120 / 340
第十一話 16
しおりを挟む
国府の屋敷は高須よりは小さいと車中で聞いたが、私には違いがわからないくらい大きな屋敷だ。
組長さんは不在だが夕食は一緒にということで、姐さん、他数人の女性が出迎えて下さった。
掃除洗濯台所を組員プラス2、3人の奥様が出入りし支えているという。
加えて今は臨月を迎えた樋川さんの奥様がここにおられる。樋川さんと結婚するときに奥様は実家から勘当されたらしく、里帰り出産のようにここで産前産後を過ごされるらしい。
「駒村綸です。お世話になります」
「綸ちゃんね。その髪は力哉と同じ色?」
「いえ…そうなのかな?たまたまなんですが」
姐さんは一美さん、樋川さんの奥様は千紗さんと呼んでということだ。そして部屋に案内してもらいながら髪色を聞かれ、正宗もこれが気になったのかなと少し思った。
「和室と洋室とどちらがいいかしら?どちらも使えるようにしたんだけど」
「えっと…狭い方がいいです」
「うふふ、想定外の返事だわ。じゃあ和室にしましょう」
8畳ある和室は十分すぎる広さで、木製の引き出し付きハンガーラックが置かれていた。すぐに樋川さんが両手に紙袋を下げて来られると千紗さんが引き取り
「とりあえずの着替えなのでそのラックを使って下さい」
「…ありがとうございます」
「綸ちゃん、和室にしたって?」
と、リッキーが大きい声で入ってくる。
組長さんは不在だが夕食は一緒にということで、姐さん、他数人の女性が出迎えて下さった。
掃除洗濯台所を組員プラス2、3人の奥様が出入りし支えているという。
加えて今は臨月を迎えた樋川さんの奥様がここにおられる。樋川さんと結婚するときに奥様は実家から勘当されたらしく、里帰り出産のようにここで産前産後を過ごされるらしい。
「駒村綸です。お世話になります」
「綸ちゃんね。その髪は力哉と同じ色?」
「いえ…そうなのかな?たまたまなんですが」
姐さんは一美さん、樋川さんの奥様は千紗さんと呼んでということだ。そして部屋に案内してもらいながら髪色を聞かれ、正宗もこれが気になったのかなと少し思った。
「和室と洋室とどちらがいいかしら?どちらも使えるようにしたんだけど」
「えっと…狭い方がいいです」
「うふふ、想定外の返事だわ。じゃあ和室にしましょう」
8畳ある和室は十分すぎる広さで、木製の引き出し付きハンガーラックが置かれていた。すぐに樋川さんが両手に紙袋を下げて来られると千紗さんが引き取り
「とりあえずの着替えなのでそのラックを使って下さい」
「…ありがとうございます」
「綸ちゃん、和室にしたって?」
と、リッキーが大きい声で入ってくる。
89
お気に入りに追加
225
あなたにおすすめの小説
性欲の強すぎるヤクザに捕まった話
古亜
恋愛
中堅企業の普通のOL、沢木梢(さわきこずえ)はある日突然現れたチンピラ3人に、兄貴と呼ばれる人物のもとへ拉致されてしまう。
どうやら商売女と間違えられたらしく、人違いだと主張するも、兄貴とか呼ばれた男は聞く耳を持たない。
「美味しいピザをすぐデリバリーできるのに、わざわざコンビニのピザ風の惣菜パンを食べる人います?」
「たまには惣菜パンも悪くねぇ」
……嘘でしょ。
2019/11/4 33話+2話で本編完結
2021/1/15 書籍出版されました
2021/1/22 続き頑張ります
半分くらいR18な話なので予告はしません。
強引な描写含むので苦手な方はブラウザバックしてください。だいたいタイトル通りな感じなので、少しでも思ってたのと違う、地雷と思ったら即回れ右でお願いします。
誤字脱字、文章わかりにくい等の指摘は有り難く受け取り修正しますが、思った通りじゃない生理的に無理といった内容については自衛に留め批判否定はご遠慮ください。泣きます。
当然の事ながら、この話はフィクションです。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
俺様な極道の御曹司とまったりイチャイチャ溺愛生活
那珂田かな
恋愛
高地柚子(たかちゆずこ)は天涯孤独の身の上。母はすでに亡く、父は音信不通。
それでも大学に通いながら、夜はユズカという名で、ホステスとして生活費を稼ぐ日々を送っていた。
そんなある日、槇村彰吾(まきむらしょうご)という男性が店に現れた。
「お前の父には世話になった。これから俺がお前の面倒を見てやる」
男の職業は、なんとヤクザ。
そんな男に柚子は言い放つ。
「あなたに面倒見てもらう必要なんてない!」
オレサマな極道の若と、しっかり者だけどどこか抜けてる女の子との、チグハグ恋愛模様が始まります。
※この小説はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
若妻シリーズ
笹椰かな
恋愛
とある事情により中年男性・飛龍(ひりゅう)の妻となった18歳の愛実(めぐみ)。
気の進まない結婚だったが、優しく接してくれる夫に愛実の気持ちは傾いていく。これはそんな二人の夜(または昼)の営みの話。
乳首責め/クリ責め/潮吹き
※表紙の作成/かんたん表紙メーカー様
※使用画像/SplitShire様
【R18】エリートビジネスマンの裏の顔
白波瀬 綾音
恋愛
御社のエース、危険人物すぎます───。
私、高瀬緋莉(27)は、思いを寄せていた業界最大手の同業他社勤務のエリート営業マン檜垣瑤太(30)に執着され、軟禁されてしまう。
同じチームの後輩、石橋蓮(25)が異変に気付くが……
この生活に果たして救いはあるのか。
※サムネにAI生成画像を使用しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる