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本編

同窓会 

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 海外事業部と共同で動き始めた合同企画の書類をまとめながら、今週末の予定に丈太郎の心は踊っていた。

『同窓会のお知らせ』

 中学の同級生からSNSを通じて丈太郎に知らせが届いたのは一週間前のこと。
 企画者は、丈太郎の友人だったクラスメイトからだった。
 年末の連休に開かれることもあり、同窓会には県外に出てしばらく会うことのなかったクラスメイトたちも参加する予定だそうだ。
 そして、同窓会のお誘いは聖にも届いていた。
 聖は参加するのに少し躊躇いがちだったが、丈太郎が誘うと「丈太郎が行くなら……」と、参加することとなった。
 聖と一緒に参加する同窓会は、きっと楽しいものになるだろうと丈太郎は微笑みながらデスクのパソコンで仕事をしていると、一件のメールが届く。
 メールを送ってきた相手の名を見て、丈太郎は眉根をひそめてメールを開き、予想通りの内容に眉間の皺は濃くなった。

「どうした丈太郎? また、あっちの部署からクレームか?」

 隣で同じ企画に携わっている三宅が心配そうな顔をして丈太郎のパソコンへと視線を移す。
 相手は合同企画のパートナーである海外事業部の『長谷川』からだった。
 メール内容は、以前送った企画書類の訂正と変更依頼。メール内容を横から見た三宅は怪訝な顔を見せる。

「はぁ!? これ、前々回に変更した内容に戻せって言ってるじゃん。んだよ、変更しろって言ってきたのあっちからだぞ! それをまた変えろって……こんなの嫌がらせじゃんか」

 隣で三宅は声を荒げデスクトップに映し出された長谷川からのメールを睨みつける。
 長谷川からのメールの件名は『至急』とだけ書かれており、変更依頼に対しても何の謝罪もなく速やかに訂正するようにと書かれていた。
 はっきりいって気持ちのいい内容のメールではなく、三宅の言葉は丈太郎の気持ちを代弁するようだった。

「まぁ、仕方ないさ。長谷川も先方から変更を持ち出されたのかもしれないからな」

 苦笑いを浮かべながら丈太郎は内容を確認した旨をメールで返信し、心の中では大きなため息をついた。
 三宅が言っていた『嫌がらせ』という言葉は、あながち間違ってはいなかった。
 同期入社である長谷川と丈太郎は、時折比較されることがあった。
 同期の『Dom』として。
 今までは、花形である海外事業部の長谷川を称賛する声が多かったものの、合同企画で一緒に仕事をし始めてからは、その声が変わっていった。

 仕事はできるが自分の意見が全て正しく思い通りにいかないと不機嫌になる長谷川と、周りに配慮しチームとして仕事をしていく丈太郎のやり方の違いに企画に携わる者たちは、自然と丈太郎を頼るようになる。
 そうなると、丈太郎は企画のリーダー的な存在となってしまい、それが気にくわない長谷川はこうやって嫌がらせのようなことを丈太郎にしてくるのだ。

ーーこんなことやっても、何の得にもならないのにな……

 合同企画が始まった時に見せた長谷川の対抗心を燃やす顔を思い出し、丈太郎は少し憂鬱な気持ちになった。


†††

 面倒な仕事をこなし、年末の忙しさから解放された週末。
 丈太郎と聖は同窓会が開かれるホテルに到着した。
 丈太郎は、ネイビーのテーラードジャケットにブルーのストライプシャツ、細身のグレーのパンツというかっちりめの服装で久しぶりに会う旧友たちにやや緊張した顔で挨拶をかわす。
 中学三年のクラスメイトだけの同窓会なのかと丈太郎は思っていたが、他のクラスとも合同での開催になったらしく同窓会が開かれたホテルのホールには友人以外にも顔見知り程度の同級生も多くいた。
 なんとなく面影はあるが、名前までは覚えていない人から声をかけられては、胸元につけられた名札をチラリと見て「あ~久しぶり~」と、作り笑いを浮かべた。
 中学時代は、体育祭の実行委員を三年間もしており、三年生では応援団長まで勤め丈太郎の顔と名前は全校生徒に知れ渡っていた。
 丈太郎を取り囲む輪の隣には、もう一つ人の輪ができていた。
 その輪の中心人物を取り囲むように女性たちの甲高い笑い声で溢れている。

