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コレって、女子会?

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 「なぁ、もう寝たか?」

 「……今、夢の国の…扉が……閉まっちゃ…た?」

 「起きてるわよ、何か?」

 「起きてるよ。」

 「いや、メイヤちゃんは寝てくれよ。」


 ブリッド三人娘とメイヤちゃん、同じ部屋で布団を並べて就寝中のはずだけど、まだ目が冴えて眠れない?

 「もう…一回温…泉入り直して…くる?」


 「そうじゃねぇよ、ママさんの事だよ。」

 「…やっぱり、が騒いだからよ、気疲れかしら?」

 「それ、お前もだろ?

 色々余計な事、聞いたりしていただろ?

 例えば、【魔法】の事とか、あの辺りからママさん具合が悪くなった様に思うんだが?」


 「そ、それは私も、そうじゃないかな~とは思ってるのよ⁈

 でも、異世界と言えば魔法って付きものでしょう!

 特にエルフなら…」


 「お母さんは魔法は使えないよ、だって【ハーフエルフ】だもん。」


 「えっ? そ、そうなの?

 ハーフエルフは魔法が使えないの?」

 「うん、だからメイヤも使えないの。

 でも、稀にハーフエルフでも強い魔力を持ったヒトとね、結婚したエルフからは普通のエルフよりも強力な魔法が使えるエルフが産まれる事が有るって、【カルナお姉ちゃん】が言ってたよ。」

 「カルナお姉ちゃん?」

 「えっとね、カルナお姉ちゃんは前の世界で少しの間だけ、一緒に旅をしていた【山エルフ】のお姉ちゃんなの!」

 「…山?」

 「ダークって呼ぶヒトもいるけど、お姉ちゃんは

 「私は【闇堕ち】した覚えは無い!」

 って、いつも言ってたよの。」


 「そ、その辺詳しく!」

 「コラ止めろ、バカ!」


 「…エリリン…賢いけ…ど、馬鹿?」


 この女子会では、恋バナとか出てこない様だ?


 「…ならメイヤ…ちゃんは…クウォーターエルフ?」

 「じゃあ、魔法は使えなかったんだ! 

 ごめんなさい、私二人にとんでもない失礼な事しちゃって‼︎」


 「…ん、うん。」


 「…ダメ…メイヤちゃん…傷ついた…から、明日朝…になったら、ココに来…る途中に…あった駄菓…子屋サンで、エリリン無限に…オゴリなさ…イ!」

 ちなみに駄菓子以外にも歯磨き粉とか野菜の種も売っているよ。

 山芋掘り用の【山刀ヤマガタナ】はステンレス製らしい?

 「わ、分かったわ、きなこ飴でもヨーグルでも好きなだけオゴってあげるわよ!」

 「…だと?」


 「…おごらさせていただきますわ。」


 「…メイヤちゃん…コレで許してください。」


 「…別に気にしてないよ。

 その事じゃ、ないの、

 本当はね、




 メイヤ、魔法が使えるの。

 お母さんたちにはナイショだけど、カルナお姉ちゃんは知ってるけど。

 だから、お姉ちゃんたちもナイショにして!」


 「わ、わかりましたわ!

 内緒にしますわ、決してメイヤちゃんの信頼は裏切りませんから!」


 「…って事は、メイヤちゃ…んはエルフで…魔法少女…!」


 「そこかよ?

 でも何でナイショなんだ?

 スゲーじゃん!

 魔法がつかえるんだゼ?」


 「響の馬鹿、それは…」


 「うん、カルナお姉ちゃんも言ってた。

 お父さんは多分【本当のお父さん】じゃ無いって。


 あのね、メイヤが産まれる前にお父さんのパーティーには元王子サマがいたんだって、カルナお姉ちゃんが言ってたの。

 お姉ちゃん、昔から時々クエストには同行してたから、メイヤが産まれる前の事も知ってるの。」


 「その人が【本当のお父さん】なのですか?」

 「その人、魔法が使えたんだって。

 でも、メイヤが産まれる前に一人でダンジョンに行って死んじゃったって…  」


 「でも、何でその死んだ元王子がメイヤの本当のパパなんだよ?」


 「響はホント、馬鹿ね!

 さっきのメイヤちゃんの話し覚えてないの?

 つまり強い魔力を持つ人間だったのよ、その王子様は!」



 「…NTR? …異世界でも?」

 「そうじゃねぇだろ、きっと死んだ友の為に、あのパパさんがメイヤちゃんのパパに成ったに違いない!」

 「カルナお姉ちゃんもそう言ってたよ。

 ただ、お姉ちゃんはその時は同行していないの、だからおそらくそうだろうって。」


 「…メイヤちゃん…あまり、気にしてな…さそう?」


 「へへへ、だって、あのね!」

 「ふんふん?」

 「それって、お兄ちゃんとは血が繋がってないって事でしょ?」

 「その場合はね、

 …ん、まさかメイヤちゃん?」

 「うん、それならメイヤ、お兄ちゃんの【お嫁さん】になれるよね!」


 「お、おう、そだな?

 応援するぜ、その時は?」


 「…血の…繋がらない兄妹、…ちょっとエッ…チね。」


 乙女たちの夜はこうして盛り上がっていく、とんでもない爆弾を抱えながら⁈






 「と、とにかくメイヤちゃんは、ぃ、妹としてしかみてないからな!」


 「お、おい、アキト…


 行っちまったか。」



 おや、もう一つ大事な事を伝えていなかったな?


 「ま、いいか。」

 そのうち、わかる事だ。



 こうして夜は更けていくのだった。


 ん、大事な事ってなんですかね?




 
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