。
 きっと高く売れるぜぇ」
 ゴクドーが目を付けたのは、聖女アウレリアであった。

「その前に味見しねぇとなぁ…」
 ゴクドーは舌舐めずりした。
 そして懐から『淫紋の宝珠』が入った袋を取り出すとアウレリアの前で呪文を唱えた。
「エロエロエッサイム、エロエロエッサイム」

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 午後11時を回った頃、オレは大司教に呼ばれ一行の部屋へ行くと室内は騒然としていた。
 メイドに促され主寝室に入ると信じられない光景が目に飛び込んで来た。
 アウレリアがベッドの上に半裸で横たわり、何言かわめき散らしながら暴れ、それを女性たち総掛かりで押さえつけているのだ。

「これはいったい何事ですか」

「ご領主様、夜分お呼びだてして申し訳ございません」
 アウレリアの母であるエレノーラ大司教が答えた。

「いったい彼女に何が起きたのですか?」

「はい、私たちはベッドに入り休んでおりました。
 暫くすると突然アウレリアが起き上がり衣服を脱ぎ捨て、わめき始めたのです…
 何を言っても娘は意に介さず、悪魔憑きにでもなったかのようで、とても正気とは思えませんでした。
 もしやと思い娘の体を見てみると下腹部と胸の2カ所に禍々しい赤紫色の淫紋が刻まれていたのです」
 大司教は苦々しい表情を浮かべオレに説明した。

 その間にもアウレリアはわめき続け、その清純な容姿からは想像も出来ない卑猥な言葉を口走っていた。
「恐らく、この淫紋は私たちを捕らえた盗賊の首領が魔道具を使い刻んだものと思います。
 今時間に淫紋が浮かび上がったのは、恐らく効果が出るまで時間を要したからでしょう」

「その淫紋はどうすれば消えるのですか?」

「実は女性に淫紋が浮かび上がると言う事例がウエスタニア国内で数例報告されております。
 もしそれと同様であれば、恐らく性的に満たされれば淫紋は消えるかと思われます」

 性的に満たされると言うことは、アウレリアが男性と性交渉を持つと言う事だ。

「このまま暫く放置すれば、その内収束するのではないですか?」

「いいえ、他の事例では淫紋が現れ発情した女性を個室に閉じ込めたところ、自我が崩壊し廃人となったり、自らの頭を壁に叩き付けて死んだと聞いております」

「では、今の状態を放置することはできないですね」

「その通りです。
 そこで、ご領主様に折り行ってお願いがあるのですが…」

「はい、何なりと仰って下さい」

「不躾なお願いではございますが…
 アウレリアを抱いて頂けないでしょうか?」

 オレは大司教の言葉に絶句した。
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