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第二十七話 魔王ギリメカーラ
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魔王の居城内を進む。敵と遭遇する前に、レベル3スキルの消音効果、認識阻害、感知無効化を発動する。
居城内は広い。けれども、敵は見当たらない。罠にハマったのではないかと疑うばかりだ。けれども、そういった兆候もない。この警備の薄さには、何か意味があるのだろうか。
──と、気が付くと、魔王のいそうな大広間の扉を見つけてしまった。
「ここにいるのか?」
と、僕はその扉に近づく。すると、突然ギギギという音を立てて巨大な扉がゆっくりと動き始めた。
「なにっ! 感知無効化が効いてない……いや、これは……!」
僕は、床に敷かれていたマットをみて驚愕した。なぜなら、そのマットには、『いらっしゃいませ』と、日本語で書かれた文字が刻まれていたからだ。
「いったい、どういうことだ!?」
大広間の中央の床に敷かれたレッドカーペットを進む。先には玉座がある。そして──その奥に、魔王らしき姿があるのを発見した。こっちに背を向けて何かをしている。
「ほう……久しぶりの勇者か……」
「(き、気づかれた!?)」
魔王は、その場で立ち上がるとゆっくりと体を僕の方に向けた。小柄な体、体格は女性、青っぽい肌、南蛮族のような服装、そして何より……。
「巨乳!」
「なんじゃ、魔王と対峙した勇者の第一声はそれか!」
「あ……いやその……って、お前が魔王? (補助スキルが効いてない!?)」
「そうじゃ。私が魔王、ギリメカーラじゃ。お主……私を倒しに来たのか? どう見てもそのレベル……まさか、たったレベル11で私を倒しにきた……なんてことはあるまい」
「そのつもり……だった(レベルが上がってるのか……仲間が功績をあげてくれたおかげか!?)」
「どう考えても、お前にもう勝ち目はない。どうせ、私の不意を突いて攻撃する予定だったんじゃろう」
「う、うるさい! でも、どうしてそんな巨乳なのに、人々の胸の成長を吸い取ってるんだ! まだ足りないっていうのか!」
「ん……お主、何の話をしておるのじゃ?」
「何って……お前が世界中の胸の成長を吸い取って、自分のものに……」
「はぁ? ……おまえバカか? そんなことをして、何が面白いのじゃ、それより……これじゃ!」
「なんだ!」
椅子の後ろにあったのは、旧型のブラウン管テレビと、懐かしい家庭用ゲーム機、そして、散乱するゲームカセットだった。なぜこんなものがあるのだろうか──考えられる理由は一つ。他にも転生者がいる。そして、その転生者は現世界のものを持ち込むことができる──
「私は退屈じゃった。対戦ゲームもあるんじゃが……一人じゃつまらん。仲間は皆弱すぎての……」
と、ギリメカーラは、格闘ゲームのカセットをゲーム機に差し込んだ。
その後僕は、コントローラーを手渡され、なぜかテレビの前に座った。
「勝負じゃ、勇者!」
居城内は広い。けれども、敵は見当たらない。罠にハマったのではないかと疑うばかりだ。けれども、そういった兆候もない。この警備の薄さには、何か意味があるのだろうか。
──と、気が付くと、魔王のいそうな大広間の扉を見つけてしまった。
「ここにいるのか?」
と、僕はその扉に近づく。すると、突然ギギギという音を立てて巨大な扉がゆっくりと動き始めた。
「なにっ! 感知無効化が効いてない……いや、これは……!」
僕は、床に敷かれていたマットをみて驚愕した。なぜなら、そのマットには、『いらっしゃいませ』と、日本語で書かれた文字が刻まれていたからだ。
「いったい、どういうことだ!?」
大広間の中央の床に敷かれたレッドカーペットを進む。先には玉座がある。そして──その奥に、魔王らしき姿があるのを発見した。こっちに背を向けて何かをしている。
「ほう……久しぶりの勇者か……」
「(き、気づかれた!?)」
魔王は、その場で立ち上がるとゆっくりと体を僕の方に向けた。小柄な体、体格は女性、青っぽい肌、南蛮族のような服装、そして何より……。
「巨乳!」
「なんじゃ、魔王と対峙した勇者の第一声はそれか!」
「あ……いやその……って、お前が魔王? (補助スキルが効いてない!?)」
「そうじゃ。私が魔王、ギリメカーラじゃ。お主……私を倒しに来たのか? どう見てもそのレベル……まさか、たったレベル11で私を倒しにきた……なんてことはあるまい」
「そのつもり……だった(レベルが上がってるのか……仲間が功績をあげてくれたおかげか!?)」
「どう考えても、お前にもう勝ち目はない。どうせ、私の不意を突いて攻撃する予定だったんじゃろう」
「う、うるさい! でも、どうしてそんな巨乳なのに、人々の胸の成長を吸い取ってるんだ! まだ足りないっていうのか!」
「ん……お主、何の話をしておるのじゃ?」
「何って……お前が世界中の胸の成長を吸い取って、自分のものに……」
「はぁ? ……おまえバカか? そんなことをして、何が面白いのじゃ、それより……これじゃ!」
「なんだ!」
椅子の後ろにあったのは、旧型のブラウン管テレビと、懐かしい家庭用ゲーム機、そして、散乱するゲームカセットだった。なぜこんなものがあるのだろうか──考えられる理由は一つ。他にも転生者がいる。そして、その転生者は現世界のものを持ち込むことができる──
「私は退屈じゃった。対戦ゲームもあるんじゃが……一人じゃつまらん。仲間は皆弱すぎての……」
と、ギリメカーラは、格闘ゲームのカセットをゲーム機に差し込んだ。
その後僕は、コントローラーを手渡され、なぜかテレビの前に座った。
「勝負じゃ、勇者!」
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