「聖くん、久しぶりだね~! アメリカでの生活どうだった? どれくらいいたの?」
「えっと、十四年くらいかな。アメリカも日本もあまり変わりないよ」
「そうなんだ~。日本にはこれからずっといるの?」
「あー……どうだろう。多分、いるかな?」

 女性陣に囲まれて聖は苦笑いを浮かべて質問に答えていく。
 黒のジャケットに、白のタートルネック、黒のパンツという、いつもとあまり変わりないモノトーンでまとまったラフな格好なのだが、聖が着ると何故だかオシャレに見え、めかし込み気合の入った服装の女性たちに取り囲まれても浮いた様子はなかった。
 丈太郎と聖は背中合わせで互いに近寄る人たちの相手にあくせくしていた。
 同窓会も中盤、ビンゴ大会が始まると二人を取り囲む輪も崩れようやく自由に動けるようになる。
 丈太郎は聖を心配し視線をむけると、少し疲れた様子だった。

「聖、少し外に出ないか?」
「うん、そうだね」

 丈太郎に声をかけられると、聖はようやくいつもの笑顔を見せる。
 飲み物を手にし、共有スペースのロビーのソファーに腰掛けると二人してため息を吐いた。

「はぁ……喋り疲れたな」
「そうだね。まさかあんなに声をかけられるなんて思ってもいなかったよ」

 聖は嬉しいような困ったような笑顔を浮かべる。
 中学時代の聖は大人しく物静かであまり目立つ生徒ではなかったが、日本人離れした顔立ちに一部の女子たちは陰ながら聖に想いを寄せていたことを丈太郎は知っていた。
 中には丈太郎に聖くんは好きな子がいないのかと聞いてきた子もいたくらいだ。
 大人になり、聖に片思いしていた女子たちは久しぶりの再会ということもあり、大胆に聖にアプローチしてきたのだろうと丈太郎は思った。
 
ーー聖の好きな子……か……

「……聖はさ、中学時代に好きな子……いた?」
「え?」

 突然の丈太郎からの問いかけに聖は目を瞬かせる。

「好きな子は……特にいなかったかな。中学時代は、一人でいるか丈太郎といてばかりだったし。それに、女子に声かけられることも必要最低限って感じだったから接点もあんまりなかったよ」

 ハハッと苦笑いを浮かべながら聖は答える。
 その答えに丈太郎は少しだけホッとしたが、しばらくして聖に好きな子がいなかったことに対してなぜ安心したのか疑問が浮かんだ。

ーー聖に好きな子がいたとしても、自分には関係ないはずなのに……

 そう思っていると、背後からポンと肩を叩かれる。

「お二人ともお疲れ様~」

 振り返ると今日の同窓会の幹事をしている若宮が立っていた。
 若宮は丈太郎の友人で中学、高校と同じ水泳部だった。
 丈太郎とは中学、高校で部長、副部長の関係だったため、他の部員たちよりも仲はよく社会人になったあとも時折飲みに行く仲だった。

「若宮こそお疲れ。この規模の同窓会だと幹事も大変だっただろ?」
「も~マジで大変だったよ。うちのクラスだけでやる予定が、飲み会のノリで他のクラスも誘い出して人数がバカみたいに増えたんだぞ。居酒屋からホテルに変更するのも苦労したし、人数決まったと思ったら、増えたり減ったりしてさ~。毎回ホテルに連絡いれる身にもなってみろよって感じだよ。でも、楽しんでもらえてるようだからよかったよ」

 文句を言いながらも若宮は嬉しそうな笑顔をこぼす。

「若宮くん、ありがとうね」
「いえいえ~。そういえば、星園と面と向かって話すの初めてじゃない?」
「え? そう、かな?」
「俺の小さな脳みその記憶が正しければ。星園って、中学の時からな~んか大人っぽくて俺ら男子もなかなか声をかけづらかったんだよな」
「聖が? 俺はそんな風に考えたこともなかったけどなぁ……」
「丈太郎は特別なんだよ。星園がいたら嬉しそうに近寄っていってたからな。お前が星園のところに駆けてく姿を、デカいワンコがご主人様のところに尻尾ブンブン振ってる姿によく似てるって誰かが言ってたような……」
「誰だよそんな失礼なこと言った奴は」

 若宮と丈太郎の掛け合いに、聖は中学時代の様子を思い浮かべて思わず吹き出してしまう。
 確かに丈太郎は、聖を見つけると嬉しそうに笑いながら駆け寄ってきた。
 笑いを堪える聖の姿に、丈太郎はムッと唇を突き出す。

「……聖、思い出し笑いするなよな」
「ハハ、ごめんごめん」

 二人の様子を見ていた若宮は、ニッと笑顔を浮かべる。

「お前たちって、再会しても相変わらずの仲良しさんなんだな。そうだ、このあとの二次会は各クラスごとに別れてやる予定なんだけどお前たちもくるよな?」
「え、あー……」

 同窓会後、いつものように聖を誘おうと思っていた丈太郎は聖へと視線を向ける。
 聖は若宮の問いかけに「そうだね」と返事を返していたので、今日のお誘いは諦めることにした。

「じゃあ、俺も行くよ」
「オッケー。場所はBarクラシックな。同窓会が終わり次第集合になってるから」
「分かった」

 若宮は丈太郎たちに二次会の予定を伝え終わると、他の幹事たちに連行されてビンゴ大会を行っているメインホールへと消えていく。
 若宮の姿が消えると、聖を天井を見上げ大きく息を吐く。

「聖、無理してない? 二次会も嫌なら断っていいんだぞ?」
「ううん。大丈夫だよ。アメリカから帰ってきて、こんな大勢の人の輪に入るのは久しぶりだったからね。ちょっと疲れてるだけだよ。少し休めば平気だから」

 手に持っていた甘めのカクテルを飲みながら、聖は笑顔を見せる。

 アメリカから逃げるように帰国してから、ずっと家で仕事をしているか丈太郎に会うだけの生活をしていた聖にとって、今日の同窓会は以前のような生活に戻るためのきっかけになった。
 元上司から受けた心の傷は、仕事以外にも影響を及ぼしていた。
 自分はDomの前では無力にも虐げられる存在だと知り、道ゆく人が皆自分を傷つける存在Domなのではないかと疑心暗鬼に陥ったこともあった。
 外に出れず、家で塞ぎ込む毎日を過ごし、少しずつ外に出ることはできたものの、知らない人と話をすることに恐れと抵抗があった。

 けれど、日本に来て丈太郎と再会し、互いの弱さを知り、プレイを通して丈太郎との絆を再確認してから聖は少しずつ以前のように生活に戻っている。
 仕事の依頼も制限していたが、今は新規の依頼も受けるようになった。
 変わっていく自分、Subである自分を認めさせてくれた丈太郎という存在は聖の中で大きなものになっている。
 だが、それによって生まれた感情を聖は今日知ってしまった。
 同級生に囲まれて楽しそうに過ごす丈太郎を見て、胸がざわついた。
 仲良さげにクラスメイトが丈太郎に触れ、腕を組み、自分の知らない丈太郎の話をしている。
 胸のざわつきは徐々に大きくなり、一つの感情が生まれた。

 『独占欲』

 丈太郎の弱さを知っているのは自分だけだ。
 丈太郎は本当は涙もろくて、沢山の不安を抱えてDomという性を受け入れているのを知っているは自分だけ。
 そして、それを受け止めてあげられるのは自分だけなのに……と、仄暗い感情がうかんだ。
 だが、それは表に出してはいけないことを聖は分かっていた。
 丈太郎は幼馴染の自分を助けてくれているだけなんだと。
 この気持ちは、ずっと隠しておかなくてはいけない。
 ずっと……ずっと……
 








 
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