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第10章 ホレック公国
第13話 予想外の展開?
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「「「マッスルゥーーーーーー、ハアッ!」」」
使者として見せられた時よりも溜めの聞いた声が響き渡ると、船に沢山の衝撃を感じた。
ダガード子爵は衝撃で倒れたが慌てて起き上がる。船上では盾を持っていた兵士たちが攻撃で吹き飛ばされたのか身動きもしない。何とか呼吸があることを確認すると、すぐに指示を出す。
「魔術師は船の航行より、ウインドシールドで防御しろ! 動けるものは盾で敵の攻撃を防ぐのだ!」
予想以上の攻撃だが、距離のおかげか何とか船に大きな損傷はなかった。しかし、船上の兵士たちは随分やられてしまった。ダガード子爵はこうなれば、相手の魔力が尽きるまで耐えきるしかないと判断する。
経路上は相手が抑えたようだが、広範囲に兵士を送り込んでいる。これほどの攻撃をしてくるのであれば、相手の戦力はここに集中しているはずだ。
(その間に敵の村を占領してしまえば何とかなる!)
ダガード子爵は予想以上に相手が強かったと感じたが驚きはしなかった。しかし、数が全く違うと、内心では勝利を確信していた。後はどれだけ被害が抑えられるかだけだと考えていた。
3方向から進んでいた船団の、先頭を進んでいた船が沈み始めていた。兵士が次々と武器を捨て、船から海中に飛び込み、別の船や近くの島に必死に泳いでいくのが見えていた。
それでも魔法耐性が効果を発揮しているのか、それ以外の船は何とか耐えていた。
しかし、今度は魔法攻撃が2隻目の船に襲い掛かる。あらゆる属性の魔法攻撃が次々と襲い掛かっていた。
(か、数が多すぎる!)
2隻目の船はある程度耐えていたが、すぐに船上で火が燃え上がってしまった。次々と兵士が海に飛び込んでいる。
(だが、そう続かないはずだ!)
ダガード子爵がそう思った瞬間に、また恐怖の声が響き渡る。
「「「マッスルゥ、ハッ! マッスルゥ、ハッ! マッスルゥ、ハッ!」」」
今度は連続で声が聞こえ、1回目より威力は落ちたようだが、次々に船上の兵士が吹き飛んで行く!
「怪我人を早く中に入れろ!」
そう叫んだ。しかし、倒れた兵を助けに行こうとした兵士に魔法が襲い掛かる。
「か、雷魔術だとぅ!」
次々と船上の兵士たちが倒れていくのが見えた。ダガード子爵だけは魔法耐性の高い鎧を付けていたので、体が少し痺れたが何とか動けた。
他の船の様子を確認するが、船上で動いている者は少なかった。
幸い相手の攻撃もここまでなのか、追撃する気配は無い。
(あれだけの少人数でこれほどの魔術は凄いと思う。しかし、これが限界だろう!)
「船内の者は敵の攻撃に備えながら、負傷者の救助をしろ!」
予想外の雷魔術で少し動揺したが、すぐに次の指示を出す。
ワラワラと船内から兵士が出てきて、敵の攻撃を警戒して盾を構える者や、倒れている兵士の救助を始める者もいる。
他の船も船上で慌ただしく動き出していた。
(いくら田舎者でも警戒はしていたようだな……)
経路上の島を相手も確保に動く可能性は考慮していた。その場合は攻撃を受けることになるが、心配なのは魔法耐性がどこまで効果があるかだった。
先頭の船が沈められたのは残念だが、2隻目は船上が燃えただけで船体は魔法耐性で耐えたようだ。
(これなら、勝てる!)
少人数ではこれ以上の魔法攻撃はできないはずだ。
「もう一度態勢を整えろ! 相手は魔力切れだぁ。これなら余裕で勝てるぞ!」
兵士を奮い立たせるように大きな声で叫ぶ。しかし、無情にもまたあの声が聞こえてくる。
「「「マッスルゥーーーーーー、ハアッ!」」」
「くっ、まだ攻撃できるのか!」
ダガード子爵は思わず泣き言を呟いた。
「「「マッスルゥ、ハッ! マッスルゥ、ハッ! マッスルゥ、ハッ!」」」
しかし、今度は続けざまに攻撃を受ける。合間に魔法攻撃もしてきた。
船のあちこちが壊れ、次々と兵士が倒れていく。船上はボロボロだった、しかし、魔法耐性の効果か、距離が遠いのか船が沈むようなことはなかった。
そして、また攻撃がやんだのを見て、慌てて船尾に向かう。
(これが奴らに残された最後の攻撃のはずだ!)
そんなことは正直分からない。そう信じるしかなかった。2回目の攻撃も相手の戦力を考えると限界のはずだと自分に言い聞かせる。そして何とか耐え忍べば、味方が本拠地を抑えるはずだと信じていた。
そして、兵士の大半が島に向かって泳いでいるのも見えていた。
(島でも戦闘が始まれば、攻撃も減るはずだ!)
そこまで考えると船尾に用意した魔道具に飛びつく。すぐに魔力を流すと魔道具から信号用の魔法が発射された。
(これで旗艦が攻めてくれば予定通りだ!)
ダガード子爵とジカチカ子爵は、すでにこのような事も想定して作戦を考えていた。経路を相手に抑えられたとしても、魔法耐性で相手の攻撃を耐えられるなら、最後は公国の海軍から派遣された3隻の船で反撃にでることになっていた。
実際にダガード子爵が乗る船は、一番お金を掛けて魔法耐性を上げていた。しかし、公国海軍の船はそれ以上に魔法耐性が高いのである。
しかし、後方では予想外の事が起きた。旗艦と護衛の船2隻が向きを変えて、急速に離れていくのだ。
ダガード子爵は何が起きたのか分からず呆然と走り去る船を見つめるのであった。
◇ ◇ ◇ ◇
戦闘が始まってすぐにペニーワースは動揺して慌てだす。
「な、なんだ! 我が国が負けてるではないか!」
動揺する総司令官を見て、ジカチカ子爵は溜息を付きながら話した。
「確かに作戦の一部を相手に読まれていたのでしょう。しかし、作戦会議でもその可能性も説明していたはずです。戦闘をするといっても、相手も黙ってやられるはずはありません。相手と手の内を読み合うのは当然のことです。
相手もあれほどの魔術を使えば、魔力を消耗してそれほど長続きはしないでしょう!」
ジカチカ子爵はそう話しながらも、あの無邪気に騒いでいた黒耳長族ではなく、一緒にいた人族が入れ知恵をしたのではないかと考えていた。
「だが、船が何隻も沈められているではないか!?」
「無傷で勝利を掴める可能性が少ないと申し上げたではありませんか! あれほど相手の戦力が予想以上だと話したのを覚えていないのですか?」
「ち、違うぞ! 攻撃を受けないように、事前で対処すると言ったではないか! 圧倒的に我らが有利に戦えると言ったはずだ!」
「それは全てうまくいけばの話です! だから作戦会議で相手が手を打ってきた場合を話し合ったではありませんか?」
「そ、そんなこと聞いていない!」
船上で一緒に戦況を眺めていた船長や公国海軍の兵士も呆れていた。
「今さらそんなことを言われても作戦は実行されています。このような事態の対応も殿下は承認したではありませんか!?」
「ま、待て! また味方の船がやられたぞ!」
「確かにあまり歓迎できる状況ではありません。しかし、ダガード子爵の乗る船は健在です。魔法耐性の効果が十分に出ているのでしょう。この船や公国海軍の船ならあの攻撃を耐えられるでしょう。その間に展開した兵士たちが、相手の拠点を落とすのです」
「おい、我々もあの攻撃の中に行くのか!?」
「今さら何を……、作戦会議で説明したではありませんか?」
ペニーワースは動揺した表情で、船長や公国海軍の将兵に目を向ける。しかし、全員が頷いてその通りだと返した。
彼は自分の都合の良い話しか聞いておらず、相手が反撃することなど聞き流していたのだ。
「おっ、信号が来ました! すぐに我々の船も彼らの後方まで移動させてください!」
ジカチカ子爵は信号を見て、船長に指示を出した。
「待て、待て! すぐに船を転進させて退却をするのだ!」
ペニーワースは作戦を無視して退却の指示を出す。それを聞いた全員が唖然とした。
「味方を見殺しにするのですか!? 作戦を無視するは幾らなんでも、」
「黙れ! 総司令官は私だ! ダガードがあまりにも不甲斐ないのだ。仕方がないから退却して体制を整える!」
「しかし、それでは作戦と、」
「黙れ、黙れ、黙れぇ! 総司令官の命令に従えないなら反逆罪にするぞ!」
余りにも愚かしい命令だ。しかし、相手はお飾りでも総司令官であり公子でもある。ジカチカ子爵は下唇を血が出るほど噛みしめて黙るしかなかった。そして船長は悲しそうな表情をさせながらも退却の指示を出す。
護衛船に合図を送ると3隻だけで退却を始める。待機していたダガード子爵家の船団は何も指示されず、状況が分からずその場から移動することもできなかった。
使者として見せられた時よりも溜めの聞いた声が響き渡ると、船に沢山の衝撃を感じた。
ダガード子爵は衝撃で倒れたが慌てて起き上がる。船上では盾を持っていた兵士たちが攻撃で吹き飛ばされたのか身動きもしない。何とか呼吸があることを確認すると、すぐに指示を出す。
「魔術師は船の航行より、ウインドシールドで防御しろ! 動けるものは盾で敵の攻撃を防ぐのだ!」
予想以上の攻撃だが、距離のおかげか何とか船に大きな損傷はなかった。しかし、船上の兵士たちは随分やられてしまった。ダガード子爵はこうなれば、相手の魔力が尽きるまで耐えきるしかないと判断する。
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(その間に敵の村を占領してしまえば何とかなる!)
