298 / 303
パラレル 結婚までの120日【本編とは全く異なるif…】
30
しおりを挟む
「はぁ…瑛人、カップ麺なら…」
「食べなくていい。母さんもそういう甘やかしは必要ない。突然帰って来て何か食べられると思うのも甘いし、食べさせてやろうというのも甘い。しかもこんな時だ。事態の深刻さを分かっているか?香歩さんの申し出が100万円という良心的な慰謝料金額だったからのんびりしているのかもしれないが、1000万と言われても支払うべき状況だと思う」
父さんが立ち上がって俺と母さんにきつく言う。
「再就職など、瑛人はさらっと簡単そうに言ったが正社員での再就職は難航すると予測が出来ないか?前職調査というのがあるのは聞いたことがあるはずだ。もちろん勝手にはされない。前職調査に関する同意書を作成し同意書へのサインを求められるが、拒否すると当然怪しまれるし、同意して調査されると今の状況のすべてではなくても弁護士が会社に来てすぐに辞めたとなれば、何かしらトラブルがあったとは勘づかれる。簡単には再就職できない」
かといって、居心地の悪い会社で仕事は出来ない。
「反省と同時に、今後の人生への危機感を感じることが必要だ。母さんは瑛人のことを何もするな。今夜瑛人がここで寝泊まりしたとしても、瑛人の分の朝食の準備や洗濯をしなくていいから」
俺は翌日、朝イチに‘一身上の都合’と辞職願を提出して、私物を持ち帰り、以後会社へは行くことがなかった。
弁護士に連絡すると二人の弁護士が来て、振込先の事務所の口座や今後の流れを説明される。途中で結婚式場から電話があり、キャンセルを伝えるともうキャンセル料が発生するという。
実家も居心地は悪いが、無職で部屋を借りたままも現実的でないか…
「ここに住むのはいいが、家賃分は家にいれてくれ。学生でないのだから当たり前のことだ」
「食べなくていい。母さんもそういう甘やかしは必要ない。突然帰って来て何か食べられると思うのも甘いし、食べさせてやろうというのも甘い。しかもこんな時だ。事態の深刻さを分かっているか?香歩さんの申し出が100万円という良心的な慰謝料金額だったからのんびりしているのかもしれないが、1000万と言われても支払うべき状況だと思う」
父さんが立ち上がって俺と母さんにきつく言う。
「再就職など、瑛人はさらっと簡単そうに言ったが正社員での再就職は難航すると予測が出来ないか?前職調査というのがあるのは聞いたことがあるはずだ。もちろん勝手にはされない。前職調査に関する同意書を作成し同意書へのサインを求められるが、拒否すると当然怪しまれるし、同意して調査されると今の状況のすべてではなくても弁護士が会社に来てすぐに辞めたとなれば、何かしらトラブルがあったとは勘づかれる。簡単には再就職できない」
かといって、居心地の悪い会社で仕事は出来ない。
「反省と同時に、今後の人生への危機感を感じることが必要だ。母さんは瑛人のことを何もするな。今夜瑛人がここで寝泊まりしたとしても、瑛人の分の朝食の準備や洗濯をしなくていいから」
俺は翌日、朝イチに‘一身上の都合’と辞職願を提出して、私物を持ち帰り、以後会社へは行くことがなかった。
弁護士に連絡すると二人の弁護士が来て、振込先の事務所の口座や今後の流れを説明される。途中で結婚式場から電話があり、キャンセルを伝えるともうキャンセル料が発生するという。
実家も居心地は悪いが、無職で部屋を借りたままも現実的でないか…
「ここに住むのはいいが、家賃分は家にいれてくれ。学生でないのだから当たり前のことだ」
44
お気に入りに追加
181
あなたにおすすめの小説
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
余命宣告を受けたので私を顧みない家族と婚約者に執着するのをやめることにしました
結城芙由奈@12/27電子書籍配信
恋愛
【余命半年―未練を残さず生きようと決めた。】
私には血の繋がらない父と母に妹、そして婚約者がいる。しかしあの人達は私の存在を無視し、空気の様に扱う。唯一の希望であるはずの婚約者も愛らしい妹と恋愛関係にあった。皆に気に入られる為に努力し続けたが、誰も私を気に掛けてはくれない。そんな時、突然下された余命宣告。全てを諦めた私は穏やかな死を迎える為に、家族と婚約者に執着するのをやめる事にした―。
2021年9月26日:小説部門、HOTランキング部門1位になりました。ありがとうございます
*「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
※2023年8月 書籍化
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
フローライト
藤谷 郁
恋愛
彩子(さいこ)は恋愛経験のない24歳。
ある日、友人の婚約話をきっかけに自分の未来を考えるようになる。
結婚するのか、それとも独身で過ごすのか?
「……そもそも私に、恋愛なんてできるのかな」
そんな時、伯母が見合い話を持ってきた。
写真を見れば、スーツを着た青年が、穏やかに微笑んでいる。
「趣味はこうぶつ?」
釣書を見ながら迷う彩子だが、不思議と、その青年には会いたいと思うのだった…
※他サイトにも掲載
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
冷徹義兄の密やかな熱愛
橋本彩里(Ayari)
恋愛
十六歳の時に母が再婚しフローラは侯爵家の一員となったが、ある日、義兄のクリフォードと彼の親友の話を偶然聞いてしまう。
普段から冷徹な義兄に「いい加減我慢の限界だ」と視界に入れるのも疲れるほど嫌われていると知り、これ以上嫌われたくないと家を出ることを決意するのだが、それを知ったクリフォードの態度が急変し……。
※王道ヒーローではありません
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる