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プロテクション 8

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「言うから潰さないでって、まだまだお子ちゃまだよ。女はクラブに行ってテンちゃんとナンバー1のリュウの前でアカウントを作り、あの行為に及んだ。女は昨日支払えなかったクラブの会費30万を支払いに今日も来る、延びれば利子がつくんだってテンちゃんが教えてくれたわけ。繁華街で声を掛けた理由はバックの組の店、ああいう体型の女を集めてるランパブがあるらしいんだけど、そこに引きたかったらしい。ここまでいい?潰さないでって言われたけれど、アカウントを作るアイデアを与えた罪は重いよな?」
「「そうだ」」「「「同罪」」」「「排除対象」」

みなの声に満足そうに頷いた由佐は

「お子ちゃまに須藤が動くこともないだろう?だから、中山と桜龍神…勝手に双方が落ちるように仕掛けてある。だから、誰の出番もなし…ごめんね。桜龍神のバックの組も須藤でなく中山を恨むから安心して」

とダブルピースの指をくいくいと動かした。

「ちょっと疲れた…」

大広間のど真ん中にどかっと腰を下ろした由佐を見て

「飽んなよ、由佐。いいところなのに」

と右京が言うと

「森川ブラザーズがここからは知ってるはず。オレ、休憩」

ペットボトルの蓋を開けて一気にボトル半分ほどの水を飲んだ。

「ここまでの話は知りませんでしたけど、その後ですね…中山の裏垢が動いたんです」
「全く同じアカウントで何やってんだと思って見てたら、桜龍神のクラブのことを告発するような内容をツラツラと書き込むんですよ」
「探りのレスを入れてみれば、由佐さんから電話があって‘オレだから’って」
「‘落ちるまで様子見するから、二人は念のためレスも入れんな’って」

なるほどな…女が桜龍神のクラブ摘発を誘発するような悪質さを流したことにしたと。

「あのクラブ、ネットに全然出てこないように統制されてるから、飲みクラブか、ダンスクラブかも未知っていうのが売り。中に入らないと会費だってわからないように公表されてない。秘密クラブっぽいのがウケてる。でも、オレが扮する女が30万だのダンスミュージックがガンガンだの、薬が出回ってるだの、適当なことを言ったってこと」
「それだけで勝手に双方が落ちる構図が完璧だとは思えませんね。由佐、あとは何を?」
「さすが、野沢。報告順序が前後した…ごめん、ごめん。オレ、女の指2本折っておいたからさ、女はクラブに支払いに行けずに利子が発生してる上で裏垢使ってることになってる。悠仁のお姫様と同じ右手の指、イッたんだよ」

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