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side Masamune 2

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 小規模な組は高須が直接管理するのではなく、例えば国府のような高須直属のある程度の規模の組が管理している。その管理に問題がないかこちらが上から見るだけでなく小さい組から年1回、直接高須が話を聞く。今日参加の組からは特に不平不満があるわけでなく終了し、すぐ綸の様子を見に本家の俺の部屋へ向かうと、途中食堂から何人かの声と、…好きですと綸の声がした。

「何が好きって?綸」

 何か食う元気があって良かったと思うと、俺も空腹を感じる。

 すぐに綸は自分を迎えに来たから俺の食事時間がなかったと察し気を使う。そして食後には潤と駿のことも気遣いおにぎりを作ると言った。自分のことにも関心がなく、人の事はもちろん文字通り他人事だった綸が日々成長している。

 自分に関してはまだまだだが、周りへの反応は変わってきた。俺と潤たちが同じ扱いでがっかりすることもあるが、長年固めてきたものを急激に緩めるのは難しいのだろう。

 おにぎりを作っても潤たちの仕事の邪魔にならないか気遣う彼女に、大丈夫だと伝え部屋へ案内する。彼らは今日の会合のまとめを畠山さんとしているので、おにぎりがあって喜ばれても邪魔にはならない。

 部屋の扉を綸に示した時

「いたぁ~正宗~」

 と男に媚びるような声で呼ばれた。宮本フウカ、今日来ていた組の娘でアメリカの大学に行っていたのが、何故高須本家にいる?先ほど会った父親から娘の話は一言も出てないよな…考えるうちに、綸の事を噂に聞きわかっていながら、フウカが‘お手伝いさん?’とわざと聞いたのは耳に入っていなかった。
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