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3方向から進んでいた船団の、先頭を進んでいた船が沈み始めていた。兵士が次々と武器を捨て、船から海中に飛び込み、別の船や近くの島に必死に泳いでいくのが見えていた。
それでも魔法耐性が効果を発揮しているのか、それ以外の船は何とか耐えていた。
しかし、今度は魔法攻撃が2隻目の船に襲い掛かる。あらゆる属性の魔法攻撃が次々と襲い掛かっていた。
(か、数が多すぎる!)
2隻目の船はある程度耐えていたが、すぐに船上で火が燃え上がってしまった。次々と兵士が海に飛び込んでいる。
(だが、そう続かないはずだ!)
ダガード子爵がそう思った瞬間に、また恐怖の声が響き渡る。
「「「マッスルゥ、ハッ! マッスルゥ、ハッ! マッスルゥ、ハッ!」」」
今度は連続で声が聞こえ、1回目より威力は落ちたようだが、次々に船上の兵士が吹き飛んで行く!
「怪我人を早く中に入れろ!」
そう叫んだ。しかし、倒れた兵を助けに行こうとした兵士に魔法が襲い掛かる。
「か、雷魔術だとぅ!」
次々と船上の兵士たちが倒れていくのが見えた。ダガード子爵だけは魔法耐性の高い鎧を付けていたので、体が少し痺れたが何とか動けた。
他の船の様子を確認するが、船上で動いている者は少なかった。
幸い相手の攻撃もここまでなのか、追撃する気配は無い。
(あれだけの少人数でこれほどの魔術は凄いと思う。しかし、これが限界だろう!)
「船内の者は敵の攻撃に備えながら、負傷者の救助をしろ!」
予想外の雷魔術で少し動揺したが、すぐに次の指示を出す。
ワラワラと船内から兵士が出てきて、敵の攻撃を警戒して盾を構える者や、倒れている兵士の救助を始める者もいる。
他の船も船上で慌ただしく動き出していた。
(いくら田舎者でも警戒はしていたようだな……)
経路上の島を相手も確保に動く可能性は考慮していた。その場合は攻撃を受けることになるが、心配なのは魔法耐性がどこまで効果があるかだった。
先頭の船が沈められたのは残念だが、2隻目は船上が燃えただけで船体は魔法耐性で耐えたようだ。
(これなら、勝てる!)
少人数ではこれ以上の魔法攻撃はできないはずだ。
「もう一度態勢を整えろ! 相手は魔力切れだぁ。これなら余裕で勝てるぞ!」
兵士を奮い立たせるように大きな声で叫ぶ。しかし、無情にもまたあの声が聞こえてくる。
「「「マッスルゥーーーーーー、ハアッ!」」」
「くっ、まだ攻撃できるのか!」
ダガード子爵は思わず泣き言を呟いた。
「「「マッスルゥ、ハッ! マッスルゥ、ハッ! マッスルゥ、ハッ!」」」
しかし、今度は続けざまに攻撃を受ける。合間に魔法攻撃もしてきた。
船のあちこちが壊れ、次々と兵士が倒れていく。船上はボロボロだった、しかし、魔法耐性の効果か、距離が遠いのか船が沈むようなことはなかった。
そして、また攻撃がやんだのを見て、慌てて船尾に向かう。
(これが奴らに残された最後の攻撃のはずだ!)
そんなことは正直分からない。そう信じるしかなかった。2回目の攻撃も相手の戦力を考えると限界のはずだと自分に言い聞かせる。そして何とか耐え忍べば、味方が本拠地を抑えるはずだと信じていた。
そして、兵士の大半が島に向かって泳いでいるのも見えていた。
(島でも戦闘が始まれば、攻撃も減るはずだ!)
そこまで考えると船尾に用意した魔道具に飛びつく。すぐに魔力を流すと魔道具から信号用の魔法が発射された。
(これで旗艦が攻めてくれば予定通りだ!)
ダガード子爵とジカチカ子爵は、すでにこのような事も想定して作戦を考えていた。経路を相手に抑えられたとしても、魔法耐性で相手の攻撃を耐えられるなら、最後は公国の海軍から派遣された3隻の船で反撃にでることになっていた。
実際にダガード子爵が乗る船は、一番お金を掛けて魔法耐性を上げていた。しかし、公国海軍の船はそれ以上に魔法耐性が高いのである。
しかし、後方では予想外の事が起きた。旗艦と護衛の船2隻が向きを変えて、急速に離れていくのだ。
ダガード子爵は何が起きたのか分からず呆然と走り去る船を見つめるのであった。
◇ ◇ ◇ ◇
戦闘が始まってすぐにペニーワースは動揺して慌てだす。
「な、なんだ! 我が国が負けてるではないか!」
動揺する総司令官を見て、ジカチカ子爵は溜息を付きながら話した。
「確かに作戦の一部を相手に読まれていたのでしょう。しかし、作戦会議でもその可能性も説明していたはずです。戦闘をするといっても、相手も黙ってやられるはずはありません。相手と手の内を読み合うのは当然のことです。
相手もあれほどの魔術を使えば、魔力を消耗してそれほど長続きはしないでしょう!」
ジカチカ子爵はそう話しながらも、あの無邪気に騒いでいた黒耳長族ではなく、一緒にいた人族が入れ知恵をしたのではないかと考えていた。
「だが、船が何隻も沈められているではないか!?」
「無傷で勝利を掴める可能性が少ないと申し上げたではありませんか! あれほど相手の戦力が予想以上だと話したのを覚えていないのですか?」
「ち、違うぞ! 攻撃を受けないように、事前で対処すると言ったではないか! 圧倒的に我らが有利に戦えると言ったはずだ!」
「それは全てうまくいけばの話です! だから作戦会議で相手が手を打ってきた場合を話し合ったではありませんか?」
「そ、そんなこと聞いていない!」
船上で一緒に戦況を眺めていた船長や公国海軍の兵士も呆れていた。
「今さらそんなことを言われても作戦は実行されています。このような事態の対応も殿下は承認したではありませんか!?」
「ま、待て! また味方の船がやられたぞ!」
「確かにあまり歓迎できる状況ではありません。しかし、ダガード子爵の乗る船は健在です。魔法耐性の効果が十分に出ているのでしょう。この船や公国海軍の船ならあの攻撃を耐えられるでしょう。その間に展開した兵士たちが、相手の拠点を落とすのです」
「おい、我々もあの攻撃の中に行くのか!?」
「今さら何を……、作戦会議で説明したではありませんか?」
ペニーワースは動揺した表情で、船長や公国海軍の将兵に目を向ける。しかし、全員が頷いてその通りだと返した。
彼は自分の都合の良い話しか聞いておらず、相手が反撃することなど聞き流していたのだ。
「おっ、信号が来ました! すぐに我々の船も彼らの後方まで移動させてください!」
ジカチカ子爵は信号を見て、船長に指示を出した。
「待て、待て! すぐに船を転進させて退却をするのだ!」
ペニーワースは作戦を無視して退却の指示を出す。それを聞いた全員が唖然とした。
「味方を見殺しにするのですか!? 作戦を無視するは幾らなんでも、」
「黙れ! 総司令官は私だ! ダガードがあまりにも不甲斐ないのだ。仕方がないから退却して体制を整える!」
「しかし、それでは作戦と、」
「黙れ、黙れ、黙れぇ! 総司令官の命令に従えないなら反逆罪にするぞ!」
余りにも愚かしい命令だ。しかし、相手はお飾りでも総司令官であり公子でもある。ジカチカ子爵は下唇を血が出るほど噛みしめて黙るしかなかった。そして船長は悲しそうな表情をさせながらも退却の指示を出す。
護衛船に合図を送ると3隻だけで退却を始める。待機していたダガード子爵家の船団は何も指示されず、状況が分からずその場から移動することもできなかった。
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