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バケットリスト

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人生の最後に、これで満足という人は少ないかもしれない。

楽しい人生であるほど、もっと生きたいし、苦しい人生なら、やっと死ねると思うだろうが。良く言われているのが、「人生あっという間」というセリフだ。だからといって、若い時に、何をしておくべきかなど、誰にも分からないが。実際に年を重ねると、やはり「人生あっという間だった。」と実感せざるを得ない。

子供たちや妻と過ごす夕食時に、ふと、何百年後、このダイニングの空間はどうなっているのだろうと思うと、急に居ても立っても居られない、やるせない気持ちに襲われる。一日一日を、いとおしみながら、生きていくしかない。どんな偉人も、私のような凡人も、同じ時間のスピードで、最終的に死んでゆくのだ。

よく、ドラマなんかで、臨終のシーンがあるが、ほとんどが穏やかに家族と話しをしているが、私には、そんなふうに落ち着いていられる自信は全くない。家族にしがみついて、「怖いよ~!死ぬのヤダー!」という自信は十分にある。


海外では、バケットリストというものがあるそうだ。バケツに乗って首吊りをする前(死ぬまで)にやっておきたいリストという意味らしい。例え、何百年生きようと、必ず終わりはやって来る。何を成し遂げて、何年生きたから満足だというものでないが、何かきめておこうと思う。思ったより短かったと、惜しみながら終わるのが花なのだろう。そう思えるなら、幸せかもしれない。だが、バケツに乗って、人生の幕を閉じるのは遠慮したい。
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