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由美子の話
39話 決意を胸に
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後日。
部屋は幸田のタバコの煙と匂いがある。
由美子「お話があります。」
由美子は正座する。
由美子は改めて幸田に妊娠した事実を報告した。
幸田は慌てて自分の吸っているタバコを消して、部屋の襖を全開にした。
幸田「早よ言わんかいな。こんな空気吸うてたら身体に悪い。」
由美子「すみません、報告が遅くなって。」と謝る由美子。
幸田「別に謝らんでえぇよ。由美子さん、大切な身体なんやから自分を大切にしい。」
由美子「はい……それで子供の事なんですが…。」と言う。
幸田「ワシのとこの養子になられへんかな?その後どうするかは、ワシに任せてもらってえぇけど。由美子さんの意志を尊重するわ。」
と由美子に言ったのだった……。
由美子からしたら幸田の子供を身ごもったのだから、とても魅力的な話だった。
そしてこれから産んだとしても育てる訳にはいかない。
でも……幸田の妻美世はどう思うのか。
それを1番気にしていた。
幸田「美世の事は気にせんでいい。事前に話とる。」
由美子「それを聞いて安心しました。」
幸田「産むかどうかは由美子さんが決めて欲しい。お金のことなんかはワシがなんとかするから心配するな。」
と由美子に言うのであった。
幸田さんは美世さんがやっぱり1番なのね……。
由美子「後……もうひとつお願いがあります。厚かましいお願いだと思いますが。」
と続けて言うのだった。
幸田「ん?」と言いながら耳を傾ける幸田は、由美子の言葉を聞き了承をするのであった。
由美子「最初に産んだ子がいるんです……その子の今後が心配で……良ければ、幸田さんがその子供も一緒に育ててくれませんか?それで……私との関係は終わりにしましょう。」
と言う由美子だった。
幸田は微笑みながら言う。
幸田「由美子の子なんやな?」
由美子「はい……。父親は誰かわかりません。でも子供には罪はないから。」
と苦しむ顔をする由美子。
そして……数分が過ぎた後……重い沈黙の中、幸田の口が開く……。
幸田「えぇよ。それで手打ちやね……。それが由美子さんの気持ちやから仕方ないな……。」
ホッとした顔をする由美子だった。
これで……思い残す事はなくなった。
幸田「産むんやな?」と聞く。
由美子「はい…産みたいです。」
その言葉に胸が苦しくなる……幸田だった……。
お腹を触ると何故か涙が頬をつたう。
これから産まれてくるかもしれない子供の事を考えると泣けてきた……。
幸田「ワシはいつでも由美子さんと子供の味方や。もし困ってたら頼ってください……!」
と声をかけ、幸田は部屋を後にする……。
そして由美子も涙を堪えて1人でこの子を産む事にしたのだ……。
部屋は幸田のタバコの煙と匂いがある。
由美子「お話があります。」
由美子は正座する。
由美子は改めて幸田に妊娠した事実を報告した。
幸田は慌てて自分の吸っているタバコを消して、部屋の襖を全開にした。
幸田「早よ言わんかいな。こんな空気吸うてたら身体に悪い。」
由美子「すみません、報告が遅くなって。」と謝る由美子。
幸田「別に謝らんでえぇよ。由美子さん、大切な身体なんやから自分を大切にしい。」
由美子「はい……それで子供の事なんですが…。」と言う。
幸田「ワシのとこの養子になられへんかな?その後どうするかは、ワシに任せてもらってえぇけど。由美子さんの意志を尊重するわ。」
と由美子に言ったのだった……。
由美子からしたら幸田の子供を身ごもったのだから、とても魅力的な話だった。
そしてこれから産んだとしても育てる訳にはいかない。
でも……幸田の妻美世はどう思うのか。
それを1番気にしていた。
幸田「美世の事は気にせんでいい。事前に話とる。」
由美子「それを聞いて安心しました。」
幸田「産むかどうかは由美子さんが決めて欲しい。お金のことなんかはワシがなんとかするから心配するな。」
と由美子に言うのであった。
幸田さんは美世さんがやっぱり1番なのね……。
由美子「後……もうひとつお願いがあります。厚かましいお願いだと思いますが。」
と続けて言うのだった。
幸田「ん?」と言いながら耳を傾ける幸田は、由美子の言葉を聞き了承をするのであった。
由美子「最初に産んだ子がいるんです……その子の今後が心配で……良ければ、幸田さんがその子供も一緒に育ててくれませんか?それで……私との関係は終わりにしましょう。」
と言う由美子だった。
幸田は微笑みながら言う。
幸田「由美子の子なんやな?」
由美子「はい……。父親は誰かわかりません。でも子供には罪はないから。」
と苦しむ顔をする由美子。
そして……数分が過ぎた後……重い沈黙の中、幸田の口が開く……。
幸田「えぇよ。それで手打ちやね……。それが由美子さんの気持ちやから仕方ないな……。」
ホッとした顔をする由美子だった。
これで……思い残す事はなくなった。
幸田「産むんやな?」と聞く。
由美子「はい…産みたいです。」
その言葉に胸が苦しくなる……幸田だった……。
お腹を触ると何故か涙が頬をつたう。
これから産まれてくるかもしれない子供の事を考えると泣けてきた……。
幸田「ワシはいつでも由美子さんと子供の味方や。もし困ってたら頼ってください……!」
と声をかけ、幸田は部屋を後にする……。
そして由美子も涙を堪えて1人でこの子を産む事にしたのだ……。
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